12球団の中で唯一、広島カープはDAZNと契約をしていません。
調べてみると、地元テレビ局と球団に癒着があり、広島カープだけの問題ではないことがわかりました。
本記事ではさらに踏み込み、なぜDAZNで広島カープのホーム戦が放映されないのか。
本当はDAZN側が広島カープの加入を拒否しているのではないかなど、新たな仮説を立てました。
このページの目次
まず第一に、広島カープは地元放送局にコネがあり、広島テレビの視聴率を落とさないようにするためにDAZNへの加入を拒んでいるという可能性があります。
広島カープのオーナー松田元の弟は、広島FMの社長を勤めています。テレビ局ではありませんが、広島県内の放送会社に顔が効くことは明らかです。
市民球団であるとはいえ、カープの株式を持っている市民はいません。
実態はオーナーである松田家の私有球団となっている以上、コネを使い広島カープがDAZNへの加入を拒んでいるとみて取れます。
中継を放映できない理由をネット配信サービス側はどう捉えているのでしょうか。
スカパーでは広島カープの試合が見れないことについて、以下のように説明をしています。
「配信権利の制限の関係で広島とほか一部地域のみ見れない」
見逃し放送であれば視聴することは可能ですが、
Jスポーツオンデマンドについても、ライブ配信を広島県内でみることはできません。
これは広島放送局との癒着が、スカパーにまで影響を及ぼしている可能性が高いと言える証拠です。
県内ではなんとしてでも見せたくないという広島カープの姿勢から、広島テレビ局の視聴率を下げたくない意向がみて取れると感じました。
球団を運営するにはスポンサーや親会社の存在が必要不可欠です。
しかし広島カープは親会社を持っていなく、地元企業に資金の提供や援助を受けていると言われています。
そのため、配信権利の部分に地元企業の意見を聞き入れざるをえない事情があるのです。
資金提供の他に、地元企業が球場へ広告を出している可能性もあり得るでしょう。
地元企業がDAZNでホーム戦を中継されることを望んでいないことが広島カープがDAZNへ加入していない理由の一つである可能性があります。
仮説1ではテレビ局との癒着について考察をしましたが、本当に原因は地元企業との癒着のみなのでしょうか。
2つ目の仮説は、DAZN側と広島カープとの間に契約面でのトラブルが発生した可能性を紹介していきます。
実は、2016年から2017年まではDAZNで広島カープのホーム戦を視聴できていました。
しかし、2017年から現在まで視聴することができなくなっています。
なぜ広島カープのホームゲームが観れなくなったのでしょうか。
ここで推測されるトラブルは、DAZNと契約することによって地元テレビ局の視聴率が落ちてしまったのではないかという仮説です。
広島テレビの他番組視聴率とカープ戦の視聴率を比較してみました。
2020年 6月24日(水) DRAMATIC BASEBALL2020・巨人×広島
19:00〜20:54の占拠率
出典:広島テレビ放送株式会社
51.3%という数値は、テレビをつけていた人の半数以上がカープ戦中継を見ていたということを表します。
広島テレビにとって、カープ戦は大事なコンテンツとなっていることがわかります。
一層熱が入るホーム戦の放映権がDAZNに渡ったことによって地元テレビ局の視聴率が下がってしまったのではないかと推測できます。
したがって、球団の経営側としてDAZNに放映権を渡したくないとして2018年以降はDAZNで観ることができなくなったことは明らかです。
ここまでをまとめると、広島テレビ側の事情が大きいことがわかりました。
では、他の配信サービスでも同様に視聴することができなくなっているのでしょうか。
スカパーは県内でホーム戦の見逃し配信を視聴可能です、しかし、リアルタイム中継を県内で視聴することはできません。
実は、公式HPを見ると「配信権利の制限の関係で広島とほか一部地域のみ見れない」という記載があります。
そのため、広島テレビからネット配信サービスに対して、視聴率を下げないために制限を行っていると受け取れます。
プロ野球中継を視聴可能な動画配信サービスは以下の通りです。
中継を視聴できる試合 | |
DAZN | ・広島カープ主催試合以外 |
スカパー | ・全ての試合 ・広島県内で広島カープ主催試合の中継を視聴するのは不可 |
J SPORTSオンデマンド | ・広島カープホーム戦見逃し配信 |
Hulu | ・巨人ホーム戦 |
Paravi | ・横浜ベイスターズホーム戦・日本シリーズ |
FODプレミアム | ・ヤクルトホーム戦 |
プロ野球をライブ中継してるサービスは数多く存在しますが、広島県内でカープ戦のLIVE配信が見れるサービスはありません。
J-SPORTSは、2022年1月まで広島県内でカープ戦の見逃し配信までも視聴することができない状態が続いていました。
しかし、今年の2月には全国放送されることになっています。
徐々に広島カープ戦が視聴可能になる動きはある一方で、
広島テレビで放映をするカープ戦の視聴率に影響する可能性を考慮しているのです。
テレビと違いネット配信サービスだと外出先でスマホを使って視聴が可能になります。広島県内で視聴可能になると、必然的に広島テレビ局の視聴率下落は避けられません。
なぜDAZNで広島カープのホーム戦が放映されないのかを紹介しました。
調べてみると、親族ぐるみの問題やテレビ局の視聴率維持のためなど、様々な考察があることがわかりました。
このような企業との関係は他にもたくさんあります。
資本主義において株主構成や昔ながらの関係性、血のつながりが経営に影響するのは避けられないことなのかもしれません。
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