【営業代行と代理店の違い】特徴やメリット・デメリット・選び方を紹介

【営業代行と代理店の違い】特徴やメリット・デメリット・選び方を紹介

記事更新日: 2024/02/28

執筆: Ryo.Yama

営業代行や販売代理店は、リソースをかけずに新規顧客の獲得や販路拡大を実現できる選択肢として注目されています。

しかし、両者には特徴の違いがあり、それぞれメリットやデメリットがあるため、利用する前に理解しておくことが必要です。

この記事では、営業代行と販売代理店の違いについて、特徴やメリット・デメリット、どちらを選ぶべきかを解説します。

営業代行と販売代理店の違い

営業代行と販売代理店は、大きく分けて「目的」「料金体系」「業務範囲」の3要素が異なります。

目的

営業代行が営業に関わる「業務」の支援や代行であるのに対して、販売代理店は「販売自体」を丸ごと請け負うという違いがあります。

料金体系

営業代行が稼働時間をはじめとする固定報酬が中心なのに対して、販売代理店は契約を獲得できた際の成果報酬が中心となります。

業務範囲

以下の表のように、依頼できる業務が異なります。

  営業代行 販売代理店
市場調査・戦略立案 ×
アポイント獲得〜クロージング
契約後サポート ×
一部業務のみの依頼 ×

営業代行の特徴

営業代行は、企業の営業活動の一部、あるいは全体を外注できるサービスです。

企業が営業活動を行ううえで必要なプロセスは、市場調査、戦略の立案、実際のアポイント〜クロージングと多岐に渡ります。

営業代行では、サービスにもよるものの、それら全てを依頼することができます。

特に市場調査や戦略立案といった、実際の顧客への提案以外の業務も任せられるのが特徴で、営業活動のパートナーとして活用することができます。

また、テレアポ代行など、一部の業務を切り出して依頼することも可能です。

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販売代理店の特徴

販売代理店は、製品やサービスの販売を丸ごと委託するサービスです。

販売元と代理店契約を結び、アポイントの獲得から提案、販売、契約後のフォローなどのプロセスを請け負います。

自前の顧客網を活かして独自に営業活動を行い、完結させてくれるため、販売元の準備やコストはほとんど必要ありません

その代わり、営業代行で行う戦略立案や市場調査など「どう売るか」を設計するような業務には対応していないため注意が必要です。

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営業代行のメリット・デメリット

営業代行は、業務範囲の幅広さや柔軟さといったメリットがある反面、内製化や費用面といったデメリットがあります。

メリット

1. 営業活動を外注できる

営業代行は、営業活動の一部、あるいは全てを依頼することができます。

自社で営業にかけられるリソースが十分にない企業や、採用や育成が間に合っていない企業でも、すぐに質の高い営業活動が可能になります。

また、リソースが足りている企業でも、営業代行の専門的なスキルや顧客網などを活用することで、さらなる売上アップを狙えるでしょう。

2. 戦略立案から依頼できる

営業代行の特徴は、アポイントの獲得やクロージングといった実際の顧客対応だけでなく、営業戦略や企画など、そもそも「どう売るか」の設計を依頼できる点。

営業代行では数多くの企業の支援を行っており、そのノウハウをもとに自社で行うよりも精度の高い戦略立案が期待できます。

スタートアップをはじめ、製品やサービスには自信があるが、売れる仕組みを構築できていない企業にとっては心強いパートナーになるでしょう。

3. 必要な業務だけ依頼できる

営業代行は、業務の一部のみを切り出して依頼することもできます。

例えば、顧客リストの作成からアポイントの獲得までを任せて、クロージングは製品知識の豊富な自社担当者が行う、といった活用方法が可能です。

戦略設計が得意な会社、テレアポに特化した会社など、各社特色がはっきりしているのが営業代行の特徴でもあるため、ニーズに応じて使い分けることができます。

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デメリット

1. 自社に営業ノウハウが蓄積しづらい

営業代行に営業プロセス全体を外注していたり、戦略設計から丸投げしていたりすると、依存度が高くなってしまいます。

依存度が高くなれば、その分自社にはノウハウが蓄積しづらくなり、長期的に自社の営業力が育っていかないというリスクが発生します。

丸投げではなく、アポイント獲得をはじめ一部業務のみ任せたり、活動の内容をフィードバックしてもらったりして、内製化も並行して進めていきましょう

2. 成果が出なくても費用が発生する可能性がある

営業代行の場合、販売代理店と比べて固定報酬型のサービスが多い傾向があります。

固定報酬型の場合、毎月の稼働で数十万円のコストが発生します。

成果が出ている場合は問題ありませんが、うまく契約が取れないと無駄なコストが発生してしまうため注意が必要です。

必要に応じて成果報酬中心のサービスを選ぶか、うまく成果が出るよう事前にサービスの訴求ポイントの整理や、業務の切り分け、設計を綿密に行っておきましょう。

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販売代理店のメリット・デメリット

販売代理店の場合、効率やコスト面でのメリットが大きい一方で、手法や成果が不安定になりやすいというデメリットがあります。

メリット

1. 販売を丸投げできる

販売代理店は、製品やサービスを売るプロセスそのものを委託して、丸投げに近い形で活動してもらうサービスです。

そのため、販売元がするべきことは費用面の負担以外にはほとんどなく、手間をかけずに営業を進めることができます

リソースの足りていない企業にとっては、営業代行以上に効率良く顧客獲得を進めることができるサービスと言えるでしょう。

2. 代理店の顧客網やノウハウを活用できる

販売代理店は、それぞれ独自の顧客網や地域の企業とのつながりを持っているほか、独自の販売ノウハウを持っているのも特長です。

販売代理店を活用することで、そうした顧客網やノウハウを活かして、自社での営業活動とは異なるアプローチをとることが可能になります。

自社で販路を拡大したり、新たな営業スタイルを開発する場合には投資や人員投下が必要ですが、販売代理店なら格段に低コストで済みます。

3. 成約時以外にはあまりコストが発生しない

販売代理店の費用はレベニューシェアや成果報酬が多く、売上が発生していない時にはコストも発生しないのが一般的です。

そのため、うまく契約が取れていない時でも数十万円単位で無駄なコストがかかる心配はありません。

営業代行と比較すると、コスト面ではやや低リスクなサービスと言えるでしょう。

とはいえ、成果報酬やレベニューシェアの割合によっては大きなコストがかかる可能性もあるため、事前のチェックは必須です。

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デメリット

1. そもそも売れる製品・サービスが必要

販売代理店では、基本的には製品と資料を共有するだけで、綿密に戦略を立てたり、市場調査に基づく営業などは行いません。

そのため、製品やサービス自体に魅力がないと、なかなか成約につながらなかったりそもそも代理店契約自体が成立しない可能性があります。

そういった意味では、すでにある程度「売れている」製品の販路拡大に向いたサービスと言えるかもしれません。

2. 販売の方法をコントロールしづらい

販売代理店は、製品を売るプロセス全体を委託するため、具体的な営業・販売方法には関与できないのが一般的です。

そのため、代理店との相性によってはなかなか契約が取れない、ブランドイメージに影響が出るなどのリスクがあります。

こうした自体を避けるためには、事前に販売代理店の販売実績や顧客満足度、得意な商材などをしっかり吟味することが重要です。

営業代行と販売代理店どちらを選ぶべき?

営業代行と販売代理店、それぞれどんな企業に向いているのでしょうか。

営業代行を選ぶべきケース

営業代行は、実際の営業活動の事前準備である企画や戦略策定、市場調査などを依頼できることや、特定業務を切り出して依頼できるのが特長です。

よって、製品はあるけれど、まだ営業ノウハウ自体がなく「どう売るか」を設計する段階の企業におすすめです。

また、完全に外注するほどではないけれども、リソースやノウハウ不足で一部業務のみを外部化したい企業にも適しています。

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販売代理店を選ぶべきケース

販売代理店は、コストをかけずに営業を丸投げできて、すぐに成果に結びつけられるのが特長です。

よって、とにかくコストを抑えて営業活動を進めたい企業や、効率よく販路を拡大したい企業などに適した選択肢と言えるでしょう。

また、すでにある程度「売れる」製品やサービスを持っていると、成果が出やすくなります。

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まとめ

営業代行と販売代理店は、どちらも営業をアウトソースできる点では同じですが、特徴やメリット・デメリット、向いている企業が異なります。

それぞれ、営業代行は戦略策定から任せられ、業務の切り出しが可能で、販売代理店は丸投げでコストをかけずに営業を進められるという特徴があります。

設計段階から任せたい企業や一部業務を切り出して依頼したい企業は営業代行、コストをかけず効率よく進めたい企業は販売代理店を選ぶと良いでしょう。

画像出典元:O-DAN

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