TOP > 組織 > 福利厚生 > 賞与とは? ボーナス支給日や平均支給額の最新情報まとめ
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賞与、一時金、夏季手当、年末手当などと呼ばれるボーナス。
ボーナスを楽しみに日々がんばっているという会社員の方も多いのではないでしょうか。
一方で、気になるのが同年代や同業者のボーナスの平均額。気になるものの人には聞きづらいですよね。
今回は、一般的なボーナスの支給日や種類のほか、厚生労働省発表の最新データをもとに、ボーナス平均額を年代別・業界別にまとめました。
業績好調な業界がわかる、業界別ボーナス平均額の比較表もぜひチェックしてみてください。
このページの目次
厚生労働省の公式サイトによると、
「賞与」とは定期又は臨時に労働者の勤務成績、経営状態等に応じて支給され、その額があらかじめ確定されていないものをいう。
と記載されています。
つまり、ボーナスは必ず支給されるものではありません。
もしもあなたの会社の就業規則にボーナスの支給が設けられていなければ、残念ながらボーナスは支給されません。
また、在籍要件として「支給日以前の半年間在籍していること」や「賞与支給日に在職していること」といった規則を設けている場合もあるので、新入社員の方や退職を予定している方は注意しましょう。
支給形態は会社によって様々なので、勤務先の就業規則を確認する必要があります。
賞与の支払時期や回数に決まりはありませんが、夏と冬の2回支給されることが多く、
夏のボーナスは【6月30日~7月10日頃】、冬のボーナスは【12月10日~12月25日頃】が一般的です。
ちなみに公務員の場合は、夏は6月30日、冬は12月10日と決められています。
たとえば、「年2回、基本給の3ヵ月分」ボーナスが支給されるという場合、基本給が30万円であれば3ヵ月分で90万円となります。支給金額が「夏1ヵ月分、冬2ヵ月分」の場合は、夏に30万円、冬に60万円支給されることになります。
ボーナスには大きく分けて3種類あります。
上でご紹介した計算方法は、最も多く採用されている「基本給連動型賞与」ですが、近年は「業績連動型賞与」が主流になってきています。
どちらもメリット・デメリットがあるので、自分に合った支給形態を採用している会社で働くとモチベーションにつながるかもしれません。
今まで一般的とされていた方法で、企業の業績に関わらず、就業規則で決められている金額(基本給の〇カ月分など)が支給されます。
ちなみに、基本給は各種手当(残業代や交通手当など)をすべて除いた基本の賃金のことをいいます。
企業業績に応じて賞与総額を決定する方法です。最近ではこちらが主流になってきています。
成果型の支給形態のため従業員のモチベーションにつながりやすい点がメリットですが、業績が悪いとボーナスが支給されないこともあります。
決算時、企業の業績が良かった場合に利益配分として支給される臨時のボーナスです。
あくまでも臨時なので、支給されたらラッキーくらいに考えておきましょう。
ボーナスにも税金や保険料がかかるため、手取り額は一般的に額面の約8割です。
具体的には、所得税、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、介護保険料(40歳~64歳)がかかります。
何にどれくらい引かれるのかを事前に把握することで、より計画的にお金を管理することができます。
手取り額の計算方法はこちらの記事でくわしく解説していますのでぜひご覧ください。
健康保険法や厚生年金保険法では「労働の対償として受けるすべてのもののうち、3月を超える期間ごとに受けるもの」がボーナスとされています。
そのため、年4回以上支給される場合はボーナスではなく通常の給与扱いとなるので、注意が必要です。
ここからは、厚生労働省が発表するデータをもとに、年代別や企業規模別、業界別にボーナスの平均額をまとめました。
毎月勤労統計調査によると、2021年の一人当たり平均ボーナス額は夏・年末ともに38万円台となりました。合計すると年間約76万円が支給されたことになります。
夏のボーナス 38万268円
年末のボーナス 38万787円
年間平均額 76万1,055円
参考:厚生労働省>毎月勤労統計調査>令和3年夏季賞与の結果 / 令和3年年末賞与の結果
ちなみに、2021年国家公務員の夏のボーナスは66万1,100円、冬のボーナスは60万7,600円であったそうです。
昨年より約4万円減額だったようですが、民間の平均ボーナス額と比べるとやはり高額ですね!
令和2年賃金構造基本統計調査によると、年齢別の年間賞与その他特別賞与額はこのようになっています。
(産業計、企業規模計、学歴計、勤続年数計)
20~24歳 | 41万2,400円 |
25~29歳 | 71万1,000円 |
30~34歳 | 85万5,100円 |
35~39歳 | 99万8,000円 |
40~44歳 | 110万6,500円 |
45~49歳 | 118万4,300円 |
50~54歳 | 131万8,300円 |
55~59歳 | 131万6,700円 |
60~64歳 | 79万9,600円 |
65~69歳 | 50万7,300円 |
70歳~ | 36万2,500円 |
25歳以上になると支給額が増え、その後54歳まで増加しています。
多くの企業で定年とされる60歳になると、再雇用制度により正社員からパートや嘱託社員などに雇用形態が変わってしまうことが多く、ボーナスも減少してしまうようです。
同じデータで企業規模別に見るとこのようになっています。
(産業計、年齢計、学歴計、勤続年数計)
1000人以上 | 138万7,800円 |
100~999人 | 96万3,500円 |
10~99人 | 61万2,000円 |
続いて、業界別のデータです。過去3年間を比較すると、特に1位~5位の順位に変化がみられました。
(企業規模計、年齢計、学歴計、勤続年数計)
2021年 | 2020年 | 2019年 | |
1 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 学術研究・専門・技術サービス業 | 金融業・保険業 |
2 | 複合サービス事業(郵便・共同組合等) | 金融業・保険業 | 学術研究・専門・技術サービス業 |
3 | 金融業・保険業 | 情報通信業 | 教育・学習支援業 |
4 | 鉱業・採石業・砂利採取業 | 鉱業・採石業・砂利採取業 | 情報通信業 |
5 | 教育・学習支援業 | 教育・学習支援業 | 鉱業・採石業・砂利採取業 |
「電気・ガス・熱供給・水道業」「鉱業・採石業・砂利採石業」など安定性の高い業界が順位をあげています。
反対に順位を下げている「教育・学習支援業」は、少子化に加え、新型コロナウイルスの影響で学習塾などが休講したり、対面での入会説明ができないことで新規顧客の獲得に苦戦したようです。
日本経済新聞社調べによると、2021年冬のボーナス額がもっとも高かったのは、半導体製造装置大手の東京エレクトロンでした。
2位は、こちらも半導体製造装置メーカーのディスコ、3位は不動産開発・不動産ファンド事業などを手掛ける不動産会社のトーセイとなっています。
1 | 東京エレクトロン | 299万49円 |
2 | ディスコ | 238万9,243円 |
3 | トーセイ | 183万9,696円 |
4 | MARUWA | 150万7,000円 |
5 | 大塚商会 | 138万9,554円 |
6 | ADワークスグループ | 138万2,311円 |
7 | ショーボンドホールディングス | 137万9,929円 |
8 | 東京エレクトロンデバイス | 135万8,287円 |
9 | 太陽ホールディングス | 130万3,286円 |
10 | エイト日本技術開発 | 129万6,568円 |
業績次第で変動することがあるボーナス。
コロナ禍でボーナスが支給されないという企業も少なくないようです。
支給されたら、貯蓄も視野に入れながら有効的に使いたいですね!
ボーナス手取り額の計算方法が分かるこちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
画像出典元:写真AC