「ネットショップの運営って大変?」
「ネットショップをオープンさせたけど上手く運営できない…」
開設だけなら簡単ですが、成功させるのは難しいのがネットショップの特徴です。今回は、ネットショップを成功させる秘訣、成功に導くために必要となる運営の基礎知識を徹底解説します。
人気ネットショップに成長させるコツは、適切な販売戦略&効率的な運営です。魅力の詰まったお店を作って、たくさんのお客様にお買い物してもらいましょう!
このページの目次
ネットショップを成功させるためには、運営業務の全体像を把握しておくことが最も重要です。
なぜなら、業務の種類や流れが頭に入っていないと、成功を妨げている問題を発見できないからです。それに、すべての業務は売上に結び付いており、その関連性を理解しておかないと効率的な運営はできません。
目の前にある業務をこなすだけは、販売戦略を立てることができず「ネットショップを開設したのにお客様に見てもらえない…」という結果になります。
オープンまでは簡単でも、売上を伸ばすのが難しいのがネットショップの特徴です。
そのため、ネットショップをすでにオープンさせている人も、「売上が伸びない…」という壁にぶつかったら基本的な運営業務を振り返り問題点を探しましょう。
ネットショップはサイトがお店の顔なので、サイトの良し悪しが業績と密接につながっています。サイト管理ではWEBサイト制作のスキル、デザインの知識などが必要です。
サイト作りの重要ポイントは主に3つ。
1つ目はサイト全体のイメージ。お客様はサイトを見た瞬間のインスピレーションで「ここは私の趣味に合わない…」と感じたら、商品を見ずに別のサイトに流れてしまいます。
デザインはもちろん、サイトを見てすぐに目に入るキャッチコピーやキーワードが、ターゲットの興味のある内容とマッチしているかが決め手です。
2つ目はサイトの使い心地。意外と多い失敗が、デザインに凝り過ぎて素人が使いにくいサイトになってしまうこと。
どこから商品検索をすれば良いか分からないと、お客様に使ってもらえません。
3つ目は商品紹介です。ネットショップのリアル店舗に劣る点が、直接手に取って商品を見られないこと。
そのデメリットを補うためには、十分な量の情報を提供する必要があります。多方面から撮った商品画像はもちろん、商品の詳細説明も必須要素です。
事業計画の策定は、販売戦略を立てるのが主な役割。業務内容は、購買データの分析・アクセス解析して販売予測・販売企画を立てる、ターゲットに合わせた商品構成を決める、など。
事業計画策定で求められるスキルは、データ処理力だけでなく柔軟なアイデアを出す提案力も挙げられます。また、テレビで取り上げられた商品が翌日に爆発的に売れる…などに備えて、突発的な出来事への対応力も必要です。
そして、事業計画を円滑に進めるためには、経理業務も関係します。販売戦略を立てる際は、資金に関する正確な情報が必須だからです。資金不足なのに攻める戦略ばかりを立てていると、資金繰りが苦しくなり閉店に追い込まれます。
事業計画に問題があると、事業継続・拡大が叶わないだけでなく、キャッシュフローが不安定になるのも問題。売上が伸びないお店は、販売戦略の立て方が間違っていないか確認しましょう。
ネットショップの難しさのひとつが、集客が難しいこと。集客対策で必要とされるのは、WEBマーケティングスキル、ライティング能力、行動力など。
ECサイトを利用する人の数が増えているとはいえ、それに比例して店舗数もかなりの勢いで増えています。そのため、集客対策に力を入れなければ、無名のネットショップは売上を伸ばせません。
認知度を上げるためには広告を使うのが手っ取り早いですが、問題は費用がかかること。予算をかけずに集客対策を行いたいのであれば、SEO対策を含むコンテンツマーケティング、ソーシャルメディアマーケティングなどを行いましょう。これらは即効性がないのがデメリットです。
他にも、見込み客向けのメールマーケティングも集客対策に入ります。このように、数多くの集客方法があるので、それぞれの特徴を押さえて効率的に顧客を獲得しないと「努力しているのに集客につながらない…」という結果になりがちです。
集客対策が上手くいっていないかも…?という悩みがある方は、目的に合った方法で集客施策が行われているかを見直してください。
集客対策の詳細は、後述の「成功するコツ」で説明します。
ECサイトの業務は、大きくふたつに分けられます。
1つ目のフロント業務は商品を販売するための業務、2つ目のバックエンド業務は販売活動を管理する業務です。
これまで紹介した1~3はフロント業務、これから紹介する4~5はバックエンド業務です。
1. サイト管理
2. 事業計画策定
3. 集客対策
4. 在庫管理
5. 受発注管理・顧客対応
バックエンド業務のひとつが在庫管理で、在庫数と出庫数を管理し、梱包・発送を行います。
在庫管理の最も重要な業務は、適正な在庫数をキープすること。物流コスト管理、需要予測、進捗管理に関するスキルが必要です。
過剰在庫を抱えると無駄な出費が増え、欠品があると販売の機会損失につながります。
出荷数が少ないうちは手間がかかりませんが、一定以上の注文数になると在庫管理で苦労するお店が多いです。ネットショップの規模に合う適切な管理方法を目指しましょう。
受発注作業は時間勝負!これらの作業を短時間で行わなくてはいけません。
注文情報の受け取り→お客様へ受注完了メール→在庫チェック→出荷指示→出荷完了メール送付
お客様の手元に迅速に商品を発送するためには、スピーディーな受注作業が望ましいです。
しかし、ここでミスをするとお店の信頼が一気に落ちます。お客様との関わりが深い部分なので、正確さと手早さの両方が必要です。
また、顧客対応にはトラブル処理やクレーム対応も含まれます。そのため、コミュニケーションスキルの高さも問われることを覚えておきましょう。
「運営の効率化」は、すべてのネットショップに関係することです。
注文数が増えているなら、アウトソーシングなどによって作業量自体を減らしスムーズに運営していくことが必要。売上が上がらないケースでは、無駄な作業時間をなくして集客対策に使う時間を捻出しなくてはいけません。
効率的に運営できれば、行き詰まって事業が継続できない…という失敗を予防できます。作業を効率化し、「すべきこと」に費やす時間を捻出しましょう!
これから、効率化する方法を紹介するので、あなたのお店に必要だと思える部分を取り入れてください。
ネットショップ運営にはたくさんの業務があるので、それらをオーナーしかできない重要な作業と単純作業とに分けてください。
マニュアルを定めれば誰でもできる業務をスタッフに任せてしまえば、店長は販売戦略を考えることに専念できます。
・商品登録
・受注管理
・在庫管理
・梱包作業
・発送作業
・バナー作成
・サイト更新
・請求業務
・入金確認 など
時間の有効活用と関係が深いのが、バックエンド業務です。
「4. 在庫管理」と「5. 受発注管理」は単純事務作業が多いので、店長以外に任せても問題ありません。
他にも、商品登録やバナー作成は担当者を決める…などの工夫をして店長業務に集中しましょう。
効率化を考える上では、売上につながらない業務の見極めも重要です。
時間や費用をかけて頑張っても、結果が出なければ費用対効果が低くなるからです。特に個人や小規模事業者は、全てを完璧に行うのは無理なので「やらないこと」を明確にすることが大切。
「2:8の法則(パレートの法則)」で言われるように、2割の業務が売上の8割を占める…なんてことが珍しくありません。それくらい無駄な作業が溢れているものです。
行っている作業を一覧にして、どの作業にどれくらいの時間がかかっているかを可視化し、各作業が売上に与える影響をチェックしてみましょう。
「メルマガ配信をしてもほとんど効果がない…」という場合には、メルマガをやめるのもひとつの手です。
そうは言っても、やめられない作業に時間がかかっていることもあると思います。その場合には、次に説明するシステムを使う方法を検討してみてください。
ネットショップの業務が手作業だけではきつくなってくる目安は、注文数が100件以上/日を超えた頃です。
「業務に追われて余裕がない…」と感じ始めたら、システム導入を検討しましょう。
例えば、受注管理システムを導入すれば、
・受注(注文を受ける)
・入金(振込済みにチェック、カード決済処理状況を反映など)
・出荷指示(お客様へのメール配信、配送伝票の印刷など)
これら3点の作業効率をアップさせられます。
店舗数が増えると作業量も増えますが、一元管理システムを使うと便利です。
月額固定費を払うだけで、24時間365日多数の店舗の在庫を自動連携してくれます。
それに、ひとつの店舗の商品情報やデータを複製して別店舗でも使用できるので無駄な手間がかかりません。
さらに、複数店舗の商品ページを一括管理。受注管理に関するメール発送や配送処理も万全です。
時間と手間を大幅に節約できるので、少人数で複数店舗の運営をしている場合には、一元管理システムを上手に使いましょう。
受注対応と梱包発送を合わせた業務を「フルフィルメント」と言います。この2つは時間を要する業務なので、フルフィルメントを代行してもらえれば、事業計画策定に使える時間が確実に増えます。
また、フルフィルメントにかかる人件費を考えると、委託したほうがコストダウンにつながることも多いです。ネットショップの規模が大きくなったら、商品の受注以降に発生する業務を全て委託する方法も検討しましょう。
楽天などのモールに出店している場合には、モールが提供するサポートを利用できます。
・店舗構築機能
・商品一括登録
・アクセス分析
・分析と改善のためのサポート
・メルマガ発信
・集客ツール
・販売促進ツール
・受注管理
・メール一括送信
・バックオフィスサポート
・ECコンサルタントサービス など
これらを活用すれば業務がスムーズに進み、効率的な運営が実現します。モールを利用しているのなら、便利なサポート機能を最大限に活用しましょう。
ここまで、効率的に運営する方法を説明してきましたが、効率化だけでは成功させられないのが現実です。次は効率化以外の重要ポイントを説明します。
ネットショップで失敗することが多いのが「なんとなくコレを売ってみようかな…」という曖昧なコンセプト・ターゲット設定で開店させたケースです。
これだけたくさんのネットショップがあるのだから、他との差別化戦略は必須!特色のないネットショップでは魅力を感じさせられないので、お客様の購買意欲につながりません。
また、ターゲットがはっきりしていないと的外れな戦略を立ててしまうのも問題です。
・おしゃれさよりも見やすさを重視したサイト作り
・手書きメッセージを同封した温かみのあるサービス提供
・サイトの使い方説明を目立つ場所に入れる
・お客様サポートを充実させる など
・ショップLINEのお友達登録のおすすめ
・キャリア決済など支払い方法を増やす
・インスタ映えするキャッチコピー・商品
・流行を取り入れたサイトデザイン など
・低額でも送料無料サービスを取り入れる
・次回購入時に使えるクーポンを配布
・おすすめサンプルを同封する
・定期的に値下げセールを行う など
ターゲットをどこに設定するかで、強調すべきサービスがこんなにも変わってきます。
多額の費用をかけて集客対策をしても、ターゲットの心に響かなければ売上は伸びません。
たくさんのネットショップがひしめくEC業界で勝ち抜くために、あなたのお店のコンセプト・ターゲットを明確にしておきましょう。
ネットショップの挫折しやすいポイントが「集客の難しさ」。どれだけ素晴らしい商品を揃えていても、アクセスがなければ販売するチャンスさえ持てないからです。
オープンしたてのネットショップだと、集客対策の効果が出て検索に引っかかるまでに3ヵ月程かかります。しかし、「3ヵ月以上経つのにアクセス数が増えない…」という悩みがあるのなら、集客方法を見直したほうが良いでしょう。
ネットショップの集客方法としては、集客にかけられる予算を即効性のあるリスティング広告やSNS広告などに使い、同時に労力を使ってSEO対策、ブログ・SNS運営などをしていくのが一般的。
とはいえ、潜在顧客を発掘したいのか、既存顧客の囲い込み目的なのかで適切な集客方法が異なるので、目的に合わせた方法で行うことが最も重要です。
集客対策で大切なことは、新規顧客の獲得に夢中になり過ぎないことです。リピーターが増えないお店は安定した売上が出せず、上手くいかなくなることが多いです。
事業を大きくしたい!という気持ちは分かりますが、ご縁のあったお客様を大事にすることも忘れないようにしましょう。
アクセス数は増えているのに売上につながらない…そんな悩みがある場合には、サイトの作りに問題があるのかもしれません。お客様はサイトをのぞいて目当ての商品にすぐにたどり着けないと、別のサイトに移ってしまいます。
お客様のサイト内での動きを分析したい場合には、Googleアナリティクスの「行動フロー」などが便利。コンバージョンに至らない原因を突き止めましょう。
サイト運営者が一番目立つと思った場所に目玉商品を展示しても、お客様の目に留まらなければ効果を最大化できません。
オーナーのこだわりも大切ですが、売上を伸ばすためにはお客様ファーストの姿勢でサイト作りをする必要があります。
特定商品だけは売れるけど、他がさっぱり…という悩みがあるのなら、「クロスセル」「アップセル」で販売促進を狙いましょう。
クロスセルは、amazonでの「この商品を買った人はこんな商品も買ってます」のこと。関連商品をおすすめして購買を促す手法です。
ティーポットを検索したら、同時にティーカップ、茶葉、ティーウォーマーが表示され、しかも、合わせ買い割引適用となれば、お客様は「一緒に買っておこう!」となるはず。
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システムを導入するか、商品グループ機能などを使えば比較的簡単にクロスセル・アップセルが使えます。お客様が「買い物をしたくなるお店」にして、注文単価を上げましょう!
ネットショップの運営は、簡単そうに見えて複雑で奥の深い業務ばかりです。
しかし、そこに成功の秘訣が隠れています。業務効率化で得た時間で販売戦略に力を注げばライバルに勝てるはず!
また、ネットショップの規模に合わせて、適切な運営方法に変えていくことも大切です。あなたのお店を有名ネットショップに育て上げてくださいね。
画像出典元: O-DAN
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