アイスブレイクとは、その名の通り、「氷」=「固い場の空気や相手の心」を壊すことです。
そこには、緊張をほぐすだけでなく、お互いの理解を深め、コミュニケーションが活発になることで、話し合いを非常に円滑にする効果があります。
そのため、最近では多くの人がアイスブレイクを取り入れていますし、実際に参加経験のある方も多いかと思います。
でも、
いざやるとなると、何をしていいかわからない…
という方、結構いらっしゃるのでは?
そこでこの記事では、会議・研修向けアイスブレイクネタ9選と、営業・商談向けアイスブレイク3大テクをご紹介します!
これを使ってあなたも和やかな話し合いを実現してみては…
このページの目次
まずは、初めましての会議・研修向けの、見知らぬ人同士が打ち解けるための自己紹介系アイスブレイクネタをご紹介します。
積み木自己紹介は、順番に自己紹介をしていく際に、前に自己紹介した人の名前を足しながら自己紹介をするというものです。
例えば、
佐藤です
佐藤さんの隣の鈴木です
佐藤さんの隣の鈴木さんの隣の高橋です
という風に、次々連なっていくため、全員が必死に名前を覚えることになり、さらにそのシュールさで場が和みます。
実は、自己紹介は、「実は、…」で始める一言を入れるというルールつきの自己紹介です。
例えば、
佐藤です。
実は、タップダンスのインストラクターをやっていました。
という風に、それぞれの少し隠れた一面が引き出されるため、メンバーの自己開示を促し、連帯感を強化できるという特徴があります。
また、この実は、自己紹介は、2回目以降の会議などでも効果を発揮するので、非常に便利です。
他己紹介は、一人一人自己紹介するのではなく、ペアになってお互いに自己紹介した後、全員の前でお互いの紹介をします。
例えば、
こちらの鈴木さんは、大学時代にバンドをやっていたそうです。
こちらの佐藤さんは、小学校からタップダンスをやっているそうです。
という風に、相手の情報を整理して言語化することになるため、必然的に相手との距離が縮まります。
また、紹介される側も、相手が自分の紹介をしてくれることになるため、親近感が湧くことは間違いありません。
トーク系アイスブレイクネタは、もう少しざっくばらんに自分のことを話していくようなネタです。
GOOD&NEWは、24時間以内に起きた「楽しかったこと」や「新しく知ったこと/気づいたこと」をそれぞれ発表するというものです。
これは、アメリカの教育学者、ピーター・クライン氏が開発したアイスブレイクネタで、非常にポピュラーなネタです。
話す内容はささやかなことでよいので、例えば、
昨日、スパイスカレーを作ってみたら、とてもおいしくできました
今朝知ったんですけど、ミッキーの第一声は「ホットドッグ」だったんですね
など、このように、それぞれが一度話すことで、会議中などでの発言にも抵抗がなくなります。
また、ポジティブな思考を促すため、場の雰囲気も明るくなり、結果として、とても活発な会議を実現できます。
ヒーローインタビューは、ペアを作ってインタビュアー役がヒーロー役に「自分が一番活躍したとき」を聞き出すというものです。
このとき重要なのは、聞き手側が相手の話を十分に引き出すことで、例えば、
中学の時、ホッケーの全国大会で優勝したことがあるんですよ
ええーーー!!すごいですね!!!どうして始められたんですか?
という風に、多少オーバー気味にでも相手の話に興味を示し、次々に質問を投げかけることがコツです。
話し手側も、相手が自分の成功体験に興味を示してくれれば、自己承認欲求が満たされ、話しやすくなることでしょう。
これにより、各人が打ち解けることで発言がしやすくなり、和やかで円滑な会議になること間違いナシです。
最後に、アイスブレイクに軽いゲームを取り入れた、ゲーム系アイスブレイクネタをご紹介します。
バースデーラインは、言葉を使わずにメンバー全員が誕生日順に一列に並ぶというゲームです。
この際、言葉を使わないため、ノンバーバルコミュニケーションが体感できて、シュールな雰囲気に場が和みます。
とはいえ、難易度はそれほど高くないので、目標達成によってチームの団結力が高まります。
また、誕生日が近い人がわかると、親近感が湧きやすいという点も魅力ですね。
流れ星は、それぞれが「流れ星」「月」「木」を順番に描いて見せ合うというだけのシンプルなゲームです。
このゲームが面白いのは、人によって同じテーマでも全く違う絵になるというところです。
このことは、十人十色の絵を見て場が和むだけでなく、「人によって物事の捉え方や趣向は異なっている」という示唆を与えてくれます。
現場を温めるだけでなく、深い話に繋げられるという点で、どちらかというと研修向きとも言えます。
ちなみに、タイトルは流れ星ですが、別に描くテーマはなんでもいいので、自分で決めてみるのもいいと思います。
これは、一番を提示した後に二番を当ててもらうという、シンプルなクイズです。
例を挙げれば、
日本で一番高い山は富士山ですが、二番はなんでしょう?
うどんの生産量が一番多い県は香川県ですが、二番はどこでしょう?
人類初の月面着陸をしたのはアームストロング船長ですが、二番は誰でしょう?
と、考えてみると案外難しいクイズであることが分かりますね。
二番は何?もまた、クイズで場が和むだけでなく、「一番の印象が強いあまりに、二番は記憶に残りにくい」という示唆を与えてくれます。
このことには、『マーケティング22の法則』の中で紹介された一番手の法則のように、マーケティング的な意味も与えられます。
アイスブレイクと同時に、含蓄ある話でメンバーを引き付けられるので、こちらも研修に向いています。
シンプルに、チーム全員で謎を解くというだけのゲームです。
最近、世間的にリアル脱出ゲームが流行っているので、それを取り入れたものですね。
流石にリアル脱出ゲームまでいくと準備が難しいですが、謎解きだけでも十分アイスブレイクの効果があります。
共同で謎を解くことによるコミュニケーションの強化や、謎解きにあたって役割分担をすることなどによるチームビルディングの促進など、様々な効果を発揮します。
ここまでのアイスブレイクネタは、それなりの人数を想定したある種の企画なので、少人数の商談などではそうもいきません。
そこで最後に、一対一でも使えるアイスブレイクのテクニックをご紹介していきます。
心理学の実験で、自己開示をした分だけ相手は自分に好感を持つようになるということがわかっています。
また、人間心理には、何かをしてもらったらその分だけ返さなければと考える「返報性の原理」というものがあります。
これが働けば、こちらが自己開示をした分だけ、相手側も自己開示をしてくれることが期待できます。
つまり、自己開示をすれば、相手からの好感度が高まるだけでなく、身の上話が活発になってお互いの理解が深まるわけです。
そうなれば、アイスブレイクとしては大成功と言えるでしょう。
ほとんどの人は自分が関心のある話になれば嬉しくなり、たくさん話したい気分になります。
なので、相手の関心事を話題として振れば、自然と緊張感がほぐれ、コミュニケーションが活発になります。
じゃあ相手の関心事はどう調べるんだという話になりますが、現代では、便利なSNSで相手の趣味などは概ね分かります。
商談などにおいては、相手の心証が決め手となることは往々にしてあります。
それを考えれば、商談前の5分を相手のリサーチに当てることくらいは、安いものでしょう。
前説で芸人さんが場を温めるように、「笑い」が人の心をほぐすというのは言うまでもありません。
なので、相手を笑わせることが手っ取り早いアイスブレイクになるわけです。
とはいえ、「すべらない話」となると中々ハードルが高いですよね。
私がよくやる裏ワザとしては、芸人さんの話をマイナーチェンジして自分のものにすると、失敗しにくいのでオススメです。
以上、アイスブレイクのネタとテクニックをまとめてきました。
アイスブレイクは単なるお遊びに見えるものも多いですが、やはりその会議の円滑化などの効果は絶大です。
今回の記事では、比較的手軽に取り入れやすいものを集めました。
皆さんもぜひ、アイスブレイクを活用してみてくださいね!