研修の効果をアップさせるために、アクティブラーニングを取り入れる企業が増えています。
それに伴い導入を検討しているが、アクティブラーニングを取り入れるとは具体的に何をどうすることなのかよくわからないという意見があります。
この記事では、アクティブラーニングと従来の学習法との違い、必要とされる学習態度、学習方法を取り上げます。
この記事を読めば、アクティブラーニングを取り入れる方法がわかります。
このページの目次
まず最初にアクティブラーニングの意味を説明します。
アクティブラーニングは学修者(生徒や学生、研修参加者)が受け身ではなく、自分の方から能動的・積極的に学ぶように設計された学習法を指します。
その学習法には、グループディスカッション、ディベート、グループワークなどが含まれます。
ちなみに、文部科学省の資料では、アクティブラーニングを以下のように定義しています。
教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた れ教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。
アクティブラーニングが注目されるようになったのは、企業が「主体性」「問題解決力」「生産性」「創造性」といった要素を持つ人材を求めるようになったからです。
アクティブラーニングの定義やそれに含まれる学習法からわかるように、教師や上司からの指示を待つような人材ではなく、自分で課題を発見し、周囲と協力しながらそれを解決できる方法を探し、解決できる人材育成を目的としています。
こうした背景があるので、学校だけでなく企業研修でもアクティブラーニングが注目されるようになりました。
ラーニングピラミッドとは、学習方法と平均学習定着率の関係をミラミッドの図で表したものです。
ラーニングピラミッドでは「実践」が学習定着率の高い学習法とされています。
グループ討論・体験・人に教えるは、認知プロセスの可視化、知識の活用というアクティブラーニングの目的を達成するうえで大切な学習法です。
次にアクティブラーニングを実践する際に必要な姿勢を3つ紹介します。
アクティブラーニングの方法として一般的なものにグループ討論・体験学習・人に教えることがあります。
これらアクティブラーニングを実践するために必要なのが「予習」です。
グループ討論に参加する前から実際に参加するまでの流れを説明します。
グループ討論の研修前
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講義やグループ討論の最中
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アクティブラーニングの技法を取り入れた研修で学習効果を得るためには、予習ありきの姿勢で参加しなければなりません。
アクティブラーニングを実践しそこから効果を得るためには、受け身の姿勢ではなく「主体的に参加・学ぶ姿勢」が重要です。
主体的な姿勢には具体的に以下のものがあります。
研修に参加する社員が自分でこうした姿勢を培ったり、企業が主体的に参加・学習できる環境を整備すれば、アクティブラーニングにより研修の効果はアップします。
アクティブラーニングに含まれるグループ討論や人に教えるには、「考えが異なる人とのコミュニケーション」が関係します。
研修における考えが異なる人とのコミュニケーションとして以下のシーンが想定できます。
考えが異なる人と遭遇しても、その人たちとのコミュニケーションを通じて、課題を解決する方法を見つけたり自分の見聞を広めることが可能です。
さらに、「予習」の段階で個人で考えたことを前提に、意見交換や討論の中で新たな考えに気づいたり、自分の考えをより妥当なものにすることもできます。
アクティブラーニングの具体的な方法はグループワークやディベート、ディスカッションなどの一般的な方法を含めると20以上の種類になります。
この部分では、その中から企業研修でも利用可能な4つの方法を紹介します。
Think-Pair-Share(シンク・ペア・シェア)は、その名前のとおり、自分で意見を考えて、それをペアになって共有したり議論し、さらにその意見を大人数でシェアするという学習法です。
この学習法の目的は、自分の意見と他の人の意見を比較することで、自分の理解や考えを深め、明確にすることです。
1. インストラクターが提出した課題について1人で数分間思考する(例:○○が✖✖な状況のとき、あなたが一番正解だと思う行動は?といった課題)
2. 二人一組のペアでお互いに自分の解答を伝え合い議論する
3. お互いの見解が異なる場合は、それぞれの見解の根拠を確認し、可能であれば見解を合わせる。それが不可能な場合はそれぞれを独立した意見とする。
4. 4~6人のグループもしくは参加者全員で、手順2.3で議論した内容を紹介する
ジグソー法とは、ひとつのテーマに対する知識をグループに参加するメンバーに断片的に提供し、それをグループメンバーとの対話や質疑応答のなかでひとつの全体像として再生するという学習法です。
この学習法の意図は、自分の知識や理解したことを説明する能力を育むことです。
互いの話を聞いて理解する必要があるので、話し合いが自然に発生し、1人で学習するよりもより深い知識を構築できます。
1、ホームグループを作る
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2、エキスパートグループを作る
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3、ジグソー活動
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ピアインストラクションは大人数が参加する研修でも利用可能なアクティブラーニングの学習法のひとつです。
ピアインストラクションの特徴は、研修参加者同士で議論し、教え合う点です。
これにより講義を聴くだけでは得られないような点を理解できる、正しい答えを知っている参加者はそれを他者に教えることで、知識の整理と定着が促進されるという効果が生まれます。
1.あるテーマについて短い講義を行う
2. 選択肢問題を出題する
3. 参加者は自分で答えを考えて、選択肢のうちのどれかに投票する
4. 集計された投票結果を参照しながら、参加者は隣同士で議論する
5. 同じ問題で再投票する
6. 正しい答えについて解説する
実際的な活動体験を通じてチームワーク、リーダーシップ、特定分野のスキルやコミュニケーション能力の強化を図ることを目的とした学習方法です。
企業研修の体験学習などに活用されます。
アクティビティを通じ、チーム力やコミュニケーション能力を養う、自分の限界に挑戦し、自分についてよく考えるといった機会を提供します。
画像出典元:「MENTER」公式HP
「MENTER」は、クイズ形式の取り組みやすい学習で、組織のITスキルの強化に貢献するeラーニングシステムです。
デジタルスキル・リモートワークスキル・データ分析スキル・グロースハックの知識まで全9種類の学習コースが用意されているほか、自社の業務に合わせたカスタム講座作成の相談も可能です。
他社のeラーニングのデジタル講座はエンジニアや理系向きのものが多いですが、MENTERは文系人材のITスキルの底上げが可能な点も好評価です。
実際のツールを使用し、一問10分前後で解答できる演習問題を解きながら実践力を養う研修スタイルが特徴で、解答は画像や文章、動画で確認することができます。
受講者の苦手項目や成長過程を可視化できるダッシュボード機能も充実しています。
初期費用なし。20名以以下の場合は、月額5万円。20名以上の場合は、月額1名2500円(税抜)。
画像出典元:「LearnO」公式HP
独自の教育テキストや研修内容に沿ったeラーニング開講を目的としている会社に合ったサービスです。
初めから講習が揃っているわけではなく自社での準備が必要なため、一から教育体制を整えたいと思っている企業にはあまり向いていません。
PDFコンテンツ・動画コンテンツ・テスト問題のいずれかがあればすぐに運用スタートできますが、教材が自社で整っていない場合には、コンテンツ制作会社の紹介は行ってくれるようです。
同時アクセス数は実質無制限なので、社員数が1,000人以上などの大規模の会社でも多く活用されています。
プラン | 初期費用 | 月額費用 | 特徴 |
4,900円プラン | 0円 | 4,900円~/50人~ | 動画なしの最安プラン |
標準プラン | 0円 | 14,900円~/100人~ | 動画ありの安心プラン |
教育設計プラン | 0円 | 要見積もり | 専門家が要望に合わせて開発 |
最安値はユーザー数50人までの月額4,900円プランです。
これは、ID数に換算すると1IDあたり98円〜という価格になっております。
1か月の無料トライアルが可能なため、まずは試験的に使用してみることをおすすめします!
『playse. eラーニング』は、教材3,000レッスンが見放題なので教材を選ぶだけですぐに始められます。
動画・スライド・PDFなど自社教材の簡単アップロードや、Zoom連携でのオンライン集合研修なども可能です。
利用料金は有効ID数分のみの支払いとなり、IDの有効と無効は簡単に切り替えられるのでコスト面で無駄のない運用ができます。
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月間の受講者 | 初期費用 | 月額費用 |
30人まで | 100,000円 | 15,000円 |
31人~500人 | 100,000円 | 500円/1ID |
501〜1000人 | 100,000円 | 400円/1ID |
1001人以上 | 100,000円 | 300円/1ID |
アクティブラーニングの意味、アクティブラーニングを実践するために必要な姿勢、具体的な方法を取り上げました。
企業でもeラーニングシステムを導入すれば、効果的にアクティブラーニングを実施することができます。
企業が必要とする生産性や問題解決力に優れた人材を育成するために、eラーニングシステムの導入、アクティブラーニングを取り入れた研修の実施をぜひ検討してください。
画像出典元:Pexels