TOP > SaaS > マーケティング > 市場調査 > リードジェネレーションとは?画像で簡単解説!11の手法・注意点や事例も紹介
リードジェネレーションで自社に関心のあるリードを生み出すことは、営業活動の効率化・リソースの最適化、さらには長期的な顧客との関係構築に有益です。
ただしやみくもにリードを集めると、質が低く次のステップにつながりません。
ターゲティングや手法の選択を戦略的に行って、質の高いリードを獲得することが必要です。
本記事では、リードジェネレーションの概要や手法・注意点、さらにはリードジェネレーションの成功事例をご紹介します。
このページの目次
リードジェネレーションとは、「リードマーケティング」における最初期の段階です。
自社のサービスや商品に興味を持つリード(見込み顧客)を獲得することを指します。
リードマーケティングとは、確度の高いリードを営業部門に引き渡し受注につなげるまでの活動全般です。
最初に獲得したリードの量や質がその後のマーケティング活動に大きな影響を与えるため、リードジェネレーションは非常に重要なプロセスといえます。
リードの量と質を担保するため、リードジェネレーションでは以下のような情報を収集するのが一般的です。
基本的な個人情報 |
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企業情報 |
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興味・関心に関する情報 |
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これらの情報はセミナーや展示会での名刺交換、Webサイト上のフォーム入力、資料ダウンロード時のアンケートなどで収集されます。
収集した情報を元に担当者はリードの購買意欲や製品への適合度を評価し、適切なフォローアップにつなげる流れです。
リードジェネレーションは、企業が成長していくために欠かせない活動です。
どのような企業も、新規顧客の開拓なしには継続的に利益を上げることができません。
リードジェネレーションによって販売機会を常に生みだしていくことは、顧客基盤を拡大する上で必須です。
またリードジェネレーションによって質の高いリードを獲得することは、マーケティング戦略や営業活動の確度を高めます。
「商談が効率化し、販売サイクルが短縮される」「ターゲットに刺さる効率的なキャンペーンを展開できる」などのメリットがあり、企業の競争力強化にも有益です。
リードナーチャリングとは、獲得したリードとの関係を構築し、育てていくプロセスです。
一方リードクオリフィケーションは、育てたリードの中から確度の高いリードを選別し、営業部門に引き渡すプロセスを指します。
これらのプロセスを適切に移行していくことで、営業活動の効率化や顧客エンゲージメントの向上を期待できます。
リードの情報は、オンライン・オフラインでのさまざまな活動によって収集されます。
リードジェネレーションで実施される、11の主な手法についてご紹介します。
インバウンドマーケティングで得た顧客は「自発的に情報を求めてきた」という点に大きな価値があり、確度の高いリードになる可能性があります。
インバウンドマーケティングで顧客を惹きつける方法を見ていきましょう。
デジタル広告の中でも、リードジェネレーションには「リスティング広告」が有効といわれています。
リスティング広告とは、特定のキーワードを検索したユーザーに対して興味・関心に沿った広告を提示するマーケティング手法です。
「検索」という行動を起こしているユーザーのみを対象としているため、比較的質の高いリードを獲得できます。
SEO(検索エンジン最適化)対策を行って自社サイトへの流入を増やす手法です。
自社のサイトが検索エンジン上位に表示されることで、より多くのリードを獲得できます。
メリットは、サイトが上位にある限り長期的にリードの流入を見込めること。
ただし成果が出るまでに時間がかかることも多いため、戦略的な取り組みが必須です。
リードにとって価値ある情報やコンテンツを提供することで、リードを引き寄せる手法です。
具体的には以下のようなコンテンツでリードの興味を集めます。
コンテンツマーケティングでは、いかにコンテンツの質を担保するかが重要です。
SEOを意識したコンテンツであれば、質の高いリードを長期的に獲得できる可能性があります。
SNSを活用して多くのユーザーにアプローチし、リードを獲得する手法です。
具体的には、自社製品・サービスについて定期的に投稿したり、フォロワーを増やすためのキャンペーンを実施したりします。
SNSは特に拡散性が高く、バズれば短期間で多くのリードを獲得することができます。
プラットフォームの利用料もかからないためコスト効率もよく、小規模企業やスタートアップ企業なども取り組みやすい手法です。
特定のテーマでオンラインセミナーを開催し、リードを獲得する手法です。
開催形態は、ライブ配信、オンデマンド配信、擬似ライブ配信などがあります。
ウェビナーは間口が広いのがメリットですが、興味の薄いリードが混ざりやすい点に注意が必要です。
直接的な接触チャンスがない分信頼関係の構築も難しいため、どちらかというと質より量を求めるときにおすすめします。
企業がプッシュ型でアプローチしてリードを収集するのも一般的な方法です。
アウトバウンドマーケティングによるアプローチについて見ていきましょう。
特定の顧客やユーザーに直接メッセージを送るアプローチ手法です。
商品カタログ、プロモーション情報、ニュースレターなど、必要な情報を顧客ニーズに合わせた形態で送信します。
ターゲットに特化した内容を送信することで、質の高いリードを獲得することが可能です。
ターゲットに電話を掛けてアプローチし、商談のチャンスにつなげる手法です。
相手の反応を見ながらやり取りできる、疑問や課題についても即時に対応できるなどの理由から、特にtoBマーケティングのリードジェネレーションにおいて重視されています。
特定の業界・テーマに関連する展示会やイベントに参加して、自社製品に興味のある顧客と接触するアプローチ手法です。
規模の大きい展示会やイベントであれば多くのリードを獲得できますが、全てのリードの確度が高いわけではありません。
リードの質は玉石混交になりやすく、続くリードジェネレーション・クオリフィケーションの質がより重要です。
マーケティング活動のDXも進んでおり、AIやチャットボットを活用したマーケティングも盛んです。
デジタル技術を活用したリードジェネレーションの手法についてご紹介します。
企業サイトやECサイトにチャットボットを常駐させ、顧客対応を一任する手法です。
チャットボットは顧客と対話中に情報を収集し、リードを獲得します。
チャットボットに顧客対応を一任するメリットは、24時間対応が可能なこと・顧客に疑問の自己解決を促せることです。
必要な情報を最適なタイミングで提供できれば、顧客の購買意欲やエンゲージメント向上を期待できます。
注意点は、チャットボットの対応には限界があること。
複雑な課題については、人間のサポートと連携が必要です。
顧客データをAIが分析し、顧客ごとに最適化された体験を提供する手法です。
具体的には、以下のような手法があります。
顧客一人ひとりに最適化された体験を提供することで、質の高いリードを生成できます。
特定の優良企業にターゲットを絞ってマーケティング施策を最適化する、toB向けのマーケティング手法です。
実施の際は、顧客リストの中から最も価値の高いアカウントを特定・選択します。
特定の企業にリソースを集中させることで、営業活動の効率化・成約率の向上を実現できます。
ABMの成否に大きく関わるのはターゲティングです。
ターゲットの選定や行動分析にAIを導入することにより、ターゲティングの精度が大幅に向上します。
アプローチのタイミングや手法も測りやすくなり、よりリードに刺さるパーソナル体験の提供が可能です。
リードジェネレーションには、リスクといえる面もあります。
4つのリスクとその対策について見ていきましょう。
リードジェネレーションにおいてターゲット設定を誤ると、興味を持たない層や購買意欲の低い層を引き寄せてしまうことになります。
量があっても確度が低く、成約につながりません。
確実にターゲットを絞るには、以下の対策が必須です。
ターゲットが明確化すれば、ムダ打ちのないアプローチが可能です。
獲得できるリードの質も向上し、成約につながりやすくなります。
提供するコンテンツの質が低いと、狙ったターゲット層の関心を引くことができません。
コンテンツマーケティングを展開しても、集まるのは質の低いリードばかりになります。
コンテンツの制作に当たっては、以下のポイントを意識してください。
顧客が求める情報を適切に提供することが、質の高いリード獲得につながります。
KPIの設定が不適切だと、リードジェネレーションでの施策について正しく効果を測れません。
リードの量が集まらない・質が悪いなどの問題が発生したとき、改善点が見えにくくなります。
施策の効果の達成度も見えにくく、担当者のモチベーションを維持できないのもデメリットです。
リードジェネレーションでは、主に以下の指標がKPIに設定されます。
自社の状況や課題に合わせて、最適なものを選択してください。
KPIを適切に設定することで、リードジェネレーションの状況の可視化・状況の改善が容易になります。
リードジェネレーションで収集した個人情報が漏えいすると、企業は個人情報保護法違反に問われるリスクがあります。
顧客の情報は適切に管理・保護し、外部に流出させないことが必須です。
リードジェネレーションで個人情報を収集するとき、注意したいのは以下のポイントとなります。
万が一個人情報が漏えいした場合は、個人情報保護委員会に報告し、本人へ通知しなければならない決まりです。
参考:「個人情報保護法」を分かりやすく解説。個人情報の取扱いルールとは? | 政府広報オンライン
ここからは、リードジェネレーションにおける企業の成功事例をご紹介します。
株式会社アシストは従来の営業手法を脱却し、ABMで優良顧客の増加を果たしました。
まずは既存の優良顧客へヒアリングを実施し、「解決できてよかった」と思えた課題を調査。
結果を元に顧客の課題を解決できるソリューションを具体化し、提案資料を作成しました。
次いでターゲットアカウントのリストを作成し、「自社が解決できそうな課題」を抱えている企業のみをターゲットとしたのです。
「幅広い顧客に浅く刺さるマーケティング」ではなく「狭い範囲の顧客に深く刺さるマーケティング」にスイッチすることで、アプローチの成果は大幅にアップ。
メール配信数に対する資料請求の割合は約4.6倍になり、商談につながるきっかけを数多く創出できるようになりました。
参考:株式会社ALUHA|株式会社アシスト様のABMコンサルティング成功事例「ターゲットアカウントへの強みを活かした価値提案と案件創出」
SATORI株式会社が実施しているのは、コンテンツマーケティングによるリードジェネレーションです。
自社ブログ「SATORIマーケティングブログ」の運営により、マーケティングに興味を持つ顧客に有益な情報を提供。
詳細な情報が欲しい人はダウンロードページへ誘導し、良好な関係を構築しています。
またコンバージョンにつながらなかった「アンノウン・リード」に対しても、閲覧履歴に基づいて興味・関心のありそうなコンテンツを提案したり資料請求のポップアップを表示したりして、緩やかなつながりを維持しました。
さらに離脱したリードにはリターゲティング広告の追撃やプッシュ通知などでアプローチを続け、再訪を促すことに成功しています。
参考:SATORI株式会社 【わかりやすい】リードジェネレーションとは?具体的な手法と事例も紹介
リードジェネレーションは、企業がリードを獲得するためのプロセスや活動全般です。
質の高いリードを獲得することで企業は商談の機会が増え、売上増加、引いては、継続的な企業成長を実現できます。
リードジェネレーションの手法は、SEO・コンテンツマーケティングなどとさまざまです。
まずは自社のターゲットのペルソナを明確化し、効果的な手法とタイミングを選択してください。
画像出典元:O-DAN