m19とPerpetuaは、Amazon広告の運用を自動化できるツールです。
精度の高いAIが目標の設定やキーワードの最適化、ASIN(商品)の収集やパフォーマンス管理などを行うため、広告運用の工数を大幅に削減できます。
本記事では、Amazon広告の運用をAIに一任できる「m19」と「Perpetua」を比較しながら紹介します。比較のポイントやツールの選び方と併せて、自社にマッチしたツールを選択してください。
このページの目次
Amazon広告自動化ツールとは、どのようなものなのでしょうか?
詳細を見ていきましょう。
Amazon広告自動化ツールとは、「スポンサープロダクト広告」「スポンサーブランド広告」などを独自の機械学習アルゴリズムを搭載したシステムが自動運用してくれるツールです。
Amazonで売上を伸ばすためには、広告運用が必須といわれています。
しかし適切な運用のためには、マーケティングの知識やアカウント運用のノウハウが必要です。一般セラーには敷居が高く、広告を活用していない、あるいは、しているけれど効果が上がらないと感じている人が少なくありません。
Amazon広告自動化ツールなら、セラーや広告運用担当者は簡単な初期設定のみで広告運用を行えます。一定期間以上利用すればAIの精度がより上がり、運用の手間は少なくなるでしょう。
フライホイールがうまく回り出せば、何もせずとも利益が上がるようになります。
ツールの種類にもよりますが、Amazon広告自動化ツールなら以下のことが可能です。
Amazon広告は配信して終わりではなく、適宜最適化しながら運用する必要があります。
広告運用に多くのリソースが奪われることにより、通常業務が回らなくなってしまうケースもあるでしょう。しかしAmazon広告自動化ツールを導入すれば、AIがコストを抑えながら広告運用を最適化します。
手間の掛かるターゲティングの設定やキーワードの収集・最適化も自動化されるため、自社リソースを温存したまま効果的な広告運用が可能です。
画像出典元「m19 - SOPHOLA株式会社|SOPHOLA, Inc」
m19は、フランスの「m19社」が開発・提供するAmazonスポンサー広告自動化ツール。
海外の最先端マーケティングテクノロジーが採用されており、今までにない高い精度での広告運用が可能です。対象の広告は、「スポンサープロダクト広告」「スポンサーディスプレイ広告」「スポンサーブランド広告」(動画も対応)です。
世界のグローバルブランドも数多く導入している、m19の強みやコスト・実績を紹介します。
m19は、世界最先端のマーケティングテクノロジーを搭載した広告自動化ツールです。
m19の強みやメリットとして、以下のことが挙げられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
m19の強みは、業界最高レベルのAIが広告運用を行うこと。
導入後4日ほどで目に見える効果が出たケースもあり、最初の3カ月間の平均販売パフォーマンスは、+20〜45%です。
m19の創設メンバーは、Criteo・Google・Amazonの出身者で構成されています。
広告最適化アルゴリズムに精通するメンバーも多く、広告運用におけるAIの精度は業界最高レベルといっても過言ではありません。他のツールで成果が上がらなかったセラーも、m19なら売上アップを期待できます。
さまざまある自動化ツールの中でも、キーワードの入札時にオーガニック検索の順位が考慮されるのは、m19のみです。オーガニック検索ですでに上位にあるASINについては、ツールで広告を打つとムダ打ちとなる恐れがあります。「広告が必要なASIN」「不要なASIN」を適切に振り分けることが、ACoSの抑制・売上アップにつながります。
m19なら、競合のASINや競合のキーワードを入力することで、競合他社のキーワード戦略を把握できます。確実に売れるキーワードを逆引きできるため、広告戦略の精度を高いレベルで維持することが可能です。
m19は1広告グループに1商品でキャンペーンを自動生成します。
複数商品の競合による機会損失が起こりにくく、売れないASIN・売れるASINの差が付きにくいのがメリットです。広告グループに複数のASINが紐づいている場合、特定のASINしか広告が表示されないため、機会損失が発生します。このアカウント構造はm19のみのアカウント構造となり、perpetuaとの大きな違いになります。
またm19は、「オートターゲティング」と「フレーズ一致」「完全一致」「商品ターゲティング」の4つのキャンペーンを自動生成します。
マッチタイプは運用の成果によって自動的に最適化されるため、常に高いパフォーマンスを維持できます。
特に注目したいのは、「除外キーワード」までAIが自動で設定してくれること。
この機能を搭載しているのは、m19のみです。
m19は、在庫管理や損益管理機能が搭載されているほか、利益分析レポートや検索語句トレンドレポートが、表やグラフなど可視化された状態で出力可能です。
大幅な売上アップが期待できる「Amazon Prime Day」や「Black Friday」、セラー独自のセールに自動でACoSを高く設定するブースト機能もあり、Amazon広告の運用を全てカバーできます。
「検索語句トレンドレポート」では、Amazon内における検索語句の検索頻度率を確認できます。また「利益分析レポート」を利用すれば、広告費や手数料などを含めた利益率を、日別・週別・月別で把握可能です。
Amazon広告運用の精度を上げるには、多角的な効果検証と分析が欠かせません。
m19ならではの豊富なレポーティング機能は、戦略的な広告運用を目指すセラーにとって非常に有益です。
マーケティング精度が高い分、m19の運用コストはやや割高な印象です。
また月額固定費はユーロ払いのため、そのときのレートによって料金が変わります。円安にふれると、料金の負担が大きくなるかもしれません。
具体的な費用については、次の項目を確認してください。
m19の最低契約期間は1カ月です。
広告費レンジ | 月額固定費 | 運用費 |
1アカウント( 月広告費100万円未満) | €200 | 広告費6%(最低18,000円/1アカウント) |
1アカウント(月広告費100万円以上) | €400 | 広告費6%(最低18,000円/1アカウント) |
無料トライアル期間は14日間です。
m19を導入・運用している企業は、グローバル企業を含む300社以上です。
「ロレアル」「ネスレ」「ニベア」などといった世界的な企業も多く、Amazon広告の運用では高い評価を得ています。
国内では、広告費30万~1,000万円くらいのセラーが多く、ほぼ全てのアカウントで実績改善しています。
画像出典元「Perpetua」
Perpetua(パーペチュア)は、アメリカ・サンフランシスコ発のAmazon広告自動化ツールです。
Perpetuaの強みや特徴を見ていきましょう。
Perpetuaは、シンプルな機能・低コストが特徴のAmazon広告自動化ツールです。
強み・メリットとして、以下のことが挙げられます。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
詳しくは後述しますが、Perpetuaには5つの料金プランがあります。
最も安価なプランなら、月々の料金は50ドルです。
課金時のレートにもよりますが、1ドル135円とした場合、6,750円(税抜)で運用できます。
「試しに使ってみたい」というライトユーザーも手を出しやすい価格です。
Perpetuaは、Amazonのセラーセントラルとつながっています。
管理画面は非常にシンプルで、Amazon広告運用初心者でも直感的に使えます。
スマホアプリからも操作しやすく、ストレスのない広告運用が可能です。
また管理画面には、オーガニック検索による売上も同時に表示されます。
広告全体のパフォーマンスを把握しやすく、売上を効率的に一元管理できます。
Perpetuaは、スポンサープロダクト広告・スポンサーブランド広告・ディスプレイ広告のいずれにも対応可能です。
大口セラーとしてブランド登録を行っている企業で、「より効率的に広告運用を行いたい」という企業にはメリットが大きいといえます。
Perpetuaは、オート設定とマニュアル設定の併用が可能です。
Amazon広告運用では、自動でサクサク行った方がよいフェーズ・手動で慎重に行った方がよいフェーズがあります。
両方を併用できれば、商品群全体の最適化が容易です。
AmazonDSPとは、Amazonの顧客データを利用した広告配信です。
Amazon内はもちろんAmazon外にも広告を配信できるのが特徴で、普段リーチできない顧客にアプローチしたり新規顧客を開拓したりしたいときに効力を発揮します。
Amazonの販売戦略において、広告をフル活用したいセラーには特におすすめです。
Perpetuaの管理画面は英語がデフォルトとなっており、日本語に切り替えて使う必要があります。
現在改善が進んでいるものの、表示される日本語に違和感を覚える人もいるようです。
またブラウザの翻訳機能をオンにしたままPerpetuaを稼働させると、エラーが発生することがあるようです。
Perpetuaを稼働する際は、ブラウザの翻訳機能はオフにしておきましょう。
Perpetuaのプランは月額広告費によって異なります。
利用できるのは以下の5プランです。
プラン名 | Plan A (月額広告費10万円未満) |
Plan B (月額広告費10~25万円未満) |
Plan C (月額広告費25~50万円未満) |
Plan D (月額広告費50~100万円未満) |
Plan E (月額広告費100万円以上) |
費用 | $50 /月 | $125 /月 | $250 /月 | $500 /月 | 月額広告費の 6.5%相当のUSD |
日本円で決済する場合は、別途消費税が必要となります。
Perpetuaを導入する企業は、世界で数千社です。グローバル企業も多く、「クロックス」「クリネックス」「フランクリン」などがあります。
m19とPerpetuaは、いずれもAmazonの広告運用をAIが自動化・効率化してくれるツールです。
自社にマッチしたツールを選択するには、どのようなポイントをチェックすればよいのでしょうか?
効率的な広告運用を目指すなら、自動生成されるキャンペーン構成をチェックしてみましょう。
コンバージョンアップのポイントは、「1広告グループに1つのASIN」を実現できるか、複数のキャンペーンを生成・管理できるかどうかです。
m19は、異なるマッチタイプ・運用方法の4つのキャンペーンを自動生成できます。
全キャンペーンで1ASINごとに広告グループが生成され、全て自動で走らせる仕組みです。
たくさんのASINを高い精度で運用したい場合は、m19の方が便利かもしれません。
一方、「AIの精度については過度の期待をしない」「あまりコストをかけずにAmazon広告を運用したい」という企業なら、Perpetuaという選択肢もアリです。
m19・PerpetuaのどちらともAIによる広告の自動運用が可能です。
ただし自動化の範囲は異なるため注意してください。
例えばm19は、先述のとおり除外キーワードの自動登録が可能です。
この機能は、Perpetuaにはありません。
ACoSを制御する・広告の精度を上げる上で、除外キーワードの設定は必ず必要となります。
除外キーワードの選定や設定に自信がない場合は、m19を選択した方が安心です。
商品の売上を最大限に伸ばすなら、「広告運用の自動化」以外の機能にも目を向けましょう。
例えばm19には、競合のASINや競合キーワードを入力すれば、競合がどのようなキーワードで検索されているのかが分かります。
自社のキーワード戦略に応用すれば、広告のコンバージョンはさらに増えるかもしれません。
このほか利益分析レポートや検索語句トレンドレポート機能もあり、多角的な広告運用に有益です。
m19だけで、ハイレベルの広告運用に加え、分析・管理、レポーティングなどが全て完結できることが魅力です。
一方Perpetuaは、広告の手動と自動を併用してポートフォリオを最適化できます。
またスポンサープロダクト広告・スポンサーブランド広告・AmazonDSPを組み合わせた運用ができるのも、大きな魅力といえます。
Amazon広告自動化ツールを選択するときは、コストパフォーマンスやサポートの有無をチェックするのがおすすめです。
それぞれについて、詳しく紹介します。
自動化ツールを選ぶときは、ツールの利用料と売上のバランスがマッチしているかを検討しましょう。
売上に対して利用料が高額すぎると、広告運用が成功しても利益を出すのが難しくなります。
なお広告自動化ツールの場合、インプレッション数やコンバージョン率のアップが必ずしも売上に直結するとは限りません。
コストのバランスを見るときは「広告自動化によってどれほどの利益が上がったか」で考えましょう。
自動化ツールを使っていても、広告が思うように表示されない・コンバージョンにつながらないなどの可能性はあります。
運用に行き詰まったとき、どのようなサポートを受けられるか確認しておきましょう。
またトラブルがあったとき、迅速に対応してもらえるかどうかも重要です。
Amazonで売上を伸ばすためには、適切な広告運用が必須です。
手動でのキャンペーン管理がリソースを圧迫している場合は、Amazon広告自動化ツールを利用しましょう。
広告運用がうまくいけば、オーガニック検索でも上位に表示されるようになります。
「売上が伸びる→検索上位に表示されやすくなる→売上が伸びる…」というフライホイール効果を期待できるでしょう。
このたび紹介したm19とPerpetuaは、いずれもAIが広告運用を実現します。
高いレベルで戦略的な広告運用を実現したいならm19、コスト重視で「まずは試してみたい」という人はPerpetuaから始めてみるのがおすすめです。
画像出典元:o-dan
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