【最新版】帳票ツールのおすすめ8選を比較!選び方も解説

【最新版】帳票ツールのおすすめ8選を比較!選び方も解説

記事更新日: 2024/10/01

執筆: 川嶋志保

帳票ツールとは、業務システム開発において、帳票のデータセット・レイアウト設計・出力設計などを簡単に、効率よく行うための支援ツールです。帳票機能を横断で管理することで、メンテナンスが容易になります。また、メインのシステムから切り離した環境で設計・開発・メンテナンスができるため、効率よく帳票開発がすすめられる、という特徴があります。

また、こうした設計・開発にとどまらず、e文書法に伴い、紙帳票のデジタル化・管理保存・検索といった「帳票にまつわる業務すべて」に対応するツールも出てきています。

この記事では、編集部が厳選した7種の帳票ツールを比較して紹介します。あわせて導入時に参考にしてほしい選定ポイントや帳票ツールの種類、メリット・デメリットを解説します。

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帳票ツールの4つの選定ポイント

帳票ツールを選ぶ際にチェックしたいポイントを機能別に解説します。

データインポート

どのようなデータソース・データベースに接続し、データを取得できるのかは、最も重要な確認ポイントです。

業務サーバーなどで生成されるデータなのかクラウド型データベースなのか、CSV・Excelなど業務スタッフが作成したテーブルなのか。それともそれらを統合する必要があるのか。

社内のペーパーレス化など将来を考えながら、業務要件をイメージしておくことが大切です。

デザイン・レイアウト設計

帳票のどの項目をどのように配置するのか、出力された時のフォーマットを設計する機能で、開発・設計サポートとしてのメイン機能と言えます。

どのシステムも専用のGUIを提供しており、ITの開発スキルがなくても、マウス操作だけでレイアウト設計が可能なようになっています。

一方で、書式の種類、配置の柔軟性、集計機能などは、ツールによって違いが出てくるため、デモンストレーションを通じて確認したいポイントです。

これらの機能については、開発者・IT部門よりも、ユーザー部門のスタッフに判断してもらうことをおすすめします。

大量出力への対応

大企業や、出力枚数が大量となることが予想される基幹システムでの利用では、出力時の処理速度低下が起きないよう、対応状況の確認が必要です。

また夜間バッチ処理への対応は必須要件です。

エラー発生時の通知機能・自動回復機能など、実運用を支援する機能があるかもチェックしましょう。

出力方式

帳票の出力方法も多種多様になっています。

基幹システムとの連携を意識したツール選定の場合であっても、汎用機プリンターでの出力だけでなく、FAX送信、メール送信、PDF形式・Excel形式での出力が可能とするツールを選定しましょう。

また、Web出力を想定する場合は、直近での利用を想定していない場合でもスマートデバイスへの対応を視野に入れることをおすすめします。

おすすめの帳票ツール3選

Create!form

画像出典元:「Creat!form」公式HP

特徴

豊富な機能と大量高速印刷への対応が特徴的なツールです。1日に数万枚ものプリンター印刷やPDF出力を短時間で実現できます。

また、帳票仕様書の自動出力機能や、既存帳票をPDF・Excel・Word形式のまま取込める機能など、設計工数を低減するための支援機能が充実しています。

他にはないサービスとして、発注前に現行の帳票を問題なく移行できるか事前に検証し、費用を試算してくれる無料の解析サービスが提供されています。既存帳票の仕上がり具合が分かるため、不安を解消してから導入できます。

人気の理由

・一日数万ページの印刷・PDF出力ができる大量印刷向きの高性能な印刷機能
・既存帳票(PDF・Excel・Word)がそのまま利用できるフォーム取込み機能
・設計工数を低減できる帳票仕様書自動出力機能
・既存帳票を作り直す手間が省ける「帳票移行サービス」(有償)

料金プラン

Create!Formは、マシン識別子(Windows環境:コンピューター名、Linux/UNIX環境:ホスト名)単位でライセンスが必要です。

最小構成は、以下の通りです。

・Create!Form Design:1ライセンス
・ランタイム製品:いずれか1ライセンス

<Create!Form Design>

・Create!Form Design:200,000円~/1ライセンス

<ランタイム製品>

製品名 機能 月額費用(税別・Windows環境の場合)
Create!Form Cast pdfファイル生成 400,000円/1ライセンス
Create!Form Screen HTMLファイル生成 300,000円/1ライセンス
Create!Form Expage Excelファイル生成 300,000円/1ライセンス
Create!Form Print PostScriptプリンター出力 300,000円/1ライセンス
Create!Form PrintStage Windowsプリンター出力  300,000円/1ライセンス
Create!Form PrintStageWeb クライアントPC接続プリンター出力 200,000円/10ライセンス


その他以下費用が必要です。

・年間サポートサービス料金:製品の15%/年。(初年度は加入必須)

・無料体験版ダウンロード30日間あり

OPROARTS

画像出典元:「OPROARTS」公式HP

特徴

電子帳票の作成だけではなく、Salesforceやkintone、電子契約サービスなど各種クラウドサービスと連携できる拡張性の高いサービスです。

例えば帳票ファイルを電子署名に回すことや、クラウドストレージへの自動保管・ファイル共有など、作成した後の工程まで効率化できます。

もちろん、手書き文字をデータ化できるインポート機能や自動修正のついた帳票作成機能、大量出力機能など、基本機能も申し分ありません。

人気の理由

・各種クラウドサービスと連携可能
 (Salesforce/kintone/電子契約/配信サービス/AI-OCR/クラウドストレージ)
・既存帳票(Word・Excel)をそのままレイアウトに設定できて簡単!
・月間最大850万ページもの大量出力に耐えられる印刷機能

料金プラン

・初期費用(税抜)

プラン名 Starterプラン Starter Plusプラン Businessプラン Enterprise Plusプラン
初期費用(税抜) 100,000円 150,000円 200,000円 700,000円

 

・月額費用(税抜)

プラン名 Starterプラン Starter Plusプラン Businessプラン Enterprise Plusプラン
月額費用(税抜) 30,000円 50,000円 100,000円 380,000円
年間出力可能数 36,000枚 75,000枚 200,000枚 無制限
月間データ連携容量 30GB 50GB 100GB 200GB

 

・無料トライアル1か月間あり

SVF Cloud

画像出典元:「SVF Cloud」公式HP

特徴

国内シェアNo.1を誇るオンプレミス製品の機能がオールインワンパッケージになったクラウドサービス。特化モデルと汎用モデルの2種類を提供しています。Salesforce又はServiceNowとの連携に強い特化モデルでは、ボタン1つで実現するシームレスな帳票の発行や一元管理が可能です。

既存帳票の取込みには、PDFはもちろん、用紙をスキャンすることで固定文字や罫線を抽出できるのは嬉しいポイントです。

また、印刷やPDF出力に加え、Excel・Word出力やメール送信、電子文書管理ツールへの転送など、豊富な出力機能を搭載。Salesforce等を軸にDXを推進したい方にぴったりのサービスです。

人気の理由

・帳票レイアウト作成工数を削減できる用紙・PDF取込み機能
・高い出力機能(印刷・PDF・Excel・Word・メール送信・SPA Cloud連携)
・帳票用途に合わせて選べる20種類以上のフォント選択肢
・海外グループ会社にも展開できる26ヶ国語対応

料金プラン

・初期費用:200,000円

・月額費用(税抜)

プラン名 プランS プランM プランL プランLL プランXL プランXXL
月額費用
(税抜)
30,000円 45,000円 80,000円 140,000円 200,000円 300,000円
月間出力可能
枚数
2,000枚 5,000枚 10,000枚 20,000枚 40,000枚 100,000枚

 

・無料トライアルあり(期間不明)

 

その他のおすすめ帳票ツール

奉行Edge 発行請求書DXクラウド

 

特徴

「奉行Edge 発行請求書DXクラウド(旧奉行Edge 請求管理電子化クラウド)」は、請求業務の電子化によってコスト削減や担当者の業務負担軽減に期待ができるサービスです。

紙で取り扱っていた請求書を全て電子化することができ、印字から郵送までの業務を自動化することができます。

他の基幹システムや販売管理システムと自動連携することもでき、バックオフィス業務のDXを推進することができるでしょう。

料金プラン

・初期費用:0円
・月額費用(税抜):請求書発行数600枚までで7,000円

年間の請求書発行数や管理ライセンス数によって料金が変わる料金体系になっています。

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Docurain

特徴

Excelを使って帳票をデザインできる簡単さが魅力の帳票ツールです。必要なのはExcel形式の帳票テンプレートとJSONの知識だけ。

出力能力は最大4,000ページ/1秒と申し分ないのに、初期費用0円、帳票一枚あたり5円~で他社と比較しても最安です!

出力形式はPDFやExcelのほか、JPEG・PNG・GIFも選択できます。

料金プラン

・初期費用:0円
・月額費用(税対応不明)
 APIコール毎の従量課金制:5円~/1帳票
・無料トライアルあり(期間不明)

Paples

特徴

「帳票作成」「取り込み」「電子保存」「帳票出力」「活用」の5つ機能がオールインワンになったシステム。

さまざまな基幹システムと連携できるため、社内のあらゆる帳票の電子化し一元化管理したい企業におすすめです。

また、電子捺印機能や帳票自動配信機能など、リモートワークにも活躍する機能が豊富に揃っています。

料金プラン

・初期費用:100万円~
・月額費用:詳細はお問い合わせが必要です
・保守費用:詳細はお問い合わせが必要です
・無料試用版アプリケーションの貸し出しあり

 

CoReports

特徴

アプリケーション開発者向けの専門的なものから、個人利用を目的にしたシンプル機能のものまで、豊富な製品ラインナップが特徴です。

特定の部署だけが利用する場合など、環境や用途が限定されている際に最適の帳票ツールといえます。

帳票作成を基本機能に、スマホやタブレット、iPadなどで閲覧・印刷できる出力機能が提供されています。

料金プラン(税込)

・帳票クリエータ Personal:52,800円/1ライセンス
・帳票クリエータ Ver.4 for .NET/ for Java 開発者ライセンス:198,000円/1ライセンス
・シーオーリポーツ Ver.11 開発ライセンス(ActiveX版):214,500円/1ライセンス
・シーオーリポーツ for .NET/ for Java  Ver.3 開発ライセンス:302,500円/1ライセンス
・無料体験版ダウンロード30日間あり

Interstage List Creator

特徴

富士通株式会社が提供している高い信頼性、安心の長期サポート体制が特徴です。

紙帳票・Excelから帳票レイアウトを自動作成してくれる機能や、QRコードなど二次元バーコードの埋め込み、13言語の多言語対応など機能性は十分。

グローバル展開している企業や、セキュリティが気になる行政機関におすすめです。

料金プラン

・月額費用(税対応不明)

プラン名 Standard Edition Enterprise Edition
サブスクリプションプラン 16,100円/ライセンス 46,300円/ライセンス
一括払いプラン 532,500円 1,538,200円
従量課金プラン 要問い合わせ
対応出力方法 紙、電子帳票、FAX
プリンタサーバ経由印刷、クライアントPC経由印刷
StandardEditionに加え
PDF変換、OWF生成、Excelファイル、TIFFファイル

 

・無料体験版ダウンロード90日間あり

帳票ツールのメリット3つ

帳票処理をスピードアップ

請求書・納品書・利用明細書など帳票の量や頻度の高さに追いつかず、今のやり方に限界を感じていませんか?

帳票ツールなら、いままで手作業で行っていた帳票処理を電子化・自動化できるので、処理速度を大幅に上げることができます。

さらに高出力機能があれば、大量のプリンター印刷・PDF出力にかかったていた時間も大幅な削減が可能です。印刷が間に合わずそわ残業なんてもう必要ありません。

帳票コストの低減

帳票処理時間や印刷時間を短縮できるため、人件費・印刷費などのコストを低減できます。

帳票ツールで体制を整えてPDF出力を増やしていければ、プリンター設備費をはじめ、封入する人件費や郵便代を削減することが可能です。

また、帳票を電子化して一元管理すると、複雑で手間のかかる文書管理の簡素化・省スペース化につながります。

帳票が簡単に設計できる

帳票設計を外部委託した場合、高額な開発費用や、フォーマットを変更したい時にすぐ変更できないなどの不便があります。

しかし、帳票ツールなら専門知識がなくても誰でも簡単に帳票設計が可能です。

使いやすいデザイン作成UIはもちろん、既存帳票をPDFや紙帳票のまま取込めるインポート機能や、設計レイアウトの自動作成機能など、帳票作成をサポートする機能が豊富に搭載されています。

メンテナスや修正も手軽にできるので、運用利便性が一段とアップします。

帳票ツールのデメリット

既存帳票の移行作業の負荷

既存帳票の移行作業は、既存業務の整理にあわせてどこまでを再現するのか、同タイミングで変更するのか、といった業務設計のステップを踏んだり、実際にどのように出力されるのかすべての帳票で綿密なテスト・検証を行う必要があり、データ化したい帳票の種類が多かったり複雑だったりすると負担が重くなるでしょう。

既存帳票をそのままインポートできたり、代行サービスがあるツールを選択すると、移行作業の負荷を下げることができます。

まとめ

帳票の開発設計を内製化し、業務の効率化をコスト低減を一気に図れる帳票ツール。しかしながら、導入時の業務負荷は大きくなります。

インポートするデータの種別、利用規模、必要な出力の形式など、本記事でご紹介した4つのポイントを参考にしていただきながら、あなたの目的にぴったりな帳票ツールを見つけてみてください。

画像出典元:O-dan

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