会社の業績が伸び、事業が発展していくと、それに伴って従業員も増えていきます。
このように会社が成長していくと、原状のオフィスのままだと手狭になるため、別の物件を借りる「分室」など何らかのオフィス増床を検討しなくてはならなくなります。
そこで今回は、いくつか増床方法があるなかの分室オフィスについて、メリット・デメリットや、分室を検討する際のポイントなどを詳しく解説していきます。
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冒頭でも記述したように、事業が発展して業務が拡大してゆけば、それに伴って従業員も増えていきます。
業務が拡大して人員が増えるということは企業にとって非常に喜ばしいことではありますが、それと同時にオフィスが手狭になるという問題も発生してきます。
こうした人員の増加によってオフィスが手狭になる問題に対して、企業ではオフィス増床を実施するなどして対応するケースが多いです。
そんな増床方法も、分室をはじめいくつかの種類がありますので、まずは増床にはどのような方法があるのかをそれぞれ見ていきましょう。
今入っているビル内で今以上に坪数の広い場所に空があった場合、そこを借りてしまうのが内部増床です。
同じビル内での移動になるので非常に簡単で、通常のオフィス移転とは規模が大きく異なるためコストを大きく抑えることができます。
同じビルに物件を借りて増床する内部増床に対し、同じビルに空物件がなかった場合に、周辺の物件を借りて増床することを「分室」といいます。
なお、分室はあくまで現在借りている物件はそのまま残しつつ、周辺物件を借りるだけなので、まるごと移転するというものではありません。
なお、分室で一般的に多いのが、現在のオフィスに会議室や接客スペースを残し、事務所を新しい物件に移す。と、いったケースです。
同じビルに空物件がなく、さらに周辺にも希望する物件が見つからなかった場合、新しい物件にオフィスを丸ごと移転する方法が増床移転。
この増床移転は増床のなかでも最も大がかりな増床方法となります。
しかしオフィスが新しくなることでオフィスの手狭問題はもちろん、社員のモチベーションがあがったり、スムーズな事業運営が可能になったりなど、より効率的に動けるオフィス作りが可能です。
増床をおこなう場合、同じビル内の空テナントを借りておこなう内部増床の方が、手続きも簡単で移動作業もラク。
さらに勤務地も変わらないため従業員の負担も軽いということもあり、これまでもっとも一般的な増床方法となっていました。
しかし、それはすでに一昔のことです。
ここ最近(2003年以降)では、物件の空室率が著しく低下している関係で同ビルにおいての空テナントが無い状態が続いています。
加えて賃料も高騰しているなどもあり、なかなか同ビルでの増床が困難な状況となっています。
特に東京都心部における大型のフロアを確保するのは非常に難しいとされています。
近年こうした不動産状況などもあって、増床する際は現オフィスをそのままに、その周辺にあるオフィスを借りる「分室」をおこなう企業が多くなっている。
と、いうわけなのです。
こうした背景によって、現在では分室による増床が増えているわけですが、では分室をおこなった場合、どのようなメリットやデメリットが生じるのでしょうか。
続いて、分室のメリット、デメリットをそれぞれ見てみましょう。
さて、それではオフィスを増床する際、分室することによって、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
メリット・デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
社員増員によってオフィスが手狭になった場合、新しいオフィスにすべて移転することも視野に入れるかと思います。
しかし、現オフィスを解約して新しいオフィスに移転するとなると非常に多額な費用と時間、それに労力も必要となります。
一方、分室であればすべてを移転させるわけではないので費用も抑えられ、加えて新しい物件に運び入れるものもデスクやイス、パソコンやコピー機などのOA機器だけで良いので、すぐに業務をスタートさせることができます。
前述のとおり、分室というのはあくまで現オフィスを残しつつ、周辺物件を新たに借りるということになります。
したがってオフィスが二手に分かれるということです。
オフィスが二手に分散するということは、今までよりも社内のコミュニケーションが取りづらくなったり、連絡や報告が遅くなったりなど業務に支障をきたす場合があります。
そのため、分室する場合はこうしたデメリットを最小限にとどめるためにも、出来るだけ現オフィスに近いところを選ぶようにすると良いでしょう。
それともう一点。
新しいオフィス用にパソコンやコピー機などのOA機器なども購入しなくてはならない場合も出てくるので、そういった予算もしっかり算出しておかなければなりません。
特にベンチャー企業においては会社が急成長することが多く、事業拡大などによる増員でオフィスが手狭になるケースが比較的多いです。
おそらく、そろそろ分室を検討しなくてはならないといった企業も多くあることでしょう。
そこで、今後分室を検討する際、どのような点に気をつけておこなえば良いのか。
分室を検討する際のポイントについてご紹介します。
「現オフィスとの距離が近いこと」これは絶対条件とすべき事項で、徒歩で行き来できる距離の物件が好ましいです。(約1から1.5キロくらいの距離が目安)
中小企業もそうですが、特にベンチャー企業の場合は変化も激しいため、密なコミュニケーションが重要です。
現オフィスとの距離が離れれば離れるほどコミュニケーションが取りづらくなり、業務に支障をきたす原因に繋がりかねません。
分室はあくまで現オフィスから近い周辺物件でなければならない。
と、いうことを忘れないようにしてください。
分室をおこなうにあたり本社から分散されると、「本社から飛ばされた」などと阻害されたような気持になるなど、従業員よってはモチベーションの低下に繋がる場合があります。
従業員のモチベーション低下を防ぐためにも、分室のレイアウトやデスクにイス、什器備品など、分室へ移動する従業員への配慮も重要なポイントです。
分室を検討する際は、このようなポイントを意識しておこなうと、分室した後も気持ちよくスムーズに業務を遂行していくことができるでしょう。
今回はオフィスの増床方法である「分室」について、メリット・デメリットなどを交えながら、詳しく解説してきました。
ここでご紹介してきたとおり、分室は現在のオフィスを契約したままの状態で、その周辺に新たな物件を借りる。
と、いった増床方法で、中小企業をはじめ、会社が急成長することのあるベンチャー企業に多く実施されています。
ただ本来であれば、同じビル内に空テナントがあり、そこを借りてしまうのが増床として一番良いパターンなのですが、ここ近年においては空室率も低下していることもあって、同ビル内での増床は非常に困難な状況です。
したがって、最近では社員増員などによってオフィスが手狭になってしまった場合の対策方法として、分室がよく使われています。
おそらく、オフィスが手狭になってそろそろ増床を検討する必要があると考えているオフィス担当者も少なくないでしょう。
ぜひこの記事でご紹介した分室のメリットやデメリット、そして分室を検討する際のポイントなどを参考にしながら、更なる事業の発展にお役立てください。
画像出典元:O-DAN
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