チャットボットの埋め込みって何?WebページやSNSへの埋め込み方法や効果的な運用ポイントも解説

チャットボットの埋め込みって何?WebページやSNSへの埋め込み方法や効果的な運用ポイントも解説

記事更新日: 2024/03/27

執筆: 遠藤亜美

チャットボットは、WebページやSNS、アプリなどに埋め込むことができます。

ただし、どのサービスに設置するかによって効果や方法が異なります

本記事では、チャットボットの埋め込みの概要や、各サービスごとの埋め込み方法とそれぞれのメリット・デメリット、チャットボットを上手に運用するポイントについて詳しく解説します。

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チャットボットの「埋め込み」とは?

チャットボットの「埋め込み」とは、WebサイトやSNS、ビジネスチャット、アプリなどの画面内にチャットボット機能を組み込む作業を意味します。

チャットボットを埋め込めば、ユーザーは、画面を閲覧しながらいつでもチャットボットで問い合わせができるので大変便利です。

運用する側にとっても、コンバージョン率をアップしたり、サービスについての訴求効果を高めたりできるためメリットが大きいでしょう。

Webサイトならチャットボットプロバイダが提供する特定のタグをHTMLのソースに貼り付けることで組み込みが完了します。

SNSやアプリ、ビジネスチャットの場合は、APIを使って連携するのが一般的です。

Webページへのチャットボット埋め込み方法

それでは早速、Webページへのチャットボット埋め込み方法を解説しましょう。

方法は以下の2通りがあります。

  • HTMLに書き込む
  • Googleタグマネージャーを利用する

HTMLに書き込む

​​チャットボットを設置したいWebページのHTMLに、チャットボットプロバイダから提供される特定のタグをコピーして貼り付けるだけです。

貼り付ける場所は、​​</body>の前になります。

Googleタグマネージャーを利用する

Googleマネージャー(無料)を使えば、Webページ内に設置するタグを自由に管理することができます。

まずGoogleマネージャーのアカウントを選択し、「タグタイプを選択」の「カスタムHTML」をクリックします。

遷移画面に、チャットボットプロバイダから提供される特定のタグをコピーして貼り付け、「トリガー」を「DOM Ready」に設定すれば完了です。

SNSへのチャットボット埋め込み方法

FacebookやX(旧Twitter)、LinkedIn、LINEといったSNSにチャットボットを埋め込むには、APIを活用します。

Facebookなら「Messenger API」、X(旧Twitter)なら「Account Activity API」、 LinkedInなら「Messaging API」、LINEなら「Messaging API」などを利用します。

「SNS名 API」で検索すると各APIは、簡単に見つけることができます。

Facebookにチャットボットを埋め込んでみる

本記事では、Facebookにチャットボットを埋め込む方法を紹介しましょう。

まず、ページ内の「設定」を開いて、「メッセージ」をクリックします。

次に「ウェブサイトにMessengerを追加」の下にある「利用を開始」をクリックします。

すると以下の2つの操作が可能になります。

  1. 「設定」をクリックして手動でインストールします。
    この後、言語を選択し、ウェブサイトのドメインを入力して、コードをコピーすることができます(この後でウェブサイトに貼り付けるため)。

  2. ご利用のウェブサイトビルダーに応じて下記「ウェブサイトにチャットプラグインを設定する」の該当する手順に従い、チャットプラグインを表示したいページにコードを貼り付けます。

「スレッドを開始」で、ウェルカムメッセージを作成したり、よくある質問に対する自動返信を追加したりすることができます。

「あなたのチャットプラグインをカスタマイズ」のオプションで、チャットプラグインの色、位置、拡大表示が設定できます。

参考:Meta/ビジネスヘルプセンター/Webサイトにチャットプラグインを追加する

アプリへのチャットボット埋め込み方法

アプリにチャットボットを埋め込む際も、APIを利用します。

自社製のアプリがある場合は、それに合ったAPIを見つけてタグを埋め込んでください。

ただ、アプリにチャットボットを埋め込む場合、ユーザーはスマホ画面で利用することが多いです。

回答文が長すぎると読みづらくなるため、2〜3行以内におさめるのがおすすめです。

また、アプリとチャットボットのデザインがあまりに違いすぎると違和感が生じるので、テーマカラーを合わせるといった工夫を施すとよいでしょう。


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ビジネスチャットへのチャットボット埋め込み方法

ビジネスチャットにチャットボットを埋め込む際も、APIを活用します。

Slackなら、「Incoming Webhooks」や「OfficeBot」など、やMicrosoft Teamsなら「Microsoft Bot Framework」や「OfficeBot」を使うとタグの埋め込みが可能です。


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チャットボットは埋め込まないと使えないの?

チャットボットは、埋め込まずに使用することも可能です。

具体的には、チャットボットのURLやQRコードを作り、それをメールやSNSのプロフィール、名刺、商品説明書などに添付すれば、ユーザーはそこからチャットボットを利用することができます。

チャットボットはどこに設置すればいい?

チャットボットを利用するとして、果たしてどこに埋め込めばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。

そこで、各サービスのメリットとデメリットを解説します。

Webページ

メリット

チャットボットは24時間・365日いつでも対応可能で回答速度も早いため、待ち時間がないことで顧客満足度がアップします。

ボットが相手をすることで、離脱を防止するとともに問い合わせハードルが下がる利点もあります。

ニーズに合った誘導をすることで、コンバージョン率をアップできます。

問い合わせ内容をデータとして蓄積・分析することによってマーケティングに反映することもできるでしょう。

オペレーターが不要になるので、人件費が削減できます。

デメリット

導入には初期費用とランニングコストがかかります。

あらかじめ問いに対する回答が決められているシナリオ型の場合は、ユーザーの求めている疑問に答えられない可能性があるでしょう。

AI型なら、臨機応変の対応力が期待できますが、シナリオ型に比べて時間とコストがかかるのが難点です。

SNS

メリット

SNSのメリットである、ユーザーと運営者との間でリアルタイムの情報共有ができる点が、チャットボットを使うことでさらに際立ちます。

どこよりも早く新商品やサービス、イベントの情報を提供することで、一般ユーザーやフォロワーとのコミュニケーションを密にする効果やコンバージョン率アップも期待できるでしょう。

デメリット

SNS利用者は、リアルタイムな情報をよりスピーディーに取得することを望んでいるので、問い合わせに対して的外れだったり、長文でテンポ感に欠けたりする回答をした場合は満足度が下がる恐れがあります。

またSNSでありがちな、個人の悩み相談のように感情的要素が含まれる問い合わせには弱いです。

かといって精度の高いチャットボットを導入するには、コストがかかるでしょう。

アプリ

メリット

アプリにチャットボットを埋め込むとUX(ユーザーエクスペリエンス)が向上するため、購買意欲を喚起したり、会員登録やポイント利用を促進したりできます。

ユーザーのニーズに応えてうまく誘導できればコンバージョン率アップにもつながるでしょう。

カスタマー対応に時間をとられないため、業務効率も向上するでしょう。

デメリット

チャットボットの精度が低いと、満足度が低下してアプリから離脱されたり、サービス利用してもらえなくなったりするリスクがあります。

ビジネスチャット

メリット

ビジネスチャットにチャットボットを埋め込むと、社内のヘルプデスクとして役立ちます。

社の内外のプロジェクトチームでも電話やメールなどによる問い合わせや相談件数を大幅に抑えることができるでしょう。

土日や祝日など、連絡ができない時に、情報を取得したり共有したりできます。

デメリット

ビジネス上の専門的な情報が多いなど、用途によってはチャットボットで回答しきれないケースがあります。

ビジネス利用の場合、チャットボットが回答する内容とリアルタイム情報に差が出る可能性があり、プロジェクトに誤解や勘違い、思い込みといったマイナスの影響を与えかねません。


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チャットボットを上手に運用するポイント

チャットボットを上手に運用し、最大限の効果を得るためのポイントを3つ紹介します。

定期的なアップデート

チャットボットは一度埋め込んだらそれで目的達成というわけにはいきません。

不特定多数の問い合わせに完璧に応えられることは、まずあり得ないからです。

履歴を分析し、回答率や問題解決に役立ったか否かを精査して、より精度の高いツールにアップデートしていく必要があります。

導入前の状態を数値化しておく

チャットボットを利用する目的には、カスタマー対応数やオペレーターにかかる人件費の削減、顧客満足度の向上、収益増加などが考えられます。

そこで、その効果の有無を明確にするためにも、導入前の問い合わせ件数やそこに関わる人件費、WebサイトのPV、アプリの登録数やSNSのフォロワー数、売上高などを数値化しておくようにしましょう。

また、チャットボットにかかるランニングコストを削減できた人件費や売上高と照らし合わせて効果検証することも忘れてはなりません。

運用体制を整える

上記の定期的なアップデートは、決して片手間でできる業務ではありません。

的確な対応ができるスキルをもつ人材をアサインするようにしましょう。

また、チャットボットでは対応できない場合に、オペレーターに引き継ぐ体制も整えておく必要があります。


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まとめ

チャットボットの埋め込みには、さまざまな効果が期待できます。

しかしその反面、初期費用やランニングコストがかかるうえ、定期的にアップデートして回答精度を上げる努力が欠かせません。

どのサービスに、どのような精度のチャットボットを設置するのが最適かを、予算も含めてよく検討することが大切です。

画像出典元:Pixabay

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