JavaScriptでチャットボットを作る方法!BotUIと特徴まで詳しく解説

JavaScriptでチャットボットを作る方法!BotUIと特徴まで詳しく解説

記事更新日: 2024/03/21

執筆: 川崎かおり

JavaScriptでチャットボットを作る場合は、オープンソースのフレームワークやライブラリを利用するとスムーズです。

中でも「BotUI」は、チャット形式のUIを簡単に実装できるとして多くのユーザーに利用されています。

本記事では、JavaScriptでチャットボットを作る方法やBotUIについてまとめました

簡単に本格的なチャットボットを作成できるツールもご紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。

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JavaScriptがチャットボット開発に適しているわけ

JavaScriptはWeb開発の中核を担うプログラミング言語として、さまざまなツールやアプリの開発に利用されています。

JavaScriptがチャットボット開発に適しているといわれる理由を見ていきましょう。

JavaScriptの特徴

  • Webページに動的な動きを実装できる
  • クライアントサイドのプログラミング言語
  • インタプリタ言語

JavaScriptは、Webサイトにさまざまな動きを実装できるスクリプト言語です

動作はブラウザ上で直接実行されるため、開発において特別な環境を構築する必要がありません。

ユーザーは特殊なプラグインや特別なソフトをインストールすることなく、Webサイトに動的な機能を実装できます。

JavaScriptは基本的にクライアントサイドのプログラミング言語ですが、近年はサーバーサイド開発にも幅広く利用されています。

「Node.js」などのプラットフォームを利用することで、JavaScriptでもサーバーで動くチャットボットの作成が可能です。

またインタプリタ言語であるJavaScriptは、プログラムを機械語に翻訳(コンパイル)する必要がありません。

チャットボット開発では、「エラー箇所を特定しやすい」「異なるOSでも動作できる」「修正後の実行確認がスムーズ」などのメリットもあります。

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JavaScriptでできること

JavaScriptでチャットボットを開発すると、ユーザーの入力処理やメッセージの送受信に関する動作を実装できます

  • 動きのある機能の追加
  • ポップアップウィンドウ
  • フォーム処理
  • アニメーション表示
  • 表示データの並べ替え
  • キーワード検索
  • 画像の拡大表示
  • Ajax通信(非同期通信) など

JavaScriptは、Ajax通信(非同期通信)に対応しているのも見逃せないポイントです。

Ajax通信とは、特定の処理の終了を待たず、次の処理に進める機能を指します。

チャットボット開発に利用すると、「リアルタイムでメッセージを送受信する」「ユーザーの発話内容にもとづき、サーバーから非同期でデータを取得する」などを実現可能です。

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JavaScriptで簡単にチャットボットが作れるBotUI

JavaScriptでのチャットボット開発におすすめといわれるのがBotUIです。

どのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。

BotUIとは

BotUIは、チャットボット開発のためのJavaScriptライブラリの1つです

チャットボット開発に必要なファイルが無償で提供されており、誰でも自由に利用できます。

BotUIの魅力は、テーマやスタイルの自由度が高いこと

YouTube動画やGIFアイコンの埋め込みにも対応しており、ユーザーの好みや個性を反映させたチャットボットを開発できます。

BotUIでチャットボットを開発した後は、コードをWebサイトに埋め込むだけです。

「シンプルで使い勝手のよいシナリオ型のチャットボットが欲しい」という場合は、BotUIのみで対応できます。

BotUIの使い方

  1. 必要なファイルをインストールする
  2. HTMLファイルを作成する
  3. JavaScriptでコーディングしていく

BotUIはVue.jsのフレームワークで作られています。

チャットボットの作成に当たっては、「Vue.js」ファイルと「BotUI」関連のファイル(JS ファイル・ CSSファイル)を読み込んでください

入手先は、以下の3つがあります。

  • GitHub:各種ソフトウェア開発プロジェクトのホスト
  • NPM:JavaScriptのパッケージ管理ツール
  • Webpack :JavaScriptモジュールバンドラー

必要なファイルのインストールが終わったらHTMLファイルを作成し、JavaScriptでコーディングしていきます。

なおBotUIは、Promiseとthen()のメソッドチェーンを連ねていくシンプルな構造になっています。

  • message:テキスト表示
  • action:ユーザーからの入力を受け取る
  • then():処理をつなぎ、順番に実行していく

上記3つの要素さえ理解しておけば、チャットボットの作成はスムーズです。

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JavaScriptでチャットボットを作ってみよう

ここからは、JavaScriptでチャットボットを作る手順をご紹介します。

開発工程だけでなく、目的の整理やユーザー層の明確化といった要件を定義する段階から順に見ていきましょう。

チャットボットを作る目的を明確にする

チャットボットの目的設定は、開発のミスマッチを防ぐ上で必須です

チャットボット開発の目的には、以下のものがあります。

  • 問い合わせの効率化
  • 顧客対応の改善
  • 個客満足度の向上
  • 自社サイトへの誘導 など

チャットボット開発の目的を事前に明確化することで、「必要な機能が実装されていなかった」「ユーザーとの相性が悪かった」などのリスクを低減できます。

チャットボットを利用するユーザー層を決める

チャットボットのユーザーを想定する際、明確化したいのは以下のポイントです。

  • 年齢層
  • 属性
  • 解決したい課題や目的
  • デジタルリテラシー
  • 知識レベル など

ユーザーの年齢層は、チャットボットの言葉づかい・表現を考えるうえで重要です。

またユーザーの属性が分からないと、「チャットボットにどのような機能を付加するか」「どのような情報を提供するか」を判断できません。

ビジネスパーソンなのか、学生なのか、主婦なのか……、ユーザーをリアルに設定することで、チャットボットで提供すべき情報・必要な対応が見えてきます。

このほか必ず考慮したいのは、ユーザーのデジタルリテラシーや知識レベルです。

ユーザー属性を「デジタルツールに慣れていない人」とするなら、簡単な設問に答えるのみで回答にたどり着けるようにする必要があります。

一方デジタルリテラシーの高い人は、面倒な手順を好みません。

必要な情報に直接リーチできるフリーワード検索機能が好まれやすい傾向です。

ユーザーの姿をいかに具体的に設定できるかで、チャットボットの機能精度・対応精度が変わります

会話パターンなどの洗い出し

チャットボットは、自然な会話でユーザーに必要な情報を提供するためのツールです。

想定されるユーザーからの質問パターンを洗い出し、全てに対応できる会話パターンを用意しておかなければなりません。

会話パターンの洗い出しでは、以下のような方法があります。

  • ユーザーアンケート
  • 過去のチャットログ分析
  • 設定したペルソナにもとづいてイメージを広げる

チャットボットの会話精度を高めるなら、全ての方法を組み合わせるのがおすすめです

同業他社のチャットボットなども参考にし、なるべくたくさんの会話パターンを洗い出してみてください。

開発

チャットボットのデザインや会話パターンが決まったら、開発工程に入ります。

手順は以下のとおりです。

HTMLファイルの準備

HTMLファイルは、チャットボットの「骨格」を作るためのファイルです

HTMLファイルに記述することで、チャットボットの構造やレイアウトのベースを形成できます。

JavaScriptファイル作成

JavaScriptファイルは、チャットボットの動作を記述するファイルです。

JavaScriptファイルに記述することで、ユーザーがボタンをクリックしたときの動作・質問を入力したときの動作などを実装できます。

なおJavaScriptはインタプリタ言語であるため、特別な準備やコンパイルは不要です。

プレーンなテキストを記述して読み込ませるだけで、プログラムは自動的に実行されます。

CSSを追加する

CSSは、チャットボットのデザインを記述するためのプログラミング言語です

チャットボットの背景・色といった、見た目の要素を決定する際に利用します。

CSSを追加するときの注意点は、ユーザー目線での見やすさ・使いやすさを意識すること。

どのようなデザイン・レイアウトを実装するかで、チャットボットの視認性は大きく変わります。

「テキストの文字間隔」「段組み」「画像の位置」などは、慎重に決定してください。

テスト運用をおこなう

コーディングが終わったら、チャットボットの動作確認を行いましょう

チェックすべきポイントは以下のとおりです。

  • 個々の機能が正しく動作するか
  • 複数の機能が正しく連携しているか
  • チャットボット全体が正しく動作するか
  • UIが正しく動作するか

Web開発に使われるJavaScriptには、さまざまなテストフレームワーク・ライブラリがあります。

チャットボットをWebサイトに埋め込む前に、活用してみてください。

公開

テストの結果問題がないと判断できたら、チャットボットを公開します。

ただしチャットボットは、公開して終わりではありません

公開後も定期的に効果検証をし、修正・調整を加えていきましょう。

チャットボットの修正・調整をしないまま運用を続けると、ユーザーニーズと乖離していく可能性があります。

チャットボットの対応精度・返答精度が低下すれば、問い合わせの効率化・顧客対応の改善・個客満足度の向上といった目標をクリアするのは困難です。

チャットボット導入の成功・失敗事例を知りたい方はこちらへ

チャットボット自作に挫折しそうになったらツールを活用

JavaScriptでのチャットボット開発は自由度が高いものの、高度なプログラミングスキルが必須です。

自社にリソースやノウハウがない場合は、ツールの活用も検討してみてください。

ここからは、カスタマイズ性に優れた簡単・便利なチャットボットツールをご紹介します。

株式会社ラクス「​​チャットディーラーAI」

画像出典元:「チャットディーラーAI」公式HP

特徴

チャットディーラーAIは、社内対応に特化したAIチャットボットツールです。

1契約で5ドメインに設置でき複数部署での利用が可能なため、全社的なバックオフィス業務の効率化・労働生産性の向上を実現できます。

搭載しているテンプレートは400種類以上あり、AIは学習済みのものが提供される仕組みです。

事前のAI学習が不要なことから、チャットディーラーAIの導入までの期間は通常のAI型チャットボットに比べ約1/2。

導入にかかるコスト負担も少なく、スモールスタートでチャットボット運用を始めたい企業におすすめです

料金

チャットディーラーAIの導入・運用には、初期費用と月額料金が必要となります。

金額の詳細については、問い合わせが必要です。

株式会社エフ・コード 「sinclo」

画像出典元:「sinclo」公式HP

特徴

sincloは、顧客ニーズに合わせたWeb接客を実施できるチャットボットツールです。

Webサイトへの実装は「タグを1行追加するだけ」と簡単なため、Webサイト埋め込みのためのコーディング知識はいりません。

sincloの特徴は、直感的に扱えるシンプルなUIや機能を搭載していること。

トリガー設定からシナリオ設定まで、コーディングは不要です

ツールに不慣れな人・複雑な設定が苦手な人でも、状況やニーズにマッチしたチャットボットの設置・運用が可能です。

料金

プラン名 コスト重視プラン 成果重視プラン
料金 10,000円~/月 30,000円~/月

(税表示なし)

sincloの料金プランは、月々10,000円の「コスト重視プラン」、月々30,000円の「成果重視プラン」があります。

シンプルな機能で試してみたい場合はコスト重視プラン、充実した機能で成果を挙げたい場合は成果重視プランを選択しましょう。

なおいずれのプランも、14日の無料トライアルを利用できます。

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まとめ

JavaScriptは、Webサイトに動きを実装できるプログラミング言語です

Web開発では中核的なプログラミング言語の1つに数えられ、チャットボット用のフレームワークやライブラリは充実しています。

JavaScriptでシンプルなシナリオチャットボットを開発したい場合は、このたび紹介したBotUIがおすすめです。

ただしJavaScriptでのチャットボット開発は、時間とコーディングスキルが必須です。

開発にかかる負担が大きいと判断される場合は、ノーコードで高精度なチャットボットを作成できるツールの利用も検討してみてはいかがでしょうか。

画像出典元:O-DAN

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