社員教育に研修動画をおすすめする理由|目的・メリット・作成ポイント

社員教育に研修動画をおすすめする理由|目的・メリット・作成ポイント

記事更新日: 2022/08/18

執筆: 編集部

近頃、多くの企業が社員教育に研修動画を使用しているのはご存知でしょうか?

マニュアルやメンターと異なり、研修動画はいつでもどこでも社員教育ができる効率の良い教材として注目を浴びています。

今回は研修動画を使用する目的、そして導入するメリットについて詳しく解説していきます。

研修動画を簡単に作成するポイントについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

研修に動画を使用する目的とは

社内で研修を行うと時間や準備、講師担当の決定など、多くの労力がかかりますが、その教育コストを大幅に削減できるのが研修動画です。

近頃はリモートワークの流行により、多くの企業が動画を使った社員研修を行っています。

ここではさまざまな企業が注目している研修動画について、詳しくご紹介していきましょう。

1. 研修動画が注目されている背景

研修動画が注目されたきっかけは、新型コロナウイルスの流行によって、多くの社員がリモートワークを余儀なくされてしまったことが原因でしょう。

社員同士の対面での会話や一つの部屋に集まることを制限されてしまったのも、従来の研修体制が取れなくなってしまった原因の1つに挙げられます。

またオンライン研修とは異なり、研修動画はいつでも閲覧できるため、人材不足で悩んでいる企業では特に重宝されています。

2. 研修動画を使用するメリット

研修動画は企業・社員どちらにも多くのメリットがあります。ここでそれぞれのメリットを確認していきましょう。

企業側のメリット

研修動画を用いた社員教育で、企業側が得られるメリットは以下の3つです。

  • 1度動画を作成すれば、何度でも再利用できる
  • 研修のための調整や出張が不要になるため、教育コストが削減できる
  • 講師による教育差がでないため、効率的な教育が可能


研修動画は1度作成してしまえば内容に変更がない限り、何度でも再利用できます。

そのため講師の出張や資料の準備などがなくなり、教育コストが大幅に削減できるでしょう。また研修動画はムラなく必要な内容を社員へ伝えられるので、講師による教育差もありません

さらに口頭や紙のマニュアルでは伝わりづらい抽象的な内容も、動画であれば直感的に伝えられます。

特に機械の操作方法や細かい接客マナーなど事例を元に動画作成できれば、現場に出る前の事前研修としても役立つでしょう。

社員側のメリット

社員が研修動画を使用して教育を受けると、次の3つのメリットが得られます。

  • 場所や時間を問わず好きなタイミングで受講できる
  • 自分のペースで受講が可能
  • 印象に残りやすく、知識が定着しやすい


研修動画は場所や時間にとらわれず、社員の好きなタイミングで受講できます。

動画は何度も見返せるため、従来の対面研修やオンライン研修のように聞き逃してしまう心配もありません

また視覚を使った動画は印象に残りやすく、講義を聞いているだけの研修よりも業務のイメージがつかみやすくなります。

テキストを何度も読むより、知識も定着しやすいので少ない時間で効率よく学べるのも魅力です。

3. 動画研修に適しているものとは?

研修動画はさまざまなメリットがありますが、動画に適している内容と適していない内容があります。

研修を行う際、動画が適している内容の一例を確認してみましょう。

  • 新人マナー研修
  • 接客・掃除・営業などの研修
  • 機械などの操作マニュアル
  • 情報セキュリティ・コンプライアンスなど社内研修


視覚的にわかりやすい動画は、手順や細かい動作の研修に向いています。しかし必要な道具一覧紹介や機械の部品名称の紹介など、一時停止してより細かい確認が必要なものは動画には適していません

より効率的に社員教育を行う場合は、研修動画のほかにマニュアルを用意しておくといいでしょう。

研修動画を作成する際のポイント

研修動画を作成する際は社員へ必要な内容を伝えるために、わかりやすくまとめなければなりません。

ここからは研修動画を作成する上で、押さえておきたいポイントを具体的にご紹介します。

1. 研修動画のコンテンツスタイル

研修動画には3つのコンテンツ形式があります。それぞれ適している研修内容が異なるので、ここでしっかりと確認してみましょう。

  • セミナー型コンテンツ
  • ドキュメンタリー型コンテンツ
  • マニュアル型コンテンツ

 

形式1. セミナー型コンテンツ

講師が複数の社員へ研修内容を説明、解説する従来のスタイルに近いのが、セミナー型コンテンツです。

撮影方法には実際の講義を撮影する方法、講師が社員に向かって語りかけているように解説する方法の2通りあります。

新入社員研修やマナー研修などで採用されているケースが多く、主に社内研修に使用されるスタイルでしょう。

形式2. ドキュメンタリー型コンテンツ

ドキュメンタリー型コンテンツとは、先輩社員の1日や社長挨拶など実際に働いている様子や企業理念を伝えるときにおすすめのスタイルです。

ストーリー性がある動画が作成できるため、社員も見ていて飽きず共感しやすいでしょう。

業務へのこだわりや効率化のためにしていることなど、マニュアル化出来ない部分を動画化できれば、より印象に残りやすくなります

形式3. マニュアル型コンテンツ

業務の流れや機械の操作方法など、すでにあるマニュアルを動画化したのがマニュアル型コンテンツです。

説明文や図だけを見てもわかりづらい部分も事例を元に学習できるため、より実践的な教育が可能になります。

特に接客マナーやクレーム対応など、言葉だけでは伝えづらいニュアンスもイメージしやすくなり、新入社員の即戦力化も期待できるでしょう。

2. わかりやすい研修動画を作成する3つのポイント

高い研修効果を得るために、次の3つのポイントに注意してみましょう。

  • スマホでも見やすい動画にする
  • 研修内容を明確化し、伝える内容をリストアップする
  • 動画視聴後のアクションを明確化させておく


研修動画を作成する際は、どのデバイスで見ても見やすいよう動画内の文字や音量に工夫が必要です。

仕事中にPCで視聴する社員もいれば、スマホで視聴する社員もいます。そして研修内容は複数のテーマをまとめて動画化するよりも、伝えたい内容のみに絞った方が知識も定着しやすいです。

また研修動画の振り返りテストなど、動画視聴後にすべきことも事前に考えておくとより高い研修効果が得られます。
 

3. より研修効果を高める良い研修動画とは?

作成する研修動画によって、研修効果の高い良い動画と悪い動画があります。

研修効果の高い良い動画を作成するためにここで内容を確認してみましょう。

良い動画 悪い動画

◯ 1つの研修テーマで覚えやすい

◯ 1本20分程度の適した長さ

◯ 必要最低限の編集で見やすい

✕ 内容が複雑で覚えにくい

✕ 1本の動画が長すぎる

✕ 効果音や装飾が過剰で見にくい


研修動画として良い動画とは、1つのテーマを具体的にまとめた短い動画です。

多くの内容を研修したい場合でも1つのテーマ毎に研修動画を作成したほうが、再編集が必要になった場合も手間がありません。最後まで集中して見てもらうためには、動画の長さも重要です。

また研修動画として過剰な演出は、研修内容が理解されにくくなってしまう原因になってしまいます。できるだけシンプルに、短く、スマートな動画作成を意識してください。

4. 研修動画の導入事例

ここで研修動画を導入している企業の事例について2つご紹介します。

事例1. 株式会社フレッシュネス|動画と画像を使って、レシピを確認できるため先輩スタッフが忙しくても作業が進められる

株式会社フレッシュネスでは、フレッシュネスバーガー店舗内で誰でもわかりやすいレシピ動画を活用しています。

レシピを覚えるまで動画を確認しながら材料や動作を確認できるため、新人スタッフ1人でも作業を進められるようになっています。

動画を確認すれば基本的な作業は1人でできるので、教育担当の負担も大幅に軽減されている事例です。

事例2. 株式会社ANA|iPadでどこでも研修内容を確認できるようにし、教育時間を短縮

大手航空会社であるANAではiPadを用いた研修動画を採用し、教育期間の短縮に成功しています。

今までは搭乗機種毎に乗務マニュアルが用意されていましたが、iPadの導入を機にすべてマニュアルを電子化

そして乗務の合間に必要な動作などを確認できるよう研修動画を活用し、実務をこなしながら振り返りがしやすい環境になりました。

研修動画を制作する流れ

ここからは一般的に行われている研修動画の作成手順について、具体的にご紹介します。

1. 研修動画作成の手順

研修動画を作成する手順は次の5ステップを意識してみましょう。

ステップ1. 研修テーマを決める

ステップ2. 動画スタイルを決める

ステップ3. 動画の配信方法を決める

ステップ4. 台本、出演者を決める

ステップ5. 研修動画の撮影・編集

 

ステップ1. 研修テーマを決める

まずは研修動画にしたいテーマを決定し、どのレベルの研修を行うのか、研修対象者は誰なのか具体的に絞っていきましょう。

テーマがしっかり決まっていると、この後の動画撮影もスムーズに撮影できます。

研修テーマの決定に迷った時は、動画で伝えなければならないこと・研修対象者のレベルに合わせた内容にすることを意識してみてください。

ステップ2. 動画スタイルを決める

テーマが決まったら動画スタイルを決めましょう。例えば新入社員に向けた研修動画を作成するのであれば、マニュアル型コンテンツがおすすめです。

適したコンテンツスタイルが選択できれば、飽きずに最後まで動画を見てもらえる可能性が高まります。また研修動画は1本が長すぎると社員の集中力が切れてしまうので、長くても1本20分程度でまとめましょう。

いくつかの動画に分割したほうが、社員のペースで見てもらいやすくなります。

ステップ3. 動画の配信方法を決める

研修動画をどのように配信するか動画作成の前に決めておくことで、動画編集が楽になります。

社員のスマホでも見られるようにするのであれば、スマホでも見やすいよう文字は大きめにするなど工夫が必要です。

社内のみで閲覧できるのか、社員のデバイスでも閲覧できるのか、早めに決めておきましょう。

ステップ4. 台本、出演者を決める

ステップ2で決めたスタイル・動画の長さになるよう台本を決めます。

最初から細かく作り込むよりは、全体的な構成をざっくりと決めてから細かい部分を詰めた方が、ストーリーがまとまりやすいです。また出演者にも事前に台本を確認してもらえると、よい自然な動画が撮影できるかもしれません。

ステップ5. 研修動画の撮影・編集

最後のステップで注意しなければならないポイントは、できるだけブレなく、余計な音が入らないよう撮影することです。

三脚や小型マイクを用意して撮影できるとブレのない、見やすい動画が撮影できます。また編集についても過剰になりすぎず、最低限のテロップや効果音だけにしておきましょう。

2. 動画と合わせてマニュアル作成もおすすめ

より高い研修効果を得るためには、動画のほかにマニュアルも欠かせません

動画だけではわかりにくい部分をマニュアルで補完できれば、社員も深い知識が身につけられるでしょう。しかしマニュアル化されていない業務を一からマニュアル化するには、多くの時間と労力がかかります。

そこで誰でも簡単にマニュアル作成できるようにサポートしてくれるのが、マニュアル作成ツールです。

マニュアル作成ツールは、初めてマニュアル作成を行う場合でも簡単にできる直感的な操作が特徴です。

ツールによっては、効果の高いマニュアル作成講座やマニュアル作成委託もできる機能が搭載されています。

これから自社に研修動画を導入しようと検討しているのであれば、マニュアル作成ツールも同時に導入してみるといいでしょう。

おすすめマニュアル作成ツール4選

マニュアル作成をサポートしてくれるマニュアル作成ツールですが、それぞれ特徴があり、利用するための月額費用なども異なります。

ここからは具体的な機能と料金とともに、おすすめのマニュアル作成ツールをご紹介します。

1.王道マニュアル作成ツール『Teachme Biz』

画像出典元:「Teachme Biz」公式HP
 

特徴

Teachme Bizは、認知度も非常に高い王道のマニュアル作成ツール。小売・飲食・宿泊・製造・ITなど幅広い業種で使われています。

マニュアルの作成だけでなく浸透や改善までサポートする機能があります。

機能性の高さの代わりに料金は月額5万〜30万円とやや高めにはなっています。

機能

・マニュアル作成機能
感覚的な操作で、かんたんにマニュアルをスピーディーに作成

・マニュアル承認機能
マニュアルの公開・更新時の承認フローの設定をして、品質維持を図れる

・トレーニング機能
新人教育のコース作成・配信ができる

料金プラン

初期導入にかかる費用はいずれも50万円で、編集アカウントと閲覧アカウントの数で月額(5万円〜30万円)が変動します。

どのプランでも閲覧回数・マニュアル作成の回数が無制限で利用できます。

詳細は資料をご参照ください。

 

 

2.操作性の高さが魅力!『tebiki』

画像出典元:「tebiki」公式HP

特徴

tebiki(テビキ)は、誰でも簡単に動画マニュアルが作れ、スタッフの習得度合いを管理できるマニュアル作成ツール。

製造業・サービス業・IT企業や会計事務所まで、幅広い業種・業界で実績があるのも特徴です。

動画マニュアルは扱えるファイルの種類が多く、また編集がしやすいと評判。

自動字幕機能や100ヶ国以上の自動翻訳機能も搭載しています。

機能

・直感的に操作できる動画マニュアル作成機能
シーンカット、静止などもかんたんに編集できる

・習熟度をクラウドで管理
誰がマニュアルをみたか、できるようになったかをレポートで管理

・100ヶ国語以上に対応
ボタン1つでマニュアルを自動翻訳

料金プラン

無料トライアルがあります。詳細は資料をご参照ください。

 

 

3.マニュアルの精査から配信までトータルサポート『はたらきかたマニュアル』


画像出典元:「はたらきかたマニュアル」公式HP

特徴

マニュアルの調査・作成委託・クラウド編集・配信という4つのサービスから成る業務マニュアルの総合サービスです。

全ての機能を利用することはもちろん、必要なものだけを個別に契約することも可能なので、自社の課題に合わせたオーダーができる使い勝手のよいサービスです。

多言語化・リライトにも対応。マニュアルの電子化や現場とのミスマッチに悩んでいる会社にうってつけです。

機能

・調査、分析サービス
ワークフローを調査・分析し、マニュアルを精査

・マニュアル作成
HTML化・多言語化・構成設計もお任せ可能

・マニュアル作成エディター
クラウド上でマニュアルを作成できるツール

料金プラン

スタンダードプランは月50,000円。20ユーザー・10マニュアル・10GBストレージの範囲で使用可能です。

無料トライアルすることができるので、まずは自社に合うか確認してから導入することをおすすめします。

料金詳細は資料をご参照ください。

 

<起業ログでの資料請求で無料トライアルができる!>

起業ログからの資料ダウンロードで特別に1ヶ月間の無料トライアルが可能に

無料期間延長をご希望の場合は、備考欄に「1ヶ月間の無料トライアル希望」とご記入をお願いします。

※無料トライアル期間は本来14日間です。

 

4.直感的に操作ができる!『iTutor』


画像出典元:「iTutor」公式HP

特徴

iTutor(アイチューター)は、高品質なマニュアルを「取込・編集・出力」の簡単3ステップで作成できるツール。

マニュアルの理解度を高めるのに効果的と言われるe-ラーニングコンテンツも、ドラッグ&ドロップの基本操作でスピーディーに作成ができます。時短作業ができ、コスト削減も実現できる優れもの。

機能

・スピーディーな取込
キャプチャーツールの利用で、動画も含む既存のコンテンツを有効に、かつスピーディーに取り込むことができる

・便利な編集ツール
取り込み後のキャプチャーは、操作手順等が自動でコメント化され、編集ツールで自由に加工・編集が可能

・あらゆる用途へ出力
ドキュメント形式、ムービー形式、HTML形式への書き出しが可能

料金プラン

  • Mac専用エディション:15万円〜
  • エントリービデオエディション(動画のみ):25万円〜
  • エントリーオフィスエディション(動画なし):25万円〜
  • スタンダードエディション:45万円〜
  • プロフェッショナルエディション:60万円〜

 

まとめ

研修動画は企業にも社員にも大きなメリットがあるため、できるだけ早く導入したい教育スタイルです。

今回の記事をまとめると、以下のようになります。

  • 研修動画は企業・社員にもさまざまなメリットがある
  • 従来の研修スタイルよりも教育コストが削減できる
  • 動画を集中して視聴してもらうために適したコンテンツスタイルを選択する
  • 動画を作成するときは「1つのテーマを短く・シンプルに」
  • 研修動画とマニュアルを合わせれば、より高い研修効果が得られる


マニュアルも研修動画と合わせて導入すると、高い研修効果が期待できます。効率の良い社員研修が行えるので、ぜひ今回ご紹介したマニュアル作成ツールを使ってみてください。

画像出典元:写真AC

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