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交通事故や近隣トラブルなど、日常に起こるさまざまな法的トラブルを解決する弁護士。
ですが、一般的に50万円~150万円、複雑化しやすい案件では200万円にもなると言われる費用を考えると不安ですよね。
弁護士費用保険なら、毎月少額の保険料を支払うことで、将来、何らかのトラブルが原因で弁護士へ依頼・相談をした際の費用を補償してくれます。
またビジネスにおいても、未払い残業代請求や知的財産権侵害など、トラブルはつきもの。その際に、弁護士費用保険に加入しておけば顧問弁護士を雇うよりも低コストで済む可能性が高いです。
この記事では、弁護士費用保険の概要と比較ポイント、おすすめの法人向け弁護士費用保険をご紹介します。
個人向けの保険を比較したい方は、「個人向け弁護士費用保険」の章をご覧ください。
このページの目次
月々掛金を支払うことで、弁護士に相談する相談費用、依頼した際の着手金などの弁護士費用が補償される保険です。
高額になりがちな弁護士費用を少額の保険料で補償してくれるため、日常・ビジネスで起こる法的トラブルに遭った場合も経済的負担を軽減できます。
弁護士費用保険では「予期しない突発的な事故(特定偶発事故)」と「離婚・相続などのトラブル(一般事故)」のどちらかに該当した場合、補償を受けられます。
ただし、弁護士費用保険には加入してから一定期間の待機期間・不担保期間が設けられており、一般的に以下の期間は保険金が受け取れないことが多いです。
待機期間 | 契約始期(責任開始日)から一定期間、保険金が受け取れない期間を指します。 一般的に、契約始期から3ヶ月の待機期間を設けられています。 |
不担保期間 | 特定の法的トラブルについて、契約始期から一定期間保険金が受け取れない期間を指します。 トラブル内容・加入する保険によって、不担保期間が異なり、一般的には1年間の不担保期間があります。 |
弁護士費用保険を比較する際は、次の5つのポイントに注目してみてください。
法的トラブルはいつ起こるかわからないため、備えておきたいトラブルを確認しておくことが重要です。
交通事故、いじめ、親族トラブルなど幅広い内容のトラブルに対応する保険もあれば、痴漢冤罪・痴漢被害のみに特化した保険もあります。
弁護士費用保険の補償対象になる費用は以下の5つです。
①法律相談料:法的トラブルについて弁護士に相談する際に発生する費用。
②着手金:弁護士へ法的トラブルの対応を依頼した際に発生する費用。
③報酬金:法的トラブルが解決した際に発生する費用。成功しなかった場合は発生しません。
④手数料:書類作成費用や謄本取得などにかかった費用。
⑤日当:裁判所への出廷や示談交渉など、弁護士が事務所外で活動した際に発生する費用。
弁護士費用保険の保険料は、加入する保険によって異なります。
保険料相場は、法人向けの場合は1万円前後であることが多く、個人向けであれば2,500円前後が保険料の相場です。
また、保険によっててん補割合が異なり、受け取り保険金額に大きく影響します。
一般的にはてん補割合は70%程度であることが多いですが、加入前に必ず確認しておきましょう。
法人向け・個人向け問わず、契約前の法的トラブルには保険金が支払われません。
保険によって一部免責金額があるケースもあり、その場合も保険金が受け取れないため確認が必要です。
また、弁護士費用保険には待機期間、不担保期間があり、契約から一定期間は補償が受けられない期間が発生します。
ただし、突発的な事故に関しては基本的に補償される保険が多いため、加入前に補償範囲についても確認しておきましょう。
弁護士費用保険には自動付帯される相談サービスが存在します。
痴漢冤罪に特化したサービスであったり、日常に起こるトラブルに幅広く対応していたり、さまざまなケースで活用できます。
弁護士直通ダイヤルや紹介サポートを提供している保険会社もあるので、保障内容と合わせて相談サービスの有無も確認しておきましょう。
画像出典元:「事業者のミカタ」公式HP
「事業者のミカタ」の特徴は、日本弁護士連合会と協定を締結している唯一の弁護士費用保険です。
弁護士費用保険にありがちな免責金額が発生しないため、弁護士へ依頼する際の自己負担金額を軽減できます。
ビジネス上のトラブル全般の相談を回数制限・免責金額なしで利用でき、保険を利用しても更新後保険料は上がりません。
また、顧問弁護士が在籍している事業者であれば、保険料を割安にできる「法律相談料保険金不担保特約」が利用でき、コストを節約しながら大きな補償が手に入ります。
付帯サービスも日本全国から弁護士を選べる弁護士直通ダイヤル、紹介サービス、リーガルチェックサービスやモンスタークレーマー対策ダイヤルなど充実しています。
プラン名 | ライトプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン |
保険料 | 月払:7,000円 一括払:76,390円 |
月払:9,870円 一括払:107,620円 |
月払:19,940円 一括払:217,490円 |
通算限度額 | 500万円 | 1000万円 | 2000万円 |
法律相談料保険金 | |||
年間限度額 | 10万円 | 20万円 | 30万円 |
事案限度額 | 2.2万円 | 4.4万円 | 12万円 |
法務費用保険金 | |||
年間限度額 | 100万円 | 200万円 | 400万円 |
事案限度額 | 50万円 | 100万円 | 200万円 |
てん補割合 | 70% |
・法律相談料不担保特約
画像出典元:「弁護士保険コモンBiz+」公式HP
「弁護士保険コモンBiz+」は、付加できる特約が多い弁護士費用保険です。
一般的な法律相談料不担保特約だけでなく、対従業員トラブル、賃貸借トラブルなど詳細な事故を不担保にすることで大幅に保険料を抑えることができます。
逆に、税務調査時に発生する税理士立ち会い費用は、特約を付加すれば保険金が支払われます。保障を必要な部分だけに限定し、保険料負担を抑制したい企業におすすめです。
また、経営者特典として冤罪トラブル時のヘルプコールナビ、トラブル時の示談交渉人案内サービスが利用できます。
弁護士直通ダイヤルやリーガルチェック相談サービス、弁護士検索サポートサービスも付帯されています。
プラン名 | エコノミー+ | スタンダード+ | プレミアム+ |
保険料 | 月払:11,800円 年払:139,500円 |
月払:24,800円 年払:293,200円 |
月払:48,000円 年払:567,400円 |
通算限度額 | 600万円 | 1,200万円 | 2,400万円 |
法律相談料保険金 | |||
年間限度額 | 30万円 | 50万円 | 100万円 |
事案限度額 | 3.3万円 | 5.5万円 | 11万円 |
法務費用保険金 | |||
年間限度額 | 100万円 | 200万円 | 400万円 |
事案限度額 | 50万円 | 100万円 | 200万円 |
てん補割合 | 100% | 100% | 100% |
顧問弁護士を雇う場合、一般的に毎月5万円前後の顧問料が発生します。
企業によっては大きな負担ともなるでしょう。
弁護士費用保険であれば、顧問料よりも安く弁護士費用をカバーできるため、低コストで大きな安心が手に入ります。
リーガルチェックなど、トラブル発生前に契約書作成の段階から利用できる相談サービスが充実した保険がおすすめです。
近年、知的財産関係や独占禁止法関係など、法律問題が複雑化してきているため、弁護士の中でも得意不得意な分野があります。
弁護士費用保険であれば、特定の分野に特化した弁護士を探すことができ、顧問弁護士の苦手分野を補うことが可能です。
弁護士紹介サービスのある弁護士費用保険であれば、普段の法律相談は顧問弁護士、特定の法的トラブルは専門の弁護士と、弁護士費用保険を利用することで事案ごとに弁護士が選べます。
また、顧問弁護士を雇っているのであれば法律相談料保険金を不担保し、さらに保険料を抑えることも可能です。
ここからは、個人利用が可能な弁護士費用保険をご紹介していきます。
画像出典元:「弁護士保険ミカタ」公式HP
「弁護士保険ミカタ」は、平成25年に国内で初めて提供された単独型弁護士保険です。
一般的な弁護士費用保険とは異なり「弁護士保険ミカタ」に加入してから結婚された場合、待機期間のみで不担保期間は適用されません。
また、家族特約を付加すれば、通常の保険料よりも安価に同一の補償が受けられるため、ご家族全員が安心して生活できます。
「弁護士保険ミカタ」は特典サービスとして、24時間365日無料で弁護士に法律相談ができる弁護士トークを提供しています。
さらに弁護士紹介を希望する場合は、各地域の弁護士を無料で紹介してもらえるので弁護士探しに悩む心配も軽減されます。
プラン名 | |
保険料 | 2,980円 |
通算限度額 | 1,000万円 |
法律相談料保険金 | |
年間限度額 | 10万円 |
事案限度額 | 2.2万円 |
法務費用保険金 | |
年間限度額 | - |
事案限度額 | 100万円(一般事故) 300万円(特定偶発事故) |
てん補割合 | 70% |
▶特約
画像出典元:「弁護士保険コモン+」公式HP
「弁護士保険コモン+」は、自動付帯されるヘルプナビサポートが充実している弁護士保険です。
痴漢冤罪などの冤罪ヘルプナビ、いじめ問題を相談できるいじめヘルプナビ、パワハラなどを相談できるハラスメント・ヘルプナビなど特別な場面で活用できるでしょう。
また、近年急増しているネットストーカーなど、インターネット上のトラブルに強い弁護士へ相談できます。
比較的保険料は安価で、等級制度が採用されているため、トラブルがなければ保険料は毎年安くなっていきます。
18歳未満のお子さまのトラブルは、ファミリー特約を付加しなくとも親の保険契約で対応可能です。
プラン名 | ライト+プラン | レギュラー+プラン | ステイタス+プラン |
保険料 | 月払:1,080円 | 月払:2,480円 | 月払:4,980円 |
通算限度額 | 360万円 | 1,200万円 | 3,600万円 |
法律相談料保険金 | |||
年間限度額 | 10万円 | 30万円 | |
事案限度額 | 1.1万円 | 2.2万円 | 5.5万円 |
法務費用保険金 | |||
年間限度額 | 60万円 | 200万円 | 600万円 |
事案限度額 | 30万円 | 100万円 | 300万円 |
てん補割合 | 100% |
画像出典元:「弁護士費用保険メルシー」公式HP
「弁護士費用保険メルシー」は、追加保険料なしで1親等以内の家族まで補償される弁護士費用保険です。
保険料も日割りにして約80円と安く、日常的な法的トラブルからご家族を守れます。
社会問題にもなっている痴漢冤罪トラブルも、痴漢冤罪特約を付加すれば事件後48時間以内の弁護士費用が補償されます。
また、初回相談時は無料で弁護士を紹介してもらえるため、法的トラブルに遭って不安なときも安心です。
さらに免責金額もなく、特定偶発事故、一般事故いずれも着手金と報酬金の補償対象になります。
プラン名 | 基本プラン |
保険料 | 月払:2,500円 年払:28,975円 |
通算限度額 | 1,000万円 |
法律相談料保険金 | |
年間限度額 | 500万円 |
事案限度額 | 110万円(一般事故) |
法務費用保険金 | |
年間限度額 | - |
事案限度額 | - |
てん補割合 | 70%※1 |
※1:保険証券または更新通知書に記載された割合に準ずる。通常70%
・痴漢冤罪特約
画像出典元:「男を守る弁護士保険・女を守る弁護士保険」公式HP
「男を守る弁護士保険・女を守る弁護士保険」は、痴漢冤罪トラブルに特化した弁護士保険です。
無料付帯サービスの痴漢冤罪ヘルプコールを利用すると、提携弁護士に緊急連絡され、対応可能な弁護士から連絡がきます。
2018年の実績によると、弁護士からの折り返し連絡の平均時間は約4分となっており、スピーディに状況に応じたアドバイスが受けられます。
万一、自分が加害者になってしまった場合も個人賠償責任保険が利用できるため、日常的な法的トラブルにも対応可能です。
契約者の年齢制限はなく、クレジットカード払いであれば、申し込み完了時点で補償が開始されます。
プラン名 | |
保険料 | 月額590円 年額6,400円 |
通算限度額 | - |
法律相談料保険金 | |
年間限度額 | 10万円 |
事案限度額 | - |
法務費用保険金 | |
年間限度額 | 1,000万円 |
事案限度額 | - |
てん補割合 | - |
なし
弁護士保険ではなく、「弁護士費用立替・補償サービス」を利用するという方法もあります。
以下では、編集部おすすめのサービスを紹介していきます!
画像出典元:「ATEリスク補償」
「ATEリスク補償」は、法人・個人事業主の金銭などの請求を対象とした法的手続きにおける弁護士費用の立替・補償を行うサービスです。
最大1,000万円の弁護士費用を提供してくれるため、金銭面の不安やリスクを取り除いてくれます。
運営会社であるATE株式会社は弁護士が代表を務めており、安心して利用することができます。
弁護士への支払いなどはATEリスク補償がおこなってくれるため、手間もかかりません。
【モデルケース】
自社で着手金を負担 | ATEリスク補償を利用 | |
回収できた金額 0円の場合 |
- 400万円(赤字) | ± 0円 |
回収できた金額 1億円の場合 |
+ 8,800万円 | + 8,200万円 |
上の表のとおり、ATEリスク補償を利用していれば、未払い金を回収できなかったとしてもそれ以上の損はしません。
審査の結果、提示された利用条件(リスク補償料など)に同意した場合に契約が成立するため、リスク補償料が想定より高かった場合には、審査後に契約しないという選択も可能です。
そのため、安心して申し込みできます。
弁護士費用保険の加入がおすすめな方は、外出する機会の多い方です。
自転車事故やお店の商品を破損してしまったなど、外出する機会があればあるほど法的トラブルに巻き込まれる可能性が高まります。
自分が被害を受けた場合でも、加害者になってしまった場合でも、補償が受けられる弁護士費用保険は、いざという時のお守りになるでしょう。
お子さまが学校でいじめに遭ってしまったり、お友達を怪我させてしまったり、学校生活においても法的トラブルは起きやすいです。
また、ご高齢のご家族がいる場合も近隣トラブルや介護施設などでトラブルに遭った場合、当事者同士で解決が難しいケースが多くあります。
そういった場合でも弁護士費用保険に加入していれば、費用の心配なくトラブル解決に向けた行動ができます。
交通事故や損害賠償など弁護士に相談する場合、高額な弁護士費用が発生します。
法的トラブルは突発的に起こることが多く、高額な費用を捻出できず泣き寝入りする方も多いです。
弁護士費用保険に加入していれば、費用の心配なく適切な交渉ができるため、トラブルを解決できる可能性が高まります。
弁護士費用保険は、高額になりがちな弁護士費用を補償してくれます。
日常で、ビジネスで、万一法的トラブルに遭遇しても費用の心配なく落ち着いて対応できるでしょう。
安価な保険料で大きな安心感を得られ、リスク対策にもなる。
加入を検討する際には、今回の記事もぜひ参考にしてみて下さい。
画像出典元:写真AC
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