近年急速に普及してきたツールとして挙げられるのがチャットです。
ビジネスやプライベートなどあらゆるシーンで利用されるようになり、メールの代わりに誕生した新たなコミュニケーションツールといえるでしょう。
しかしながら、チャットについてあまり詳しくない方はチャットとはどのようなサービスなのか、どのように使えばよいのかなど詳しいサービス内容が気になりますよね。
今回はチャットの意味や仕組みや使い方、特徴、代表的なビジネスチャットツール(社内SNS)など全般的な知識を紹介していきます。
このページの目次
チャット(英語表記:chat)とはインターネットを通じて、リアルタイムでメッセージのやり取りを行うツールやアプリケーションのことをいいます。
英語のchatは日本語で親しい間柄での雑談やおしゃべりという意味です。
チャットは雑談やおしゃべりをインターネット上で行うようなイメージとなります。
メッセンジャーやインスタントメッセージと似ていますが、下記の点において異なります。
もっとも、近年ではメッセンジャーやインスタントメッセージもチャットのような機能を搭載することが多くなったため、明確な区分はなくなってきたのが現状です。
以前まではメッセージのやりとりはメールが多かったのですが、2010年代に入ってチャットが急激に普及し始めました。
具体的にチャットが普及した背景やどのような目的で利用されているか確認していきましょう。
チャットが普及した背景には主に下記の3点があります。
チャットはスタンプなどカジュアルな機能が搭載されており、気軽に利用できます。
またログが確認できるので、どのような会話の流れだったか、アップロードした画像や資料はどこにあるかということも一目でわかることができます。
その他にも、チャットは様々な機能と連携できるAPI機能が付帯しているツールも多く、既存のツールとの連携ができるため、機能性に優れているという特徴もあります。
つまり、チャットはコミュニケーションツールとして機能性に優れており、便利なため、急速に普及したという背景があります。
チャットにはビジネス目的とプライベート目的の二つのツールがあります。
ビジネス目的でのチャットはビジネスチャットや社内SNSと呼ばれ、プライベート目的のチャットはSNSと呼ばれています。
ビジネス目的のチャットは資料のアップロードやログの確認機能、API機能など業務の効率化に関する機能に優れています。
一方でプライベート用のチャットはスタンプやアプリケーションのデザインなどコミュニケーションに特化した機能に優れています。
チャットは電子メールと似ていますが、以下の点において異なります
チャットはリアルタイムでのコミュニケーションができる一方で、メールはできません。
チャットはメッセージを送信してから数秒程度で相手に着信するのに対し、メールは数十秒~数分程度の時間がかかるためです。
また、メールは機能性においてもリアルタイムのコミュニケーションを取る機能には優れていません。
そのため、手軽にリアルタイムでやりとりしたいならチャット、急がない要件や報告事項ならメールの方が使いやすいでしょう。
チャットは複数名とのコミュニケーションに優れている一方で、メールは原則1対1でのやりとりになります。
そのため、
というようなケースではチャットの方が優れています。
メールは形式的な例文があるので、文章作成から送信までに時間がかかる一方で、チャットはいきなり要件から伝えることができます。
チャットであれば相手のレスポンスも早くなりやすいので、端的に物事をすすめることができます。
チャットの仕組みは下記の通りです。
メッセージを送信
↓
チャットサーバーがメッセージを受信
↓
複数のサーバーでメッセージを処理
↓
メッセージが相手に届く
具体的に説明していきます。
まずメッセージはチャットサービスを提供している会社のチャットサーバーに送信されます。
メッセージしている相手に届くわけではありません。
そのため、電波が悪かった場合やサーバーがダウンしていた場合はメッセージが通知されません。
メッセージをチャットサーバーで受信した後は複数のサーバーで処理します。
例えば、
が代表的なサーバーです。
ユーザー数が多いため、複数のサーバーを設定して、効率的にメッセージが届くシステムを構築しています。
メッセージの相手がチャットのアプリケーションを開いていない場合、通知用のサーバーを
通して、メッセージが届きましたという通知が行きます。
メッセージの相手がチャットのアプリケーションを開いていた場合、チャット用のサーバーにメッセージが直接届きます。
チャットは電子掲示板と仕組みが似ています。
しかしながら、電子掲示板はデータベースにメッセージが送信され、チャットはチャットサーバーにメッセージが送信されます。
そのため、電子掲示板はリアルタイムでコミュニケーションするには向いていないといえるでしょう。
チャットはプライベートだけではなく、ビジネスシーンにおいても導入する企業が増えてきました。
実際に平成30年度の総務省の情報白書の調査結果は下記の通りでした。
(出典:総務省ホームページ)
近年はテレワークが普及していることを考慮すると、さらにチャットを導入する企業は増えてくることでしょう。
まだチャットツールを導入していないけど、今後導入を検討したいという方に向けて
・チャットを導入するまでの流れ
・実際の使い方
・チャットの主なサービス例
について解説していきます。
チャットを導入するまでの流れは主に下記のとおりです。
1. アプリケーションをダウンロード
2. 料金プランの選択
3. 個人情報の入力
4. 知り合いに通知するかどうか選択
5. 利用開始
サービスによって手順が異なるケースがありますが、ほとんどのチャットツールはこのような流れとなっています。
代表的なチャットサービスは以下の6つです。
プライベートやビジネスなど様々なシーンで利用されています。
実際にどのような場面で利用されているのかを具体的なシーンを確認しながら、見ていきましょう。
最も利用されているプライベート用のチャットツールであるLINEの実際の利用場面を見てみましょう。
画像出典元:LINE公式ホームページ
このようにアイコンがあり、通信している相手の顔が見えるようになっています。
また、言葉だけではなく、リアクションスタンプでコミュニケーションをとることもあります。
会話以上にコミュニケーションの幅が広がることが特徴的です。
また、下記のように動画や画像、音声をアップロードすることができます。
画像出典元:LINE公式ホームページ
様々な機能性がコミュニケーションをさらに充実させてくれます。
次は国内で最も利用されているビジネス用のチャットツール「Chatwork(チャットワーク)」の実際の利用場面を見ていきましょう。
画像出典元:chatwork公式ホームページ
このように会社の人やグループ、取引先などあらゆる人とのコミュニケーションを一元で管理できます。
ワードやエクセルはもちろんのことPDFファイルやPNGファイルなど様々なファイルを共有できます。
ログが残っているので、実際の会話で起こりうる聞き逃しや聞き間違えもありません。
また、chatworkには下記のようにタスク機能があります。
いつまでに、誰が、何をしなければいけないのか一目で分かるため、スケジュール管理がしやすくなります。
このようにビジネスチャットツールは業務を効率化する上で、重要なツールとなってきます。
今回紹介したChatworkのように。実際にビジネスの場で利用されている代表的な3つのチャットツールを見ていきましょう。
ビジネスで利用される代表的なチャットツール(社内SNS)は下記の3点です。
具体的な特徴を確認していきましょう。
チャットワークは国内NO1のシェアを誇るビジネスチャットツールです。
下記の特徴があります。
ITに詳しくない方でも利用しやすい仕様になっています。
社内SNSとして最も利用しやすいコミュニケーションツールの一つといえるでしょう。
SlackはIT業界でよく利用されているビジネスチャットツールです。
下記の特徴があります。
Slackは元々ITエンジニア向けに開発されたチャットツールでした。
そのため、chatworkよりもやや使いにくい一方で、高い機能性をもちます。
IT企業やITに準ずる企業に勤めている方におすすめのビジネスチャットツールです。
MicrosoftTeamsはワードやエクセルなどのオフィスで有名なマイクロソフト社が提供しているビジネスチャットツールです。
下記の特徴があります。
Teamsと名前がついている通り、大人数でのチームでビジネスやプロジェクトを動かすときに適しているチャットツールです。
使いやすさはChatworkに劣り、ITとの連携性はSlackに劣りますが、オフィスとの連携性は非常に高いです。
オフィスをベースに導入している企業におすすめです。
今回はチャットの仕組みや使い方、代表的なサービスなど全般的な知識について紹介していきました。
ポイントは下記の3点です。
チャットツールはコミュニケーションを活発化させ、業務の効率化を可能にするツールです。
ぜひ導入を検討してみてください。
画像出典元:O-DAN