ステップメールとはEメールを利用したマーケティング手法のひとつです。
メールマーケティングで一般的になじみが深いものに「メルマガ」がありますが、その内容は企業側が宣伝したいものが中心となり、より大衆的になります。
一方のステップメールは、配信の内容やタイミングを顧客目線で設定します。
この記事ではメルマガとの違いや、ステップメールの利用が向いているビジネス、そしてその効果的な使い方について説明します。
編集部
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ステップメールとメルマガは、ともにメールによるマーケティングの方法です。「顧客にメールを配信する」という点では共通していますが、配信内容やタイミングが大きく異なります。
まずはその違いを解説していきます。
メルマガは「メールマガジン」の略称です。
マガジン=雑誌、から想像できるように、発信者(企業)が読み手(顧客)に伝えたい内容を定期的に発信する方法です。
内容は顧客の状況に関わらず画一的で、配信のタイミングは「毎週火曜日、午後17時頃」などど、大まかに設定されている場合がほとんどです。
配信停止をしない限り、メールは継続して配信されます。
ステップ=段階を踏む、という意味で、ステップメールはメールの配信開始~配信終了までの段階が予め決められています。
配信頻度は顧客の状況に合わせて、最適なタイミングで配信します。
全体を通して内容には一貫性があり、メール1通毎にテーマが明確になっています。
同じ商品やサービスであれば、1度構成が完成したステップメールは繰り返して、別の新規顧客に配信可能です。
ステップメールを利用したときに、どんなメリットやデメリットが考えられるでしょうか?下記を参考にしながら、実際のビジネスにおいてのステップメールの費用対効果を考えてみましょう。
ステップメールを利用することで、まだ商品やサービスの購入には至っていないものの、興味を示している顧客の購入を後押しすることが可能です。
例えば購入には至っていないものの、資料請求をされたタイミングで配信を開始すると、顧客は商品に関する興味を失わない可能性が高くなります。
そこから購入につながることがあります。
そしてステップメールはメルマガに比べて、より顧客の立場に寄り添った内容となります。商品・サービスの効果的な利用法を解説したり、顧客が疑問に思いそうな内容を説明したりするのも良いでしょう。
そうした配信内容は顧客との信頼関係の構築を手助けしてくれます。
また、ステップメールは一度ひな形が完成すると、他の新規顧客に同じ内容を送信することができます。
これがメルマガとの大きな違いです。
メルマガは配信が続く限り、新しいものを作り続けなくてはいけません。配信のタイミングが決まっているので、締め切りも厳守となります。
一方のステップメールは、良いシナリオが完成すればメールそのものを作成する工程は省くことができます。とても効率の良いマーケティングツールになる可能性があるのです。
作成に時間がかかることがデメリットです。
ステップメールは初回の配信から最終配信するまでのメールを、予め作成しておく必要があります。
シナリオに不自然な箇所が無いか、配信のタイミングに合っているかを考えなくてはいけません。
それから、「そもそも論」になってしまいますが、ステップメールの送信先になる顧客を見つけて、メールアドレスを取得するまでに労力を要します。
ステップメールの内容は配信方法の特性から、メール1通ごとのトピックが明確になります。配信したメールが読み手(顧客)にとって価値のある内容でなければ商品の購入につながらないので、配信先を上手く絞り込む必要があります。
ステップメールは利用法を工夫することで、さまざまな可能性を秘めたマーケティングのツールです。
しかしステップメールを取り入れるまえに、対象の商品・サービスがステップメールの配信に向いているかを考えてみましょう。
ステップメールは単価が安いものや、リピート購入の可能性が低いものには効果が薄いといわれています。
以下に挙げるのは、ステップメールの利用により、効果が期待できる商品・サービスの例です。
化粧品やサプリメントなど、日常的に使用する商品にはステップメールが効果的です。
商品の追加購入の時期を見計らって、メールを配信することができます。
追加購入のタイミングで新規商品を案内することも可能ですし、買い忘れ防止の役割も果たしてくれます。
月謝があるトレーニングジムや、一定期間で再度来店が見込めるエステなども、顧客の継続的な利用を後押ししてくれます。
単価が高価なものは、興味を持っていてもなかなか購入に踏み切れないでいるものです。
興味はあって資金もあるのに購入に踏み切れないでいる大きな理由は、商品や販売企業に対する信頼が不足しているからです。
購入に踏み切れない状態の顧客の後押しを出来るようなタイミングでステップメールを送信すれば、購入につながる可能性が上がります。
例えば通信教育など、購入をしたものの途中で顧客が使用するのをやめてしまうと、解約・返金となってしまうこともあります。
購入を決めた当初から少し時間が経つと、気持ちが変わってきてしまう状況は、多くの人が理解できるのではないでしょうか?
そういうときにステップメールによりサービスの良さを顧客に伝え続けて継続利用を後押し出来れば、解約や返金の可能性を下げることができます。
ステップメールはメルマガとは違う特性を持っています。
導入が決定したら効果的に運用するために、下記の点に留意しましょう。
ステップメールを作成する際には、配信された全てのメールを読み終えたときに、顧客にどんなアクションを取ってもらいたいのかを考えることが大切です。
着地点をあらかじめ決めておき、そこにたどり着くことをイメージしながら配信内容を決めていきましょう。
実際にシナリオ作成をするときに、その作業は複数人で行うことになると思います。
作業を分担する場合は内容そのものだけでなく、語調や構成にも統一感を持たせましょう。
ステップメールは配信の内容やタイミングで、同じ商品・サービスに使用しても効果が変わってきます。
ステップメール導入後は、期間を区切って効果が出ているかを分析しましょう。
思ったような効果が得られていない場合は、内容を見直してみることが大切です。
その際は他の部署とも連携を取って多方面からの分析を心がけましょう。
分析作業は大変ですが、それを怠らないことがステップメールの配信を成功させるカギとなります。
ステップメールは顧客の状況に合わせて配信を行うことで効果を発揮します。
配信の最終目標が「売上の増加」だとしても、それは企業側の気持ちです。
買い手の立場になってみれば、ある程度の金額の商品を、信頼関係が薄い企業から買いたいとは思わないでしょう。
顧客からの信頼を得る前に、配信内容が営業一色になってしまわないように注意しましょう。
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WiLL Mailの特徴・評判、そして弱点については以下の記事でより詳しく解説しているので、こちらもぜひ参考にして下さい。
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ステップメールは適切に利用することで、顧客の購入意欲を後押ししてくれたり、企業との信頼関係を築いてくれたりと、とても心強いマーケティングツールになる可能性を持っています。
メール配信サービスも、ステップメールの形式で配信するシステムを備えているものが多くあります。
それらを上手く利用して、メールマーケティングを売上アップにつなげていきましょう。
画像出典:Unsplash、pixabay