Braveブラウザーは、広告表示やトラッカーをブロックし、高速・高プライバシー保護が実現できるWeb3.0の代表的なWebブラウザーです。
最近では、プロボクシング前WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太氏がアンバサダーに就任したことでもニュースになりました。
この記事では、Braveの特徴や使い方、危険性の有無、YouTubeプレミアムとの比較や、Braveシェア拡大でYouTuberの広告収入はどうなるかを徹底解説していきます!
このページの目次
Brave(ブレイブ)基本情報
Braveの基本機能は3つあります。
Braveのはじめ方は、PCでもスマホでもめちゃくちゃ簡単で、Braveをダウンロードするだけです。
1. ブラウザからデスクトップを選択。
2. 「今すぐダウンロード」をクリック!
3. 自動でダウンロード開始し、終わったらファイルをPCにインストールする。
4. スタート画面で、他ブラウザーで使っていたブックマークのインポートやデフォルトの検索エンジン設定ができる。
5. Braveの利用開始!虫眼鏡マークにキーワードを入力すれば、通常のブラウザー同様キーワード検索が可能。
スマホの場合は、アプリストアでBraveアプリをダウンロードするだけで完了!
画像出典元「Brave」公式HP
Braveは、迷惑広告やトラッカーをブロックする機能を標準搭載し、余計な広告の転送を行わないため、表示速度が他のブラウザーより高速です。
公式サイトでは、BraveのWeb表示速度がPCでは2倍、スマホでは最大8倍速いと公表しています。
特にGoogle Chromeと比較すると、読込速度が3倍、メモリ消費は33%少なく、バッテリー駆動時間も最大1時間長いと謳っています。
画像出典元:株式会社角川アスキー総合研究所「スマホでのコンテンツ視聴に占める広告の比率調査」
また、第三者機関(株式会社角川アスキー総合研究所)の調査でも、スマホでブラウザーアプリを利用して主要コンテンツ15サイトを表示させた際の速度が、最も速かったのはBraveでした。
Braveは、他のブラウザーと比較して、高プライバシー保護が特徴です。
Braveのプライバシー保護は、主に3つのレイヤーから成り立っています。
Braveの他社とは異なる特徴として、ユーザーは広告の表示/非表示を自分で選択でき、Braveプライベート広告を閲覧すると、BATというBrave内の仮想通貨を貯められます。
このBATは、
などに利用できます。
但し、BATを得るためには、bitflyerなどの仮想通貨取引所の口座開設が必要です。
広告ゼロの魅力はあるものの本当にBraveに危険性ないのでしょうか?
過去の情報を辿ると、気になる2つの情報が出てきました。
2021年9月に行われた脆弱性対策情報ポータルサイトのJVNの調査によると、Brave Desktopの情報漏洩に関する脆弱性が指摘されています。
但しJVNの調査結果を見ると、Google Chromeなど他ブラウザーも度々脆弱性の指摘を受けています。
脆弱性そのものより、それに対する対応が重要ですが、Braveブログを見ると、指摘された2021年9月以降も、セキュリティやプライバシーに関する修正やアップグレードを度々行っていることが判ります。
2020年、「Binance」という言葉を検索したユーザーが、自動的に仮想通貨取引所バイナンスのアフィリエイトサイトに転送されることに気付きました。
また別のユーザーがソースコードを確認すると、Ledger、Trezorなどの言葉も同様にアフィリエイトサイトに転送される仕組みになっていました。
指摘を受けて、Brave側は、特定KW検索時にアドレスバーに入力されたURLにアフィリエイトコードが追加される仕組みになっていたことを認めました。
"sneak" & "covertly" are wrong, given we develop with all browser code open source on github, and users who type binance dot us can see the default autocomplete add the affiliate code. Also, small change in revenue terms if it's not zero! Mistake was using search client-id model.
— BrendanEich (@BrendanEich)June 6, 2020
これは、提携企業先を特定するだけで個人を識別するものではないと説明しましたが、結果このアフィリエイトコードは削除されました。
現時点で言えることは、情報漏洩はどのブラウザーにもある危険性である点、ユーザーの指摘にも適宜対応している点を見ると、それほど高い危険性はないのではないでしょうか。
画像出典元「YouTube」公式HP
YouTubeプレミアムとは、月額1,180円で広告なしのYouTubeと、YouTube Musicをオフラインやバックグラウンド再生できるサービスです。
では、Braveと比較してみると、YouTubeプレミアムのメリットはあるのでしょうか?
Brave | YouTubeプレミアム | |
月額料金 | 無料 | 1,180円 |
広告 | なし | なし |
オフライン再生 | ◎(iOSのみ) | ◎ |
バックグラウンド再生 | ◎(iOSのみ) | ◎ |
Braveでも、無料で使えるBrave Playlistを使えば、YouTubeのオフライン再生やバックグラウンド再生が可能です。
但し、2022年11月現在、Brave PlaylistはiPhone・iPadのiOS13以上でのみ利用可能で、再生したい動画をPlaylistに入れるひと手間がかかります。
結論から言うと、BraveブラウザーでYouTube動画を視聴した結果、広告が表示されないことがわかりました。
試しにBrave以外のブラウザーを使ってYouTube動画を観てください。
Brave以外のブラウザーを使って視聴すると、動画本編の前に2本のGoogleアドセンス広告動画が約1分近く流れます。
一方、Braveブラウザー経由で同じ動画を見たところ、すぐに本編が始まりました。
BraveでYouTubeを再生した場合(動画引用元:https://www.youtube.com/watch?v=lVxz2oTNzro)
結論から言うと、iOSユーザーで、
なら、間違いなくBraveで良いでしょう。
TwitterでもiOSユーザーの声が投稿されています。
断言しますが、iPhoneでは「Brave」を使ってネットを見てください。"無料アプリ"なのに広告ブロックできるから邪魔されずにYou TubeやWebサイトが見れます。「表示が超早い」「ギガを40%節約」とメリットも多い。いつもの習慣で"Safari"を使っている人は完全にとり残されています。詳しい使い方は↓
— あとぺ@iPhoneおトク情報 (@atope_bnpl)October 30, 2022
PC・スマホ共に3年ほどBraveブラウザを使ってますが、広告ブロックで高速ブラウジング、通信量節約、iOSはプレイリスト機能でバックグラウンド&オフライン再生、PinPなど便利な機能が盛り沢山です!YouTubeプレミアムは契約必要なし!#Brave夏祭2022#BraveTips#BAT#Braveブラウザhttps://t.co/W9N4mla18q
— Brave News (@kittalion_brave)August 12, 2022
AndroidやWindowsユーザーは、オフライン・バックグラウンド再生は現状できませんが、無料でYouTubeの広告を非表示にできるメリットは大きいので、トライする価値は絶対あります!
筆者もBraveユーザーの1人で、広告なしでさくさく使えるBraveには大満足ですが、1点だけどうしても気になる点がありました。
それは、iPhoneのBraveアプリからYouTubeを観ると画質がイマイチなんです。
日頃スマホ画面の見過ぎで、自分の目が悪いのか?と思いましたが、どうやらこれは事実のようです!
引用元:日本一美しいダム 白水ダム ドローン映像 4K(https://www.youtube.com/watch?v=Zj5dgqJs9qY)
Braveのコミュニティサイトには、同様の質問が寄せられており、Braveサポートの回答としては、iOSを利用する際に、Safari以外のブラウザーには制約がかかることがよくあるために起こる事象との説明でした。
画像出典元:「Brave」Community公式HP
ちなみに、WindowsのPC版Braveを使ってYouTubeで同じ動画を観てみたところ、画質は最大2,160pの4K対応がされていました。
今後の改善を期待したいです!
Braveは、ユーザーにとっては快適なブラウジングを提供しています。
一方YouTuberなど広告を収入源としているクリエイターは、Braveのシェアが拡大すると収益は減少してしまうのでしょうか。
Braveリワードとは、ユーザーがBrave指定の広告の視聴を許可すると、BATという仮想通貨を得ることができる仕組みです。
Braveでは、クリエイターの広告収入減少を補う施策として、このBATをチップとしてクリエイターへ支払うことができるようにしています。
クリエイターがメリットを受けるためには、認証コンテンツクリエイターになる必要があります。
但し、BATを利用する為には、ユーザーもクリエイターもbitflyerなどの仮想通貨取引所で口座を保持し、Braveアカウントと接続させなければなりません。
YouTubeで収益を上げるための条件は、18歳以上、チャンネル登録者数1,000人以上、年間再生数4,000時間以上が最低条件です。
ヒカキンのようなトップYouTuberは別として、一般的なYouTuberの広告収入は1再生あたり0.05~0.1円程度と言われています。
一方、Braveリワードの場合、現時点では正確なデータが出ていませんが、
チップの送信画面を見ると、1、5、10BATのデフォルトのボタンがあり、仮に1BATのチップでも0.54USDなので、円換算すると現在の為替で80円前後になります。
チップを支払ってくれるかどうかは、視聴者次第になりますが、ある程度の登録者数があったり、コアファンとの繋がりが強いクリエイターであれば、YouTubeより稼げる可能性があります。
但し、忘れてはいけないのは、Braveの現状のマーケットシェアです。
データ参照元「Statcounter Global Stats」公式HP ”Browser Market Share Worldwide”
Statcounter Global Statsの2022年9月時点での調査によると、Google Chromeの世界のマーケットシェアは70%近く、ユーザー数は33億人とのことです。
Braveは、これに比べて2021年時点でシェアは0.05%程度、現在のユーザー数は6,000万人弱で、シェアとしてはこれからです。
チップを稼ぐには、視聴者もBraveユーザーであり、仮想通貨取引所で口座を作る必要があるので、単純に再生回数でいくらという世界よりハードルが高いです。
その点を考慮した上で、Braveへの移行を検討しましょう。
筆者もPC版、iPhone版と使用していますが、現在のところ、これといって不都合を感じることはありません。
むしろユーザーとしては、無料で広告表示がされない非常にストレスフリーな環境になり快適です。
今後ますますシェアが拡大すれば、クリエイターにとっても、より直接的に自分の作品の対価を得られるやりがいのある環境になるでしょう。
無料サービスなので、まずは試しに一度Braveの使用感を試してみてはいかがでしょうか。