最近、ラインなどのSNSツールやECサイトなどで、こちらの質問に機械が自動で回答してくれる「チャットボット」を良く見かけませんか?
チャットボットは、今まで人が行ってきた問い合わせ対応や顧客対応を任せることにより、業務効率が大幅にアップするとして、今注目されています!
この記事では、チャットボットとはそもそも何か、間違われやすい人工知能(AI)との違い、種類や導入で得られる効果などを解説しています。
実際の導入事例や有名なサービスも紹介しているので、是非参考にしてみてください!
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このページの目次
こちらの質問に自動で回答してくれるチャットボット=人工知能AIという認識の方も多いと思います。
しかし、実際には、チャットボット=AIではありません。
AIを搭載したチャットボットもありますが、AIを搭載していないチャットボットもあります。
AIとは、Artificial Intelligenceの略で、人間のように「学習」したり「推論」して自ら「判断」するテクノロジーです。
例えば、
上記の文章は、使われているワードは異なりますが、目的は「カフェに行きたい」という点で一致します。
AIはこのような表現のふり幅を吸収することができるので、学習しながらユーザーへ回答する範囲を広げていくことが可能です。
チャットボットは人工知能の有無に関係なく、人の問いかけに対し人の代わりにロボットが自動的に答えを返すプログラムのことをいいます。
人の代わりにロボットが自動的に返答すると言っても、そのロボットが人工知能AIを搭載されている場合もあれば、あらかじめ用意されたシナリオを元に返答しているAI非搭載の場合もあります。
AI非搭載のチャットボットを、ネットスラングで「人工無能」などと表現したりもします。
しかし、AI非搭載型が無能で使えないという訳ではなく、あくまで用途に応じて利用すれば、非常に効果的に活用が可能です。
次の章では具体的なチャットボットの種類をご紹介します!
チャットボットには、大きく分けると人工知能AI搭載のAI型、AI非搭載のシナリオ型の2つの種類があります。
画像参照元:チャネルトーク、AI Messenger Chatbot
予め人間が用意したシナリオを元に回答を導き出していく形のチャットボットを、シナリオ型チャットボットと言います。
自由会話ではなく、あらかじめ用意されたシナリオに沿ってユーザーに選択肢を選んでもらい、問題解決に導きます。
登録されたシナリオ上にない難しい質問には対応できませんが、毎回同じような質問を受ける、質問内容がパターン化しているといった企業であれば、シナリオ型チャットボットで十分に対応できます。
また、導入における手軽さもシナリオ型の特徴の一つです。
導入コストもAI型に比べると安く、特別ITの専門知識は不要で、シナリオ設計さえできれば、導入時間も短時間で済みます。
AI(人工知能)を搭載し、機械学習ができるチャットボットを、AI型チャットボットと言います。
ユーザーの入力した自由会話に対し、AIがこれまで学習した情報の中から最適な返答を返すことを繰り返しながら、問題解決に導きます。
シナリオ型より複雑な質問への回答も可能なため、広範囲で専門的な質問が想定される大規模コールセンターや社内ヘルプデスクに適しています。
ただし、導入コストがシナリオ型よりも高いこと、精度の高い回答ができるようになるまである程度の時間を要する、専門知識を有するスタッフによる定期的なチューニングが必要という点は事前に認識しておきましょう。
更に詳しいチャットボットの種類や、その仕組みの種類については以下の記事で詳述しているので、興味がある方は是非参照してみてください。
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これまで、人件費と時間を費やしていた問合せ業務を、チャットボットに置き換えることによって、圧倒的に業務効率を上げることが可能です。
問合せ対応を減らし、どうしても有人対応しなければならない案件のみを実際の人が対応すれば、注力すべき業務により多くの時間を割くことができます。
最近ではリモートワークを導入している企業も増え、チャットボットを、問合せ対応だけではなく、ナレッジ共有のツールとして利用したりと活用方法を工夫すれば、より業務効率を上げることも可能です。
チャットボットの導入で、これまでユーザーが感じていたストレスを一掃し、満足度を向上することができます。
電話・メール・FAQを利用して問合せ対応をしていたユーザーにとって、電話がつながらない、メールの返信が遅い、企業のHPに掲載されているQ&Aだとズバリほしい回答がないなど、様々なストレスを感じる場面があったと思います。
チャットボットは、24時間365日ユーザーが知りたい時、知りたい場所で問題解決することが可能です。
チャットボットは、ただユーザーの問合せ対応の1次切り分けに使えるだけではありません。
チャットボットを利用したユーザーの問合せ内容や顧客情報といった様々なデータを蓄積し、そこからマーケティングやセールスへと繋げれば、より正確なCRMが可能になります。
実際に、CRMプラットフォームの機能の一つとしてチャットボット機能があるというようなソフトウェアも複数あります。
例えば、Hubspot、チャネルトークなどがCRMプラットフォームです。
上記のようにパッケージとしてCRMが出来なくても、他のシステムと連携することでその機能を補うこともできます。
チャットボットで得た情報を上手に活用して、業績につなげる施策を考えられることも、メリットと言えるでしょう。
チャットボットは、生身の人間の質問に、ロボットが回答しているツールです。
例え、AI型チャットボットであっても、入力された言葉の真意を理解している訳ではないということを忘れてはなりません。
チャットボットを利用する場合は、シンプルな言葉で入力する、質問を1つに絞るなど、ユーザー側も工夫が必要です。
また、チャットボット導入側も、導入して終わりではなく、複雑な質問に対しては有人対応も可能なチャットボットを選ぶなど、よりユーザー目線を意識していく必要があります。
チャットボット導入している企業は、必ず費用対効果を確認しましょう。
そもそもの問合せ件数やPV数が少ない、問合せ内容がパターン化しておらず毎回違う内容の問合せがくるなどの場合、チャットボットを導入しても、狙った効果は期待できないかもしれません。
特にAI型チャットボットは、初期費用も月額費用も高額になる場合もあります。
せっかく高額の契約を結んでチャットボットを導入しても、チャットボットの特性にあっていなければ意味のないツールになってしまいます。
自社の問合せ状況をしっかりと把握した上で、まずは無料トライアルを行っているチャットボットなどを試してみて、本当に導入する必要があるのか確認しましょう。
チャットボットは、ユーザーが気軽なコミュニケーションを通してスピーディに問題解決でるという点で使いやすいですが、一方で問合せ画面に表示できる情報に限りがあります。
複数の製品やサービスを扱い、FAQの件数が非常に多い場合、大量の情報を整理できるFAQシステムの方が適していることもあります。
例えば、製品の返品交換の手順、使い方のガイド、規約の確認などの問合せ対応にはFAQシステムがおすすめです。
問合せ内容次第で、適しているシステムが異なることを理解しておきましょう。
ここでは、実際にチャットボットを導入した企業の事例をご紹介致します。
LOHACO公式サイト
オフィス用具の通信販売大手アスクル株式会社では、個人向け通販サイトLOHACO(ロハコ)など複数のサイトでチャットボットを導入しています。
LOHACOでは、ただ無機質なチャットボットではユーザーに利用してもらえないことから、AI型チャットボットに「マナミさん」というキャラクターを設定し、カスタマーサポートを担当しています。
導入前は、カスタマーサポートはメールのみで対応しており、その後コールセンターを新設したものの問合せ件数に対し、オペレーターが足りない状態が続いていました。
「マナミさん」導入後は、問合せ対応の半分をマナミさんが担当し、より高度な案件のみをオペレーターに引き継ぐ形でコールセンターを運営しています。
「マナミさん」導入により、月平均10人分の人件費を削減することに成功しています。
高齢者を中心に配食サービスを展開する株式会社シルバーライフ。
高齢者向けに栄養バランスなどに配慮した弁当を定期的に届けるサービス「まごころ弁当」を開始したころ、新規の問い合わせや質問など月に3000件、多い時で一日150件の電話が入ったため、チャットボットを導入しました。
チャットボットの導入後、問い合わせの電話が減ることはないものの、受付センターのオペレーター数を増やすことなく、これまで対応しきれなかった問い合わせ(20%増)にも対応することが可能となりました。
島村楽器株式会社は、オンラインストアをはじめ全国に168拠点の店舗や音楽教室を展開する大手総合楽器店です。
導入前、オンラインストアは、夜間の利用者が多く、メールでの問い合わせが夜間に集中していました。
しかし、夜間の問合せは回答が翌日以降になってしまうことが多く、顧客満足度向上のためチャットボットの導入に至ったようです。
導入後、営業時間外をチャットボットが対応するなどして、メールでの問い合わせ件数2~30%の減少に成功しました。
CREARC株式会社は、自宅やスタジオなどで使用されていない撮影機材をアプリを使ってシェアリングするモバイルアプリ「totte」を提供している会社です。
導入前、法人営業と問合せ電話が混ざっていて対応が煩雑になる、サービスの使い方がわからずに、せっかく顧客を獲得しても途中で離脱されてしまうという問題を抱えていました。
そこで、顧客の問合せ対応、及び顧客獲得後のオンボーディングとしてチャットボットを導入することにしました。
結果的に、問合せ対応の効率化、オンボーディングとして利用ガイドを表示することで購買率30%、リピート率50%にアップが実現しました。
株式会社リチカの提供する「RICHIKA」は、誰でも簡単にプロクオリティの動画を作成できる動画生成スマートエンジンです。
導入前は、デザイナーがテクニカルサポート業務も兼務していたものの、本業よりテクニカルサポートに時間を割くことが多かったため、チャットボットを導入しました。
結果として、サポートbotでFAQを自動化し、約30%のユーザーが自己解決できるようになり、本業との兼業のバランスが取れるようになりました。
また、例えば、機能以外の質問が来た際にはCSに引継ぎをするなど、チャットボットを社内の情報共有や引継ぎ業務にも利用したことで、他部署との連携もスムーズに行えるようになりました。
チャットボットは問合わせ件数、エンジニアの有無でもおすすめの種類が異なります。
この章では、数あるチャットボットの中から、最近飛躍的に進化をしてきているAIを利用したチャットボットを中心にご紹介していきます。
おすすめチャットボット比較一覧表
画像出典元:「AI Messenger Chatbot」公式HP
数あるチャットボットサービスの中で提案・開発から導入後の運用まで一貫したフルサポートを行ってくれる点が「AI Messenger Chatbot」の魅力です。
そのため、AI Messenger Chatbotでは自社の課題に対して適切なチャットボットを運用することができます。
お問い合わせ対応に課題を感じている企業、例としてお問い合わせ件数がひと月に1,000件以上ある企業には非常におすすめのサービスとなっています。
料金詳細は、お問い合わせをする必要があります。
画像出典元:「QA ENGINE」公式HP
QA EINGINEは機械学習で最も権威のあると言われるクイズコンペティションで優勝した経験があるくらい他社と比較しても高性能なAIを使用しています。
それにも関わらず初期導入費用がかからずお手軽に導入ができる点が非常に魅力的です。
導入目的としては、カスタマーサポートや社内ヘルプデスク業務の効率化を図りたい場合特におすすめです。
簡単操作ながら、高度な質疑応答を実現できます。
初期導入費用は発生しません。月額利用料が30万円でエンジンを追加するごとに20万円かかります。
詳細は資料をご参照ください。
画像出典元:「Chamo」公式HP
Chamoの1番の特徴は、ほかのチャットボットと比較して導入がしやすい点と有人と無人のハイブリッド型である点です。
導入のしやすさに関しては、HPに専用HTMLタグを入れ込むだけで簡単にチャットボットが作成できることが魅力と言えます。
また、「経営者が選ぶ 国産セールス&マーケティングプラットフォーム No.1」や「国内チャットツール導入実績No.1」という実績を誇るのもChamoの強みです。
自動話しかけ機能やユーザー情報管理機能を駆使し、接客の質の向上に寄与します。この自動話しかけによって、オペレーターの有無に関わらずオンタイムで素早い対応が実現するので成約に結びつく可能性が高まります。
初期費用は0円で、完全固定料金制です。
従量料金は一切無く、1日当たり166円~というコスパの良さを誇っています。
15日間もしくは、チャット10回まで全機能無料で使えるお試しコースも用意されているのでまずはそちらを試してみるのが良いでしょう。
画像出典元:「Cogmo Attend」公式HP
Cogmo Attend(コグモアテンド)は作り方・運用も簡単なAIチャットボットです。
AIにIBM Watsonを採用しているために質問理解力にすぐれた機能を持ち、的確な回答を提示することが出来ます。
またシステム連携で有人チャット切り替えや業務自動処理も行えます。
社内のヘルプデスクやお客様対応の窓口として活用することで、大幅な工数・コスト削減ができます。
ライセンス初期費用として60万円必要です。
初期費用はやや高額ですが、1ライセンスで複数チャットボット運用可能でリーズナブルです。
月額利用料金は10万円からになっていますが、チャットの会話数により利用料は変わります。
詳細は資料をご参照ください。
■他にもおすすめのチャットボットについて知りたい人は、下記記事を参考にしてください!
チャットボットは、働くという概念そのものが大きく変わってきた現代のビジネスシーンでは、間違いなく活用すべきツールの一つです。
これまでみてきたように、単純に問合せ対応だけでなく、CRMなどより深い機能を追加することで、戦略的に業務効率を上げていくことができます。
しかし、AIが搭載されていようがいまいが、チャットボットはあくまでもツールです。
そこで得たユーザーとのつながりや情報を、うまく活用できるか否かは人の力にかかっています。
ぜひ、導入の目的を明確にしたうえで、自社にマッチしたチャットボットを導入してください。
画像出典元:O-DAN
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