電子契約サービス、業界シェア8割。電子契約の普及を牽引するクラウドサインの目線

電子契約サービス、業界シェア8割。電子契約の普及を牽引するクラウドサインの目線

記事更新日: 2019/11/18

執筆: 大野琳華

電子契約サービスで圧倒的なシェアを誇るクラウドサインスタートアップから大企業まで幅広く導入されています

その立役者が、今回お話を伺った弁護士ドットコム株式会社・クラウドサイン事業部長の橘大地さんです。

電子契約が普及した理由とは、その裏にあるクラウドサインのこだわりとは。

プロフィール

橘大地

弁護士ドットコム株式会社 取締役 クラウドサイン事業部長/弁護士 東京大学法科大学院卒業。サイバーエージェントの社内弁護士、法律事務所勤務弁護士を経て、2015年に弁護士ドットコム株式会社に入社。リーガルテック事業である電子契約サービス「クラウドサイン」の事業部長に就任。2019年9月には「クラウドサインNOW」を公開。

電子契約が浸透するまで

ー改めてクラウドサインというのはどういったサービスなのでしょうか?

ウェブ上で簡単に契約締結ができるサービスです。

クラウドサイン上に契約書をアップロードしてメールで送付し、契約内容の確認と署名、押印をクラウドサインに置き換えることで完結させることができます。

契約書を印刷、郵送するという手間やコストも省くことができます。

 

ー電子契約というのはかなり便利なサービスなのに、クラウドサインが出てきてから聞くようになった印象です。それまで人気が出なかった理由は何なのでしょうか?

クラウドサインの公開前に、既に10社ほど電子契約サービスがありました。しかし、契約というのは必ず相手方がいます。

相手方が電子契約に不安を覚えれば、利用することはできません。

そのため親会社・子会社間などで利用はされていたものの、企業間での利用まではハードルが高く、普及にまでは至らなかったというのが実情です。

 

ークラウドサインではその問題をどうクリアしていったのでしょうか?

私たちは、相手方がいる、つまりネットワーク外部性があるということを強く認識していました

先に、取引企業が多い大手企業に導入していただくことにとって、クラウドサインの認知を獲得することもできました。

▲数々の大手企業がクラウドサインを導入している


ー大手企業の中にも、電子契約に不安を持つ会社はあったと思うのですが、そこはどう説得していったのでしょう?

もちろん電子契約のメリットは大きいのですが、それよりも私が感じている、電子契約を使わないことによるリスクやデメリットを強調しました

紙で行うと契約書は紛失したり、改ざんへの耐久性が低く、また災害時に会社として締結した合意事項がわからないコンプライアンスのリスクが高いです。

また、SDGsをはじめとして、ペーパーレス化を大企業の皆様が意識を始めたことも訴求しました。

顧客の声を聴いて成功に導く

ーそして電子契約のトップとなり、現在も8割という圧倒的なシェアを獲得しています。人気を継続させる秘訣とはズバリ何ですか?

顧客の声を聴き続けるということを大事にし続けています。

 

ーとてもシンプルな回答ですが、具体的にはどういったことをしているのでしょうか?

現在も、月に100人近くのユーザーと会い、クラウドサインについてヒアリングしています。

もし課題が見つかれば、クラウドサインは様々な優れたサービスと連携をしており、オプション機能も充実しています。

そういった機能を活用していただいて、クラウドサインによって解決できる方法を提案するようにしています。

 

ー100人もですか!直接会って、ユーザーの要望をきくことを大事にしているんですね。

もちろんユーザーの要望はきくのですが、「顧客の声を鵜呑みにしない」ことを意識しています。

ーどういうことでしょうか?

例えば、このような例えが有名です。主な移動手段が馬だった時代を舞台とした例えです。

顧客は「より速い馬」を求めています。しかし、速く走ることができる馬を提供し続けるのにも限界がありますよね。

そこで、顧客が本当は何を求めているかという「本質」に目を向けるんです。

顧客が「より速い馬」を求めているのは「より速く移動したい」からです。

それなら、より早く移動できる別の手段である車や汽車を製造すればいいのです。

このように顧客の声を大事にしながらも、それを鵜呑みにするのではなく、本質的に求めているものを提供するようにしています

ルールを変えられる時代

ー最後に、読者に向けて伝えたいことはありますか?


私は契約業務における「ハンコ社会のルールを変える」という明確な目標のもとだからこそ、そこに向かって働くことができています。

それ以外の仕事なら苦痛で仕方なかったと思います。

現代は以前に比べて、やりたいことにチャレンジしやすい時代になっていると感じます。

三井住友ファイナンシャルグループとの合弁会社の代表には30代の若手が就任したり、弁護士ドットコムがリーガルテックのスタートアップに2社投資したりと、大きなチャレンジができる環境になっているのです。

そのような時代だからこそ、社会の課題を解決したいという明確な意思があるなら、果敢に挑戦すべきではないでしょうか。

大野琳華

この記事を書いたライター

大野琳華

山口出身。一橋大学商学部に所属。記者・インタビュアーを目指している。

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