電子契約が印紙不要の理由とは?印紙税の課税・非課税を解説!

電子契約が印紙不要の理由とは?印紙税の課税・非課税を解説!

記事更新日: 2021/07/21

執筆: 佐藤杏

この記事では、電子契約が印紙不要となっている5つの理由と根拠を解説します。

電子契約が印紙不要の理由は「課税対象は紙の契約書であり、電子データである電子契約は課税対象外」と解釈できる法的根拠や国税庁・政府の見解があるからです。

印紙不要になれば、印紙代が0円になり、コスト削減や契約業務の効率化を図ることが出来ます。

自社で扱う契約書が「電子契約で印紙不要になる契約書」か「書面でなければいけない契約書」を見極めてから、電子契約システムを選びましょう。

電子契約が印紙不要の理由

画像出典元:国税庁「印紙税の手引(3契約書)」

電子契約は非課税文書であり印紙不要です。しかし「電子契約は印紙不要」とはっきり法律で決まっているわけではありません。

電子契約が印紙不要となっているのは、印紙税法・国税庁・政府が「課税対象は紙の契約書」と説明していることが根拠になっています。

「電子契約は紙の契約書ではないので印紙不要」と解釈できるのは、主に5つの理由からです。

理由1:印紙税法の基本通達

電子契約が印紙不要なのは、印紙税法の法令解釈通達で下記のような説明があるからです。

第7節 作成者等
第44条 (作成等の意義)法に規定する課税文書の「作成」とは、単なる課税文書の調製行為をいうのでなく、課税文書となるべき用紙等に課税事項を記載し、これを当該文書の目的に従って行使することをいう。

引用:法令解釈通達第7節 作成者等

「課税文書となるべき用紙」が「用紙(紙)ではない電子契約は課税文書ではない」と解釈されて電子契約は印紙税がかからないとなっています。

印紙税法の中でも「文書」を紙の書面、電子データは「電磁的記録」と区別して言葉を使っています。

理由2:印紙税法第2条と3条

電子契約が印紙不要なのは、印紙税法第2条と3条では以下のように定められています。

第2条 別表第一の課税物件の欄に掲げる文書には、この法律により、印紙税を課する。
第3条 別表第一の課税物件の欄に掲げる文書のうち、第五条の規定により印紙税を課さないものとされる文書以外の文書(以下「課税文書」という。)の作成者は、その作成した課税文書につき、印紙税を納める義務がある。

引用:第2節 文書の意義等

「別表第一の課税物件の欄に掲げる文書」が「文書とは書類である」と解釈されて「電子データである電子契約は課税対象ではない=電子契約は印紙不要」の法的根拠になっています。

理由3:国税庁の電子契約に関する見解(1)

国税庁の「No.7100:課税文書に該当するかどうかの判断」で「下記3点が全て当てはまる文書が課税文書」と説明しています。

電子契約は、No.7100:課税文書に該当するかどうかの判断の3点に該当しないため印紙税不要となっています。

(1)印紙税法別表第1(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により証されるべき事項(課税事項)が記載されていること
(2)当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること
(3)印紙税法第5条(非課税文書)の規定により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと

引用:「No.7100 課税文書に該当するかどうかの判断」

 

理由4:国税庁の電子契約に関する見解(2)

電子契約が印紙不要に対して、国税庁は「請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について」で「電子データで行った契約は作成に該当しないため、印紙税は発生しない」と回答しています。

作成は紙の契約書に対して行う行為であり、電子データで行った契約は「作成に該当しない」という考え方です。

「請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について」に対する国税庁の回答 注文請書の調製行為を行ったとしても、注文請書の現物の交付がなされない以上、たとえ注文請書を電磁的記録に変換した媒体を電子メールで送信したとしても、ファクシミリ通信により送信したものと同様に、課税文書を作成したことにはならないから、印紙税の課税原因は発生しないものと考える。

引用:請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について

 

理由5:政府の電子契約に関する見解

電子契約は印紙不要について「参議院議員櫻井充君提出印紙税に関する質問に対する答弁書」の中で印紙税について「電磁的記録(電子ファイル化された契約書)は印紙税の課税対象ではない」と答えています。

五について 事務処理の機械化や電子商取引の進展等により、これまで専ら文書により作成されてきたものが電磁的記録により作成されるいわゆるペーパーレス化が進展しつつあるが、文書課税である印紙税においては、電磁的記録により作成されたものについて課税されないこととなるのは御指摘のとおりである。

引用:参議院議員櫻井充君提出印紙税に関する質問に対する答弁書

以上の5つの根拠から、印紙が必要なのは紙の契約書であり、電子契約は課税対象にならず「印紙不要」で間違いありません。

電子契約で印紙代が0円になる?

契約書の印紙税とは

契約書に印紙を貼って印紙税を納税する義務は、印紙税法第2条および第3条に定められています。

契約書の印紙税は、取引や契約自体に課税されるのではなく「取引や契約の文書(例:契約書など)」が課税対象です。

取引や契約を行っても「文書」が作成されなければ印紙税は発生しません。

電子契約で印紙不要になる契約書とは

電子契約で課税対象となる契約文書の作成・締結を行った場合は「印紙不要=印紙税0円」になります。

課税対象となる文書は、国税庁「印紙税額一覧表」に掲載されている文書です。

課税対象となる文書の例

画像出典元:国税庁「印紙税額一覧表」

例:7号文書(継続的取引の基本となる契約書)の場合

7号文書に該当する契約書を月10枚発行している場合は、紙の契約書では印紙税「40.000円」ですが、電子契約では印紙税「0円」になります。

電子契約にすることで印紙代がなくなり、コスト削減と節税に繋がります。

印刷した電子契約を原本にしたら

電子契約データをプリントアウトした書面に押印や署名等が行われた場合は「プリントアウトした書面が契約書原本」とみなされ、紙の契約書が発行されたとして課税対象になります。

電子データ上で契約の作成・締結・原本保存を完結しないと印紙不要にはならなず、課税対象になるので注意しましょう。

電子契約システムを導入すれば、法的に有効な電子データ上で契約の作成・締結・原本保存を完結することが出来ます。

電子契約に出来ない契約書に注意

一般的な契約書の多くは電子契約が可能ですが、中には電子契約ではなく「紙の契約書」しか認められていない契約書もあります。

電子契約を導入する時は「自社の契約書の種類」を確認しましょう。

電子契約では認められない契約書の例

  • 任意後見契約(任意後見契約に関する法律第3条)
  • 事業用定期借地権設定契約(借地借家法第23条第3項)
  • 定期借地権設定契約(借地借家法第22条)
  • 更新の無い定期建物賃貸借契約(借地借家法第38条第1項)
  • 取壊し予定の建物の賃貸借契約(借地借家法第39条)
  • 農地の賃貸借契約(農地法第21条) 
    など

 

必ず押さえておきたい!おすすめの電子契約サービス5選

1. 圧倒的知名度を誇る!「クラウドサイン」

画像出典元:「クラウドサイン」公式HP
 

特徴

弁護士ドットコム株式会社が運営していることで人気が高い「クラウドサイン」。CMも活用し、知名度・利便性で他社を一歩リードしているサービスです。実際に大手企業の導入実績も多数あります。

クラウドサインはメール認証での契約締結になるため、比較的締結が簡単です。

そのため個人事業主やアルバイトなど対個人の契約や海外企業との契約でも気軽に利用できます。従業員を対象とした雇用契約書や秘密保持契約書や、取引先企業との発注書や受注書のやり取りなどでも活用しやすいです。

ただし契約書の送信はPDF形式のみ・1回ごとの送信料が200円と他社と比較しても少し高めの設定になっている点がネックです。

署名方法

メール認証による署名での契約締結。締結のしやすさを重視する企業に向いています。

料金プラン

プラン 月額費用 送信件数ごとの費用 特徴
Standard 10,000円 200円 全ての基本機能搭載
Standard plus 20,000円 200円 Standard+インポート機能
Business 100,000円 200円 高度なリスク管理機能

 

 

 

2. 送信料が無料!「NINJA SIGN」

画像出典元:「NINJA SIGN」公式HP
 

特徴

「NINJA SIGN」は、Googleドキュメントを使用することで、テンプレートやドラフトの編集をシステム上でできる機能がとにかく画期的です。

自社で修正した箇所は履歴として自動保管されるなど、ワードファイルでは実現不可能な効率化を実現してくれます。

さらに他サービスでは書類を1件送る毎に料金が発生する従量課金制のものが多いですが、NINJA SIGNは送信料が0円なので書類送信件数が多ければ多いほど得をする料金体系となっています。

他社サービスと比較検討してNINJA SIGNの導入を決めるユーザーが90%を占めており、人事部のみが契約書を確認できるようにする、といった”フォルダ権限設定”ができることが、ユーザーに高く評価されているポイントです。

ただしFreeプランで送信できるのは月に5通まで、Lightプランでは送信数無制限・送信料0円で4,980円(税込5,478円)/月という料金ですが、これは1アカウントの利用料金なのでこの2点は注意が必要です。

現在、対応言語は英語とベトナム語があります。

スタートアップ支援専門家 プロトスター株式会社 代表取締役CEO

スタートアップ支援専門家 前川英麿によるNINJA SIGNの総評

エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズに入社。その後、フロンティア・ターンアラウンドに入社。15年よりスローガン株式会社でSlogan COENT LLPを設立。16年に起業家支援インフラを創るべくプロトスター株式会社を設立。経済産業省 先進的IoTプロジェクト選考会議 審査委員・支援機関代表等。

簡単で初心者でも使いこなすことができる電子契約サービス

弊社では元々、大手他社の電子契約サービスを利用していましたが、契約の締結の際に契約書の修正が求められ毎契約書の送信ごとに約10分の時間がかかっていました。
 
こうした社内の不満もあって大手からNINJA SIGNに移行しましたが、NINJA SIGN導入後は申込書(契約書)の作成締結のスピードが格段に上がっています

NINJA SIGNではPDFだけではなく、WordからGoogle Docsへ変換してテンプレートを作成することが可能です。そのため取引先から契約書の修正依頼があっても、全てNINJA SIGN上で対応でき、毎契約書の送信が1,2分で完結できています。
これを月間で考えれば、約10時間のコスト削減につながっているのではないでしょうか。

署名方法

メール認証、二要素認証による署名での契約締結になります。締結のしやすさを重視する企業に向いています。

料金プラン

プラン 初期費用 月額固定費用 機能
Free 0円 0円 基本機能のみ
Light 0円 4,980円
(税込5,478円)
テンプレート登録数無制限
Light Plus 0円 19,800円
(税込21,780円)
Wordテンプレート登録等追加
Pro お問合わせ 50,000円~
(税込55,000円〜)
専任サポート等追加
Pro Plus お問合わせ 120,000円~
(税込132,000円〜)
全機能、全オプションが利用可能


詳しいプランの違いや料金詳細は資料をご参照ください。

 

 

3. Word形式で送信可能「BtoBプラットフォーム契約書」

 


画像出典元:「BtoBプラットフォーム契約書」公式HP

特徴

「BtoBプラットフォーム 契約書」は、良心的な価格・優れた機能・強固なセキュリティと三拍子揃っているので、どんな規模の企業にもおすすめできるサービスです。

また、他のBtoBプラットフォームシリーズと連携させることで、契約書だけではなく、見積・受発注・請求の際の帳票類をすべて電子データ化できる点が魅力です。

ただし電子証明書型の電子署名方法を提供しているため、1回きりの契約が多く、クライアントに手間・工数をかけさせたくない、という企業にとっては少しハードルが高い可能性があります。

署名方法

電子証明書を発行して締結を行います。取引先にも、招待メールのリンクから電子証明書の設定を行ってもらいます。

電子証明書を用いているので、法的効力が強い電子契約サービスです。

料金プラン

プラン 初期費用 月額費用 特徴
フリープラン 0円 0円 無料プランでもユーザー数無制限
シルバープラン お問い合わせ 10,000円〜 電子契約のみ利用可能
ゴールドプラン お問い合わせ 30,000円〜 電子契約に加え電子保管が利用可能


料金は全体的に割安
だといえます。

文書送信1通あたりの費用も50円/通と、他のサービスと比べても安いです。

また現在、オプション機能「ドキュメントScanサービス」のスキャン費用10万円を無料提供する特典プランもあります。

詳細は資料をご覧ください。

 
 

 

4.充実したサポート体制が評判!「Signing」


画像出典元:「Signing」公式HP

特徴

Signing(サイニング)は電子契約サービスを初めて導入する企業でもスムーズに利用しやすいサービスです。

使いやすいUIときめ細やかなサポート体制で、導入企業・契約先企業ともに安心して利用できます。

多彩な機能によって、契約書起案・レビュー・契約締結・保管など、契約締結に関する業務がWEB上にてワンストップで行えるのも特徴です。

料金

通常プランは初期費用50,000円、月額8,700円

アカウント数や書類送信件数は無制限ですが、送信ごとに1通200円の費用がかかります。

Signing 含む電子契約の資料を一括DL

 

 

5. 契約書ごとに署名方法が選べる「電子印鑑GMOサイン」


画像出典元:「電子印鑑GMOサイン」公式HP

特徴

「電子印鑑GMOサイン」は、16万社以上の企業のITインフラを支えるGMOが運営している電子契約システムです。20年以上日本のインターネット基盤を支えている企業ならではの充実機能には定評があります。さらに弁護士監修の点も安心です。

また電子印鑑GMOサインはトップレベルのセキュリティを誇る電子契約システムです。一つひとつの契約データごとに暗号化して保管していたり、契約データのバックアップも毎日行っているので、重要な書類を安全に取り扱うことができます。

お試しフリープランは無料で利用できるので、まずは試験的に使ってみて、その後導入を検討してみるのが良いでしょう。

署名方法

電子署名・高度電子署名・ハイブリッド署名の全ての署名方法が利用可能なので、契約書ごとに使い分けることができます。

料金プラン

「契約印&実印プラン」は月額利用料9,680円(税込)で利用できます。

詳しいサービス内容・料金を知りたい方は、資料チェックできます。

 
 
 

 

まとめ

今回は、電子契約と紙契約の違いや収入印紙との関連を中心に紹介してきました。電子契約に印紙が不要なのは間違いありません。

電子契約システムは導入するメリットが大きいので、無料トライアルなどを利用して検討しましょう。

画像出典元:Shutterstock、O-DAN

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