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テキストマイニングツールを使うと、散在する大量のテキストデータを収集・分析し、企業にとって有益な情報を抽出してくれます。
無料のテキストマイニングツールは機能や精度に物足りなさがあるので、初心者が利用するなら有料版がおすすめです。
この記事では、テキストマイニングツールの比較紹介を中心に、導入のメリット・デメリットや活用方法などを詳しく解説していきます。
このページの目次
大量のテキストデータを分析し、ビジネスで使える有益な情報を抽出するための分析ツールのこと。
顧客アンケートやSNSの発信内容、口コミなど、あらゆるテキストデータを網羅的に集めて分析し、結果を可視化できる。
企業が扱うデータには、大きく分けて2種類あります。
数値や記号などの「構造化データ」と、テキストや音声などの「非構造化データ」です。
非構造化データは構造定義されていないため、分析しづらいという特徴があるため、多くの企業が構造化データばかりを使用する傾向にありました。
けれども、非構造化データには企業にとって価値ある情報が多く、きちんと分析して有効活用した方が良い。
こうして開発されたのが、テキストマイニングツールです。
大量のテキストデータから有益な情報を人力で抽出するのは極めて困難ですが、有料のツールを使えば精度の高い情報を、簡単に抽出することができるのです。
画像出典元:「見える化エンジン」公式HP
見える化エンジンは、社内に蓄積したデータだけでなく、SNSなど外部媒体からもデータを収集、分析が可能で、顧客の本音を多角的に把握することができます。
最新のAI自然言語処理エンジン「Waters」が導入されており、若者言葉やトレンド用語にも対応できるのも強みです。
テキストデータの取得から分析、共有、改善、フィードバックまで、1つのプラットフォームで完結します。
経験豊富なコンサルタントが使い方やデータ活用方法まで丁寧にサポートしてくれるので、初めて導入する場合でも安心です。
分析対象 | SNS、コールログ、アンケート、社内文書、日報など |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
|
連携 | ー |
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「YOSHINA」公式HP
YOSHINAは、顧客の声をAIで分析し事業拡大へのヒントを見つける、課題発見AI分析ツールです。
音声データをテキスト化する機能を搭載しているため、音声認識システムがなくても簡単に顧客の声を分析できます。
大量のデータから全体を把握する分類手法や、顧客の要望や改善点だけに焦点をあてるピンポイント分析手法、日ごとに蓄積されるデータを定点観測する手法など。
さまざまな分析手法が詰め込まれています。
ちなみに内閣府の「規制改革・行政改革ホットライン(縦割り110番)」に寄せられた4,000件の分析で使われたのが、このYOSHINAです。
分析対象 | SNS・アンケート・コールログ・レビュー・モニター・議事録・社内日報など |
テキスト以外の分析対象 | 音声データ分析 |
主な機能 |
|
連携 | ー |
▶初期費用:0円
▶月額利用料
・初回2カ月トライアル:15万円~
・年間契約:30万円~
▶オプション
・市場分析レポート:+50万円~/回
・音声テキスト化:+10万円/月
画像出典元:「TRAINA」公式HP
TRAINAは、ITソリューション会社の「株式会社 野村総合研究所」が独自開発したテキストデータ分析システムです。
テキストマイニングツールにおいて業界シェアNo.1を誇る同社システム「TRUE TELLER®」の進化版で、高い自然言語処理技術とAI技術が使われています。
とくに、日本語に対する分析力、対話力の精度が非常に高いところが特徴で、新語への対応やチューニングが日々行われているところも魅力です。
飲料、医薬品、自動車などの大手メーカーをはじめ、マーケティング調査会社、コールセンターアウトソーサー、自治体など600社以上の導入実績があります。
コールセンターの問い合わせ分析、品質管理、顧客満足度調査、商品開発、マーケティング分析など、あらゆるテキストデータの分析・解析に有効です。
分析対象 | コールログ・顧客アンケート・問い合わせ(チャット・電話)など |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
|
連携 | Word、PowerPoint |
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「Tofu Analytics」公式HP
Tofu Analyticsは、SNSに特化した分析・解析ツールです。
東証1部上場企業からスタートアップ企業まで1,000社以上の導入実績を誇ります。
ハッシュタグやキーワード、アカウント分析をはじめ、インフルエンサーの特定やトレンド分析、ユーザー感情、リスク分析など多彩な分析が可能です。
大量のSNSアカウント管理や、競合比較、製品画像解析、炎上防止策など、ソーシャルリスニング機能も豊富に搭載されています。
MAツールやBIツールと連携することができるので、SNSを活用した効率的かつ効果的なマーケティングが可能です。
分析対象 | SNS(Twitter・Instagram・Facebook・LINE・YouTube・TikTok) |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
|
連携 | MAツール、BIツール |
▶初期費用:無料
▶月額利用料:10,000円~(税表示なし)
※Twitterは別途、見積もりが必要
画像出典元:「Text Mining Studio」公式HP
Text Mining Studioは、高機能でありながらも操作がしやすく、初心者から上級者までオールマイティに使えるテキストマイニングツールです。
基本となる単語頻度の分析をはじめ、属性を活かした特徴分析や独立性の高い話題を抽出する話題分析など、7系統14種類の分析機能が搭載されています。
ツールの汎用性が高く、各種業界・業務への適用することができ、アドオンを追加することで日本語だけでなく、英語分析にも対応可能です。
豊富な分析機能と圧倒的な扱いやすさで、特許分析、研究、教育など専門的分野でも使用されています。
分析対象 | SNS・コールセンター・アンケート・業務日報・特許文書・新聞、雑誌記事など |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
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連携 |
以下の同社製ツールと連携可能
|
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「Pixial」公式HP
「Pixial(ピクシャル)」は、Instagramの投稿画像やハッシュタグを分析し、消費者像を可視化するSNS分析ツールです。
独自のAI画像分析機能やテキストマイニングを活用し、効率的に分析をおこなうことができます。
データ分析や調査をすべておまかせできるプランもあり、ツールを使いこなせるか不安な場合でも安心です。
利用ユーザー数や画像上限数の追加はオプション対応となるため、追加コストが必要な点に注意しましょう。
Pixialの料金プランは、自社で調査をおこなうツールサービスと、調査・分析をすべておまかせできるレポーティングサービスがあります。
ツールサービス ライトプラン |
ツールサービス スタンダードプラン |
レポーティング サービス |
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月額費用 (税別) |
50,000円 | 400,000円 ※ユーザー数:3 |
500,000円~ 内容に応じて個別相談 |
機能 | ハッシュタグ分析のみ 閲覧・データ保存 |
50,000投稿/月 ※1分析あたりの上限は15,000投稿 |
調査をすべておまかせ |
画像出典元:「Alkano」公式HP
Alkanoは、ノーコードでプログラミング知識がなくても高度なデータ分析が簡単に実行できるデータ分析プラットフォームです。
データのインポートから前処理、可視化、モデリング、異常検知、運用など、一連の分析プロセスを簡単なマウス操作だけで実行することができます。
分析フローは全て視覚的に表現されているため、誰が見ても理解しやすく、社内共有もスムーズに行うことができます。
Alkanoには1ヵ月間の無料トライアルがあるので、使い心地など実際に体験してみるのも良いでしょう。
分析対象 | コールログ・アンケート・特許文書など |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
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連携 | ー |
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「VextMiner」公式HP
VextMinerは、高機能かつ直感的な操作で、会話テキストやSNSデータなど大量のテキストデータを効率的に分析するテキストマイニングツールです。
数百万件規模のビッグデータも高速処理能力で素早く分析できます。
ビッグデータに潜む少数意見を漏れなく発見できるほか、予兆監督管理機能で、今後急増しうる少数話題を自動で抽出、推移を監視することが可能です。
単語や係り受け分析とは違い、文単位で分析するので、誰でも分かりやすく、詳細な分析が行えます。
分析対象 | SNSをはじめ、CSVファイルであればすべてのデータが分析対象 |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
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連携 | 音声認識システム「AmiVoice」 |
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
※参考価格
2008年にリリースされたVextMiner 3.0においては、600万円(税別)/5ユーザライセンスでした。
現在はバージョンが異なりますが、価格帯の参考にしてください。
画像出典元:「TextVoice」公式HP
TextVoiceは、リサーチ会社として20年以上の実績を持つ「マイボイスコム株式会」社が提供するテキストマイニングツールです。
意味を持たせた類義語辞書により、辞書の事前整備なくとも、すぐにテキストデータの分析が可能です。
最大6つの言葉を組み合わせて表現するため、係り受けでは分かりづらかった文の内容も詳細に把握することができます。
2週間の無料トライアルが用意されているので、実際に試してみるのも良いでしょう。
分析対象 | コールログ・アンケート・SNS・口コミ・業務日報・議事録など |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
|
連携 | ー |
▶初期費用:20万円(税抜)
▶月額利用料
・テキストボイス:10万円(税抜)
・テキストボイス+SNSデータ取得オプション:13万円(税抜)
※契約は最低6ヵ月からです。
画像出典元:「IBM Watson」公式HP
IBM Watson Explorerは、企業内に散在する大量のテキストデータを収集し、高度な自然言語処理と機械学習で、効率的に分析が行えるテキストマイニングツールです。
IBM東京基礎研究所で開発された独自の言語解析エンジンを搭載し、日本語をはじめ、17ヵ国語の自然言語テキストの分析に対応します。
独自開発された言語解析エンジンは、日本語への理解力が非常に高いため、コールセンターや顧客窓口で活用されるケースが多いです。
企業に蓄積されたテキストデータをはじめ、SNSで発信される大量のテキストデータまで、あらゆるビッグデータの収集・分析に対応しています。
分析対象 | SNS・コールログ・文書・メールなど |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
|
連携 | ー |
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「KAIZODE」公式HP
KAIZODEは、カスタマージャーニー分析機能を使用し、ユーザーインサイトを可視化するソーシャルリサーチ分析サービスです。
SNSで投稿された大量の投稿内容から、自社に必要な投稿だけを可視化できるインサイト要約技術が搭載されています。
KAIZODEは長文投稿を端的に要約することもでき、必要のない情報を除去する精度が非常に高いのが特徴です。
また画像解析技術も優れており、AIにブランドロゴを学習させて、画像から自社に関係する投稿であると自動的に検知してくれます。
KAIZODEは、顧客による口コミが発生するBtoC事業に向いています。
分析対象 | SNS |
テキスト以外の分析対象 | 画像解析 |
主な機能 |
|
連携 | ー |
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「VOiC Finder」公式HP
VOiC Finderは、音声データのVOC分析に強みを持ったテキストマイニングツールで、日産自動車と共同開発したツールです。
テキストマイニングツールでは一般的に、会話の分析が弱点だとされていますが、VOiC Finderは「話し言葉」の分析に強みを持ちます。
コールセンターなど顧客との会話において、リアルタイムの文脈解析に有効です。
10万語以上のデフォルト辞書とAI自動辞書作成機能を有しているため、短い準備期間で分析作業を開始することができるでしょう。
分析対象 | コールセンターなどの話し言葉、リアルタイムの文脈解析 |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
|
連携 | 音声認識システム「AmiVoice」 |
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:35万円~
※5年間継続利用が前提
画像出典元:「CoreExplorer」公式HP
CoreExplorerは大量のテキストデータを素早く分析し、業務改善につなげるためのポイントを見つけ出すことができるテキストマイニングシステムです。
テキスト情報の分析もクリック操作で簡単にでき、分析結果も直感的なインターフェースなので、スムーズに分析業務を行うことができます。
OSS(オープンソースソフトウェア)の「Elasticserch」と連携することにより、約2,000万件までの大規模データを分析することも可能です。
CoreExplorerは自社開発のシステムであるため、要望に応じたカスタマイズも柔軟に対応してもらえます。
分析対象 | SNS・ブログ・新聞記事・特許情報・社内蓄積データ(問合せログ・クレーム情報・作業報告など) |
テキスト以外の分析対象 | ー |
主な機能 |
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連携 | OSS「Elasticserch」 |
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
一口にテキストマイニングツールといっても、ツールによって機能や特徴などさまざまです。
導入を検討する際は、以下3つのポイントを意識して比較すると良いでしょう。
多機能かつ高機能なツールであっても、使いこなせなければ意味がありません。
テキストマイニングツールは無料トライアルの提供が比較的多いので、積極的に利用し、以下の点を念入りに確認してみましょう。
課題解決や目的達成に必要な機能が搭載されているか、しっかり確認しましょう。
そのためには、まず導入目的を明確にすることが重要です。
導入目的が明確になっていれば必要な機能が分かり、ツールを絞り込むことができます。
機能が多いか少ないかで選ぶのではなく、「必要な機能があるか」で見るようにしましょう。
テキストマイニングツールに限りませんが、新たにツールを導入した場合、設定方法や使い方など、何らかのトラブルが発生しやすいです。
万が一トラブルが発生したとしても、サポート体制が整っていればスムーズに対処してもらえるでしょう。
テキストマイニングツールを活用し、業務に成果が出るまでには時間がかかります。
ツールの機能だけでなく、サポート体制の充実さもしっかり確認しておくことが重要です。
テキストマイニングツールを導入して得られるメリットは多いです。
そのなかでも、もっとも大きなメリットを3つ紹介します。
メールやコールログ、アンケート、SNS投稿、口コミ、社内文書など存在するテキストデータは膨大です。
テキストマイニングツールを使えば、大量のテキストデータを瞬時に収集し分析、企業にとって価値ある情報だけを的確に抽出します。
市場の動向や顧客のニーズを把握することは、企業成長にとって不可欠な要素です。
大量のテキストデータから有益な情報のみ抽出できるテキストマイニングツールは、企業に大きなメリットをもたらすでしょう。
数十件のテキストデータであれば、人力でも対応できます。
これが数百件、数千件など膨大なテキストデータ量になると、有益な情報だけを人力で抽出するのは極めて困難です。
テキストマイニングツールは、ビッグデータを少ない工数で収集・分析することができ、結果も高精度な価値あるものが得られます。
これまでデータ分析に充てていた時間や手間を大幅に削減し、スピーディかつ高精度な分析が可能となるのは大きなメリットです。
テキストマイニングツールを使用することで、SNSの投稿や口コミなど、外部媒体のテキストデータを収集し、分析することができます。
非構造化されたビッグデータには、市場や経済、競合他社などの動向や消費者トレンドといった、有益な情報が含まれていることが非常に多いです。
ビッグデータの分析により、将来予測に役立つ情報も得られるので、経営戦略において状況に応じた柔軟な判断が行えるでしょう。
テキストマイニングツールを導入し、デメリットになることは比較的少ないですが、なかでも以下の2点が、注意点として考えられます。
散在する大量のテキストデータも、テキストマイニングツールを使えば簡単に収集し、分析することができます。
しかしそれは、ツール自体を使いこなせているということが前提です。
直感的に操作できるツールも増えていますが、それでも操作や分析手法など熟知するには、ある程度時間がかかります。
ツールを導入しても、すぐに成果は出ないものだと考えておいてください。
テキストマイニングツールには、無料と有料どちらもありますが、企業がビジネスとして本格的に使うのであれば、有料ツールを選ぶべきです。
なお有料ツールの場合、提供するベンダーによって違いはありますが、月額費用の相場はおよそ10万円〜となっています。
月額費用のほか、初期費用も発生する場合もあるので事前の確認は必要です。
ツールを導入すると、運用コストが相応にかかってくるので、自社の予算に応じたツール選びを行いましょう。
テキストマイニングツールをうまく活用するためには、2つのポイントがあります。
活用ポイントを意識しながらテキストマイニングツールを使用してみてください。
テキストマイニングツールを上手く活用するには、自社が抱える課題や目的を明確にしておかなければなりません。
課題や目的に対してツールを使うことで、はじめて有益な情報となるわけです。
目的もなく、単に有益な情報が得たいという理由だけでは、ツールを使う意味がありません。
目的や課題を明確にし、そこに焦点を合わせながらツールを活用すると、うまく運用していけるはずです。
若者言葉やトレンド、商品・サービスなど、言語は日々進歩しています。
テキストマイニングツールも、言語の進歩に応じて辞書の登録更新を行い、マイニングの条件も変更すると良いでしょう。
ツールに搭載されている辞書機能を常に最新の状態にしておくことで、より精度の高いデータ分析が可能となります。
テキストマイニングツールは散在する大量のテキストデータを収集・分析し、企業にとって価値ある情報を抽出するためのツールです。
メールやコールログ、顧客アンケート、SNS投稿、口コミ、社内文書などテキストデータには、経営戦略において重要な情報が多く含まれています。
企業にとって有益な情報を得ないまま放置しておくのは、非常にもったいないことです。
テキストマイニングツールを最大限に活用し、企業成長に役立ててください。
画像出典元:O-dan