ジョイントベンチャーって何?意味や事例、成功のコツを徹底解説

ジョイントベンチャーって何?意味や事例、成功のコツを徹底解説

記事更新日: 2020/07/31

執筆: 編集部

自分の会社に限界を感じたとき、効果的な手法の1つだと言われている「ジョイントベンチャー」。

しかしジョイントベンチャーは、どんな場合でも確実に効果的だと言えるのでしょうか?そもそもどういった仕組みの手法なのか説明できない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回はジョイントベンチャーの意味や事例、成功させるためのポイントについてご紹介します。

この記事を読めば、ジョイントベンチャーについて更に知識を深めることができますよ!

ジョイントベンチャーとは

そもそも、ジョイントベンチャーとはどういった意味の言葉なのでしょうか。

別名「合弁企業」とも言うジョイントベンチャーは、マーケティング用語の1つです。

複数の企業が共同で出資を行い、新規事業を立ち上げることを指します。

最近では「新規事業を立ち上げることそのもの」や、立ち上げた事業のことを指してジョイントベンチャー(合弁企業)と言うこともしばしば。

こちらも含めて、ジョイントベンチャーの基本的な意味について見ていきましょう。

ジョイントベンチャーの意味

ジョイントベンチャーは複数の企業が共同で出資を行い、新規事業を立ち上げることを指します。

ここで言う出資の形は様々で、大きく分けると次の2つです。

  • それぞれがの企業が出資して新しい会社を設立し、協働で経営する
  • 既存企業の株式を一部、もしくはほとんど買収して、既存の株主や経営者と共同で経営する

一般的なジョイントベンチャーでは、基本的に前者が選ばれます。

それぞれ違う強みを持った企業が集まり、1つの会社を協力して経営する…そういったイメージです。

ジョイントベンチャーの特徴

では、ジョイントベンチャーの特徴について見ていきましょう。

1. 即効性が高い

ジョイントベンチャーでは、既に何かしらの資産(有形・無形含め)を持った会社同士が強力してビジネスを行います。そのため、新しく設立した会社のために経営資産を構築する必要がありません。それぞれの会社が持つ資産を即発揮できるため、即効性があることが特徴的です。

2. 初期費用にまつわるリスクが少ない

ジョイントベンチャーでは原則、売上に応じて報酬が分配されます。着手金などの制度も存在しないため、事前に費用がかかりません。「初期費用が回収できない」というリスクを負わずに済む点も、大きな特徴です。

3. 収益の測定ができる

3つ目の特徴は、ジョイントベンチャーによって生まれた収益が測定できることです。設立した新会社の収益としてはっきりと結果が出るため、ビジネスの分析や改善もしやすくなります。こちらは買収や提携と比較した方が分かりやすいため、引き続き見ていきましょう。

買収や提携との違い

ジョイントベンチャーは、買収や提携の良いとこ取りをしたような手法です。これら3つの違いについて、買収と提携の特質に注目して見ていきましょう。

  • 買収
    買収や合併では、複数の企業が完全に同じ企業として活動することになります。資金力・影響力に優れるためジョイントベンチャーと比べて結びつきは強いですが、それぞれ企業同士の細かいすり合わせが必要です。

  • 提携
    提携は、具体的な資本のやり取りがない協力体制のことです。ジョイントベンチャーと比べて、気軽に利用できる形態でしょう。しかし裏を返せば「資金」による強制力が働かないということ。資金の動きが無い、つまり結果が数字として目に見えることも無いことから途中で提携関係が解消され、当初の予定より成果が出ないこともあるのです。

ジョイントベンチャーと買収や提携には、このような違いがあります。ジョイントベンチャーは買収・合併より柔軟に、提携より確実に協力体制を敷くことができる制度と言えるでしょう。

ジョイントベンチャーの事例紹介

ジョイントベンチャーについて、まだいまいちピンと来ていない方も多いでしょう。ここで、実際に行われたジョイントベンチャーの事例についてご紹介します。

実際の例を参考に、ジョイントベンチャーの有用性をつかみましょう。

1. Amazon

世界的ECサイトのAmazonでは商品を発送する際、他社のチラシを同封して発送しています。実はこちら、ジョイントベンチャーの1種なんです。

「顧客リストを持っている企業(Amazon)」と「新規の顧客を探している企業」が協力している例で、ジョイントベンチャーの中では比較的メジャーな協力体制です。

2. LINEとサイバーエージェント

巨大なSNSツールを運営するLINEと、ソーシャルゲームで有名なサイバーエージェント。この2社もジョイントベンチャーにより、業績を上げています。

こちらはLINEの「販売プラットフォーム」とサイバーエージェントの持つ「開発力」をかけ合わせた事例。

異業種同士のジョイントベンチャーということで、それぞれの持つ強みを上手く生かした例と言えます。

3. ビックカメラとユニクロ

今ではなじみ深い「ビックロ」(ビックカメラとユニクロの共同出店)も、2012年当時は世間を驚かせました。

両社がビックロという新会社を立ち上げたわけではありませんが、共同出店という形式を取っていることからジョイントベンチャーの成功例とされています。

ビックカメラもユニクロも一等地への出店を望んでおり、ターゲット層も大変近く、それでいてお互いの取り扱う商品ジャンルは別。経費を削減しつつ、ビジネス拡大を成功させた良い事例です。

ジョイントベンチャーのメリットとデメリット

ベンチャー企業だけでなく、誰もが知っている大手企業も戦略に取り入れているジョイントベンチャー。

実例で具体的に仕組みをイメージしたところで、メリットとデメリットをご紹介します。メリットとデメリットは表裏一体。それぞれの要素を通して、ジョイントベンチャーの本質を掴みましょう。

ジョイントベンチャーのメリット

ジョイントベンチャーのメリットは、大きく分けて2つです。

1. 企業それぞれの強みを生かせる

ジョイントベンチャーでは、互いの企業が持つ得意分野・専門的ノウハウを生かしてビジネスをすることができます。

自社にない技術などを手っ取り早く取り入れられるため、スピーディーにそれぞれの強みを生かせる点も魅力的です。

適切な協力体制を敷くことで、提供するサービスの質や確実性は着実に上がります。

2. 企業としての信頼感を共有できる

もう1つは、協力前に持っている企業それぞれの信頼感を共有できる点です。

ビックカメラとユニクロのような大手企業同士では、お互いについたお客さんを共有できますし、中小企業が大手企業と協力する場合、ネームバリューを借りることができます。

地域密着型企業とのジョイントベンチャーならその地域により影響力を与えることができますし、専門技術を持った会社との協力なら、その分野において優位性を得ることができるでしょう。

このように、信頼感を共有できることは様々な利点を生んでくれます。

ジョイントベンチャーのデメリット

そんなジョイントベンチャーにデメリットはあるのでしょうか。デメリットとしては、次の2点が挙げられます。

1. 企業間の連絡調整が必須

ジョイントベンチャーでは、各業務で連絡調整を密に行うことになります。

すると、1社で業務を進めるよりスピードは落ちてしまうでしょう。こちらは、予め大まかな業務の進め方を決めたり、業務分担を工夫したりすることである程度解決できます。

ただスピード感を重視するビジネスであれば、ジョイントベンチャーは考えどころですね。

2. 負担の偏る場合がある

また、ジョイントベンチャーでは必ずしも各企業の負担が均等になるわけではありません。

担当する得意分野によって業務の大きさは変わりますし、のちに説明する出資比率による出資額にも負担の差が表れます。このバランスをうまく活用してビジネスを進められるよう、計画する必要があるでしょう。

ジョイントベンチャーを成功させるために

ジョイントベンチャーのメリットとデメリットを踏まえて、より成功率を上げるためのポイントをご紹介します。

一般的なジョイントベンチャーの進め方について、成功させるためのポイント、最後に大切な出資比率について見ていきましょう。

ジョイントベンチャーの進め方

では、ジョイントベンチャーの基本的な進め方をご紹介します。

ジョイントベンチャーのデメリットを解消するポイントは、互いにWinWinの関係を構築することです。その点を踏まえて、手順を確認してみてください。

1. 自社が持つ資産(有形・無形)を再確認する

まずは今、自社が持っている資産を把握しましょう。具体的なスキルや知識など有形資産はもちろん、業界内での人脈など無形資産も重要です。

自社の特性を知ることで、2以降の調査がグッと楽になります。

2. ジョイントベンチャーに適した会社を探す

続いて、自身の企業と相乗効果を生みそうな企業を探します。ここで重要なのが、先ほどチェックした自社のスペックです。互いの長所・短所を補える企業の特徴をピックアップし、当てはまる企業を探しましょう。

企業探しから入るのもアリですが、「双方にメリットがあるかどうか」というジョイントベンチャーの本質を見失ってしまう可能性もあるため、注意が必要です。

3. 探した企業への提案内容を検討する

声をかけたい企業が決まったら、具体的な提案を考えます。

ここで重要なのが、最初にお話ししたWinWinの関係。相手にも自分にもメリットのある協力関係だということを伝えられるよう、根拠やデータを収集しましょう。

4. 探した企業へ、具体的な提案を持ちかける

3までで練った提案を、相手の企業へ持ちかけます。「互いにメリットがあること」「リスクへの対処」など、相手が安心できる内容を含めてプレゼンしましょう。

加えて大切なのが、誰に提案するか。会社についての決定権を持たない人ではなく、ある程度地位の高い決定権を持つ人に提案しましょう。

ジョイントベンチャーを成功させるためのポイント

今ご紹介した流れを踏まえて、ジョイントベンチャーを成功させるためのポイントをお伝えします。大切なのは次の3点です。

1. 提携条件は細かく決めておく

提携の条件は、予め細かく決めておきましょう。後ほどお話しする出資比率や業務内容、スケジュールなどをできる限り先に決めておくことが大切です。

企画倒れを防ぐことで、ジョイントベンチャーのメリットを生かしやすくなります。

2. 責任の所在をはっきりさせておく

1と通じる部分です。ジョイントベンチャー提案の際に責任の所在をはっきり伝えることができるよう、予めはっきりと決めておきましょう。

企業が恐れるのは万が一のリスク。具体的な可能性を想像しながら、企業それぞれの管轄範囲を決めておくことが重要です。提案が通りやすくなりますし、後々のトラブルを防ぐことができます。

3. 提案から信頼を得る

ジョイントベンチャーを進める中で1番心配なのは「提案」…そう考える方も少なくないでしょう。

提案のポイントは、「信頼を得る」ことです。丁寧な資料の準備、分かりやすい説明はもちろん、相手のリスクや状況を深く考えた上で提案することも大切。だからこそ、事前の準備を入念に行いましょう。

出資比率について

最後に、ジョイントベンチャーの出資比率についてお話しします。

ジョイントベンチャーでは、異なる企業が出資し合って1つの会社を設立します。この際、出資比率は必ずしも均等になりません。

例えば2社で1つの会社を設立して、株式を50%・50%で配分したとします。すると必ず、2社が議題に合意しないと議決することができませんよね。

このようにジョイントベンチャーでは、意思決定において非常に手間のかかる可能性があるのです。

そこで一般的には、提案側が株式を多く引き受け、提案を受けた側には「種類株式」を配当します。

議決はスムーズに、しかし力関係は平等にするための対応です。ジョイントベンチャーを持ちかけるときは、この「出資比率」について必ず伝えるようにしましょう。

まとめ

ジョイントベンチャーは、複数の企業が共同で出資を行い、新規事業を立ち上げることを指しています。

買収・合併より柔軟な運営を、提携より確実な協力関係を敷きたい企業にジョイントベンチャーはぴったりです。

どんな会社にも、得意分野や不得意分野があるのは当然のこと。会社経営の選択肢に、ジョイントベンチャーを加えてみてはいかがでしょうか。

画像出典元:Burst、o-dan

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