付き合いのある会社がオフィスを移転した際、移転祝いを贈るべきなのか、贈る場合は品物は何にすればいいか、いつ贈ればいいのかなど、いろいろな疑問点が出てくると思います。しかし、移転祝いを送ってはいけない場合もあるので注意が必要です。
ここでは、移転祝いの贈り方、また贈る際のポイント、おすすめのお祝い品や相場などについて解説していきます。
失礼なく移転祝いを贈ることができるよう説明していますので、最後までご覧ください。
このページの目次
移転祝いとは、オフィスを移転することになった相手先へのお祝いのことです。そのため、移転祝いは基本的に、個人ではなく、企業対企業で行われます。
気の利いた移転祝いを送ることで、移転した企業との関係性がよくなるばかりか、移転先に来たお客さんが送った祝い品を見て、そこからビジネスチャンスになる、なんてこともありえます。
人から見られるということを意識しつつ、しっかりとした移転祝いを選ぶようにしましょう。
取引先からオフィスを移転するお知らせがあっても、お祝いを贈ってはいけない場合があります。
それは、事業縮小や事業撤退など理由で移転する場合です。
消極的な移転の場合は、移転祝いを送ることは失礼にあたりますので注意しましょう。知らずに送ってしまうということを避けるためにも、先方に移転祝いを送ってもいいかをしっかり確認しましょう。
また、相手先が贈答品を辞退すると伝えてくる場合もあります。社交辞令的な遠慮ではなく、会社や、お返しの事情から本当に断っている場合もありますので、注意が必要です。
移転祝いをいつ贈るかは、ケースによって異なります。
オフィス移転の際にお披露目会やパーティーを開催する会社がありますが、もしそのパーティのお知らせが来ていた場合、その日に間に合うようにお祝いを贈るか、もしくは持参するかのどちらかの方法で贈るのがよいでしょう。
パーティなどがない場合、生花を贈るのであれば移転日の2〜3日後から遅くとも2週間後までがおすすめです。
それよりも遅くなった場合は、生花ではなく現金や商品券、カタログギフトなどが無難です。
1ヵ月以上経ってしまい贈る時期を逃してしまった場合は「移転祝い」としてお祝い品を贈るのは避けたほうが良いです。この場合は、お菓子類などを持って挨拶に伺う程度にします。
なぜなら、大幅に遅れて移転祝いを渡してしまうと、先方もすでにお返しの準備が終わっている可能性があり、逆に迷惑をかけてしまうことになります。
もし、事情があって贈るタイミングが遅くなることがわかっている場合、あらかじめ手紙などでお祝いのメッセージを送っておくとよいです。
移転のお知らせが送られてきても、移転日が未定となっていて、いつ送ればいいかわからない場合があります。
そのような時でも、お知らせを送った後に移転日が確定している場合もありますので、一度相手先に確認してみましょう。
それでもわからない場合は、贈り物選びの際に注意が必要です。
贈り物によっては、注文から発送まで時間がかかるものもあります。
急に移転が決まった際に、すぐ送れるものを選ぶか、前もって手配しておき、発送日を運送会社に連絡するだけにしておく、といった準備をしておきましょう。
準備をせず、直前に慌てて贈ろうとしたら希望日にとどかないという事態も起こり得ますので、気を付けましょう。
古くから祝い品として定番の胡蝶蘭。
前述の竹炭など、インテリアとして残るものは、起業との関係性によっては送りづらくもあります。
あまり仲が良くない取引先に祝い品を贈る、フォーマルな贈り物が求められている、そのような場合は、定番の胡蝶蘭を贈りましょう。
胡蝶蘭は華やかで長持ちする上に、「幸福が飛んで来る」という花言葉と、鉢植えは「根付く」という意味があり、縁起が良い贈り物として好まれています。
また、花粉や香りも少ないため、飲食店へのお祝いなどにもよく利用されています。
注意点としては、花の数は奇数になるようにすること、胡蝶蘭は相手先の規模によって相場も変わってくるので、高すぎず、安すぎない、相場に見合ったレベルのものを贈りましょう。
胡蝶蘭の相場
以下に胡蝶蘭のオンラインショップを2選をご紹介します。
HANAMAROでは、4,000円台から120,000円台まで幅広い価格帯で胡蝶蘭が販売されており、全国送料無料※です。
最高品質の花を生産者から仕入れ販売しており、1,000社以上に利用されているため法人の方でも安心して利用することができます。
HANMAROでは1社に1名、担当者がつくことで、細かな要望やニーズにも対応してくれる点が特徴です。
※地域によって別途手数料がかかる場合もあります
胡蝶蘭購入の際は、「オーキッドファン」もおすすめです。1万円~5万円の予算感で購入でき、翌日お届けにも対応しています。
公式サイトでは生産者情報も公開しており、年数も長いことから信頼のおける販売業者です。
贈答用の花を通信販売で買う場合は、現物を見ることが難しいことから、悪質な業者で購入、贈答してしまうと、相手の会社に悪印象を与えてしまう場合があります。
胡蝶蘭の購入は、信頼のできる販売業者で行いましょう。
移転祝いと言えば胡蝶蘭を贈るのが定番です。結果、祝われた企業のオフィスには胡蝶蘭が溢れかえり、どこの会社から贈られたものか分かりません。
「印象に残る贈り物がしたい」
そういった方には「祝い竹炭」がおすすめです。
「祝い竹炭」とは、古くから縁起物とされている日本の竹炭を使用し、華やかなお花をアレンジしたお祝い品です。
胡蝶蘭を贈られた側は水やりなどの手間がかかる上、花自体は数週間で枯れてしまい、そのあとの処分にも手がかかってしまいます。
「祝い竹炭」は水やりも不要で、そのまま長期間にわたってインテリアとして楽しめます。
それだけでなく竹炭は、消臭作用、湿度調整などの機能性に優れており、機能的な贈答品として人気がでてきています。
和の雰囲気が、年配の方や海外の人に受けるのも人気の理由です。
あまり奇をてらいたくない、けれども印象に残るものをあげたいという方にぴったりです。
Webカタログギフトは、予算を決めてプランを選び、送られた側はプラン内にある品物の中から好きなものを選んでもらえる、という仕組みになっています。
Webカタログギフトは、若い人が多い企業への祝い品におすすめです。
アンティナフォービズはビジネスシーンで使えるギフトを提供している法人向けオンラインショップです。
カタログギフトだけで456種類の品揃えがあり、グルメやお酒、花などのカタログ以外の商品も選ぶことができます。
ギフトのラインナップや包装に強みがあり、配送サービスやオンラインショップだけでは対応しきれないことも柔軟に相談してもらえます。
法人の方は試してみてもいいかもしれません。
ちょっとおしゃれな飲食店や美容室の移転祝いなど、定番の胡蝶蘭が少し似合わないようなシーンがあります。
そんなときにおすすめなのがバルーンギフトです。
バルーンギフトはそれほど主張も強すぎず、おしゃれな場所に飾っても違和感がありません。
また何よりも処分しやすいのが大きなポイント。胡蝶蘭だと、実は贈られた側も処分が大変だったりします。
それに比べてバルーンはかんたんに捨てることができ、ゴミもかさばらないので、最悪そんなに喜ばれなくても迷惑をかけることはありません。
その点、無難なギフトだといえます。
費用面でも、5,000円台のものから販売されているのでお手頃です。
移転祝いの際は、祝い品だけでなく、メッセージも送る場合があります。
メッセージを送るタイミングは、移転前であれば、移転の1日前、もしくは当日に新住所に届くよう送りましょう。
ただし、移転お披露目のパーティーなどがある場合は、パーティー当日に届くようにしましょう。
すでに移転している場合は、なるべく早く送ることが肝心です。遅くても移転から2週間以内までに送りましょう。
お祝いのメッセージには、使ってはいけない言葉が2種類が存在します。
具体的には、「赤」「紅」「燃える」「かたむく」「減る」「負ける」などです。
文脈的には自然であっても失礼に値する場合があるので、こういった言葉は使わないよう気を付けましょう。
オフィスの移転祝いとして相応しくないもの、贈ってはいけないものがあります。
それは、火事や赤字を連想させるため縁起が良くないといわれる、赤いもの(赤い花)や、火事を起こす原因となる灰皿やマッチ、キャンドル、ストーブやヒーターなどの暖房器具です。
これは一般的な引越し祝いや新築祝いにおいても同様です。
紅白の配色自体はタブーではありませんが、あまりに赤が強いものは避けたほうがよいでしょう。
移転祝いの相場は、贈る相手先との関係にもよりますが、以下が一般的な相場です。
特に重要な取引先の場合、5万円以上のお祝いを贈る場合もありますが、お祝いがあまり高額すぎても相手先に気を遣わせてしまうので、お互いの関係に見合った金額のお祝いを贈流ようにしましょう。
また大企業に贈る場合、ほかの取引先からも多数お祝いが届くことが予想されます。
その際、移転祝いが並べて置かれてるため、どうしても比較されてしまいます
明らかにこちらから贈ったものが見劣っていると、常識のない会社と思われてしまいかねないので、相手先の会社のレベルを考慮したものを贈るようにしましょう。
花を贈る場合には、立札を立てるのが一般的です。
移転祝いの場合、立札に記載するものは「移転御祝」「祝移転」「御祝」などの記載が多いです。
さらにお祝い文言+移転した企業様名は最低限記入するようにしましょう。これに加えて自社の名前を記入する場合もあります。
ユニークな贈り物をした場合、それが自社の宣伝になる場合もありますので、自社の名前は記入することをおすすめします。
現金を贈る場合は、花結びの水引の祝儀袋を用意します。
最近は祝儀袋も色々なデザインがありますが、企業宛の場合は定番のタイプのものにしておくのが無難です。表書きは立札と同じで「移転御祝」や「御祝」などとします。
品物を贈る場合も現金を贈る場合と同様に、花結びの水引のし紙に「移転御祝」や「御祝」などと表書きをします。
会社名や新しい住所を間違えないようにしましょう。
当たり前ですがこれはとても大事なことです。
住所が間違っていて予定日に届かなかったり、会社名を間違ったまま他社のお祝いと並べられているところを取引先の関係者に見られたりしたかなりイメージ悪いですよね。
業者に依頼する場合でも、きちんと確認してくれぐれも間違いのないようにしましょう。
以上が「【移転祝いの贈り方】おすすめの贈り物からマナーまで徹底解説」についてでした。
オフィスの移転祝いというと、無条件に胡蝶蘭を浮かべがちですが、それ以外にも幾つか選択肢があります。
単なる礼儀作法として儀礼的に移転祝いを贈ると、その気持ちが相手にも伝わってしまうかもしれません。
相手のことを想い、品物選びから贈るタイミングまでしっかり考え、今後の取引に良い影響を与えられるよう移転祝いをしましょう。
画像出典元:Photo AC、O-DAN