インテントセールスとは、ユーザーがWeb上で行った行動履歴をデータ化し、企業のニーズや課題に適切なアプローチを行う営業手法です。
海外ではすでに定着した営業手法であり、従来の営業よりも効率的に営業できるため、国内でも導入する企業が増えてきました。
今回はインテントセールスを導入するメリット、従来の営業方法との違いを確認しつつ、導入手順について詳しく解説します。
また、おすすめのインテントセールス支援ツール6選も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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このページの目次
インテントセールスとは、顧客の購買意欲や行動を解析し、ユーザーの興味関心を基にしたマーケティング手法です。
「インテント」とは意図や目的を意味し、顧客のWeb上の行動をデータ化して、営業に役立てます。
ここからはインテントセールスの手法やメリット、従来の営業方法との違いについて解説します。
インテントセールスは顧客の行動データをリアルタイムで収集し、そのデータを活用して適切なタイミングでアプローチする営業手法です。
主にBtoBで用いられ、従来の営業方法よりも効率的な営業方法として近年注目されてきました。
インテントセールスに使えるインテントデータには下記のような種類があります。
1stパーティデータ | 自社サイトの行動履歴やユーザーアンケートなどから得たデータ |
2ndパーティデータ | パートナー企業が収集し、自社に提供されたデータ |
3rdパーティデータ | 外部企業が収集して公開しているデータ |
たとえば、Webサイトの閲覧履歴やSNSの投稿データを活用して、ユーザーのニーズを分析し、購買意欲が高まった瞬間にアプローチします。
特定のサイトや製品を閲覧している顧客をピックアップできれば、興味や関心、現状の課題が把握できるため、商談の成功率も向上するでしょう。
インテントセールスを導入するメリットは次の3つです。
インテントセールスの大きなメリットは、データを活用して顧客ニーズを把握することで確度の高いターゲティングが可能になることです。
顧客の行動を分析して、適切なアプローチ方法が選択できるため、営業効率と成約率の向上が期待できるでしょう。
また、絞り込んだターゲティングと営業効率の向上により、マーケティングコストの削減ができるのもインテントセールスのメリットです。
効率的な営業方法とされるインテントセールスですが、もちろんデメリットも存在します。
インテントセールスのデメリットは大きく分けて3つです。
データを活用するインテントセールスは、データを収集するためにツールの導入、またはサードパーティーからの提供が必要です。
また、収集したインテントデータにはプライバシー情報が含まれている可能性があり、厳重な管理も求められます。
日頃から適正なデータの管理や更新に力を入れている企業であっても、インテントデータの取り扱いには注意しなければなりません。
インテントセールスと従来の営業方法には、営業範囲に明確な違いがあります。
従来の営業は、大量の見込み客に対して一斉にアプローチをし、興味を示した相手に商談を取り付ける方法が主流でした。
一方、インテントセールスは特定の分野や製品に興味を示している顧客に対してピンポイントにアプローチするため、精度の高い営業が可能です。
これまでは営業担当の経験や勘、ヒューマンスキルに頼ったアプローチが多くありましたが、インテントセールスはデータに基づいて営業活動を行います。
また、実際に対面せずともWeb上で営業活動ができるため、時間や場所にとらわらず、効率的に営業できるのも従来の営業と大きく異なる点でしょう。
サービス名 | 特徴 | 無料トライアル | 外部ツール連携 |
Sales Consulting |
国内最大級の550万件以上のデータベースと独自開発のBIツール | 無料カウンセリング あり |
あり (Salesforceなど) |
infobox | 数十万社の企業データベースを使い絞り込む | 要問合せ | あり (各種SFA・MAツール) |
Sales Marker | 日本初のセールスシグナル導入 | 無料デモあり | あり (HubSpot、kintoneなど) |
SalesNow | 成果が出るまで手厚いサポートが特長 | 5日間 | あり (Salesforceなど) |
Bombora | 世界中のBtoBデータを収集 | 無料デモあり | あり (マルケトなど) |
Aberdeen | Webマーケティングに強い | なし | あり (サービス非公開) |
Select DMP | タグ設置で簡単導入 | なし | 要問合せ |
画像出典元:「Sales Consulting」公式HP
株式会社レキシは、セールスとコンサルティングを組み合わせた「Sales Consulting」を提供しています。
経営戦略に基づくマーケティング・営業戦略の策定やその実行までをワンストップでサポートしつつ内製化へ向けたノウハウの移植までを行い、アポイント獲得に留まらない営業代行・セールスコンサルティング事業を展開しています。
ただし、月額費用など料金の詳細の公表がされておらず、問合せ・面談後に見積もりとなります。
契約までは最短で3日です。
評価の高いポイント3つ★★★
料金の詳細や見積もりについては相談・面談が必要となります。
詳しい内容について一度、問い合わせてみるのが良いでしょう。
画像出典元:「infobox」公式HP
infoboxは、精度の高い営業リストの作成から決裁者把握、受注分析までが一気通貫で可能な営業データプラットフォームで、インテントセールスとして活用できます。
従業員規模や業種といった基本情報はもちろん、顧客のウェブ行動ログ=インテントデータを活用し、顧客のタイミングとニーズを可視化。
日本国内企業数十万社のデータベースの中から、自社のサービスを検討している企業を絞り込めます。
アウトバウンド営業の企業リスト作成や、ハウスリストでの掘り起こし施策が推進できます。
評価の高いポイント3つ★★★
infoboxは、月額固定、アカウント数無制限で利用できます。
料金の詳細については問い合わせが必要です。
月額固定として、全てのデータベース機能とスコアシステム機能が利用可能です。
※提供機能については開発状況により変更となる可能性あり
画像出典元:「Sales Marker」公式HP
「Sales Marker」は、日本で初めてWeb検索によるセールスシグナルを搭載したインテントセールス支援ツールです。
Web検索のキーワードなどリアルタイムのインテントデータが収集できるため、商談の確度が上がりやすく、案件化率の向上が期待できるでしょう。
アポ率・成約率がともに2倍になった事例もあり、インテントセールスを始めたい企業にぴったりです。
導入から定着まで専任コンサルタントによる手厚いサポートが利用できるのも、安心できるポイントです。
評価の高いポイント3つ★★★
初期費用・月額利用料共にプランによって異なりますが、最小利用料は40万円前後となっています。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「SalesNow」公式HP
「SalesNow」は、全国540万社の企業データベースを活用したインテントセールス支援ツールです。
業界最大級のインテントデータが毎日更新されているため、常に最新で正確なデータを基に顧客へアプローチできます。
導入開始から2週間で30件の商談を獲得した事例やホワイトリストの作成時間がほぼ0になった企業も。
成果が出るまで最短で週次、30分〜1時間ほど専任担当とミーティングができるのも心強さを感じるでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「Bombora」公式HP
「Bombora」は、世界65カ国以上で利用されている世界的に有名なインテントセールス支援ツールです。
アメリカではさまざまな賞を受賞するなど、、世界中のBtoB企業のビジネスリサ―チに活用されています。
日本語未対応のため、少しとっつきにくい面はありますが、事業の世界進出を検討している中小企業やミニマムな業務負担を軽減したい企業におすすめです。
評価の高いポイント3つ★★★
利用するデータ量によって料金が異なるため、詳細についてはお問い合わせが必要です。
画像出典元:「Aberdeen」公式HP
「Aberdeen」は、Bomboraと同じく世界中のインテントデータが活用できるインテントセールス支援ツールです。
さまざまな市場を30年以上調査した実績を生かし、実用性の高いインテントデータを提供しています。
競合ツールと比較すると、Webサイトの閲覧数やCV率、離脱率などを含め、Webマーケティング領域に強いレポートが手に入ります。
評価の高いポイント3つ★★★
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「Select DMP」公式HP
「Select DMP」は、インテントデータを収集したいページにタグを設置するだけで、ターゲットが絞り込めるインテントセールス支援ツールです。
事前にシミュレーションしておいたキーワードをもとにセグメントを作成しつつアプローチを行いますが、収集したデータに合わせて変更できます。
自社内にある企業データや名刺リストとのデータ統合も可能なため、効率よく見込み客をターゲティングできるのが特長です。
評価の高いポイント3つ★★★
詳細については、お問い合わせが必要です。
(参考価格:月額18万円〜)
スムーズにインテントセールスを導入するなら、下記のステップで進めてみましょう。
具体的に解説していきます。
インテントセールスを導入するには、まず自社の製品やサービスに興味のある企業、顧客を特定するためにインテントデータの収集が必要です。
ニーズがある顧客が把握できれば、自社製品と親和性の高いターゲット像を特定しやすく、適切なアプローチが可能になります。
ただし、インテントデータは収集しただけでは活用しきれないため、顧客の興味関心、ニーズに変化がないかリアルタイムで追っていくことが重要です。
ターゲット層が絞り込めたら、実際にアプローチすべき部署やキーマンを特定しましょう。
特に関心が高いとされる顧客を絞り込み、キーマンにアプローチすることでより購買につながりやすくなります。
最新の組織図や部署の情報など、キーマンに直接アプローチできるよう入念なリサーチを重ねましょう。
効率的なアプローチ方法を選定するためにも、さまざまなアプローチ方法を実施しましょう。
多忙なキーマンであれば、対面よりもメールや架電、SNSなど、短時間で済むアプローチのほうが喜ばれるかもしれません。
インテントセールスにおいて適切なアプローチができているかどうかは、営業活動の評価や定期的なデータの見直しが必要です。
インテントセールスに重要なインテントデータを活用する注意点について解説します。
インテントセールスに必要なインテントデータの収集には、専門的なツールまたはプラットフォームが必要です。
すでに自社でMAやCRMツールを導入している場合は、データの連携のしやすさなど親和性の高さも確認しておかねばなりません。
ツールの互換性を考慮することはもちろん、データフォーマットの違いについても考えておく必要があるでしょう。
インテントデータツールを導入する際は、既存システム、ツールとの親和性を確認しながら導入計画を立てることが重要です。
インテントデータはプライバシー保護の観点から、適切なデータ管理とプライバシーポリシーの策定が必要になります。
特に、外部からインテントデータを取得・購入する場合は、データの信頼性や質、取り扱いについて慎重に運用することが求められます。
収集したデータが正確であることや、品質の維持、定期的なデータの見直しとクレンジングはインテントデータの活用に欠かせません。
収集当時は活用できたインテントデータでも、情報が古くなると顧客ニーズから離れたアプローチになるリスクがあります。
古いデータでは適切なタイミングでのアプローチができず、逆効果になってしまうことも。
顧客の購買意欲を引き出すには、データの更新頻度を高めつつ、常に最新のインテントデータを活用することが重要です。
適切なインテントセールスを行うためにも、データをアップデートし続ける必要があるでしょう。
インテントセールスはターゲットを狙い撃ちして、効率的に商談へつなげるマーケティング手法です。
企業の興味関心、現在の課題などがリアルタイムで把握できるため、一斉架電やメール送信などの手間なく、確度の高い商談が実現します。
特に営業人材の育成や確保に課題を感じている企業に、ぜひ取り入れてほしいマーケティング手法です。
本記事を参考に自社にあったインテントセールス支援ツールを選んでみてください。