10月9日(水)にサイバーエージェント・キャピタルはMonthly Pitchを開催しました。
シード、アーリー期のベンチャー7社が登壇し、投資家に向けて事業内容やビジョンなどをプレゼンしました。
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Monthly Pitchはサイバーエージェント・キャピタルが月に一度開催している、ピッチイベントです。
今回で32回目の開催となり、登壇企業は250社を超えました。
シード、アーリー期のベンチャー企業が登壇することが特徴で、多くの投資家、VCが参加しています。
過去、多くの登壇企業が資金調達を成功させています。
先月も、Monthly Pitchに登壇されていた、生産者から食材を直接購入できるオンラインマルシェ「食べチョク」を展開するビビッドガーデン社が2億円の調達を発表されていました。
プレゼンの前に、まだ起業していないものの注目されているお二人が、30秒でビジョンを説明しました。
慶應義塾大学3年の梅村里奈さんは、清掃業者のシェアリングエコノミーを提案しました。
アプリ上にマッチングプラットフォームを作り、ホテルや民泊と清掃業者をつなぎます。
これによりホテルや民泊の人手不足を解消し、清掃業者には雇用機会を生み出します。
父親が清掃会社を運営していたことから、この課題に気づいたという梅村さん。仮説にもリアリティがあります。
関西学院大学4年の関口颯さんは、ペットフードのD2C事業を提案しました。
ペットフードを手作りし、家庭に届けます。
手作りのペットフードを食べてきたペットは、そうでないペットよりも長生きするというデータもあるそう。
家族の一員として大事な存在であるペット。きちんと需要もありそうです。
いよいよメインであるベンチャー7社のプレゼンです。
JOBOOTは大企業とベンチャーのマッチングサービスを提供します。
社員が他の会社で働く「留学+就職=留職」という形で、大企業とベンチャーをつなぎ、国内向け起業研修を実現します。
これにより大企業の新規事業立ち上げが難しいという課題や、ベンチャーの人手・ノウハウ不足を解決します。
JOBOOT立ち上げメンバーは今回登壇した道下歌織さん含め、全員が大企業、ベンチャー、新規事業立ち上げのいずれかを経験したメンバー。
それぞれの経験を生かしたサービスといえます。
魚釣りは熱量が大きく、釣り人が増えると世界の幸せが増えると語る登壇者、若槻嘉亮さん。
しかし釣りに関する情報量が少なく、なかなかいい情報が見つからないことを課題だと感じていました。
そこで開発したプロダクトが「ANGLERS」。
釣りの成果である「釣果」の投稿サイト・アプリで、利用者は前年度の6倍にまで拡大。
現在は50秒に1匹のペースで投稿されています。
今後は、釣具のECやD2C領域にも展開されていくようです。
CGMで作る部屋探しサイト「AImove」を運営するフューチャープロパティからは竹内崇史さんが登壇。
検討者の「イメージと違う」という思いが部屋探しの課題だと感じていた竹内さん。
その原因は不動産・検討者間にある情報の非対称性だと確信し、情報量が多く検討者が自分で部屋を探すことのできるAImoveを開発しました。
部屋の情報は実際に住んでいる人が投稿。
その情報を元に検討者は事前に物件の理解を深めることが出来、さらに気になったことは質問をして解消をすることもできます。
これにより今までなら暮らさないとわからなかった情報が事前に手に入ります。
メンバーは全員15億円規模の新規事業を立ち上げた実力者。
アジアの産直プラットフォームSECAI MARCHE。
登壇した杉山亜美さんは過去にマレーシアでお茶カフェを運営していたそう。
しかし欲しい食材の情報や配送方法はそれぞれバラバラ。
食材調達の難しさを実感しました。
一方で生産者は食材の需要がどこにあるのかわからず、苦労していることもわかりました。
そこで開発したのがこのSECAI MARCHEです。生産者がサイト上に食材の情報をアップ。飲食店はそこで簡単に食材を見つけ、まとめて購入することができます。
すでにマレーシアで展開しており、1年で150以上のホテルやレストランが利用。東南アジアや日本から1500以上の食材がアップされています。
デジタルにまだまだ苦手意識がある中小企業に対して、ソフトウェア開発に携わるコンバージョンテクノロジー。
既に創業して15年以上立っていますが、3年前に第2創業を行いました。
ユーザーの離脱を防ぐ「KaiU」と離脱したユーザーをコンバージョンにつなげる「AAO」を提供しており、多数のクライアントから好評を頂いているようです。
ドコドアからは本間隆之さんが登壇。
アプリを開発すれば売り上げが伸びるにもかかわらず、開発費の高さや人材不足から地方企業が手を出せずにいることに、問題意識を抱いていました。
そこでドコドアはアプリ開発プラットフォーム「アプリモ」を提供。
アプリ開発をシステム化したことにより、他社では数百万円かかるところを33万円にまで圧縮。
写真とテキストを入れるだけという手軽さも魅力です。
目指すはアプリ界のWordPress。多言語化により、3年後には海外進出を狙っています。
現在中小企業の頭を悩ませているのは、金融インフラを銀行に依存せざるを得ないこと。
また、情報の非対称性から、投資のリスクとリターンは不透明なまま、資産が預金に集中していることが、日本で投資が促進されにくい一因と言われます。
そこでSiiiboは、簡単手軽な少人数私募債発行・投資をサポートしています。
プラットフォームを活用して投資家と中小企業をつないでおり、ゆくゆくは企業のIR活動のサポートを通じて、投資家、銀行、取引先、社員、地域、行政をも含めたコミュニティを築くことを目指しています。
既に約100名の投資家と約50社の企業が登録しており、先日Siiiboがサポートし募集を行った案件では半日で満額調達を達成しました。
今回はベンチャー7社に加え、特許庁からも登壇しました。
現在、特許庁はさまざまな形でベンチャーをサポートしています。
まだまだ人脈や資本に乏しいベンチャーでは、企業価値のほとんどが独自のアイデアから生まれた知的財産です。
この強みを守るためにもベンチャーこそ特許権等での権利化を検討する必要があります。
特許庁ではベンチャーに対し、特許料は通常の3分の1、審査期間も9.3か月という平均をはるかに下回る0.7か月で最初の結果が出ると優遇処置を施しています。
また知財コミュニティポータルサイト「IPBASE」、知財アクセラレーションプログラム「IPAS」、知的財産活用ビジネス化支援事業として「JIP」をそれぞれ立ち上げています。
セミナーやイベントも開催しているとのこと。かなり精力的に取り組んでいますね!
ピッチ後は懇親会が開かれました。
10月ということで料理もインテリアもハロウィン仕様。お酒も交えつつ、起業家や投資家と直接お話することができました!
次回Monthly Pitch開催日は11月13日(水)です。
どんなベンチャーが登場するのか、今後も目が離せません!
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