新型コロナウイルスの流行が日本でも流行が広がった2020年1月〜3月。
その2020年第1四半期(1~3月)にスタートアップ界隈で起きたニュースをまとめました。
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AIヘルステックベンチャーのFiNC Technologiesは創業者、溝口勇児氏が代表取締役CEOを退任することを発表した。
新たな代表取締役CEOには、これまで代表取締役CTOを務めてきた南野充則氏が就任する。
退任の理由として溝口氏は「FiNCにとって今のフェーズは、僕よりも南野の方が良い方向にFiNCを導ける」と自身のnoteで語っている。
今後、溝口氏は筆頭株主として同社を支えていく。
メルペイは「Origami pay」を展開するOrigamiを子会社化した。
Origamiは2016年に「Origami pay」をリリースしたキャッシュレス決済の先駆けだ。
しかし加盟店数は最大手、Paypayの約10分の1と厳しい戦いを強いられていた。
今回の買収により、ユーザーに対して一定の周知期間を設けたのち、メルペイへサービスを統合する予定。
また2月には買収額が0円だったという続報が出た。
2019年には400億円以上の評価額と報じられていたOrigamiだが、競争激化による大幅な赤字に苦しんでいたようだ。
ヘルスケア・フィットネスアプリ「FiNC®️」などを展開するFiNC Technologiesは第三者割当増資を実施。約50億円を調達した。
引受先はアイザワ・インベストメンツ、伊藤忠食品など。
AIの開発や新規事業の拡大、マーケティングの強化に投資していく。
またこの発表と同日に、溝口氏の退任が明らかとなった。
余った時間や空間、在庫を有効活用できるアプリ「タイムバンク」を展開するタイムバンクは第三者割当増資を実施。総額39.5億円を調達した。
引受先はLINE Venture、ジャフコなど。
同社にとっては初の外部資金調達で、広告や事業者の開拓に投資していく。
日本交通とDeNAは、日本交通子会社の「JapanTaxi」事業とDeNAの配車アプリ「MOV」を事業統合すると発表した。
これにより日本のタクシー配車アプリでは最大規模となる。
統合の背景としてはアプリ経由の配車がわずか2%であること、また中小事業者が多いことから新技術が採用されにくいことを挙げた。
統合は4月1日を予定。
協働で筆頭株主となる新会社を設立し、会長には日本交通会長の川鍋一朗氏が、社長にはDeNAオートモーティブ事業本部長の中島宏氏が就任する。
DeNAは、2020年3月期に最終赤字の見通しとなることを発表した。
最終赤字となるのは2005年の上場以来はじめて。2019年4月~12月期は501億円の赤字となる。
最大の原因はゲーム事業の不調だ。
世界的に人気なキャラクターを活用し期待を寄せていた「ポケモンマスターズ」はリリース4日で1000万ダウンロードを突破したものの、その後失速。
期待を裏切られる形となった。
これを受け、南場智子代表取締役会長と守安功代表取締役社長兼CEOは、3か月間、役員報酬の50%を返上することを決定した。
アプリマーケティングツール「Repro」を展開するReproは、YJキャピタルなどを引受先とした第三者割当増資と、みずほ銀行などからのデットファイナンスを合わせて、総額で約30億円を調達した。
世界シェアトップを狙い、グローバル体制の強化、海外拠点の開設及び体制強化、グローバルマーケティングの強化に投資する。
また同時に同サービスについてマーケティングプラットフォームからCEプラットフォームへとリブランディングした。
ジモティー:地元情報サイト
AHCグループ:福祉、介護、外食
ソフトバンクは3月27日より、NTTドコモは3月25日より、auは3月26日より5Gを実装することを発表した。
4Gと比べて通信速度は20倍、遅延は10分の1、同時接続台数は10倍と言われている5Gの導入により、VRなど大容量の通信が必要な分野の浸透が期待される。
Kids Smile Holdings:保育、教育
ビザスク:ナレッジシェアリングプラットフォーム
フォースタートアップス:スタートアップ支援
リグア:接骨院ソリューション、金融
ドラフト:空間デザイン・設計・施工
ペルセウスプロテオミクス:医薬品
サイバーセキュリティクラウド:サイバーセキュリティ
アディッシュ:SNSサポート・モニタリング
ウィングアーク1st:ビジネス向けソフトウェア・クラウドサービス
Macbee Planet:マーケティング分析、Web接客
1月に中国、武漢で発生した新型肺炎が日本に上陸。
着々と感染者数を増やし続けている。
これによりマスクが不足。
さらにSNSで流れた虚偽の情報により、トイレットペーパーやティッシュペーパーも不足するなど、異常事態となっている。
また多くの企業がテレワークを検討するように。
これによりWeb会議ツール、ビジネスチャットツールなどのSaaSプロダクトがより一層浸透していった。
一方で、経済的な悪影響も出ている。
マザーズ上場を予定していた一部企業は上々の延期を発表。
一部の投資家は以前より動きが鈍くなっている。
FiNC、メルペイ、ジャパンタクシーなど有名企業で大きな動きが相次いだ一方で、新型肺炎が大流行するなど、波乱の幕開けと合った2020年。
例年とは違う動きとなりそうですが、果たしてどうなるのか。
起業ログでは引き続き追っていきます。
画像出典元:Pixaboy、SILHOUETTE ILLUST
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