HIS創業者の経営塾が入門生を募集 世界で活躍できる次世代のリーダーを育成 澤田経営道場

HIS創業者の経営塾が入門生を募集 世界で活躍できる次世代のリーダーを育成 澤田経営道場

記事更新日: 2021/10/11

執筆: 編集部

世界で活躍できる次世代リーダーの育成をミッションとする澤田経営道場。2年間のカリキュラムで起業家や政治家などに求められる知識や素養を学び、会社設立まで実現することで、多くの優秀な人材を輩出しています。

運営母体の公益財団法人SAWADA FOUNDATIONは、株式会社エイチ・アイ・エス(HIS)の創業者 澤田秀雄さんが2013年に設立。その後、『志高く、夢大きく、判断力と人間力を養い、経営者としての実務的な知識と見識を習得し、世界で活躍できる人材を育て上げます』という道場訓を掲げ、2015年に澤田経営道場を開講しました。

「世界に目を向けないと日本は時代の潮流に取り残されてしまう」と語る事務局長の渡邉拓斗さん。道場では具体的にどのような取り組みがなされているのでしょうか。詳しく話を伺いました。

プロフィール

渡邉拓斗
2020年9月から公益財団法人SAWADA FOUNDATION澤田経営道場の事務局長に就任。

 

「企業は人だ」。HIS創業者澤田秀雄氏が開講

─初めに、澤田経営道場が開講した経緯をお聞かせください。

澤田秀雄は1980年にHISを創業し、大企業へと成長させました。2010年にはハウステンボス株式会社の社長に就任し、再建に携わりました。開業以来18期連続で赤字だったハウステンボスを、わずか1期で黒字転換させました。

澤田が就任した当初、従業員たちの雰囲気は沈んでいたそうです。18年間収入も増えず、労働環境も恵まれた状況ではありませんでした。経営が上向きになるに連れ、従業員の気持ちもポジティブになり、新しいことにチャレンジしようという空気が生まれてきた。それを見たときに、企業は人だと、あらためて再認識したということです。

澤田のこういった経験から、今後は日本のために若者を育てたいと思うに至り、この道場が開設されたのです。澤田にはHISの創業以来、幾つも困難に直面し、それを乗り越えてきました。そういったことも体系的に学べる機会を提供して、未来を担う若者を育成し、リーダーを輩出してくことを目的として、この道場は設立されています。

「失われた30年」といわれるように、日本経済は長期的な低迷が続き、チャレンジ精神を持つ人が少なくなっています。澤田が起業した約40年前は、ベンチャー企業で資金が調達できるような環境はありませんでした。しかしチャレンジ精神を持つ若者はたくさんいました。道場では、そういったチャレンジ精神を持つ22~40歳までの若者を募集しています。経験や実績などは全くなくても、志がある人、やりたいという気持ちがある人に、2年間のプログラムを提供し、起業家や政治家を育成します。

道場の運営母体は公益財団法人SAWADA FOUNDATIONです。道場で学ぶ2年間の研修費用は、財団の運営費から賄われています。それに加えて、2年間集中して講義や研修に取り組む環境を整えるために、生活費補助を目的とした資金提供を行っております。これらは全額、財団への寄付金で成り立っています。

 

座学、実地研修、会社設立まで取り組む、2年間の研修プログラム

─卒業生を含めて、道場生の人数をお聞かせください。

2015年4月に1期生、2021年4月に7期生が入塾しました。卒業生は29名です。今、在籍者が12名なので、全体で40名弱となっています。

卒業生の中では12名が起業しています。他に政治家が1人と、会社の取締役に就任している人、地方創生・地方自治の分野で活躍している人などがいます。

 

─起業家志望者に、どういった学びや経験を提供しているのでしょうか。

当塾の特徴は、経験や実績がない人も受け入れている点です。22~40歳と年齢も幅があります。社会人2~3年目の人、企業で管理職をしている人もいますが、一律に志が高い人を集めています。

最初の半年が座学です。ビジネススキルといった基礎から、事業開発、ファイナンス、マーケティングなど、起業もしくは経営に必要な一定の知識を座学で学びます。

 

次の1年が実地研修です。協力企業の現場で、業務改善や新規事業の立ち上げ、売上アップの施策など、1年間かけて知識を知恵に変えていきます。

最後の半年が法人化に向けての準備期間です。自分が作ったサービスやプロダクトの実証実験をしながら、会社を設立し、最終的に2年間で卒業するという仕組みです。

─事業計画の策定はプログラムの中で行っていくのでしょうか。もともとやりたいことがあって入ってくる人が多いのでしょうか。

やりたいことがあって入塾する人が多いのですが、当初のプラン通りに進む人は少ないですね。構想は柔軟に変えていく必要があります。そのときの環境によっても変化します。座学で事業開発の講義を行い、その人の課題に対してソリューションを提供し、2年後にまでに形にしていきます。

 

実地研修で事業推進のトライ&エラー、コミュニケーションスキルも習得

─なぜ2年という学びの期間が必要なのでしょうか。

澤田も現場で学ぶ機会をしっかり提供したいと考えているからです。実地研修は1年間です。店舗運営、新規事業開発など際に、現場に必要な実務知識と経験がないと、力が発揮できないことがあるからです。

最初の半年間が座学、その後1年間の実地研修、最後の半年間で、実際に会社を立ち上げるという、2年間のプログラムです。実地研修は、ハウステンボスやラグーナテンボスなどテーマパーク内にあるショップ、レストラン、イベント企画の部署などです。また、卒業生が起業した会社などで研修することもあります。さらに、協力企業として航空会社のグループ企業や、貸会議室を運営・管理する企業などでも研修をしています。

─実地研修によって、具体的にどういうスキルが身に付くのでしょうか。

コミュニケーションを図りながら事業を推進するスキルです。研修先で新規事業を立ち上げることになったときには、関係各所、取引先、仕入れ先などとの交渉等も学ぶことができます。さらに、社内で稟議を通してローンチまで持っていくことや、売上管理、仕入原価の見直し、従業員管理なども習得できます。

会社員から起業する場合、会社の常識だけで事業を始めて失敗するケースが多いので、「業界や会社が違うと、これほど違うのか」ということを学べるのも大きなポイントだと思います。

 

─澤田さんと道場生は、どういった形で関わっていくのでしょうか。

定期的に経営講話として、経営者の視点や、いかに厳しい期間を乗り越えてきたのかということを澤田が語っています。

1年間の実地研修後は、道場生がレポートを作成し、取り組みを報告する場が定期的に設けられ、澤田のフィードバックが得られます。

 

事業をプレゼンテーションする機会もあります。投資家にプレゼンテーションをするイメージです。それに対しても澤田からフィードバックをしています。

政治家志望の塾生は、基本的に議員の事務所にお世話になります。議員と一緒に地域を回ったり、ポスターを貼るなど、議員は日常的にどういう動きをしているのかを間近で学べるような研修をしています。

 

危機をチャンスと捉え、日本を背負って立つ人材を育てたい

─起業を志す人に向けてメッセージをお願いします。

現在は時代の転換期です。変化のスピードはますます加速しています。新型コロナウイルス感染症の拡大などもあり、危機的状況に陥っている事業者も増加しています。そのような状況をチャンスと捉えて前進できる人が、これからの日本を背負って立つ人材になると思っています。

そういったチャレンジ精神があふれる人材を、これからもどんどん輩出していきたい。そのために必要なスキルや経験は、澤田経営道場の2年間で身に付けることができます。実績や経験がなくても、世の中を良くしたいという思いや、誰かの課題を解決したいといった思いがある人は、ぜひ道場でチャレンジしていただきたい。

卒業生は、商社、ファイナンス、ヘルスケア、農業支援、映像制作、プログラミングなど、多岐の分野で起業しています。実地研修先で新たな事業アイデアを思い付き、自分が本当にやりたいことにたどり着いたという人もいます。チャレンジできる環境が整い、研修費や生活費の支援がある中で、2年間じっくり取り組めるのが道場で学ぶ最大のメリットだと思います。

どんなにスキルや経験があっても、やる気がない人は会社設立までたどり着くことができません。ミッションを掲げて、これからの人生を切り開いていこうという志がある人を広く募集します。

2022年4月から8期生がスタートします。2021年10月から募集を開始しますので、ぜひご応募ください。

澤田経営道場8期生 募集要項
https://sawadadojo.com/recruit/

編集部

この記事を書いたライター

編集部

この記事に関連するラベル

ページトップへ