「プッシュ戦略」「プル戦略」とは?具体的な違い・使い分け

「プッシュ戦略」「プル戦略」とは?具体的な違い・使い分け

記事更新日: 2021/03/30

執筆: 池田大輝

プッシュ戦略・プル戦略は商品やサービスのプロモーション戦略の分類です。

プッシュ戦略は、企業側が消費者に売り込みをする「押しの戦略」。使い所は、商品を消費者に買ってもらうために商品の詳しい説明が必要な場合です。

一方で、プル戦略は消費者が企業側に指名買いする「引き込む戦略」。使い所は、消費者がすでに商品を認知しているけど、手元にあるイメージができていない場合です。

この記事ではプッシュ戦略とプル戦略の効果的な使い所と具体例を紹介します。

 

プッシュ戦略・プル戦略の違い

プッシュ戦略・プル戦略は、プロモーション戦略の分類です。二つの違いは企業側と消費者側どちらが購買に繋がるアクションを行うかで判断します。


プッシュ戦略とプル戦略の違い

プッシュ戦略は「push」の言葉通り、「押しの戦略」です。商品の良さを直接的に消費者と接触し、伝えることで、購買意欲を高めます。代表的なプッシュ戦略は、販売員の店舗への派遣です。販売員は消費者に対して営業を行い、商品の購入を促します。

プル戦略も「pull」の言葉通り、「引き込む戦略」です。商品の良さを間接的に消費者に伝えることで購買意欲を高めます。代表的なプル戦略は広告です。消費者は広告をみることで商品を魅力的だと感じ、商品の購入を検討します。この場合、消費者は広告で見た商品を店頭で指名買いする場合が多いです。

より簡潔にいうと、プッシュ戦略は企業側から消費者側にアクション(営業)することで商品を購入してもらい、プル戦略は消費者側が企業側にアクション(指名買い)することで商品を購入に繋がります。

プッシュ戦略の使い所・具体例

プッシュ戦略の使い所3点

プッシュ戦略は直接的に消費者に営業をすることなので、一番効果的なのは商品を消費者に買ってもらうために商品の詳しい説明が必要な場合です。

例えば、

  • ブランドの認知度が低い
  • 競合との差別化が明確になっていない
  • 新商品などで、商品自体の使い方が広まっていない

新しい商品の場合に、商品の使いやすさや、競合に比べて何が良いかを面と向かって説明することで、消費者は納得し購入していただけることがあります。

プッシュ戦略の具体例

商品の詳しい説明するために、以下のような方法が選択肢になります。

  • 販売店舗を増やす
  • 販売員の店舗への派遣
  • 訪問販売
  • テレフォンショッピング
  • 電話営業
  • ダイレクトメッセージ
  • Eメール

プッシュ戦略は一言で表すと「営業」です。オフラインでの営業だと、販売店舗を増やすこと、販売員の店舗への派遣、訪問販売が挙げられ、オンラインでの営業だと、電話での営業、ダイレクトメッセージ、Eメールが挙げられます。

状況に応じて使い分けることで、販売数を上げていきましょう。

プル戦略の使い所・具体例

プル戦略の使い所4点

プル戦略は消費者から指名買いしていただくことが狙いなので、一番効果的なのは消費者がすでに商品を認知しているけど、手元にあるイメージができていない場合です。

例えば、

  • ブランドが認知されている
  • 競合との差別化が明確になっている
  • 商品の使用方法について多くの人が理解がある
  • 製品が全国的に流通している

あと一歩で購入する人が大勢いる場合にとても有効な戦略です。商品の競合と比べて突出しているポイントを知らせることで、消費者はより使用しているイメージが沸き、購入意欲が向上します。

プル戦略の具体例

商品の使用イメージを多くの人に届ける方法は、以下のようなものが選択肢になります。

  • テレビのCM
  • 紙面の広告
  • コンテンツマーケティング
  • SNSで情報発信
  • SNSの広告
  • 口コミ

プル戦略の多くが視覚による情報発信を行っています。消費者を引きつけるようなデザインや文言にこだわって発信することで、より多くの人の目にとまりやすくなります。

Twitter、Instagram、TiktokなどのSNSは企業の運用を見ることが多くなってきました。SNSは無料で始めることができるので、おすすめのプル戦略です。ただし、どのSNSを使用することが効果的か、商品のターゲットを意識して運用しましょう。

まとめ

この記事を通して伝えたいポイントは以下の4点です。

  • プッシュ戦略は、企業側が消費者に売り込みをする「押しの戦略」
  • プッシュ戦略の使い所は、商品を消費者に買ってもらうために商品の詳しい説明が必要な場合
  • プル戦略は、消費者が企業側に指名買いする「引き込む戦略」
  • プル戦略の使い所は、消費者がすでに商品を認知しているけど、手元にあるイメージができていない場合

 

画像出典元:Unsplash

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