TOP > イベント > イベント > 学生向けスタートアップイベント「TORYUMON@福岡」に家入一真さんら豪華なメンツが登壇!
2018年10月6日福岡にて、学生向けスタートアップイベント「TORYUMON」の第4回が開催されました。
その4つ目のセッションでは、シリアルアントレプレナーの家入一真さんが登壇!
本来はメルカリの小泉文明さんも登壇し、「トップランナー達が見ている未来とは」という内容でセッションをする予定が、台風による小泉さんの欠席から想定外の展開に…。
予定通りではなかったものの、学生にとって貴重な体験となった豪華セッションの様子をサクッとレポートします!
本来は14時半スタートだったセッションですが、台風の影響による予定の乱れがあり、前のセッションとの間に時間ができてしまいました。
そこでその間を使って、前のセッションを行っていた株式会社シューマツワーカー代表 松村幸弥さんが軽快なトークを披露。
会場を温めてくれた松村さん
松村さんのトークで、場つなぎとは思えない盛り上がりを会場がみせてきたころに、ついに家入さんが会場に到着。
会場のざわざわが収まりません。
そして到着から約3分後に家入さん含む、セッションメンバーが登壇。なぜか持たされたというハイボールのジョッキで乾杯をし、セッションがスタート。
小泉さんの代わりに小笠原治さんが登壇、モデレーターは弊社栗島が務めました。
控えめの乾杯
家入 一真
NOW・CAMPFIRE代表
1978年生まれ。paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)を創業しJASDAQへ上場、株式会社CAMPFIRE、BASE株式会社の創業などを経て、2018年ベンチャーキャピタルNOWを設立。エンジェル投資家として2011年以降、BASE株式会社やdely株式会社へ出資を行うなど、50社以上のスタートアップへの投資実績を有する。
小笠原 治
株式会社nomad・株式会社ABBALab 代表取締役
1971年生まれ。awabar、breaq、fabbit等のオーナー、経済産業省新ものづくり研究会の委員等も。さくらインターネット株式会社の共同ファウンダーを経て、株式会社ネプロアイティにて代表取締役。2011年に株式会社nomadを設立。スタートアップ支援事業を軸に活動。2013年には株式会社ABBALabを設立し、プロトタイピングへの投資を開始。株式会社メルカリ R4D シニアフェロー。
栗島 祐介
プロトスター株式会社 代表取締役CCO
アジア・ヨーロッパにおいて教育領域特化型のシード投資を行う株式会社VilingベンチャーパートーナーズCEOを経て、プロトスター株式会社を設立。HardTech領域の起業家コミュニティ「StarBurst」を創設し、日本最大のスタートアップコミュニティにまで育成。現在は起業家・投資家の情報検索サービスStartupListの立ち上げ、運営も行う。
最初の話題は創業当時のメルカリ(創業当時の社名はコウゾウ)。家入さん・小笠原さんともに、山田進太郎さんとコウゾウ創業時から親交が深かったようで、その当時のエピソードが語られました。
上場も果たし、今や「フリマアプリ」として圧倒的知名度を誇るメルカリですが、創業当時からフリマアプリに事業内容を絞っていたわけではなかったとのこと。家入さん曰く「やってみるよ」くらいの感じだったそうです。
だからこそ、最初は「コウゾウ」という抽象度の高い社名だったとのこと。メルカリの社名がもともと「コウゾウ」だったのは有名ですが、まさかこんな背景があったとは驚きでした。
しかし、なぜこの話になったのか。ここに「希望がある」と家入さんは言うのです。
メルカリですら、最初から確信を持ってフリマアプリに事業を絞っていたわけではなかった。誤解を恐れず言ってしまえば、運良くやってみたフリマアプリが、たまたま一個目からうまくいったというわけです。
あの山田進太郎さんですら最初は不安があったという事実は、今から事業を始めようとする起業家にとって、たしかに大いに希望を抱かせてくれることだと私も感じました。
ここで「家入さんも一発目からうまくいった人」と小笠原さん。話は家入さんの創業経緯に移りました。
質問は「どんな未来を予想して、起業したのか」。
それに対する家入さんの回答は「自己表現をカジュアルにする時代の到来」。
家入さんは学生時代、自分で描いた絵をインターネットで公開していたところ、多くの人から反応が返ってきたそう。そこでインターネットの自己表現の場所としての可能性を発見。その経験を踏まえて、個人向けレンタルサーバサービス「ロリポップ」をスタートしたとのことでした。
(リンク:家入さん自身が書いている創業期)
特に印象的だったのは「テクノロジーの本質は民主化。個人が力を取り戻すためのもの。未来はつねに個人のもとにある。」という家入さんの言葉。
家入さんのこれまでの事業に通底する、思想を垣間見た気がしました。
開始20分ほどで、新たに二人の登壇者が。
午前中に家入さんとお茶していたという、BASE代表 鶴岡裕太さんとhey代表 佐藤裕介さんのお二人です。
まさかの新進気鋭の起業家二人の登壇で、壇上は豪華ゲストでぎゅうぎゅうです。
想定外の展開に連続に、もはや事前のセッションテーマは意味をなさず、参加者からの質問中心でセッションが進められました。
カオスと化した壇上
なお、heyはコイニー社とストアーズ・ドット・ジェーピー社の経営統合によって生まれた会社なので、ネットショップ開設サービスBASE vs STORES.jp の競合対決が実現。
鶴岡 裕太
BASE株式会社 代表取締役CEO
ハイパーインターネッツ(現・CAMPFIRE)でエンジニアインターンを経験後、家入一真氏と複数のインターネットサービスを手がける。2012年12月、BASE株式会社を設立。国内最大級のEコマースプラットフォーム「BASE」を運営。
佐藤 裕介
ヘイ株式会社 代表取締役社長
2008年、Googleに入社し、広告製品を担当。2010年末、COOとしてフリークアウトの創業に参画。また、株式会社イグニスにも取締役として参画し、2014年6月にはフリークアウト、イグニス共にマザーズ上場。2017年1月、フリークアウト・ホールディングス共同代表に就任。エンジェル投資家としても活動。
早速、鶴岡さん・佐藤さんの二人に対して、競合であるお互いをどう見ているか、という質問が。
「おそらくBASEさんが我々より先に上場する。BASEさんが上場した瞬間に、手数料0円にします。」と佐藤さん。プライベートでの仲の良さを感じさせる受け答えに会場は笑いに包まれました。
ちなみに佐藤さんはビーサン
一方の鶴岡さんは「光本さん(STORES.jp創業者)時代はめっちゃ意識していたけれど、今はそんなに意識していない」とのこと。ただ、heyにSTORES.jpが統合され、佐藤さんと競合になると分かったときは、「うわ、まじか…」という感じだったそうです。
最終的には、勝った方が負けた方を買収して、一つに統合されるのではないか、という結論に。
当事者同士が直接、競合の印象を語る不思議な空間でした。
他にも面白いお話がたくさんあったのですが、すべて紹介していると非常に長くなってしまうので、ここからはざっくりまとめさせていただきます。
ー家入さんの活動に感銘を受けました。家入さんに興味を持ってもらうにはどうすればいいですか?
(鶴岡)家入さんに興味を持たない方が良い。興味を持たれると逆に引いちゃうタイプ。家入さんと仕事をしてもだめ。自分も直接のコミュニケーションが多く発生する形で、一緒に働いたことはない。家入さんの家の前に張って、なぜか毎回偶然会っちゃう人とかになるのがオススメ。
ーお互いに良いところ・悪いところを教えてください!
(小笠原→家入)
なんでもやってみるところが良い。1,000万をたったの1ヶ月で飲み代に使い果たした。
あとは言葉に力がある。他の人がいったら陳腐に聞こえるようなことを優しく伝えてくれる。
(家入→鶴岡)
経営の師匠。かなり相談をしている。出資の際に、まるっと出すか、マイノリティで出すかとかも相談。あとは幹部合宿のやり方、場所も相談しているので、BASEとまったく同じ場所で幹部合宿を実施。
弟子の話を聞かない師匠
あとはメンヘラツイートしていた自分に注意してくれたこともあった。メンヘラツイートが誰のためになりますか?と言われ、たしかに株主・従業員・取引先…誰のためにもならないと思って以後気をつけている。
ただ結論、年下から学ぶ姿勢を忘れない自分がえらい。
なお家入さんは2杯目を飲み干した模様
(鶴岡→佐藤)
風引いてないのにいつもマスクをしている。かっこいい。優しい。
(佐藤→家入)
ホームレスみたいな見た目の上場企業の代表。
自分も汚い見た目だが、家入さんを見ると自分はまだ大丈夫だなって思える。
たしかにだらしない
ー最後に学生に一言ください!
(佐藤)一番尊敬している人は、グーグルで働いていた時の上司の女性。彼女は助けてもらえるリーダーだった。
その女性のチームメンバー全員が「俺がこのチームには必要だから頑張ろう」って思えるのがすごい。組織全員が自分がいたからこそって思っているというのは、それだけ主体性を持っているということ。
その女性から学んだのは「できないことの開示」が大事だということ。肩肘はらずに自分が続けられるやり方をみなさんも探してみてほしい。
(鶴岡)自分の好きなことをやっていくのが良い。自分が楽しいことをやるって素晴らしい。
あとはEコマースやりたいなら、STORES.jpじゃなくてBASEを!
(家入)自分にとっての幸せはなんだろうという、ものさしを持つのが大事。
なぜ自分がこれをやる必要があるのかを突き詰めることが必要。
なぜ自分がここにいるのか、何のためにやっているのか、今自分は何をすべきなのかを問い続けてほしい。
(小笠原)あとで後悔しそうなことに気がついて、そういうことをできるだけ減らしていくことが大事。
自分が後悔した経験があるからこそ、学生のみなさんには気をつけてほしい。
想定外の超豪華ゲストの登場もあり、大いに盛り上がったセッション。
個人的に特に心に残ったのは「家入さんが原体験ある起業家を応援する理由」でした。(以下はあくまで家入さんの発言を踏まえた私の解釈です)
負の原体験をプラスに変えられるのが起業。自分の原体験があったからこそ成功できたと思えれば、負の原体験にも意味づけができる。それは自分自身もそうだった。だからこそ、原体験ある起業家を応援するし、原体験がない起業家を決して否定する訳ではない。
以上、学生向けスタートアップイベント「第4回TORYUMON」@福岡のレポートでした!
撮影:起業LOG編集部
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