TOP > インタビュー一覧 > 副業人材活用「2周目の壁」をどう越えるか? 〜10年・4,000社の実績が証明する高精度マッチングの方法〜
株式会社シューマツワーカー グロースストラテジー本部 本部長 田中倫太郎氏
副業人材の活用が「試してみる段階」から「使いこなす段階」へと移行しつつある今、企業の悩みは変化している。「人材不足を解消したいのにミスマッチが繰り返される」、「導入してみたものの期待通りの成果が出ない」そんな「2周目の壁」に直面する企業が増えているという。副業・フリーランス人材のマッチングサービス「シューマツワーカー」を提供する株式会社シューマツワーカーで、マーケティング部門長を務める田中氏に、副業人材活用の「リアルな課題」と同社が10年の実績から導き出した副業人材活用の秘訣を聞いた。
目次
──昨今、副業人材を活用したいという企業のニーズはどのように変化してきているのでしょうか?
現在も副業人材に対するニーズは非常に増えていると感じていますが、背景にあるのは「正社員で採用したい」という考えを持っている企業さんがほとんどであるにもかかわらず、必要なポジションに合致する人材を転職市場で獲得するのが年々難しくなり続けているという点にあります。そういった企業さんが当社のような副業人材マッチングサービスを活用される機会が増えているのではないでしょうか。また、コロナ禍以降、リモートワークがスタンダードになったことも副業人材活用を後押ししている要因です。リモートワークが一般的になったからこそスポットで副業人材の力を借りるという選択肢が以前に比べてずっと現実的になりましたね。
──副業人材というとエンジニアやデザイナーのイメージが強いですが、どのような職種で副業人材のニーズが高まっているのでしょうか?
職種の面ではマーケターの需要が特に増えています。GoogleやMetaだけでなく、X(旧Twitter)、TikTok、Instagramなどマーケティング・チャネルが多様化していて、それぞれに専門知識を持つ人材が求められるようになったことが背景にあります。営業職では、フルリモートで地方在住の方を活用するといったケースが増えています。
さらにAIを活用できる人材に対するニーズがここ2026年になってから一気に増えています。「AIツールを自社で導入してみたものの思い通りにできない、そこでAIの専門知識を持つ人材を副業でアサインしたい」といったニーズです。職種としてはAIエンジニアが今のところ中心ですが、ビジネス職での活用を探っている企業も出てきています。
──副業人材活用が普及するに従って一度試したものの、上手く定着しなかったという企業も出てきているかと思います。定着が上手くいかないパターンとして多いのはどのようなケースなのでしょうか?
一番多いのは、企業とワーカーさん(副業人材)の間でのミスマッチですね。企業側が副業人材活用のナレッジを持っていないことが、ギャップを生む根本的な原因になっています。もちろんスキルのミスマッチもありますが、それ以上に多いのが「双方の期待のズレ」です。ワーカーさんは「副業だから、ある程度の自分のペースで気持ちよく働けるだろう」という感覚を持たれている場合が多いですが、企業側は「プロ人材なのだからハイパフォーマンスで何でもできる」という期待で受け入れてしまう。双方の解像度が低いままに業務が始まるので、始まってからすれ違いが起きやすくなります。
私自身も以前に副業を受けていた経験があるのですが、実際に業務が始まってからいただく仕事の量が、週10〜15時間の契約では到底こなせないほど多かったり、求められるアウトプットの品質が想定を大きく超えていたりすることがありました。そして最大の問題は、こうした「双方の期待のズレ」についてなかなかお互いに「それはどうなんですか?」とは言い出しにくいということです。
──こうした「双方の期待のズレ」はなかなか解決が難しいのでしょうか?
ワーカーさんはなかなか言えずに抱え込んでフェードアウトしてしまい、企業側もワーカーさんには直接言いにくいからと、本音を告げずに契約解除を選んでしまうといったケースが多いように思います。両者が腹を割って話し合う文化が根付いていないので、余計に難しい問題ですね。そのため、やはりマッチングの時点で如何に双方の期待を一致させるかが重要だと考えています。
そもそも副業人材活用には、当社のように企業とワーカーさんの間にエージェントが入って双方の期待を調整する「エージェント型」と、マッチングプラットフォームだけを提供して企業とワーカーがダイレクトにやり取りする「プラットフォーム型」があります。
プラットフォーム型はエージェントフィーがかからない分、費用は一見安く見えます。ところが企業とワーカーさんがダイレクトにやり取りすることで「双方の期待のズレ」を調整する機会がなく、ミスマッチが起きやすい。結果として良い人材と出会うまでに余計にコストがかかってしまったという失敗談はよく聞きますね。
──シューマツワーカーのエージェント型の副業人材活用の強みや他社にない提供価値について教えてください。
まず、2016年の創業から約10年、4,000社以上の企業様の課題解決に携わってきた実績があります。そこから蓄積されたナレッジと事例があるので人材のマッチング精度が非常に高い。もう一つは、副業人材のデータベースが現在18万人を超えていることによるマッチング可能性の高さです。実は、ワーカーさん獲得のための広告やマーケティングは一切やっていません。「副業したい」「年収を上げたい」という方が着実に増えてきていることもあり、毎月非常に多くの方が登録してくださっています。
──具体的にミスマッチを防ぐためにはどのようなことをされているのでしょうか?
エージェント型の形であることが、ミスマッチを最小化できる一番の理由です。商談の段階から企業様へのヒアリングを徹底しています。「どういう課題を、どういう人材に、どんな形で解決してほしいのか、どれくらいの稼働時間で、どんなアウトプットを期待しているのか?」正直、ここまで聞くと嫌がる企業様もいらっしゃるくらいですが「このヒアリングがミスマッチを防ぎ、結果的に御社の手間を省くことになるんです」という話を率直にさせていただいています。
ワーカーさんに対しても同様で「実際にどういった作業ができるのか、どんなスキルやツールを使えるのか?」まで細かくヒアリングします。ここにエージェントが間に入る価値があります。
──長期的な副業人材の活躍のためのマッチング後のサポートについても教えていただけますか?
キックオフ後は、企業様側に「カスタマーサクセス(CS)」チームが、ワーカーさん側に「コンシェルジュ」チームがそれぞれ担当としてつきます。CSは企業様に定期的に「経過面談」を行い、困りごとやコミュニケーションの状況を確認します。企業側から出てきた不満や懸念は、CSからコンシェルジュに伝え、コンシェルジュがワーカーさんと連携する、という形で解消に動きます。
同様にコンシェルジュはワーカーさんと定期面談を行い、タスクの進捗確認や企業に言いにくいことの吸い上げ、モチベーションやエンゲージメントの管理をしています。これが両者の「言いにくいことを言えない」を受け止め、解消する役割ですね。
こうしたサポートが機能することで、企業様から「新たな課題が出た」「このポジションも人材が欲しい」という相談も自然とCSに入ってくるようになり、当社を「人材プール」として活用していただけます。ワーカーさんの側も同様でコンシェルジュに「手が空いたので次の案件を紹介してほしい」といった形でお仕事を継続してくださいます。
──エージェントが間に入っているとはいえ、日々の仕事をどのように副業人材がしているのか不安になる企業も多いのではないでしょうか?
「ワーカーさんがいつ、どのように稼働しているかわからない」という不安は、副業人材活用の失敗談として非常によく聞かれます。それを解消するために、当社独自の稼働管理ツール「ベルシステム(ベル)」を開発・導入しています。
ワーカーさんが稼働を開始するときにベルでチェックインし、終了時にチェックアウトする。そのたびに企業側にアラートが届きます。「今から稼働が始まった」とわかれば、コミュニケーションのタイミングも取りやすくなります。稼働時間が記録されることで、「今月タスクを処理できなかった理由」も明確になりますし、報酬計算の認識齟齬も防げます。このようにエージェントの伴走とベルシステムで企業とワーカーさんの信頼関係を構築するのが当社の強みです。
──最短1ヶ月という契約期間の柔軟性は企業にとってはかなり魅力的ですよね?
他社サービスには最低4ヶ月、半年、1年といった縛りがあることが多いです。課題はあっても「うまくいくか不安で踏み出せない」という企業はこの縛りが大きな壁になります。まずは使ってみてもらう、そのための導入障壁を下げることが「1ヶ月から」という設計の理由です。
実際には弊社のサービスは実際には継続率が非常に高く、平均して10ヶ月〜1年ほど使い続けていただくケースが多いです。一度使い始めていただければ、価値を分かっていただけるからこそ、まず始めてもらうことが大事だと考え、障壁をなくしています。
マッチングのスピードも、よく評価いただくポイントです。オーダーから稼働開始まで平均5〜7日、最短では3〜4日で動き始められます。エージェント型のサービスで2〜3週間かかることが多い中ではかなり早いと思っています。
──副業から正社員採用につながるケースもあると伺いました。
そうですね、例えばマーケターやエンジニアを副業で月30時間お願いしているうちに、「こんなに優秀な方なら正社員にしたい」となる企業は多いです。弊社では「正社員メニュー」も設けており、ワーカーさんに転職意向があれば正式に採用いただくことができます。
これはワーカーさんにとっても大きなメリットです。副業で一緒に仕事をする中で信頼関係ができて、「うちなら年収800万円出せるから来ない?」という話になるケースもあります。スキルも人柄もお互いにわかった状態での転職なので、双方にとってリスクが極めて低く「相思相愛」の転職ができるのが強みです。
──最後に、副業人材に関心はあるけれどまだ踏み出せていない企業はまずは何から取り組むのがよいでしょうか?
ミスマッチが怖くてなかなか踏み出せない企業様こそ、まずシューマツワーカーにご相談いただきたいと思っています。エージェント型なので採用の手間も最小化でき、18万人を超えるデータベースからベストな方を必ず見つけます。
「どのような人材が必要か自社でもよくわからない」という段階でも構いません。課題ベースで相談いただければ、どういう人材が必要かを一緒に考えるところからお力になれますので、些細なことでもまずはご相談ください。

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