TOP > インタビュー一覧 > 「Open Network Lab 19th Batch Demo Day」開催、アーティストの越境ECプラットフォームを運営するTRiCERAが優勝
10月8日デジタルガレージ本社(東京、恵比寿)にて、スタートアップピッチイベント「Open Network Lab 19th Batch Demo Day」に参加いたしました。
2010年に始まった当イベントでは、世界へ羽ばたくスタートアップの育成をミッションとして開催されています。
卒業生の資金調達率57.9%、EXIT率は13.7%と卒業生の活躍が顕著である、スタートアップの登竜門的位置付けのピッチイベントです。
19期生は、申込会社数102社から審査を通過した6社でした。
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waterXは中国市場に注目し、日本に来た外国人に評判の高い温水洗浄便座の提供をしている会社です。
その中でも注目は、ユーザー心理を追求しマーケティングを行なっていることなのです。
中国では機能がたくさんあるのが1つ目のストレスであるという調査結果から本当に求められている機能だけに絞ったシンプルな温水洗浄便座であるということと、中国では、故障時の対応が悪くそこにもストレスが潜んでいるため、しっかりとした保証があることが強みであるという。
さらに、温水洗浄便座の潜在マーケットは2.5兆円とされており現在、洗剤マーケットに占める中国での温水洗浄便座の普及率は2.6%であるため非常に面白い事業だと思いました。
また、プロトタイプ5台を中国で試験的に販売しユーザーの口コミを集めた結果、評価が非常に高かったことから今後の中国での温水洗浄便座の普及に貢献するのではないでしょうか。
今後は、サブスクリプションサービスでのトイレタリー製品の販売事業も始めようとしていることから、温水洗浄便座だけではない戦略にも期待したいです。
居心地のいいワークスペースをノンストレスでスピーディーに探せるサービスです。
代表の横山さんは自身の経験から、社外で会議をする時にワークスペース難民になったことがこのサービスをローンチしようと思ったターニングポイントであったと言っていました。
実際、コワーキングでは会議室が使いづらいことがあるとの声をよく聞きます。そして、平日の昼間には、飲食店の売上が落ちていることもよく聞く話です。
そんな、会社で働く人と飲食店両方の視点にたったこのサービスは、ユニークで使われていなかった場所を働く環境として使い、経済も回せるというところがとても面白いと思いました。
マーケットは5,000億円規模であり、大きいマーケットでありますが様々な不動産会社が今、スタートアップ向けにオフィスや貸し会議室を作っているので競合が多いというところが次の戦略に期待したい点でもあります。
precalは薬剤師とエンジニアの事業であり、薬剤師の働き方の改革に一石を投じてくれそうなサービスです。
薬剤師の業務の中で負担となっている、処方箋の打ち込み作業であるといいます。その処方箋の打ち込みは1日4時間ほどの業務量があり、その作業があることによって他にやるべき業務が後回しになり、ミスが起きることも多いのだそうです。
そんな処方箋の打ち込み作業がなぜ時間がかかるのかというと、病院によって処方箋のスタイルが統一されていないということと、薬のコードを打ち込まなくてはいけないためケアレスミスが多くなることから、作業を慎重にせざるを得ないことが挙げられるといいます。
それを解決するのが今回のこのサービスです。
詳しくは、処方箋入力の自動化のツールです。しかし病院によってスタイルの違う処方箋に対応することができるのかというのが疑問に挙げられます。それは、それぞれの病院の処方箋をデータベース化することでどんな病院の処方箋であれ、自動入力できるようになるのです。そして、かかる費用は初期費用と月額費用のみであるという点が導入しやすいと言えます。日本にある約6万店舗の薬局を救う希望の光として注目したいです。
これまで、海外への販路を持たなかった国内アーティストに対して海外コレクターとの直接販売を実現する越境ECプラットフォームです。ワンストップで作品プロモーションから配送までを実現しています。
国内アーティストは海外に行かないと食えない、そして海外のコレクターには日本のトップアーティストしか販売できないという現状があり、日本国内だけの販売に目を向けると300億円規模でのマーケットしかなく、日本には約4万人のアーティストがいることから一人当たり年間75万円ほどしか稼げないと言われています。
そして海外を含めたアートECのマーケットは5000億円規模であり、今後も大きくなることが予想されるので、多くのアーティストが芸術で生計を立てることができる世界を作れるのではないかと思いました。
地域を超えてハンターが繋がるプラットフォームです。狩猟文化をもっと身近にをコンセプトにして、地方自治体のハンター不足を解消するだけではなく、狩猟で仕留めた動物のre活用までの技術を伝達することができるサービスです。
農家と獣医が牛の健康状態を正確に、把握できるための電子カルテシステムです。
獣医師が牛の治療を、的確に行うには農家との個体ごとの餌の摂取量や治療データなどの情報共有が欠かせないといいます。現状それができていないことから、この領域では希望の光になれるのではないでしょうか!!
そして情報を獣医師、農家が共有できることで素早い経営判断に繋がるため、今後飼料や牛用の薬品の自動発注サービスへも発展できる可能性を秘めたサービスです。
いまだにFAXを中心としたアナログなシステムで行われているBtoB取引をスマホやウェブで簡単に行うことができるようにするプラットフォームです。
飲食店を中心にサービスの普及が進んでおり今後の戦略が楽しみです。
現状で490万ユーザー(232カ国)を誇り、言語や文化について気軽に質問ができる相互学習プラットフォームです。全世界からアクセスされており、調達額も多いことから2年後に1億MAUを実現するとの意気込みを発表してくれました。
会場で実際にピッチを聞いたオーディエンスが選ぶ賞です。
今回は「precal」が受賞しました。
受賞後のコメントでは、感謝を述べた後「薬局という狭い世界にいたが外の世界に出てみて、中で見ていた課題と外に出てみたから見えた課題を学べた、これから業態を変えていきたいと思う」とコメントしていました。
審査員が選ぶもっとも優秀なチームに送られる賞です。
今回は「TRiCERA」が受賞しました。
受賞後のコメントでは、「めちゃくちゃ嬉しい、Onlabでブラッシュアップできたからこそ受賞できた」と喜びを語った後、「多くのコレクターに日本人アーティストの作品を届けたい」と意気込んでいました。
今回、Onlabに取材に行きピッチに登壇をしたチームの視点、目の付け所とビジョンがさすがOnlab生として鍛えられた方々だなと思い、とても勉強になりました。
Onlab20期生の募集も11月22日正午まで受け付けているようなのでみなさん是非、挑戦してみてはいかがでしょうか?
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