Googleが導入したことでも有名なピアボーナスは、日常的な仕事上での感謝の気持ちを「報酬」という形で表すことができる便利な仕組みです。
組織風土の醸造、人材の定着・離職を防ぎたい経営者・人事担当者なら一度は導入を検討した方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、ピアボーナスとはどんな仕組みなのか、おすすめのピアボーナス6選と共に、特徴やメリット・デメリット、選ぶ際のポイントを徹底解説していきます。
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このページの目次
ピアボーナスとは、英語の「peer(同僚、仲間)」と「bonus(ボーナス、特別手当)」を組み合わせた言葉で、従業員同士が業務での日常的な行動に対し感謝の気持ちを報酬で表すことができる仕組みのことです(ピアボーナス制度ということもあります)。
感謝の気持ちと共に、ポイントや金券などを送り合う仕組みのため「第三の給与」とも言われています。
ポイントが溜まった段階でその都度商品やお金に交換できるものと、給与やボーナスの支給時に一緒に支払われるものとがあります。
Googleが草分け的存在として導入し話題になったピアボーナスですが、注目される背景はいくつかあります。
働き方改革・リモートワークなど、かつてない労働環境の変化の中で、組織と従業員のつながり、従業員同士のつながりが希薄になりがちな現代。
転職が一般的になり、人の入れ替わりも多い中で、会社へのロイヤリティを作る組織風土の醸造がされにくくなっています。
若い世代は、会社からの評価よりも横の繋がりを大事にする傾向にあり、これまでの人事評価制度だけでは、正当に評価されていると感じにくい従業員も増えています。
ピアボーナスは、これらを解決し、より強い組織づくりをするために役立ち、離職率の改善にもつながります。
「OH!KIMOCHI」は、簡単&低コストにスタートできるピアボーナスツールです。
ユーザーごとの料金設定が多い中、1ワークスペースごとの料金設定(利用人数制限なし)で、利用人数が多い企業でも費用が抑えられます。
無料のサポートも充実しており、導入背景や活用方法などの社内説明まで代行してくれます。導入に不安の残る企業も安心して導入できるでしょう。
ポイント交換機能は有料オプションとなっているため、注意が必要です。
・オンラインメッセージカード送信
・組織内のやりとりをタイムラインで確認
・送付可能なポイントの上限は管理者側で設定可能
・活用状況を集計、つながりを見える化
・他チャットサービスと連携
・ポイントをギフトポイントに交換(有料オプション)
1ワークスペースあたりの利用料金は月額5,000円です。
年額費用は54,000÷12=4,500円と、月額費用と比較してひと月あたり500円安くなります。
初期導入費用や解約費用が無料なため、気軽に導入しやすいです。
1ワークスペース当たりの料金 | |
初期費用 | 無料 |
解約費用 | 無料 |
月額費用(税表示なし) | 5,000円 |
年額費用(税表示なし) | 54,000円 |
ユーザー数 | 無制限 |
無料お試し期間 | 1ヶ月 |
1か月の無料トライアルも用意されています。
thanks! は、お客様のポジティブレビューを簡単に収集できるアンケート作成ツールで、アンケート収集の他に、ピアボーナス機能、お客様のポジティブレビューを収集する機能などが搭載されています。
ピアボーナス機能では、贈られたポイントをTポイントやAmazonギフト券に交換して報酬とすることが可能です。
従業員のパフォーマンスを数値化することで、顧客満足度アップのための改善施策にすばやく取り組みたい企業におすすめです。
・情報共有できる機能、ノート機能
・社内ポイント付与できるSpecial thanks!機能
・豊富なスタンプ
・各種分析機能
・お客様の声機能(アンケート作成・収集)
ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
Air share(社内報) | 有料オプション | 〇 | 〇 |
リマインド(行動促進) | 有料オプション | 有料オプション | 〇 |
お客様の声 (ポジティブレビュー) |
有料オプション | 有料オプション | 〇 |
導入サポート | 〇 | 〇 | 〇 |
習慣化サポート | 有料オプション | 〇 | 〇 |
表彰サポート | 有料オプション | 有料オプション | 〇 |
thanks!の料金プランは、すべて月額料金制ですが、詳細はお問い合わせが必要です。
7日間の無料トライアルも用意されています。
Uniposは、TOYOTAを始めとした国内企業で高く評価されており、導入企業の継続率も99.4%のピアボーナスを実現するWebサービスです。
Uniposの感謝や賞賛でたまったポイントは、成果給として従業員に還元されます。
成果給はAmazonギフト券やお菓子など各社自由な形で設定出来るため、企業文化に合った、満足度の高いギフトを提供することができます。
さらに、蓄積されるデータを元にしたアナリティクス機能で組織課題の解決に役立てることもできます。
・Slack等ビジネスチャットとの連携
・スマートフォンアプリ対応
・プロフィール機能
・定量的に分析可能なアナリティクスデータ
・振り返り可能なダッシュボード
・導入・浸透サポート
Uniposの料金プランは、初期費用+月額料金+オプションからなり、詳細はお問い合わせが必要です。
「RECOG」は、従業員同士が日々の頑張りや貢献に対して感謝と社内ポイントを贈りあえるコミュニケーションツールです。
アプリを通してレターを送り、そのレターは社内のメンバーにもシェアされることで”ホメあう”輪が広がっていく仕組みです。
報酬の発生はなく、言葉を送りあうピアボーナスですが、「どの行動がチームのためになったか」が明確になるので、メンバーのモチベーションをアップさせ、離職率低下にも効果的です。
導入実績は累計1,500社以上の企業となっており、安心感があります。
無料トライアルも実施しているのでお試しで使ってみたい!という企業にもおすすめです。
・掲示板
・チャット
・メンバーページ
・チームページ
RECOGの料金プランは、「初期費用+基本料金(月額利用料)+オプション料金」という構成になっています。
無料トライアルが用意されています。
アメリカで始まり、Slackを活用してタコスを送りあう「HeyTaco!」。感謝のメッセージを送る際にタコスの絵文字をつけ、そのタコスの数に応じて得点がもらえるというピアボーナスです。
60日間の無料お試し期間があるので、正式導入前に使ってみたい方におすすめです。
・リーダーボード
・ダイレクトメッセージをオフにする
・ユーティリティコマンド
・マジックコマンド
・3ドル / 月 / 1人
その他カスタムプラン等あります。
画像出典元:シナジーHR 公式HP
「シナジーHR」は人事業務を効率化し、個人だけでなく組織全体の生産性向上を実現する人事クラウドサービスです。
シナジーHRのサンクス機能では、お互いへの感謝の気持ちをサンクスカードを送りあうことで可視化し、働き甲斐の醸造をサポートします。
贈られたメッセージを全員で共有したり、定期レポートを自動配信することも可能で、モチベーションの向上・他者への興味・コミュニケーションの活性化にもつながるでしょう。
サンクスカードは簡単に集計でき、表彰制度など次のアクションにも活かせます。
初期費用は0円、基本機能は1人あたり月額200円。
基本機能をベースに、必要なツールを自由に選択、組み合わせて利用できます。
オプション | 面談ツール | サンクスツール | スキルツール | 評価ツール | 意見ツール |
月額費用 | 200円 | 200円 | 300円 | 500円 | 200円 |
サンクスツールを利用する場合、月額費用は合計400円となります。
2週間の無料トライアルで使用感を確認できます。
画像出典元:Willysm 公式HP
Willysmは月額700円/ユーザーから利用できるモチベーション管理システムです。
社員は3つの感情ボタンから今の気持ちを選択するだけの簡単操作でOK。
回答結果はチーム別にマップ化されるので、管理者は社員の気持ちの変化をリアルタイムで把握できるようになります。
ストレスチェック機能や、自分の顔を撮影するだけで感情を自動判定する機能もあるので、コストを抑えつつモチベーション管理に必要な機能を十分備えたシステムを求める企業におすすめです!
【プレミア】 +アンケート付 |
【スタンダード】 +AI気持ち判定 |
【ベーシック】 既存ウィリズム +ラインケア |
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初期費用 | 200,000円 | 50,000円 | 50,000円 |
月額利用料/ユーザー | 1,200円 | 1,000円 | 700円 |
※全て税込価格です。
Willysmの料金プランは、最もベーシックなもので、月額700円/1ユーザーからになります。
使用できる機能により、プレミア・スタンダード・ベーシックと3プラン用意されています。
画像出典元:「イベモン」公式HP
「イベモン」は、低コストでハイクオリティな社内イベントを開催できる社内イベントプロデュースサービスです。
イベントリソースを内製化しているため、企画から運営まで一気通貫でサービスを提供。
無駄な外注コストがかからず、価格変動のない明朗会計パッケージのため、予算オーバーを気にせずイベントを開催できます。
企画から準備、当日の運営までをトータルでサポートしてくれるので、社内イベントの開催経験やノウハウがないという会社でも安心です。
会場費や飲食費は別途必要となるため、注意が必要です。
・課題抽出~企画提案~クリエイティブ制作~当日運営までトータルサポート
・オンラインイベント、入社式、内定式、社内表彰式、代理店交流会など多様な社内イベントに対応
・イベント開催後には、改善のための効果測定や提案まで実施
・社内イベントを通じて企業と従業員との関係構築に貢献
・会社へのロイヤリティを作る組織風土の醸造
「カジュアルパック」「フォーマルパック」はオンライン形式と対面形式があり、希望に合わせて選択可能。
対面形式のイベントとオンライン配信を組み合わせた「ハイブリッドパック」も提供されています。
カジュアルパック (オンライン形式・ 対面形式) |
フォーマルパック (オンライン形式・ 対面形式) |
ハイブリッドパック (オンライン+対面形式) |
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パック料金 (税別) |
300,000円〜 | 600,000円 | 900,000円 |
1人あたりの費用 (税別) |
2,000円~ (オンライン形式で 150名の場合) |
4,000円~ (オンライン形式で 150名の場合) |
6,000円~ |
備考 | 必要に応じて会場費や飲食費がかかります |
詳細につきましては、以下の無料資料をダウンロードの上、お問い合わせください。
ピアボーナスは通常業務とは異なる作業になることや、どのように使ったら良いのか良く分からないといったこと等があり、社内で浸透するまでに意外と時間がかかることがあります。
そのため、従業員にピアボーナスを定着させるためには、従業員が自主的に使いこなせるようになるためのサポートが整っていると安心です。
互いを称賛しあうという機能の他に、ビジネスチャットやグループ内掲示板等、組織強化のために様々な機能が付随されているものが多くなっています。
あまりにも機能が多すぎると使いこなすことができなかったり、ピアボーナス以外の機能ばかり使用されたりといった状況に陥りかねません。
そのため、今の自社にとって必要な機能は何なのか、きちんと機能の種類や用途を見極めたうえで選定することをおすすめします。
ピアボーナスには、SlackやChatwork等のビジネスチャットとの連携ができるものもあります。
すでに利用しているビジネスチャットと連携できるピアボーナスを導入すれば、従業員がより気軽に使えるようになるので、ぜひ自社で使用しているビジネスツールとの連携可否を確認してみてください。
同じ会社の一員と言えども、部署が異なると顔と名前が一致しない人や、どんな人かわからないといったことが起こりがち。
その点、ピアボーナスを導入すると他部署の従業員のこともきちんと認識できるようになります。よって、社内全体の様子を従業員全員が把握でき、部署間の連携もスムーズに行え、社内全体の団結力を向上させられるのです。
ピアボーナスの導入によって社内にポジティブなコミュニケーションが生まれ、その結果、会社全体の雰囲気がポジティブになります。
自身の行動や発言そのものが他者から認められ褒められることで、働くことへの意欲は自然と増加するもの。
ピアボーナスは、従業員のモチベーションアップを行いたいと考えている方におすすめのツールです。
ピアボーナスは第三の給与とも言われており、従業員同士で称賛を送り合えるだけでなく、貯まったポイント等を実際の商品やボーナス、休暇と交換できるものもあります。
このようなピアボーナスを導入すると、従業員は会社から給与とは別のもので評価してもらえると感じ、会社へ貢献したいとの意欲が自然と向上するため、離職の防止となります。
ピアボーナスという言葉に馴染みがない場合、ピアボーナスについての説明から具体的なツールの活用方法まで、従業員に対して丁寧にサポートを行っていく必要があります。
そのため、ピアボーナスを導入してから実際に効果が得られたと感じられるようになるまでには、それなりの時間がかかります。
導入したのに活用されないといった状況に陥らないためにも、従業員がピアボーナスを活用できるようサポートが充実しているツールを選ぶのがおすすめです。
社内全体の雰囲気を向上させられるピアボーナスですが、デメリットはコストがかかること。
いくら魅力的なメリットがあったとしても、今の状況の自社にとって絶対導入したいツールなのか、コストをかけた分の成果が自社でも得られるかについて検討した上で導入をしてください。
従業員一人一人のモチベーションアップを実現させ、社内全体の雰囲気を向上させられるピアボーナスは離職防止にも繋がる魅力的なツールの一つです。
ピアボーナスに興味のある方は、ぜひ今回ご紹介したツールを始めとしたピアボーナスの導入を検討してみてください。
画像出典元:O-dan