【完全版】個人事業主のための一から始める確定申告マニュアル!

【完全版】個人事業主のための一から始める確定申告マニュアル!

記事更新日: 2019/03/29

執筆: 編集部

毎年3月になると会話の中でよく登場する「確定申告終わった?」というワード。

個人事業主の方やアパート経営の方は、この時期になると毎年頭を悩ませているのではないでしょうか?

また、昨今は働き方改革で副業を持つ人や、パラレルワーカーといった働き方をする人も多くなってきていますので、当然のことながら確定申告を必要とする人も増えています。

そこで今回は、そもそも確定申告とは何なのか?ということろから、申告書類の作成・納税までの流れを解説します。

確定申告ってなに?

確定申告とは一年間(1月~12月)までの所得(儲け)を確定させ、正確な税金を国に納める作業のことですが、これは納税の義務がある国民の誰もが行う作業ではありません。

サラリーマンは「年末調整」個人事業主は「確定申告」

例えば、会社に勤務しているサラリーマン(給与所得)の場合は、自動的に給与から所得税が天引きされおり(源泉徴収)年末になると天引きした所得税を会社が調整し、精算確定してくれます。

これが「年末調整」です。

「年末調整でお金が戻ってきてラッキー」なんて言う会話をよく聞きますよね。

 では、サラリーマン以外の所得を得ている人はどうするのか?

 サラリーマンのように会社がしてくれるわけではないので、所得(儲け)を自分で計算して確定させ、申告しなくてはいけません

読んで字のごとく、これが「確定申告」です。

ちなみに、確定申告により納める所得税のことを「申告所得税」といい、サラリーマンのように天引き(源泉徴収)されている所得税を「源泉所得税」といいます。

確定申告が必要なのは個人事業主だけではない!

確定申告は「サラリーマン以外の所得税を得ている人」と書きましたが、もう少し言うと、

「年末調整済の給与所得」「400万円以下の年金収入(雑所得)」以外の所得がある人は確定申告をする必要があるかもしれない、と考えた方が良いです。

基本的には自身で商売をしている個人事業主がこれに当てはまりますが、昨今は働き方改革等で副業を持つ人や、パラレルワーカーといった働き方で複数から給与所得を得ている人が多くなってきています。

また「年末調整済の給与所得」「400万円未満の年金(雑所得)」以外の所得には、身近なものとして「満期保険金」や「家賃収入」「貸付利息」、土地建物を売却した際の「譲渡所得」なども含まれます。

 サラリーマンの方でも自分には関係ないと思い込まず、まずは今年一年間の収入を全て書き出してみることをおすすめします。

確定申告をしなくてもいい場合もある!

収入を書き出して集計した結果、申告が不要となる場合もあります。

要件は下記の通りです。

  • 「2箇所以上から給与所得があり」年末調整していない方(従たる給与)の収入が20万円以下の場合。
  • 「1箇所給与(もしくは年金)」受給者で、その他の所得が20万円以下の場合。

 

簡単解説!確定申告書作成~納税までの流れ

では、確定申告とは何か分かったところで、個人事業主の事業所得がある場合の具体的な確定申告書の作成について説明していきます。

まずは一年間の収入を書き出してみるところから始めましょう。

1. 書き出した収入がどの所得になるのか、種類ごとに分ける

所得の種類により計算方法が違います。

自分にはどのような種類の所得があるのかを把握する為にも、整理してみましょう。

所得の例

  • 売上→事業所得
  • 車を売った(事業用資産の売却)→譲渡所得
  • 個人契約の保険に関する収入→一時所得

※参考:国税庁 所得の種類と課税のしくみ

2. 申告書を作成し、必要書類をそろえる

申告書類には「白色申告」と「青色申告」の二種類があり、青色申告をする場合は、前年のうちに青色申告の承認申請書を提出する必要があります。

青色申告の承認申請書を提出していない場合は自動的に白色での申告です。

※参考:国税庁 各種書類様式、手引き一覧

  白色申告 青色申告
作成書類 収支内訳書(損益計算書のみ) 青色決算書(貸借対照表、損益計算書)
提出書類
  • 確定申告書B
  • 収支内訳書
  • 確定申告書B
  • 青色決算書
  • 添付書類(書面提出の場合)
  • ※e-TAXの場合は不要
  • マイナンバー、身分証明書の写し
  • 各種証明書(生命保険料控除や住宅借入金残高証明書、ふるさと納税などの寄付金証明書など
  • 左記に同じ

※e-TAXとは電子申告・納税システムのこと→国税庁 e-TAXについて


申告方法により受けられる特典が違ってきますので、自分にとってどちらでの申告が良いのか事前に調べておきましょう。


もし「来年は青色にしたい」と思ったのであれば、今回の申告と同時に承認申請書類を提出しておくといいかもしれませんね。

国税庁 所得税の青色申告承認申請手続

3. 提出して納税する

作成した申告書類を提出して、納税手続きをおこないます。

申告書類の提出方法と期限

作成した申告書類は所轄の税務署に提出します。

【ネットの場合】2月16日~3月15日23:59までに送信

【書面の場合】2月16日~3月15日までの消印

税金の納付方法と期限

税金の納付期限は、納める税金の種類と方法によって異なります。

申告所得税


【現金納付の場合】

納付期限:3月15日まで

税務署、市役所や商工会などに「納付書」が置いてありますので、それを持って銀行で支払います(銀行にも納付書はあります)

 

【口座振替の場合】

納付期限:4月22日引き落とし(2019年度)

口座振替依頼書を申告書類と一緒に提出すると、その年の納税から利用できます。また、口座振替をしている人のみ「延納制度」を使うことができます

延納制度とは、4月下旬に全額納めなければいけない税金を二回に分けて納めることができるという制度(初回の納付額は2分の1以上、千円未満切り上げ)

(確定申告)消費税


【現金納付の場合】

納付期限:3月31日まで

 

【口座振替の場合】

納付期限:4月24日引き落とし(2019年度)

申告所得税と違い、消費税の延納制度はないので注意してください。

住民税

確定申告が終わってから6月以降、4回に分けて納付(市町村によって違います)

参考:国税庁 主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日

 

 

還付申告は忘れずに!

還付申告とは、確定申告をした結果「所得税が還付になる申告」のことです。

例えば、年末調整をしたサラリーマンの方が確定申告で「医療費控除」を受けたとしましょう。

医療費控除は年末調整では受けることができず、確定申告により控除を受けなければなりません。

つまり、年末調整で引き算した生命保険料控除や社会保険料控除に医療費控除が加わりますので、当然所得税はさらに安くなります。

安くなった税金は「還付」という形で手元に戻りますのでこれを「還付申告」といいます。

本来、確定申告をする必要がない方でも、このように申告をすることで税金が戻ってくるケースもあります。

医療費の領収書や、年末調整のとき提出し忘れた生命保険料控除、住宅借入金控除などがあれば申告することをおすすめします。

なお、還付申告は過去5年分まで遡ることができるので、過去に控除し忘れたものがあればまだ間に合うかもしれませんね。

もし申告内容を間違ってしまったら?

今は会計ソフトや国税庁のe-Taxを使って間違いの少ない確定申告書の作成を行うことができますが、それでも間違いは起こるものです。

もし、申告内容を間違ってしまった場合はどのようにすればいいのでしょうか?

申告期限前と後で申告書の種類が変わりますので注意が必要です。

申告期限前

  • 訂正申告


申告期限である3月15日までに訂正する場合は最後に提出した申告書が有効となり、期限内であれば何度でも訂正は可能です。

その際には、訂正後の申告書第1表上部の余白に「当初申告○○年○○月○○日提出」と朱書きするとよいでしょう。

申告期限後

  • 修正申告(税額が増える又は還付が減る場合)
  • 更正の請求(税額が減る又は還付が増える場合)


申告期限を過ぎてから訂正する場合は訂正による税額の増減によって上記のように変わります。

確定申告をやらなかったらどうなるの?

税金がかかる所得を申告・納税しなかった場合には当然ペナルティがあります。

それが「無申告加算税」「重加算税」「延滞税」です。

  • 単純に申告を忘れていたのであれば「無申告加算税」(15~20%)
  • 意図的に所得を隠すなど、悪質なものであれば「重加算税」(40%)


本来払うべき税金(本税)とは別に納めなければなりません。

また上記にプラスして、納付期限の翌日から納付が完了するまでの期間に対する

延滞利息「延滞税」も納めなければなりません。(2か月以内は2.6%、それ以降は8.9%)

極端な話、期限内で申告していれば所得の1/3程度の納税で済むはずが、意図的に隠したばかりに所得のほとんどが税金で消えてしまう…ということも実際にはおこりうるのです。

まとめ

税に対する知識のない方にとって、確定申告という作業は非常に困難であるかとは思いますが、面倒だから…という理由で申告を怠ってしまうと重いペナルティを課されてしまいます。

国税庁では「確定申告書作成コーナー」というサイトを開設し、少しでも簡単に確定申告書を作成できるようサポートしていますし、

確定申告期間には税務署職員の方や税理士が市町村役場や公共施設で「確定申告の無料相談会」を開催しています。

頭を悩ませている方、税の専門家のこのようなサポートをお気軽に利用して頂きたいと思います。

画像出典元:pixabay、burst

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