TOP > ベンチャー > ベンチャー・スタートアップ > ベンチャー起業で成功したい人必読!秘訣や適性…あなたは向いてる?
ゆくゆくは起業したい…そんな方が検討する「ベンチャーによる起業」。
しかし、その仕組みや起業のポイント、自身の適性を知らないまま起業しては、取り返しのつかない事態になるかもしれません。
今回はベンチャー企業の特徴や混同しやすいスタートアップや中小企業との違い、ベンチャーによる起業を成功させるポイントや向いている人をご紹介します。
この記事を読めば、ベンチャーの本質やベンチャー起業への適性を理解することができますよ!
このページの目次
そもそも、ベンチャーやベンチャー企業とはどういった意味の言葉なのでしょうか。
ベンチャーは英語で「Venture」と書き、「冒険的な事業」という意味を持っています。つまり、ベンチャーという言葉自体に「事業」という意味があるということです。
この点を踏まえて、ベンチャー企業の意味や特徴を見ていきましょう。
「冒険的な事業」という意味を持つベンチャーですが、「ベンチャー企業」という言葉自体は日本で作られた和製英語です。
既存のビジネスモデルと異なる、新しい事業に取り組む企業を指して使われます。
他には、「ベンチャーキャピタル」から支援を受ける会社を指してベンチャー企業と言うこともあります。
ベンチャーキャピタルは、将来性のある企業に対して援助を行う投資会社の総称です。こちらは「援助があって初めてそう呼ばれる」というものなので、今回は簡単な紹介のみとします。
新規事業を行うため設立されるベンチャー企業には、いくつか特徴があります。1つずつ見ていきましょう。
ベンチャー企業の多くは、設立時点での規模があまり大きくありません。無名の状態から始まることも珍しくなく、知り合い同士などの少人数でビジネスが開始される場合も多いです。
しかし、企業の成長度には大きな差があります。何年も数人で回している企業もあれば、わずか数年で何100人という社員を抱える企業もあるほどです。
ベンチャー企業は規模感と成長度が特徴的なので、把握しておくと良いでしょう。
多くのベンチャー企業は、規模や知名度の低さから人材が集まりにくい傾向にあります。そこで、お給料を相場より高く設定し、質の高い人材を確保しています。
ベンチャーで起業を考えている方は、その点も踏まえて予算を検討しなくてはいけません。
お給料が高い傾向にあるベンチャー企業では、給与に比例して求められる能力やスキルも高くなります。
だからこそ、向上心の高い人や逆境・プレッシャーに強い人が集まりやすく、そういった気風が企業の成長度を上げているとも言えるでしょう。
ベンチャー企業には、新しいビジネスモデルに関心のある人材が集まってきます。
そのため福利厚生や安定感より、やりがいや企業のビジョンに共感して入社する人が多く、企業としてのビジョンが共有されています。その点は、ベンチャー企業の強みと言えます。
ベンチャー企業と似たイメージのある「スタートアップ」という言葉ですが、ベンチャーとは少し違った意味合いを持っています。
ここではスタートアップの意味や特徴、ベンチャーとの違いについて見ていきましょう。
スタートアップは英語で「startup」と書きます。意味は「起こす」や「行動を始める」などです。
ビジネスの世界では「まだ誰もしたことのないビジネスに取り組むこと、または取り組んでいる(成長している)会社のこと」を指します。
スタートアップはもともと、アメリカのシリコンバレーで使われ始めた言葉で、そのシリコンバレーには、アメリカのIT企業が多く集まっています。
その影響もあってか、スタートアップにはIT企業が多い傾向もあるようです。
スタートアップの特徴は、主に次の3つです。
ただ新しいビジネスを開始しただけでは、スタートアップと呼びません。新しい市場を開拓しており、社会に改革を与え、貢献することを目的にしている企業をスタートアップと呼びます。
このような特徴を持っているからこそ、スタートアップは短期的かつ急激に成長するのでしょう。
では、スタートアップとベンチャーにはどういった違いがあるのでしょうか。それぞれの違いについてまとめました。
新しいビジネスモデルを展開するスタートアップでは、不確定要素が多く運営も手探り状態になります。
そのため目標は短期的に設定されることが多く、達成したあとは会社を売却するケースもあるそうです。
一方ベンチャーは、必ずしも全く新しいビジネスモデルを展開するわけではありません。既存のビジネスモデルや市場を発展、展開させるケースもあります。
そのため目標も中長期的に、かつ目標達成後もその市場に残れるよう運営されるというわけです。
ただ日本では、両者をあまり明確に区別しません。そのためスタートアップやベンチャーという言葉のみで会社を見ず、事業内容や目標に目を向けることが大切です。
ベンチャー企業とセットで耳にすることも多い「中小企業」という言葉。両者の違いについて、ここで整理しておきましょう。
まず、それぞれの意味についてまとめました。
ここで、中小企業についてもう少し掘り下げましょう。
中小企業基本法では、企業の業種ごとに「中小企業」の定義がされています。その基準となるのは従業員数や資本金などです。
つまりベンチャー企業と呼ばれる企業たちも、資本金や従業員数によって「中小企業」と「大企業」に分けられます。
ベンチャー企業は「事業内容」、中小企業は「会社の規模」を参考に定義される言葉です。参考にしている要素が違うため、混同しないよう意識しましょう。
中長期的に、新しいビジネスへ取り組むベンチャー企業。その成功例について、企業の特徴やビジネスモデルに注目して見ていきましょう。
サイバーエージェントは主にメディア事業、ゲーム事業、プログラミング事業を展開しているベンチャー企業です。
有名なサービスとしてはAmebaやゲーム『グランブルーファンタジー』などがあります。
企業内で行われる新規事業コンテストや、子会社を若い社員に任せる風土が特徴的。
ベンチャー企業の特徴である、向上心の高いメンバーが集まっている企業と言えます。若い社員でも活躍できる雰囲気作りが、会社の成長につながっているといえます。
アプリ『メルカリ』は、今や知らない人の方が少ないフリマサービス。このメルカリも、ベンチャー企業成功例の1つです。
サイバーエージェント同様若い社員が活躍できる風土があることに加え、新卒採用にも積極的。社員の意見は年齢を問わずどんどん取り入れる風潮があり、成長の止まらないベンチャー企業です。
ちなみに、サイバーエージェント代表取締役の藤田晋さんやメルカリ社長の山田進太郎さんは、20代で初の起業をしています。
起業成功の秘訣として「20代での起業」が上げられるのには、こういった背景があるようです。
1998年に「株式会社スタートトゥデイ」として創業されたZOZO。主にインターネットによる通信事業を展開しており、ECサイト『ZOZOTOWN』は有名なサービスの1つです。
ZOZOが大切にしているのは「人と人とのつながり」。その一環として、法人向けのクラウド名刺管理サービスも行っています。
そんなZOZOですが、社員同士で争いが起きないよう「同役職、同職種の基本給と賞与が一律」という変わった給与体系を取っています。
事業内容からもさらなる成長が見込めるベンチャー企業ですが、今後どうなっていくのか注目したいところです。
先ほど、数々のベンチャー企業成功例を見ていきました。これらを踏まえて、ベンチャーによる起業を成功させるポイント、ベンチャーの起業に向いている人をご紹介します。
ベンチャー企業では、中長期的な目標を掲げることになります。今の状況だけでなく将来の社会状況を見据えたビジョンを持つことになるため、ビジネスを長期的に見つめる視点は大切です。
目先の稼ぎだけに意識を向けず、目標達成のためにやるべき仕事を着々とこなす「忍耐力」も必要と言えます。
規模や知名度の低いベンチャー企業を起業するにあたって、「誰と」ビジネスをするかは非常に重要です。
立てた目標を一緒に達成できる人材を見つけるためにも、自身の考えは積極的に発信しましょう。あなたの思いに共感し、力を貸してくれる仲間が現れるはずです。
起業したベンチャー企業を発展させるために、人間性は重要な役割を持ちます。特に大切なのは「素直さ」と「謙虚さ」。
必ずしも自分の意見が正しいわけではありませんし、中長期的な目標を掲げるベンチャー企業では、ほんの少しの認識のズレが大きな影響を与えます。
目標達成のために必要と感じた意見は素直に取り入れる、謙虚な姿勢を忘れずにいましょう。
ベンチャー企業では、目標達成までに多くの苦しい瞬間がやってきます。
思うように売上が伸びない、周囲の人が理解してくれない、目標に近づいているのか分からない…。そんな苦しい時こそ、状況をポジティブに捉え、粘り強く行動することが大切です。
そのためにも、自分なりのストレス発散法を探りつつ、目標達成までの過程を楽しむマインドを身につけましょう。
最後に、ベンチャーで起業するのに向いている人をご紹介します。当てはまるかチェックするだけでなく、下記の要素を手に入れるために行動することも大切です。
こだわりや執着心を持つことは、ベンチャーで起業し、成功するためにマストな能力です。
中長期的な目標を持つベンチャー企業の場合、5年から10年単位でビジネスに取り組むこともあります。その中で、市場に受け入れてもらえない時や目標が達成できない時もあるでしょう。
そこでいかに粘り、地道に目標を達成していくかは非常に大切ですし、そういう人こそがビジネスを成功させています。
ベンチャー企業を運営する間にも、社会情勢や環境はどんどん変わっていきます。そこで大切になってくるのが、柔軟性です。
起業時に考えたビジョンの軸は持ち続けつつ、環境の変化に適応し、生かせそうな新技術はどんどん利用していく必要があります。
そういった意味では、好奇心旺盛な人もベンチャーの起業に向いていると言えるでしょう。
これまで成功してきた起業家たちは、1人で何でもできる天才だったわけではありません。周りの人たちを巻き込み、自身のビジネスを展開してきたからこそ成功を収めています。
そこで大切なのが人間性。人を惹きつけ、その魅力を最大限引き出す力です。従業員だけでなく、出資者やファンも集めていく必要があるため、トップの人柄は必須と言えるでしょう。
「そんな目に見えないもの、どうしたら身につくの?」と不安に思う方は、まず様々な起業家の自己啓発本へ目を通してみてください。
その中で共通する人間性や考え方を研究し、自分の生活へ少しずつ取り入れてみましょう。地道な努力の積み重ねが、将来の人間性を作っていきます。
ベンチャーによる起業をする上で大事なことや、起業に向いてる人について解説しました。しかし、起業を検討する際大切にすべきなのは「向いているか、いないか」「できるか、できないか」ではなく「やりたいか、やりたくないか」です。
最後に、起業前に理解しておくべきリスクと心構えについてお話しします。
起業に伴うリスクは、大きく3つに分けられます。1つずつ見ていきましょう。
起業でお金のかかるタイミングは、大きく分けて「起業する際」と「起業してから」の2つです。この2つのうち、起業前により心配がつのるのは「起業してから」かかる費用ではないでしょうか。
事業の維持費や金融機関への金利、元本返済、従業員のいる場合はそのお給料や保険料など…これらをしっかり払いきれるか、不安に感じる方は多いでしょう。
資金がなくなったら事業をストップせざるを得ませんし、より長く続けるには信頼できる取引先を慎重に選ばないといけません。その辺りは、起業前に気になるリスクの1つです。
続いては、従業員と一緒に起業をしたい場合のリスクです。従業員を雇って起業する場合、より考えるべきリスクが増えてきます。
例えば従業員の管理について。業務中の事故や情報漏洩が起こった場合どのように対応したら良いのか、その際にかかる金銭的なリスクもあります。
こちらについても、起業前に理解しておくべきリスクの1つでしょう。
最後は、プライベートでのリスクです。その人の状況によって変わる部分ですが、共通するのは「プライベートと仕事のバランス」について。
ビジネスがある程度安定するまでは、私生活より仕事を優先しなくてはならない場面も出てきます。
そうなった場合、家族に迷惑がかかったり、自分の体がついていかなくなったりするかもしれません。私生活に影響があるという点では、こちらも大きなリスクの1つです。
これらのリスクを踏まえて、起業に大切な心構えをお伝えします。ここまで読んでくださった方には、ぜひ次の内容を参考にしつつ起業へチャレンジしていただきたいです。
まず前提として、事前に想定できるリスクには可能な限り対策をしましょう。リスクをそのままにするのは危険ですし、大胆と無謀は違います。
費用の不安は綿密な事業計画を練ることで、従業員への不安は適切な保険加入で、プライべートでのリスクは家族の説得や、業務時間・優先順位の検討で…など、それぞれに適切な対策をすることが大切です。
想定できるリスクに対策をしても、起業してから問題が生まれることはもちろんあります。そちらについては、事前の準備ではどうしようもありません。それが「リスクを取る」ということです。
どんな事業でも、リスクを取らないものはほとんどありません。大なり小なり、何かしらのリスクを負うことになります。起業では、その責任を自分で取らないといけない点が特徴的ですよね。
しかし多くの起業家は「何とかなる」と口々にしています。極端な話、たとえ1回目の起業が失敗したとしても人生が終わるわけではないと考えます。
失敗を踏まえ、改善点を見出し、また起業に挑戦していく…そういった思考を持っているんです。そして、この思考には起業家に必要不可欠な「こだわりや執着心の強さ」が反映されています。
あなたが起業を考えたきっかけは何でしょうか。
新しい会社を起こしてみたい、自分の会社を持ちたいなど、様々あると思います。しかし、「自分の会社で社会に何かしらの影響を与えたい」「社会を良い方向に動かしていきたい」そんな思いを持った方は多いのではないでしょうか。
その思いを今1度思い出してみてください。それはたった1回の起業で成功・失敗が決まるものではありません。何度も何度も挑戦して、その中で見えてくるものです。
だからこそ、起業したいのであればその気持ちを大切にして挑戦すべきです。歩みたい人生を歩むためにも、起業を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
ベンチャーによる起業では、既にある市場を生かして新しい事業を展開していきます。
もちろん、周りの人たちに理解されないこともあるでしょう。しかし周囲の力を借りながら、何よりあなたが思い描くビジョンを信じて、貪欲に進んでいくことが大切です。
また、起業するだけならベンチャー企業以外にも方法はあります。今回ご紹介した内容をもとに、あなたらしいビジネスプランを考えてみてはいかがでしょうか。
画像出典元:O-DAN、Burst
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