独立開業できる仕事には、実にさまざまなものがあります。
ただ、選択肢が多いゆえに、あなたにあった仕事を選ぶことが重要です。
仕事によって向き不向きや、難易度などが大きく異なります。
この記事では、独立開業できる仕事のうちおすすめなものと、その特徴について解説します。
あなたに合った仕事が見つかれば幸いです。
このページの目次
一人で開業できる仕事の特徴は、次の3つです。
1. 初期コストが小さい
2. 利益率が高い
3. 店舗などの場所を必要としない
これらの特徴をすべて満たす仕事を選ぶことで、開業で失敗する可能性は低くなります。
一人で開業するなら、初期コストの小さい仕事がおすすめです。
なぜなら、独立までに必要な資金をすぐに集められますし、失敗したときのリスクを抑えられるためです。
たとえば初期コストとして、事務所の契約のための費用や、設備投資などが挙げられます。
独立開業は不確定要素が多く、どうしてもリスクが伴うため、できる限り初期コストを抑えることをおすすめします。
利益率が高い仕事を選ぶことで、事業が上手くいく確率が上がります。
なぜなら、労力に対し得られる成果が高いためです。
たとえば利益率が低い仕事として、在庫を持たないWeb事業や、原価率の低い化粧品を取り扱う事業などが挙げられます。
独立開業する場合は、店舗などの場所を必要としない仕事をおすすめします。
なぜなら、店舗などの場所を用意すると、賃料や光熱費などの固定費が重くのしかかってくるためです。
固定費は簡単に削減できるものではないため、資金計画に負担をかけてしまいます。
したがって、パソコンのみでできる仕事を選んだり、自宅を事務所として活用したりするのがおすすめです。
資格が必要な一人で開業できる仕事には数十もの種類があります。
その中でも特におすすめなのが、次の8つです。
1. 弁護士
2. 公認会計士
3. 税理士
4. 弁理士
5. 司法書士
6. 行政書士
7. 社会保険労務士
8. 中小企業診断士
これらの資格は比較的難易度が高めですが、その分競争相手が少なく、資格を取得することで容易に顧客の獲得ができるようになります。また、独占業務が多く、法律によって守られていることも特徴です。
弁護士とは、法律に関する仕事の中でもトップクラスの難易度を誇りますが、その分得られる収入も多い仕事です。
弁護士になるためには、法科大学院課程を修了し、司法試験に合格する必要があります。
また、司法修習として最低1年以上の実践経験を積み、その後の修了試験に合格することも必要です。
弁護士の業務内容は、法律に関する相談や、問題解決などです。
独占業務が多いため、ライバルの少ない環境下で戦えます。
公認会計士とは、監査・会計の専門家で、企業の監査証明や会計、税務、コンサルティング業務を担当する仕事のことです。
公認会計士の取得難易度は高く、合格率は約10%程度。
また公認会計士試験に合格してからも、2年間の実務経験や実務補習所での単位取得、修了考査と呼ばれる最終試験の合格が必要となります。
しかし公認会計士は、なるのが難しい分、平均年収は約680万円と高水準です。
そのため、数年間の勉強期間を費やすことができれば、大きな見返りを期待できます。
税理士とは、税金と会計の専門家であり、個人・企業の納税や会計のサポートをおこなう仕事のことです。
具体的な業務としては、税務代理や税務書類作成、税務相談、会計業務などを担当します。
税理士試験は、合格率20.3%と難易度が高いです。
また、資格を取得するためには、2年以上の実務経験が必要となります。
しかし平均年収は約680万円と高く、かつ独占業務も多いため、ライバルが少ないです。
したがって、税理士資格の取得さえできてしまえば、事業を有利に進められます。
弁理士とは、知的財産に関する専門家のことです。
具体的な業務としては、知的財産全般についての相談や助言などをおこないます。
国家資格である弁理士資格があると、弁理士として働くことができます。
弁理士試験の難易度は非常に高く、合格率は約8%。
また、技術や研究に関する深い理解が必要であるため、理系出身者が有利なことも特徴です。
司法書士とは、人々の財産と権利についての法律の専門家のことです。
具体的な業務内容としては、登記に関する書類の作成・手続きの代理などが挙げられます。
司法書士試験の合格率は5%程度であり、その難易度は司法試験に次ぐ高さです。
しかし独占業務が多いため仕事がなくなるリスクが低く、平均年収は約680万円も高水準なため、目指す価値はあります。
行政書士とは、認可申請の手続きなどの行政手続きを専門におこなう仕事のことです。
行政書士は司法書士と比較して独占業務は少ないですが、業務範囲が非常に広いという特徴があります。
そのため、あなたの得意な分野を仕事に活かすことも可能です。
行政書士の難易度は、公認会計士や司法書士などと比べると低いです。
しかし、その分同じ資格を持つライバルが多いため、独立開業を成功させるためには営業力や専門性などの強みを身につける必要があります。
社会保険労務士とは、労働・社会保険の専門家のことです。
具体的な業務としては、企業の人事労務や、社会保険に関する書類の作成・提出代行などが挙げられます。
社会保険労務士試験の難易度は、税理士や公認会計士などと比較すると低めです。
ただし、平均年収も約480万円と、上記の士業には劣ります。
中小企業診断士とは、国内唯一の経営に関する国家資格であり、中小企業の経営課題に対応するための診断や助言をおこなう専門家のことです。
中小企業診断士資格を得るためには、中小企業診断士試験に合格したうえで、3年以内の講習受講あるいは15日間以上の実務経験を積み、経済産業省へ登録する必要があります。
中小企業診断士試験の合格率は、一次試験で30%前後、二次試験は18%程度です。
そのため、合格のハードルはそこまで高くありません。
また、初期費用として登録料がかからないことも魅力です。
資格を取得しなくても、一人で開業できる仕事は多く存在します。その中でも、特におすすめなのが、次の6つです。
1. ライター
2. デザイナー
3. エンジニア・プログラマー
4. コンサルタント
5. 講師業
6. 職人
では、それぞれの特徴について解説します。
ライターとは、その名のとおり文字を書く仕事のことです。
ライターには、紙媒体の記事を書くライターや、Web上の記事やYouTubeの台本などを書くWebライターなどがあります。
Webライターの特徴は、参入障壁が非常に低いことです。
最低限の日本語が使えるのであれば、どなたでも始められます。
働く場所や時間が自由であるため、最近では副業としても人気です。
ただし大きく稼ぎたいのであれば、SEOライティングやコピーライティングなどの知識が必要となります。
それこそ年収1,000万円を目指すのであれば、これらのスキルは必須です。
デザイナーとは、WebサイトやWebサービス、ロゴなどのデザインを作成する仕事のことです。
クリエイティブな仕事を好む方に向いています。
Webデザイナーになるためには、デザインやコーディングなどのスキルが必要ですが、これらは独学で身につけることも可能です。
特に最近では独学のためのツールが充実しているため、ますますなりやすくなったといえます。
場所や時間を問わず作業できるため、リスクを背負わず独立できます。
また、クラウドソーシングサイトなどで気軽に仕事を受注できることも魅力です。
エンジニアやプログラマーとは、Webサイトやシステムなどを構築する仕事です。
エンジニアとプログラマーは混同されがちですが、エンジニアは仕様書の作成、プログラマーはコードの記述と業務範囲が異なります。
エンジニアはクライアントの要望を汲み取れるコミュニケーションスキルを持つ方に、プログラマーはミスなく淡々とコードを書ける職人気質の方におすすめです。
現在の日本では、深刻なほどIT人材が不足しています。
そのため、ある程度の実力を持つエンジニアやプログラマーであれば、容易に仕事の獲得ができます。
技術を取得するのにかかる労力に対し見返りが多いため、おすすめの仕事です。
コンサルタントとは、専門知識を活かして顧客にアドバイスをする仕事のことです。
コンサルタント業には、幅広い分野があるため、あなたの強みを活かせます。
資格があれば有利かもしれませんが、必須ではありません。
顧客の悩みを解決できる実力があることを理解させることができれば、仕事の獲得はできます。
講師業とは、その名のとおり人に何かを教える仕事のことです。
たとえば、プログラミングスクールの講師や、パーソナルトレーナーなどが挙げられます。
自宅を仕事場とすることで、固定費の削減が可能です。
講師として活躍するためには、高い専門性に加え、コミュニケーションスキルが求められます。
収入に関しては、努力次第でいくらでも稼ぐことが可能です。
職人には、建物を建築する大工や、塗装工事を請け負う塗装職人などがあります。
いずれにせよ、一人前の職人として独立するためには、ある程度の実地経験が必要です。
豊富な知識や熟練した技術がある場合、安定した収入が期待できます。
もし事業規模が大きくなってきたら、法人化を視野に入れることも可能です。
法人化すべきかどうかは、ケースバイケースです。
メリットが大きければするべきでしょうし、デメリットの方が大きければすべきではないでしょう。
では、法人化のメリットやデメリット、費用について解説します。
法人化することで得られるメリットとして代表的なのが、節税効果です。
節税方法としては、次のようなものがあります。
特に事業規模が大きくなればなるほど、個人事業主よりも節税メリットが大きいです。
目安としては、年商が1,000万円以上で安定するようになった場合は、法人化した方がよいでしょう。
節税効果の他には、社会的信用度の向上や、責任の有限化などのメリットがあります。
法人化にはメリットだけではなく、デメリットもあります。
法人化のデメリットは、次のとおりです。
個人事業主の場合は、赤字の場合税金を支払う必要はありませんが、法人の場合は赤字の年でも税金が徴収されます。
また社会保険加入が必須であり、従業員の保険料の半分を負担しなければなりません。
そして、個人事業主と比べて会計や事務手続きが増えるため、税理士や社会保険労務士などへの外注コストもかさみます。
法人化にかかる費用の相場は、約350万円程度です。
その内訳は、次のとおりです。
資本金は1円でも会社設立はできますが、おすすめはしません。
なぜなら、社会的信用が得られず、資金調達などが難しくなるためです。
今では、さまざまな手段によって独立開業が可能となっています。
独立開業をするための情報も簡単に手に入るため、ハードルは昔と比べて低いです。
また、リスクを最小限に抑えることも可能であるため、ぜひ独立開業にチャレンジしてみましょう。
画像出典元:Burst https://burst.shopify.com
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