TOP > ビジネス基礎 > ビジネス用語 > FinTech(フィンテック)とは?代表的な11分野を事例とともに紹介!
「フィンテック企業に勤めてる」なんて言うセリフを耳にする機会が増えてきました。
この記事では「FinTech(フィンテック)」とはどういう意味なのかそれをまず説明します。
そして実は身近にあるフィンテックサービスの代表的な11分野を事例とともに紹介します。どんな企業がどんなサービスを提供しているのかも合わせて解説していきます。
このページの目次
フィンテック(FinTech)は英語の金融(Finance)と技術(Technology)をくっつけた造語です。
フィンテックとは、金融サービスとIT技術を融合させた様々な革新的な金融サービスのことです。
日本語では金融テクノロジーとか金融ITと訳されることもあります。
こうした金融IT分野のベンチャー企業を指してフィンテックとかフィンテック企業と呼ぶこともあります。
フィンテックとは金融サービスとITテクノロジーが融合した新たなサービスのことです。
身近で代表的なフィンテックサービスとしては、以下の11の分野があげられます。
1. 決済・送金
2. 融資・ローン
3. 会計・財務
4. PFM個人財務管理
5. 個人資産運用
6. 保険
7. セキュリティ
8. 金融情報
9.仮想通貨
10. ソーシャルレンディング
11. クラウドファンディング
それぞれの分野に関してどんなサービスが提供されているのか、どんな企業がそのサービスを提供しているのかを紹介します。
スマホで支払ができる、送金ができるサービスはフィンテックサービスの代表例であり、すでに大勢の人が利用しているサービスです。
サービスの内容 | スマホ決済・送金サービス |
代表的なサービス名 |
LINE pay |
銀行や貸金業者などの業務であった個人向けの融資やローンもフィンテックサービスで扱われるようになりました。
サービスの内容 |
住宅ローンの比較検討 |
代表的なサービス名 |
iYell |
企業の会計処理や財務管理の分野にもフィンテックサービスがるようされるようになっています。
従来の会計処理では人間が数字を拾い上げて入力し計算してきました。
これにより多くの時間が奪われ人的ミスも生じてきました。
しかし会計処理に関するクラウドサービスを利用すれば、会計処理の時間の短縮、人的ミスの軽減、会社の会計状況の可視化が可能になります。
サービスの内容 | 毎日の経理作業・決算書の作成などが簡単に行える |
代表的なサービス名 |
弥生会計オンライン |
PMFとは英語のPersonal Financial Managementを略したもので、日本語にすれば個人財務管理となります。
身近な例で言えば家計簿アプリのような個人のお金の管理をサポートしてくれるソフトが含まれます。
貯金方法や金額を自分で設定して楽しく簡単に貯金できるアプリなどもあります。
サービスの内容 |
口座情報やクレジットカード情報を入力すれば、個々の口座やカードの利用情報だけでなく、すべての資産を合計した個人の総資産の合計も分かる レシートをカメラで撮影するだけで家計簿を付けられる おつり貯金やつみたて貯金、歩いた歩数で金額が決まる歩数貯金など貯金を楽しめるルールを設定して貯金できる |
代表的なサービス名 |
Moneytree |
個人資産運用サービスもフィンテックサービスとして提供されています。
自分で資産運用する場合、投資できるような優良企業を探したり、株式市場の流れを把握するなど面倒と感じる作業をこなさなければなりません。
しかしこうした個人向け持参運用サービスを利用すれば面倒な手間を省いて自分の資産を増やすことが可能になります。
サービスの内容 |
投資商品の発注から運用まですべてを一任できる投資一任型ロボアドバイザーのサービス 投資先に関するアドバイスをしてくれるだけで、実際の運用は自分で行うというアドバイス型ロボアドバイザーのサービスもある |
代表的なサービス名 |
WealthNavi |
保険も金融商品のひとつです。
従来の保険契約のイメ―ジは保険外交員から勧誘されて保険に加入するというものでしたが、ネット加入保険からさらに進んで今ではスマホで保険に加入することもできます。
例えばLINE保険はLINEアプリで最短60秒で保険に加入できます。
加入できる保険のプランは59種類もあります。
さらに、SmartDriveは新たな形態の自動車保険として注目を集めています。
テレマティクス保険という、走行距離や運転特性などの運転者のデータを取得して分析しその情報に基づいて保険料を決めるというシステムを採用しています。
サービスの内容 |
スマホから保険に加入できる |
代表的なサービス名 |
JustInCase |
スマホ決済や送金サービスが普及してくると心配になるのが不正アクセスやハッキングなどの問題です。
金融資産を守るためのセキュリティサービスを提供するフィンテック企業が増えています。
サービスの内容 |
不正アクセス検知サービス |
代表的なサービス名 |
FraudAlbert |
金融情報や企業情報などは経営者や投資家が、経営判断を下したり効果的な投資先を決めたりする際に必要な情報となります。
そうした金融情報や企業情報を伝えるサービスもフィンテックサービスのひとつです。
そうしたサービスを提供しているものにSPEEDAがあります。
3,000件の業界レポート、580万社の企業情報、2,000媒体のニュースなど金融情報を含めた様々なビジネス情報を入手できます。
サービスの内容 | ビジネス情報のプラットフォーム |
代表的なサービス名 |
SPEEDA |
ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨に関係するサービスもフィンテックサービスに含まれます。
仮想通貨の流通を支えているブロックチェーン技術もフィンテックサービスです。
サービスの内容 |
仮想通貨取引所または販売所 |
代表的なサービス名 |
DMMBitcoin |
ソーシャルレンディングとは、お金を借りたいニーズ(会社など)とお金を運用したいニーズ(投資家など)を結びつけるマッチングサービスです。
ソーシャルレンディングサービスを提供する会社は、ネット上で資産運用したい個人投資家から小口の資金を集めます。
集まった資金を元手にサービス提供会社は、資金調達を望んでいる会社に貸付をします。
借り手の会社から返済された金額から手数料や税金などを引いた金額が投資家に分配されます。
個人から資金を集めるので、ソーシャルレンディングは資金調達の方法であるクラウドファンディングのひとつの種類になります。
サービスの内容 | 投資家と資金調達したい企業を結びつけるマッチングサービス |
代表的なサービス名 |
maneo |
資金調達の方法として注目を集めているのがクラウドファンディングです。
クラウドファンディングとは、ネット上で新しい事業や商品、自分の作品や夢を公開し、それに投資したい、応援したいという人から資金を募るという資金調達方法です。
サービスの内容 | 資金調達のためのプラットフォームサービス |
代表的なサービス名 |
CAMPFIRE |
フィンテックサービスに該当する11のサービスを紹介しました。
スマホ決済や送金サービス、家計簿アプリ、保険、仮想通貨などフィンテックサービスとは気付かずに利用していたサービスもあったかもしれません。
投資に対する一般の人たちの関心度もますます高まっていますから、個人資産の運用サービス、投資で獲得したお金をさらに投資に回すソーシャルレンディングなどのサービスを利用する機会も今後増えるかもしれません。
フィンテックとは、金融を表すフィナンシャルと技術を表すテクノロジーを組み合わせた造語です。
金融サービスとIT技術を融合させた色々なサービスがこれに含まれます。
スマホ決済や家計簿アプリ、仮想通貨などすでに身近になっているフィンテックサービスがあります。
こうした例を見て分かるように、フィンテックサービスは私たちの生活をますます便利にしてくれます。
今後フィンテックサービスはさらに拡大をみせ、私たちが利用する機会も増えることが予想されます。
フィンテックの意味とそのサービスを知ることで、上手に最新の技術を日常生活に取り入れることができるでしょう。
画像出典元:pixabay、O-DAN