登記簿謄本(履歴事項全部証明書)とは?3つの取得方法を徹底解説!

登記簿謄本(履歴事項全部証明書)とは?3つの取得方法を徹底解説!

記事更新日: 2019/01/02

執筆: 浜田みか

会社の設立作業には、法務局での登記が済んだあとも、やるべきことがまだあります。登記簿謄本(履歴事項全部証明書)の取り寄せも、その一つです。

登記簿謄本(履歴事項全部証明書)とは何か? 必要とするシーンはどんなときか? を知り、今後の作業をスムーズに進めていけるように、登記簿謄本や履歴事項全部証明書についての知識を身につけておきましょう。

登記簿謄本(履歴事項全部証明書)とは?

登記簿とは法務局の登記簿台帳のことで、ここには会社が登記に記した会社名や所在地、資本金などの情報が記載されています。

現在は、電子データ化されており、以前のように紙で管理されることはなくなりました。

登記簿謄本(履歴事項全部証明書)とは

登記簿謄本とは、登記簿台帳から記載事項の全てを複写したものを指します。

現在は、登記内容は全てデータ化されており、厳密には登記簿謄本や登記簿抄本(登記簿に記載された一部を複写したもの:履歴事項一部証明書)を取得することはできなくなっています。

電子データ化された登記簿は「登記事項証明書」として取得することができるようになっています。登記事項証明には、次の種類があります。

  • 履歴事項全部証明書
  • 現在事項全部証明書
  • 閉鎖事項全部証明書
  • 履歴事項一部証明書(抄本)
  • 現在事項一部証明書(抄本)

変更登記の履歴も含めて記載されているのが「履歴事項全部証明書」です。

これらは、会社の情報を公的に証明するために使われるものです。

登記簿謄本を取得する必要があるときは、履歴事項全部証明書を取得すればよいです。

履歴事項全部証明書に記載されている事項とは

履歴事項全部証明書には、次の事項が記載されています。

  • 会社所在地
  • 会社名
  • 法人番号
  • 商号 / 内容変更年月日 / 登記年月日
  • 本店所在地 / 移転年月日 / 登記年月日
  • 公告方法
  • 会社設立の目的(事業内容)
  • 発行可能株式総数
  • 発行済株式の総数並びに種類及び数
  • 株券を発行する旨の定め
  • 資本金額
  • 株式の譲渡制限に関する規定
  • 役員に関する事項 / 役職 / 氏名 / 重任年月日 / 登記年月日
  • 取締役会設置会社に関する事項
  • 監査役設置会社に関する事項
  • 登記記録に関する事項


ここに記載されている内容は、3年前の1月1日から請求日までの内容です。それ以前の登記情報は、現在有効な情報とはみなされません。

そのため、それらの情報が必要な場合には「閉鎖事項全部証明書」を請求して取得する必要があります。

登記簿謄本が必要になるシーン

履歴事項全部証明書(登記簿謄本)が必要になるのは、次のような場面です。手続きの際には、提出先が複数箇所になることもありますので、注意してください。

会社設立の届け出

提出先:県税・府税事務所、市区町村役所

会社の所在地を変更する際の届け出

提出先:税務署(移動前の税務署のみ)

従業員を雇用した場合の届け出

提出先:労働基準監督署、ハローワーク

社会保険の加入手続き

提出先:年金事務所

会社名義の口座の開設

提出先:金融機関

会社名義のクレジットカード契約

提出先:クレジットカード受付窓口

営業所や事務所などの賃貸契約

提出先:不動産会社

会社名義での携帯電話の契約

提出先:携帯電話会社

このほか、金融機関から融資を受ける際や、自治体から補助金や助成金などの公的資金を受ける場合、決算の報告時などに必要となります。

これらの手続きで有効となる履歴事項全部証明書(登記簿謄本)は、発行から3ヶ月以内のものとなります。まとめて取得した書類は、提出時に有効期間を過ぎていないかどうか、注意してください。

登記簿謄本(履歴事項全部証明書)の取得方法

登記情報は、次の3つの方法で取得することができます。

  • 法務局の窓口で取り寄せる
  • 郵送で法務局から取り寄せる
  • 代行サービスを利用して取り寄せる

取得の際には、法務局へ支払う手数料が必要となります。

加えて、代行サービスでは利用料が必要になりますので、コストパフォーマンスを考えて活用するかどうかを考えた方がいいでしょう。

1. 法務局の窓口で取得する方法

急いで登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を取得したい場合は、法務局の窓口で申請することをおすすめします。

最も早く取得する方法は「法人印鑑カード」を使って請求することです。

請求には、手数料(1通につき600円)が必要です。

法人印鑑カードを使って取得する方法

法人印鑑カードは、法務局で申請すれば交付してもらえます。会社設立の登記申請の際に、印鑑カードを発行してもらっている場合も多いです。

このカードがあれば、履歴事項証明書の全ての書類を簡単に取得することができるようになります。

法務局にある証明書発行請求機にカードを通すと、登録された会社の登記情報を読み込んでくれます。

取得したい書類(ここでは履歴事項全部証明書)を選択し、必要枚数を指定すると整理券が発券されます。しばらく待つと窓口から呼ばれ、取得ができるようになっています。

待ち時間の間に手数料分の収入印紙を局内で購入しておくと、受け取りがスムーズです。

申請書を使って取得する方法

法人印鑑カードがなくても取得できる方法です。

法務局内に用意、または法務局のホームページに用意されている「登記事項証明書交付申請書」をダウンロードして、必要事項を記入します。それを法務局の窓口に提出すれば、取得することができます。

オンラインで請求し、窓口で取得する方法

待ち時間を削減してスムーズに受け取りたい場合は、事前に申請者登録を行う必要がありますが、こちらの方法がおすすめです。

請求には、専用ソフト「申請総合ソフト(無料)」を使用します。ソフトは法務局のホームページのリンクから登記・供託オンラインへアクセスすると、ダウンロードすることができます。

必要事項を入力し、取得したい書類の種類を選び、申請をおこないます。

手数料は、窓口での受け取りであっても、インターネットバンキング(モバイルバンキング含む)や電子納付対応のATMで支払います。

2. 法務局から郵送で取得する方法

使用するまで時間に猶予がある場合は、郵送で取得する方法が便利です。郵送ですので、わざわざ法務局へ出向く必要もなく、待ち時間で拘束されることもありません。

申請書を使って取得する方法

法務局あるいは法務局ホームページに用意されている登記事項証明書交付申請書をダウンロードして、必要事項を記入し、法務局宛てに送付します。

宛先となる法務局に決まりはなく、日本全国どこでも請求できます。

申請書の指定欄に収入印紙を貼り付け、返信用封筒を同封して郵送します。書類は、指定した返送先に送られてきます。

急ぎの場合は速達、郵便事故のリスク回避には書留や簡易書留を、別途費用を支払うことによって利用することも可能です。

費用は1通500円です。ただし50枚を超える場合は、50枚ごとに100円が加算されます。

オンライン請求し、郵送で受領する方法

申請総合ソフトを使って請求し、郵送で書類を受け取る場合は、こちらの方法を使います。必要事項を入力して、取得したい書類の種類を選択し、郵便での受け取りを指定します。

モバイルバンキングやインターネットバンキング、または電子納付対応のATMから支払いを行い、到着を待ちます。

3. 代行サービスを利用して取得する方法

申請書の不備による不受理の回避や、受け取りに時間を避けないような場合には、取得代行サービスを利用するのも手です。

どの書類を取得したいのかを指定し、費用を支払うだけで、あなたや従業員に代わって申請手続きから受け渡しまでしてくれます。

ただし、申請費用以外にもサービス利用料が必要になりますので、コストパフォーマンスを考えて、利用するかどうかを検討したほうがいいでしょう。

取得代行サービス利用時の注意点

窓口で登記簿謄本や履歴事項全部証明書を取得する場合、法務局の業務時間内に行く必要があります。

しかし、会社設立してすぐは、さまざまな手続きに加えて業務もあり、法務局へ行く時間を取ることができないこともあります。そんなときに助かるのが、代行サービスです。

代行サービスを利用する際には、次の点に注意してください。

代行費用の支払い後からの手続き開始となる

代行業者が申請手続きを始めるのは、代行費用を支払い、その支払いが相手方に確認されてからとなります。

支払方法は、大半が銀行振り込みのみとなっています。すぐに作業に当たってほしい場合でも、当日振込の時間が過ぎていると対応の始まりが遅くなります

手元に届くまでに時間がかかることも

代行業者への費用支払いのタイミングが遅くなれば、履歴事項全部証明書(登記簿謄本)が届くタイミングも遅くなります。

切羽詰まった状況の場合は、代行業者を使うよりもオンラインで請求して窓口受け取りをするほうが、早く手に入ることもあります。

必要なタイミングを考え、早めに業者へ依頼しておくと安心です。

まとめ

登記簿謄本(履歴事項全部証明書)とは何か、またその取得方法を解説してきました。

会社を設立すると、登記申請したあとも何かと会社情報が必要になることがあります。そういったときに必要となるのが、履歴事項全部証明書(登記簿謄本)です。

登記時には、その後どのような手続きが必要となるのかを予め洗い出しておき、登記申請後すぐに履歴事項全部証明書の取得請求をおこなうようにしましょう。

取得に時間を割けない場合は、無理に時間をつくるよりも、代行サービスを賢く利用するのもおすすめです。

画像出典元:ペイレスイメージズ

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