今や、トヨタのような大企業ですら、終身雇用が難しいことを公に発言する時代。
しかも物価は上昇しているのに30年前と平均年収はほぼ変わらず、子どもや家を持つことも難しいという人がたくさんいるのが現実です。
このような状況なので、いっそ脱サラをして、自分のやりたい道を進もう、一発当てようと考える人が増えてきています。
しかし実際脱サラをした人達はその後どうなっているのでしょうか?
果たしてどのくらいの人が、人生を好転させることに成功しているのでしょうか?
この記事では、脱サラの成功率、脱サラに失敗しやすい人の特徴といった脱サラの現実と共に、脱サラに必要な準備、脱サラが成功しやすい職種などについて解説していきます!
このページの目次
脱サラとは、「脱サラリーマン」の略語で、サラリーマンを辞めてサラリーマンではない仕事につくことを表します。
起業して会社設立する、個人事業主として働くなど形は様々ですが、企業に雇用されているより、自分の裁量権も広く、場合によっては収入も上がることもあります。
しかし一方で、企業に雇用されていた時に保証されていた収入や業務の安定は、自らの力で生み出さなければならないため、リスクも多く成功するのは難しいとも言われています。
「脱サラしたい」と考えている人が1番知りたいのは、実際に脱サラした人が、脱サラに成功した確率はどれくらいかということではないでしょうか。
何をもって「脱サラに成功した」と言えるかを定義するのは難しいことです。
必ずしもサラリーマン時代より稼げるようになることだけが成功ではなく、本人の脱サラの目的によっても変わるでしょう。
一般的に、脱サラの成功率は「3~6%程度」であるとされています。
脱サラ成功率3~6%とは、企業や個人事業主が起業してから10年後も存続している割合です。
企業も個人事業主も、起業から5年で15%まで減り、10年後には6%、そして20年後にはわずか0.3%しか生き残っていないと言われています。
単純にこの数字を見るだけですと、脱サラしたほとんどの人が失敗しているという結論になります。
しかしビジネスは、10回の挑戦のうち1回でも当てることができればそれで十分に成功であるとも言われています。
脱サラの現実が厳しいことに変わりはないですが、3~6%という数字に惑わされず脱サラする際の1つの検討材料として捉えてみると良いでしょう。
脱サラして独立するとき、誰もが自分なりに色々なシミュレーションをするでしょう。
独立開業セミナーに参加したり、綿密な収支の計算、リスクの少ない事業計画の作成など可能な限り考えて独立に臨むのが普通です。
しかし、それでも10年後の生存率は3~6%になるということは、独立前にどれだけ緻密なシミュレーションを立てたとしても、ほぼ間違いなく計画通りには進まないということです。
脱サラを考えている方は、想定外の困難が起こってもそれを乗り越える覚悟を決めておかなければなりません。
独立前に情報収集をしたい場合はアントレのような実践的な知識を学ぶことができるサービスがおすすめです。
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脱サラの成功率を見れば、ほとんどの人が脱サラに失敗することになります。
では脱サラに失敗する人の特徴とはすなわち、単に普通の人、特別な才能がなかった人ということでしょうか。
成功する道は人の数だけ存在しますが、失敗には共通する部分があるものです。
脱サラに失敗する人の共通点を理解しておけば、あなたが脱サラするときに、少なくとも王道的な失敗パターンを回避することができるようになるでしょう。
ビジネスは、お金を儲けるために行いますが、自分の利益ばかりに思考が集中してしまうと、ビジネスは失敗します。
自分の利益ばかりを追求すると、下記のような傾向が強くなりがちです。
自分の利益を追求するあまり、顧客(市場)のニーズを無視すれば、顧客は次第に離れていき利益は減少します。
また、安易にお金儲けをしようとして、既に競合他社が多く存在するようなビジネスに参入すれば熾烈な競争の中で生き残るのは容易ではありません。
少し前に大流行した、タピオカドリンクもその良い例で、全国各地に続々とオープンしたタピオカ店が、今どれ程残っているかを想像すればわかりやすいですね。
このようにお金儲けのことばかり考えることは失敗の王道パターンの一つであると言えます。
意気込んで始めたビジネスも、最初のうちはどうしてもまともに利益の出ない時期があり、歯を食いしばって耐えなければならない羽目に陥るものです。
このときに、十分な資金を用意していないと、あなたにどれだけやる気が残っていても、お金の面での体力が尽きてしまいます。
資金の準備を怠ることは、脱サラの成功率を確実に下げることになります。
また、自分自身のスキルに不足がある状態で脱サラしてしまうと、同じように成功率は下がってしまいます。
脱サラし、一人で経営を行っていけるだけの資金とスキルの準備が成功へのカギになるでしょう。
脱サラをした時点で、あなたはいったんゼロから人生を再スタートさせることになります。
サラリーマン時代の人脈を活かして独立後のビジネスを展開するといった方法を取る場合でも、少なくともあなたがかつて持っていた肩書きはなくなります。
大企業やエリートと言われていた人にありがちですが、企業から与えられていた肩書やプライドを変に残していると、独立後にやらなければならない泥臭い作業が
ただの苦痛になるでしょう。
地味でも必要な作業に対して「こんなことをするために脱サラしたわけじゃない」という発想をしてしまうようでは、ビジネスは回りません。
「どんな風になっても自分は自分だ」という良い意味でのプライドは大切ですが、社会的ステータスのようなプライドは、脱サラする際に、すべて捨ててしまうことをオススメします。
脱サラするにあたって、これから自分が行う分野についての情報収集に励むのは基本です。
会社組織の中にいたときには、ビジネスの1部分を担いそこだけわかっていれば業務は回っていたかもしれません。
しかし脱サラすると、かつて知らなくてもよかった全体像を、きちんと把握する必要に迫られます。
そのため、独立前と独立後で同じ業種を選んだとしても、以前と同じ業務だけやればいいということにはなりません。
脱サラした後に自分が行わなければならない細かい業務も含めて、事前に独立後の仕事の全体像を把握しておきましょう。
脱サラするというと、自由に何でもやれるイメージがあります。
もちろん脱サラ後にどのような仕事の仕方をするかは基本的に自由ですが、そこで一つ注意すべきなのは、方向性を絞り込むべきだということです。
何でも自由にやっていいというと、つい「あれもこれも」と色々な方向に手を伸ばしてしまいそうになります。
しかし、そのすべてを成功させるだけの人材も資金も、独立した直後のあなたにはないはずです。
限られたリソースでビジネスを軌道に乗せるためには、あなたが打ち込むことをきちんと絞り込み、一点集中で攻めていくことが必要なのです。
脱サラするということは、雇用され、与えられた役割を果たしていればよかったサラリーマン時代とは、立場が根本的に変化します。
独立したてのうちは、あなたの仕事は時間労働のような形をとるかもしれません。
しかし遠くないうちに、それを「仕組みで稼ぐ」形に変えていかなくてはいけません。
稼げる仕組みを作れば、あなたの役割は重要な意思決定などに限定され、ラットレースのようなビジネスから脱却して豊かになることができるでしょう。
事前に稼げる仕組みを固めておくことは、成功の可能性を高めるために必ず役に立つことでしょう。
サラリーマンとして働くだけの立場から、独立して自分の力だけで稼ぐ立場へと、一気に飛び移ってしまうのはオススメしません。
脱サラする前に、将来的にやりたい仕事を副業の形でこなしていき、スキルを高めると同時に資金を蓄えていくことが、成功率を上げることに繋がります。
副業が禁止されている会社の場合は仕方がありませんが、そうでない場合には、はやる気持ちを抑えて、まずは副業から始めてみましょう。
会社の看板に頼らずにお金を稼ぐ経験を積めるという点でも、大変有益です。
脱サラを成功させるには、個人のマインドの部分も大事ですが、そもそも独立して成功しやすい職種や業種もあります。
比較的脱サラの成功率が高い職種・業種をご紹介していきます。
ITエンジニアの需要は高まる一方です。昨今は「AI(機械)に仕事を奪われる」という不安説がはびこっていますが、エンジニアはそのAI(機械)を操る仕事なので、むしろますます必要とされていくわけです。
ITエンジニアは、独立しても稼げる職種としては代表的なものです。
自分一人で仕事を受注してもよいですし、フリーランス同士でチームを組んで、何か大きなプロジェクトに参画するのでもよいでしょう。
平均収入も高く、あなたのスキル次第では大きく稼ぐことが可能です。
Webマーケターも独立して大きく稼ぐことが期待できる職種です。
この場合、自分でメディアを立ち上げて運営してもよいですし、どこかの企業の立ち上げたメディアをフリーランスの立場で任される道を選んでもよいでしょう。
Webの世界はまだまだ拡大していくと試算されていますので、案件に困ることはありません。
Webマーケターは数字が命なので、ポートフォリオとして説得力のあるものを用意することは必須です。
独立する前に、後のポートフォリオにする目的で自分のメディアを育てておくと、ビジネスが早めに軌道に乗るでしょう。
イラストレーターやデザイナーが独立に向いているというのは、非常にわかりやすいのではないでしょうか。
ネットを見てみれば、そこかしこにフリーランスのイラストレーターやデザイナーがおり、むしろ彼らは独立しているほうが普通であるかのようです。
あなたが自分のスキルと市場をしっかり吟味したうえで、「これならやっていけるはず」と判断したのであれば、脱サラして独立することをオススメします。
以上、脱サラがどのくらい成功できるものなのか、その率を高めるためにどのようなことに注意すべきなのか、といった点について解説しました。
サラリーマンを辞めて独立するというのは、もちろん大胆なチャレンジです。
しかし、サラリーマン自体に昔ほどの安定感がなくなった現代においては、夢見がちな人間のすること、という揶揄は適切ではなくなっています。
あなたがしっかりと市場を調べ、自分のスキルを磨いたうえで、慎重に事を運ぶのであれば、3~6%という全体の成功率とは関係なく、十分な勝算の中で戦うことができるでしょう。
画像出典元:Pixabay
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