最近、Googleなどで検索をしていると、やっぱり広告が目につきますよね。
中でも代表的なのが、有名なリスティング広告です。
でも、実は
リスティング広告って名前は知ってるけど、結局なんなの?
って方、結構多いんじゃないでしょうか?
一般に、検索連動型広告と呼ばれるリスティング広告は、知ってしまえばそれほど難しいシステムではありません。
そこで今回は、リスティング広告について、知識ゼロからでもわかるように、やさしく解説していきます!
これを読んで、あなたもWebマーケティングの知識を深めちゃいましょう!!
このページの目次
まず、ざっくり言えば、リスティング広告とは、
「検索エンジン上で、ユーザーが検索した言葉に応じて表示される広告」
のことです。
日本では、Google広告やYahoo!広告が代表的です。
さて、ここで結構多いのが、リスティング広告とSEOを混同してしまうケースです。
初めに、そこから確認していきましょう。
そもそも、GoogleやYahooの検索結果画面には、2つの枠があります。
それが、広告枠と自然検索枠です。
表面上は、広告ラベルがついているのが広告枠、それ以外が自然検索枠ということですね。
いずれも検索キーワードと連動する点では同じですが、それぞれ違った性質を持ちます。
おおまかに違いをまとめると、こんな感じです。
この中の広告ランクに関しては、後ほど説明します。
で、この表を踏まえてリスティング広告とSEOを比べると、
リスティング広告…広告枠に出稿する(有料)
SEO…自然検索枠で上位を目指す(無料)
ということになります。
SEOは本題ではないので、このくらいにしておきましょう。
さて、リスティング広告のおおまかな特徴は掴めたと思います。
次に、リスティング広告の何が優れているのかを確認します。
リスティング広告の最も優れている点は、
商品への関心が高い人に、関心が高まった瞬間に届けられる
という点です。
そもそも、私たちが検索をするときというのは、「○○したい」と思った瞬間に他なりません。
例えば、あなたが「パソコン 安い」と検索したとき、少なからず「安いパソコンが欲しい」と思っているはずです。
そんなときに安いパソコンの広告を表示すれば、広告としての効果が高くなるのは、当然ですね。
リスティング広告がどういうものかは、なんとなくわかったかと思います。
それでは次に、実際のシステムについて見ていきましょう。
リスティング広告が効果的なのはわかりましたが、ご予算に合わないんじゃ仕方ありません。
そこでまずは、その料金システムから説明します。
リスティング広告の料金システムで特徴的なのは、その発生タイミングと価格決定方法です。
それぞれ見ていきましょう。
リスティング広告は、PPC(Pay Per Click)広告の一種です。
PPC広告は、日本語でいえばクリック報酬型広告といいます。
これはつまり、クリックされる度にお金がかかるということです。
例えば、駅に広告看板を出すとなれば、初めに高額の費用を払う必要がありますよね。
でも、リスティング広告の場合は、クリックされるまでは費用がかからないので、とても手軽に始められる広告であると言えます。
じゃあ1クリックあたりでいくらかかるんだということになります。
この価格は一定ではなく、表示される度にオークション制で決まります。
このオークションによって、検索されるごとに、流動的に価格が決定されるのです。
広告出稿者は、これに対し、「この広告にクリック単価は最大いくらまで払えるか」という、上限クリック単価(上限CPC)を出して入札します。
ただ、この価格は、一般的なオークションのように、入札価格だけでは決まらないというのが面白いところです。
ここを理解するためには、リスティング広告の掲載順位決定方法について知る必要があります。
この掲載順位は、先ほどの表に出てきた通り、広告ランクの高い順となっています。
じゃあ、広告ランクがどう決まるのかということですが、おおよそ上限クリック価格と広告の品質によって決まります。
この広告の品質は、「どれだけ検索された言葉に関連しているか」や「どれだけ検索ユーザーの役に立つか」で決定されます。
このように、広告の品質を加味して掲載順位が決定されるため、お金をたくさん出せば上位に表示されるわけではないということがポイントです。
単純に上限クリック単価だけで掲載順位が決まるのなら、お金をたくさん払える大企業が上位を独占してしまいます。
ですが、広告の品質という基準のおかげで、ユーザーに適した広告が表示されやすくなるのです。
これによって、検索エンジンの広告媒体としての公平性と、ユーザーからの信頼性が保たれるんですね。
ではここで、価格決定方法の話に立ち返ります。
クリック単価を決める式は、以下の通りです。
こう見ると難しく感じますが、別にこの式を覚える必要はありません。
ただ、ここから言える2つのポイントだけは押さえておきましょう。
分子が「自社広告の1つ下の広告の広告ランク」であることに着目してください。
これはつまり、検索されたときに、広告ランク順位が出て初めて計算できるということです。
なので、毎回クリック単価は少しずつ変わることになります。
ここが結構勘違いされるポイントです。
上記の計算式で割り出されるクリック単価は、上限クリック価格よりも低いことがほとんどです。
そのため、その合計金額は、入札価格だけを使って算出された値よりも安くなるのです。
さて、そうなると、結局予算はどれくらいになるのか気になりますよね。
そこで今度は、予算の見積もり方について説明します。
ここからは、実際におおよその予算を見積もる手順について説明します。
特にリスティング広告を使う予定がない方は、読み飛ばしていただいても大丈夫です。
お金を出して広告を出すわけですから、最終目的を決めなければ始まりません。
サイトを見てもらうだけでいいのか、サイトから商品を買ってもらいたいのか、サイトから資料請求をして欲しいのか。
専門的な用語を使えば、サイトを見てもらう回数をPV数といい、それ以降でお客さんに取ってもらいたい行動をコンバージョンといいます。
なので、言い換えれば、PV数が増えるだけでいいのか、でなければ、コンバージョンを何と定めるのか。
そして、その目的の数をどれだけ増やしたいのかを決めていく必要があります。
とはいえ、リスティング広告の目的がPV数だけということはあんまりないので、必要なのは
コンバージョンを何と定め、どれだけ増やすのか
ということになります。
ゴールの決め方次第で、やるべきことは大きく変わってきますので、慎重に決めましょう。
Google広告のユーザー向けサービスに、キーワードプランナーというものがあります。
アカウント取得は必要ですが、広告出稿前から使えるので、ご安心ください。
このサービスを使うと、キーワードごとの大体の入札金額がわかります。
こちらが、キーワードプランナーに「パソコン 安い」と入れたときの実際の画面です。
これを見ると、費用28万で2600回クリックしてもらえることがわかります。
競合が多めの検索キーワードなので、わりと厳しめの数字ではありますね。
前のステップで、クリック数あたりの必要金額はわかりました。
なので、ステップ1で決めたゴールに沿って、必要なクリック数を求めます。
で、クリック数とコンバージョン数の関係は、
コンバージョン数=クリック数×コンバージョン率(CVR)
と定義されます。
CVRは、1クリックがどのくらいの確率でコンバージョンするかということです。
今回のパソコンの例で言うと、サイトに入った人がどのくらいの確率でパソコンを買うかということですね。
このCVRはサイトの設計などに依存するので、ひとまず自社のサイトのCVRを流用しましょう。
ここまで来れば、必要なクリック数を割り出せるので、キーワードプランナーの予測データと合わせれば、おおよその予算が出せますね。
以上の3つの手順を踏めば、狙ったキーワードの広告運用がどのくらいの費用を要するかがざっくりわかります。
特にリスティング広告を使う予定がない方も、意外とおもしろいのでぜひ見積もってみてください。
では結局、リスティング広告のメリットとは何なのでしょうか。
これを押さえられれば、リスティング広告が大体わかってきたと言えるでしょう。
これは、初めの項目でお話しした通りです。
やはり、既に何を求めているかハッキリしている人に広告を出せることは、大きなメリットになります。
リスティング広告は、前項の通り、もはや買う直前とも言える人にアプローチできるため、すぐに売り上げにつながりやすいです。
また、似たようなWeb施策のSEOでは、効果が現れて検索上位に上がるまでに、長い時間と大きな労力を要するという弱点があります。
その点、リスティング広告は、出稿すればすぐに広告枠に表示されるので、そういった意味でも即効性があります。
例えば、通販サイトでのセールをやるときなどは、すぐに効果が出るリスティング広告が向いていると言えるでしょう。
これは費用の項目でお話しした通りです。
例えば、ディスプレイ広告やバナー広告は、認知拡大に強い効果がありますが、どうしても初期投資は大きくなってしまいます。
その点、PPC広告であるリスティング広告は、クリックされた分しか費用がかからないので、手軽に始めることが出来ます。
リスティング広告は、駅看板のような広告とは違い、随時変更できることも強みです。
例えば、出稿していたキーワードが、消費動向の変化によって、あまりうまく機能しなくなったとしましょう。
このとき、リスティング広告なら、キーワードを少し変更したり、表示するWebページ側を調整することで、そのような環境の変化に対応できるのです。
もちろん、初めて出したキーワードが単純にうまくいかなかった場合なども、実際の反応を受けて修正していくことは容易です。
リスティング広告が運用型広告と呼ばれるのは、このような特徴のためなんですね。
ここまでメリットをまとめてきましたが、当然、リスティング広告も万能ではありません。
そこで今度は、そのデメリットも紹介しましょう。
なるべく簡単にリスティング広告を紹介してきましたが、そこには取り扱う難しさも存在します。
最後にリスティング広告の弱点を確認していきましょう。
見積もり手順の項目で感じた方もいるかもしれませんが、リスティング広告は、安価な広告というわけではありません。
もちろん、手軽に始められますし、効果的な手法ではあります。
ただ、リスティング広告とは基本的に、長期的に運用していく広告です。
なので、初期費用が少なくても、長期的に考えるとそれなりの予算が必要となります。
今回はあまり詳しく説明しませんでしたが、リスティング広告を実際に運用するためには様々な知識が必要です。
出稿するキーワード選定や、そのキーワードの広告グループへの分別、配信結果を分析して広告を改善する作業など、専門的な知識を必要とする行程がいくつもあります。
運用にあたって、そのように様々な手間が発生することで、結果として人件費的コストが大きくなるのは否めません。
ただ、現在では、キーワード選びが不要なオートマ型の検索連動型広告も一般的になっています。
さらに、リスティング広告を初めとしたWeb広告を管理するツールなどもリリースされています。
そういう意味では、運用の手間というデメリットは解消されつつあると言えるでしょう。
以上、リスティング広告の基礎知識について、やさしくまとめてきました。
最後に触れたように、現在ではリスティング広告の運用自動化ツールなどもありますし、また、コンサル会社なども増えています。
そのため、リスティング広告を運用する手間は非常に軽くなってきています。
それでも、リスティング広告に対する最低限のリテラシーは必要ですので、今回触れたことなどは是非とも覚えておきましょう。
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