TOP > その他 > 企業向けサービス > メール配信サービスSendGrid とZoho Campaignsを徹底比較!それぞれの特徴や成功事例も紹介
効率の良いメールマーケティングを行うには、メール配信サービスを使うのが効果的です。
なかでも「SendGrid」と「Zoho Campaigns」は、高機能でおすすめの選択肢。
この記事では、SendGridとZoho Campaignsそれぞれの特徴を解説し、さまざまな項目で比較しながら紹介していきます。
このページの目次
Zoho Campaignsは、チャットやCRM、ドキュメント共有など様々なアプリケーションを提供するZohoのメールマーケティングツールです。
使いやすさと拡張性、コスパの高さが魅力で、HTMLの知識がなくても、直感的な操作でHTMLメールを作成・配信できるのが大きな特長。
また、顧客の行動や属性に応じて、ステップメールやシナリオメールなどを作成できるのもポイントです。
Zoho Campaignsの特徴について、より詳しくチェックしていきましょう。
Zoho Campaignsでは、Salesforce、HubSpotなどの各種CRMツール、ShopifyをはじめとするECなど外部ツールとの連携が可能です。
連携によって顧客のリストや連絡先などの情報を自動で取り込めるため、配信リストを効率よく作成し、素早く配信を開始できます。
Zoho Campaignsは、配信可能なメール数が無制限でありながら、初期費用は無料で、月額360円から始められます。
登録する連絡先の件数によって料金が変化するため、スタートアップや小規模企業のスモールスタートにも適しています。
また、メール数の制限はあるものの、期間無制限の無料プランも利用可能です。
過剰なメール送信を制限する機能は、他サービスには備わっていないZoho Campaigns独自の機能です。
週あたり、月あたりの送信数の上限や、送信する間隔などを設定でき、自動的に送りすぎを防ぐことが可能です。
重要な内容に絞って、適切なタイミングでメールを送信することで、より成果に結びつけやすくなります。
SendGridは、日本だけでなく世界中で導入されているクラウドメール配信サービスで、国内ではIT関連企業を中心に利用されています。
メールの到達率が高いのが特長で、送信ドメイン認証(SPF・DKIM)や、バウンス(メール不達)の自動処理、固定IPアドレスなどに対応しています。
また、ユーザーの購買や登録などに応じたトランザクションメールの配信機能も充実しています。
Zoho CampaignsとSendGridを、さまざまな切り口から比較してみましょう。
Zoho Campaignsは、ステップメールやシナリオメールなどの柔軟なメール配信が行えるのが特長で、顧客に応じた丁寧なキャンペーンを実施できます。
対して、SendGridは顧客へのメールの到達率を高めるための工夫が多く、多くの顧客に確実に届けるという部分で優れています。
また、Zoho Campaignsは日本語対応なのに対して、SendGridは操作画面が日本語に対応していないという点も大きな違いです。
Zoho Campaignsは、登録するメールアドレス数によって変化する料金体系で、月額360円から始められます。
対してSendGridは、配信するメール数によって料金が変化するシステムで、月額1,990円から利用可能です。
よって、どちらを選ぶべきかは、送信数と送信する顧客数のバランスによって変わってきます。
なお、どちらも初期費用はかからず、無料プランの利用が可能です。
Zoho Campaignsの場合は、有料プランであれば送信数は無制限です。
SendGridは、通常プランで5万〜10万通、上位プランでは最大250万通の送信が可能で、無制限に送信する場合は別途見積が必要になります。
SendGridでは、有料プランの場合でも1日あたりに送信できるメール数にも制限が設定されていますが、それほど気にする必要はない数字です。
Zoho Campaignsの無料プランは、登録できる送信先が最大2,000件、送信件数の上限が6,000件/月(1日換算で約200件)です。
SendGridは、送信先の登録件数には上限がなく、送信件数については100件/日までです。
ともに利用期間に制限はありません。
Zoho Campaignsは、細かいステップメールやシナリオメールなどを活用できることから、顧客に合わせた柔軟なメール配信に適しています。
また、CRMとの連携も充実しているため、リード獲得だけでなくナーチャリングまで行いたい企業に最適です。
対してSendGridは、大量の顧客に一括送信したい企業や、購買時・登録時などのトランザクションメール配信を優先したい企業におすすめです。
Zoho Campaigns | SendGrid | |
強み | ステップメールやシナリオメール などの柔軟なメール配信 |
メール到達率の高さ 大量送信に強い |
言語 | 日本語対応 | 英語 |
料金体系 | 登録メールアドレス数 | 配信メール数 |
料金 | 月額360円〜 | 月額1,990円〜 |
送信数 | 有料プランでは無制限 | 通常プランで5万〜10万通 上位プランで最大250万通 |
送信先の登録数 (無料プラン) |
2,000件 | 無制限 |
送信件数 (無料プラン) |
6,000件/月 (1日換算で約200件) |
100件/日 |
適している企業 | ・顧客に合わせた丁寧なメール 配信をしたい企業 ・リード獲得だけでなくナーチャリングまで行いたい企業 |
・大量の顧客へ一括送信を 行いたい企業 ・トランザクションメール配信を 優先したい企業 |
それぞれのツールを導入している企業の成功事例を紹介します。
学生向けのeラーニングシステムを運営する株式会社すららネットでは、学習塾経営者などの見込み顧客を対象にステップメール配信を行っていました。
当初はエクセルで管理していたものの、顧客数の増加に伴って、手間やセキュリティ面での課題を感じるようになり、Zoho Campaignsを導入。
これによりセキュアで効率の良い配信が可能になり、いまではBtoC向けのメール配信も行えるようになりました。
参考:BtoBのメルマガ成功の秘訣。BtoBメールマーケティングの事例
企業向けのチャットサービスを運営するChatwork株式会社では、ログインのないユーザー向けに未読メッセージを通知するメールの配信を行っていました。
しかし、顧客数の増加とともに負荷が大きくなっていたため、配信ツールの必要性を感じ、SendGridを導入。
API連携を通じて、到達率を担保しながら、大量のメール配信を処理できるような環境を実現しています。
参考:大量のメールも短時間で確実に届く - Chatwork株式会社 | 導入事例 |
メール配信サービスを選ぶ際は、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
サービスによって異なる内容としては、以下のような要素が挙げられます。
自社の業務ニーズにあった機能が備わっているか、どのくらい効率化につながるかを基準にすると良いでしょう。
顧客情報を扱うメール配信サービスでは、セキュリティ面の充実はマストです。
データ・通信の暗号化、二要素認証やシングルサインオンなどへの対応、ISOをはじめセキュリティ規格への準拠などを中心に確認しましょう。
また、ツール導入後の運用体制においても、担当者のアサインや権限設定などを行った上で運用できると安心です。
トラブルや不明点があった際に、素早く解決できれば、常にタイムリーなメール配信が可能になります。
有人サポートがあるかどうか、対応方法は電話なのか、チャット・メールなのか、対応時間帯はいつかなどを基準にチェックしましょう。
また、海外製品の場合、そもそも日本語対応かどうかも重要なポイントになります。
効率の良いメールマーケティングには、いまや配信サービスが必須と言えます。
「Zoho Campaigns」と「SendGrid」はどちらも高機能で優れたサービスですが、それぞれ特長が異なります。
ステップメールやシナリオメールを充実させたい企業は「Zoho Campaigns」、大量の顧客に確実にメールを届けたい企業には「SendGrid」がおすすめです。
画像出典元:o-dan