様々な困難を乗り越えた経営者たちのマル秘トーク!!参加者からの人生相談にガチで答えます!「特命!池上ベンチャーズ」

様々な困難を乗り越えた経営者たちのマル秘トーク!!参加者からの人生相談にガチで答えます!「特命!池上ベンチャーズ」

記事更新日: 2020/12/10

執筆: 編集部

テレビ東京のビジネス番組をネットで視聴できるサービス「テレビ東京ビジネスオンデマンド」で「特命!池上ベンチャーズ」が全集中!これで人生が変わった?!若手起業家の本音トーク が開催された。

11月29日に開催された今トークフェスには、MCに池上彰さん、キャイ〜ンの天野ひろゆきさん、SKE48の須田亜香里さん、そしてゲストには、オンデーズ田中修治社長、ワーク・ライフバランス小室淑恵社長、アストロスケール岡田光信社長、キャディ加藤勇志郎代表、POL加茂倫明CEOを迎え、2021年を明るい年にするために、 様々なテーマに関してトークが繰り広げられた。

ベンチャー企業は情熱がないとできない。その情熱の源は一体何なのか、 参加者からのリアルな人生相談をゲストの皆さんに答えてもらった。

様々な挫折を経験しているからこそ聞けるリアルな話を振り返る。

ゲスト

  • オンデーズ社長 田中修治氏:負債14億円のメガネチェーンを買収し再生
  • ワーク・ライフバランス社長 小室淑恵氏:働き方改革・女性活躍推進のコンサルティング
  • アストロスケール社長 岡田光信氏:世界初宇宙ゴミの大掃除に挑む
  • キャディ社長 加藤勇志郎氏:町工場とメーカーをつなげるサービスを展開 
  • POL CEO 加茂倫明氏:理系学生の人材データベースを運営

 

自分を動かす原動力とは?

「自分をバカにした人を見返したかった」

田中:僕は根暗なのですごく見返したいとか、自分の事をバカにしてた人たちに対する恨みが一番大きいです。

特に銀行はひどい言われ方をされました。仲間や家族、応援してくれてる人はみんな本当に追い込まれると、もうやめていいよって言ってくれるんです。自殺したら大変だから。

それに甘えることも考えるんですけど、家に帰って寝る時に瞼を閉じると、自分の事をバカにしてた人とか、絶対うまく行かないとかって言ってた人たちの顔が浮かぶんです。ここで自分が本当に諦めたら、彼らの言ったことが真実になってしまう。

自分の嫌いな人のことが真実になることだけはやっぱり許せないですよね。そう思ったら明日も1日頑張ってみようって、その繰り返しをしていくうちに一人また一人と見返せる様になってきました。

「女性が働き子育てをすることが二者択一ではなく当たり前にできる世界を作りたい」

小室:思春期になって物心ついた時に思ったんです。

男子は勉強を頑張ったり何かしらのクラブ活動のリーダーになると、 頑張る先には企業が両手を広げて待っているということ。

でも、私たち女子のトンネルの先は閉じていて、勉強を頑張ってもその先に社会は待っていないんだなと。 子どもや家庭を持ちたい、仕事で頑張りたいということが女子にだけは二者択一で、 頑張っても無駄なら負け戦に出るのがすごく悔しくて、変な意地から専業主婦志望とみんなに言っていました。

そんな中、猪口邦子さんの講演を聞いて人生が変わったんです。生まれてはじめて経済合理性で女性が働く意味があるということを聞いた時に、これなら私だって働きたかったのにと思いました。そして、人生を変えたくて大学を一年休学して渡米しました。

そこから女性が働いて子育てをする方が、二者択一ではなくて当たり前にできる世界を作りたいという思いが、自分の原動力になって今日までやってきています。

「環境要因ではなくポテンシャルで判断すべき」

加藤我々物づくり産業のポテンシャルを解放するというミッションを掲げているんですが、物づくりは小さな数人の町工場さんが全体の8割くらいを占めています。

下請け構造の中で、小さくて営業力がないから潰れて行く。

30年で半分以上が倒産している中でその町工場を回ってみると、特定の小さな領域だけれどもそれぞれすごい強みを持たれている。こういったポテンシャルを持った人や会社、業界がちゃんと大きくなるべきだと思っています。

環境要因ではなく、ポテンシャルで判断すべきだと。その最たる例が製造業だと思っているので、今頑張っています。

天野:池上さんの自分をつき動かす原動力というのは何ですか?

「自分の知識を若い人へ伝えることで世の中に恩返しがしたい」

池上:60歳の還暦を過ぎた時に、ここまでやってきたんだから後は世の中のためにお返しができないかなと思いました。

東京工業大学から理系の学生に向けて、社会のこと世の中のことを教えてくださいと言われ、 若い人へ自分の知識を伝えることで少しでも恩返しができるかなと思い教えることになりました。

これからの民主主義社会はみんなが色々な知識を持ってこそ維持できるわけでしょ。 民主主義のインフラ作りに少しでもお手伝いが出来ればなというのが、私の原動力です。

大事な決断をするときに一番大切にしていることは?

「話すことと考えていることやっていることを同じようにしよう」

岡田:良い決断というのは色々な課題を解いているんですけども、これ決めるとこれもこれも解けるという決断があるんです。そういう時はだいたい良い決断ですね。

後は、なるべく話すことと考えていることやっていることを同じようにしようと思いながらやってるんですけど、そういう時に決めている決断は大体良い決断だと思います。

「ゾクゾクソワソワする方を選ぶ」

加茂:ゾクゾクソワソワする方を選びますね。

自分自身も不安になるとか、やめた方がいいかなとか思うような方を選びます。逆にそうならないってことは自分がこなせる範囲内の選択っていうことなので、成長しない。

その時はソワソワするなと思って怖いなと思うんですけど、やってみると大体後からそういうのはやって良かった選んでよかったなという決断なので。怖い方に飛び込むようにはしています。

天野:池上さんは2択で人生困った時は?

「自分の能力の1・2倍の努力で少しづつ成長していく」

池上:仕事で自分の能力を超えたものをやってみないかと言われた時に、とてもじゃないけど自分では無理だと言うこともありました。

自分の能力の2倍や3倍のものはできないけれど、ちょっと背伸びをするとできるかもしれない。自分の能力が1だとすれば1.2ぐらいだったら少しは頑張ってやろうかなと、相当苦労するんだけどそれを次々にやっていくことで自分が成長してきたと思います。

〜資金調達のマル秘テク〜

「恥も外聞もなくずっと土下座をしていた」

田中:今時のIT社長の投資家からというのはやっていなくて、うちは店舗業なのでお店で売って自分たちで売ったお金でやりくりして、それこそメーカーさんの所に行って土下座して支払いを2ヶ月伸ばしてもらったり、ずっと土下座していました。それを繰り返していました。

天野:そういう時の服装とかは?あまり羽振りがいい感じでは行けないですよね?

田中:本当に車はずっと軽自動車に乗って。お店も増えているので、お前本当は儲かってんだろとか言われましたが、実際に会社は利益が出ているんですけど前の経営者が残した借金を引き継いでいたので、債務超過になっていたから銀行はお金を貸さないんですよ。

商売はうまくいっているのに銀行はお金を貸さない。そして投資家から投資されちゃうと結局自分の株が無くなっていってしまうので。

こんなに頑張って自分で会社をやっているのにその株を半分取られたくないじゃないですか。そんな中で苦しみながらやっていましたけど、この人は泣き落としだなとか、この人は開き直りとか、この人は「あー振り込むの忘れていました」とか、最後はもう開き直りですね。臨機応変に。

仮に行き詰まって倒産して借金を背負ったとしても死ぬわけではないので、ある時に開き直った瞬間はありました。所詮お金だから、自分の人生がそれで失われるわけではないので。それを思ったら恥も外聞もなくなってできるようになりました。

絶対に従業員のお金だけは手をつけなかったので、社員の給料だけは必ず遅らせもしないしリストラもしないでやっていました。

「夢と現実を両方しっかり語ること」

加茂:僕は色々な投資家さんから何回かに分けて、お金を出して頂いているお陰でやれているんですけど、すごく大事だなと思うのは「夢と現実を両方しっかり語ること」です。

夢って、この会社でこういうことをやってきたい、この課題を解決してこういう社会にしたいとか、うまくいった暁にはこんな事業になりますと、これが語れないとないと投資家さんもつまんないし魅力がない。

投資家さんも出資したものがそのまま返ってきても全然嬉しくないんで。もしかしたらめちゃめちゃ大きくなるかもしれないという、そういうところを語るのも大事で。それだけ語っても本当にそんなの実現できるのっていう投資家さんも思うので、一方で足元でこんなに実績出てますとか、堅実に見てこの調子で頑張っていけばこうなりますとか。しっかりお金は回っているので潰れることはないですみたいな、そういう現実的な部分を両方見せてあげるってのが大事かなと思っています。

〜人生最大のピンチは?〜

「会社を辞めた翌日に妊娠が発覚」

小室:前職は資生堂に7年半勤めていたんですけど、結婚した翌年に「私起業するんです」って辞表を出して受理された翌日に激しい吐き気がきて、妊娠していたんです。

当時20年前の資生堂は日本で一番女性が働きやすく、育児休業は3年取れるという素晴らしい会社。そこを昨日辞めてしまい、取り消したいくらいでした。一緒に起業するつもりで誘った右腕の女性にも泣いて謝って。「妊娠なんかしてしまったのごめんなさい」って。申し訳ないし起業できないかもしれないから、もうあなたは今いる会社に残ってと言ったら、「何言ってるんですか?何の会社やるんでしたっけ?」と言われて。

よく考えたら私子育てしながら起業した方がいいんじゃないかって。自分が育児もしていないのに、ワークライフバランスを語ろうとしていた、実感も何もないのに。そう思うと本当にあのタイミングはすごくピンチだったんですけど、逆にもし1日でもつわりが来る日が早かったら私は辞表を出せなかったと思うんです。

最大のピンチでしたが、それがあったから今があると思います

〜良い人材とは〜

「器の大きさであるポテンシャルが大事」

加藤:うちの会社の場合はポテンシャルをすごく大事にしています。

今後の伸び幅を見るんですけど、それがすごく難しくて。ポテンシャルは器の大きさだと我々は思っています。それにどれくらいの水が入るのか、どんな色の水が入るのかを見ているんですが、一番大事だと思っているのは好奇心です

我々は製造業で、元々製造業にいた従業員は3割か2割くらい。7・8割は製造業経験がない人間で、中途で入ってきます。それでも全然良くて、仕事に対してどれだけのめり込んで好きになってどんどん深いことを知れるかを見ているので、過去の経験でやっていたことをひたすら深堀りしていく、どれぐらい好きでやっていたのかという、好きになる力を見ています。

「いい人材は波長が合う」

岡田:元々宇宙の業界にいなかったので、大量のエンジニアを雇わなければならなかったんです。

今でこそ NASA とか JAXA がいっぱい来てくれますが、最初に雇うのは本当に大変でした。ただ最初から目線を下げてはいけないと、宇宙の学会に出てプレゼンテーションを読んで、これはすごいと思った人にメールを送って、会って頭を下げて30分時間をくださいと喋るんです。

「いい人材は波長が合う」というのは30分が5時間とかになるわけです。目指すものが意気投合した方を順番に採用させていただいて今に至ります。

池上:よくケミストリーが合うと言いますが、何が違うんですかね?

岡田:共感が生まれるかどうかだと思います。皆さん宇宙開発これまでやってきて、宇宙にゴミを捨ててきた人なんですね、これっておかしくないですか?と。宇宙は持続利用が不可能なんですよという話をして、ハッと思う方と、いやそんなの事業にならないよと思う方と別れますので。でもハッと思う方は世界でうちしかやっていないので、ここに来て頂ける様になりますね。

〜経営者の孤独とどう向き合う?〜

「きつくなったら寝る。鈍感力は大事」

加藤:鈍感でないと死んでしまう位、人や事業のこと何でも試練があるので、本当にきついなと思ったら寝ます。

向き合わないっていうのは、結構大事だなと思っています。もちろん本当に解決しに行く時はちゃんとそれを捉えて考えていくと意外と小さいなと思ったりする事もあるので、そういう向き合い方とかもあるんですけど。

そもそも全部向き合ってると本当に死ぬんじゃないかっていう事があるので、私は向き合わないものは向き合わないんですよ。鈍感力は本当に大事です。

池上:逃げるって大事だと思うんですよ。例えば学校でイジメを受けている子どももいるわけでしょ。 そういう時に小説に逃げると、自分がヒーローやヒロインになれるわけですよ。いじめられて追い詰められるというのは家庭と学校しかない。学校でいじめられている時に家庭でそれは喋れない。そんな時は小説に逃げればいい。

あるいは私も本当に追い詰められたら寝ますね。他の方の逃げ道はありますか?

「会社の数字を全社員で共有」

小室:経営の数字から悩みから、全部社員と共有するという珍しいことをしています。

会社の数字を全社員で共有していますし、家庭のことで大変な時期が3年くらいあったんですが、そういう大変なことも全部共有して一緒になって解決してきたので孤独では無いというか。入りたての社員にも全部会社の数字を共有していますね。

「開き直ったら楽になった」

田中:僕はあまり気にしていなくて、開き直っていたと思いますよ。別に自分がダメになっても世の中がおかしくなるわけでは無いし、別に自分が死んでもその場はみんな悲しんでも来年は忘れるし。いい意味でその程度なんだからという風に軽く考える様にしています。抱え込みすぎると潰れてしまうから、究極最後まで追い詰められて最後開き直ったら楽になりましたけどね。

「沢山の方に支えられていた」

岡田:実は普段は孤独は感じないのですが、一回すごく感じたことがありまして。初めて打ち上げた人工衛星が打ち上げ失敗だったんですね

私はロシアの打ち上げ場所にいて、うちのチームは日本の管制センターにいてメディアもたくさんいたはずなんですけど、 ロケットが駄目になってしまって、お金を投資してくれた方、メディア、社員の気が狂ってしまうのではないかと思ってロシアから慌てて日本に戻ってきたんですけれど、実は心配されていたのは私だったということがあって。 みんな私がどうかなるんじゃないかと思って、あの時本当に社員がいてよかった思いました。

その次にまた資金調達をしたんですけど最大額が集まったんですよ、投資家は逃げないでむしろ後押ししてくれて、本当支えられているなと思います。

「経営者の先輩に相談する」

加茂:本当にしんどいとなったら先輩の経営者に相談しに行きます。

同じように経営者の孤独と言いますか、それを色々苦しんで悩んでそれを超えられた方にこっちも懐に飛び込むつもりで、ぶっちゃけ大変なんですよみたいな。あえて飛び込んで包み込んでもらう。自分で創業して経営している先輩の言葉はやっぱり重いですし、自分に刺さるものとか本当に理解してもらえるんで。そういう経営者同士とか先輩経営者との繋がりみたいなところは大事になってくるかなと思います。

天野:僕は常にウド鈴木が横にいるので孤独を感じることがないです。より愛情が深まっています。

みなさんそれぞれが様々な経験を経て作り上げた今。自分の夢を実現したいという思いが、原動力となっていた。

ベンチャー企業を応援することで日本を元気にする!特命池上ベンチャーズ第三弾は、12月27日午後4時に放送される。

番組では、出演希望の企業やベンチャーニュース、番組への感想を大募集

ご応募は下記からお願いします。

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