【働き方改革】好事例の厳選6選を紹介|理想的すぎる就業環境とは

【働き方改革】好事例の厳選6選を紹介|理想的すぎる就業環境とは

記事更新日: 2019/07/05

執筆: 小石原誠

国の政策として取り組みが進められている「働き方改革」。少子高齢化による人手不足が業界問わず深刻化してきているなか、「働き方改革」はもはや政策に付随するものではなく、企業が生き残りを図るために欠かせない事業戦略ともなっています。

今回は、様々な取り組みが展開されている「働き方改革」のうち、実現性と成果の観点から選んだ6つの好事例をご紹介していきます。

働き方改革とは

働き方改革とは、簡潔にいうと「労働者の働き方を見直して改善していこう」という動きです。

元々は、政府が「一億総活躍社会」を実現するための手段の一つとして取り組みを始めた「政策」でした。

しかし、少子高齢化が進んできたことにより、いまやどの業界においても「人手不足」が深刻化してきています。

そのため「働き方改革」は政府が主導するものというよりも、企業にとっては今後の生き残りを図るための重要な事業戦略という位置づけで捉えられ始めています。

「選ばれる」企業となるために様々な取り組みが展開されている「働き方改革」ですが、今回はその中から「労働時間などの見直し」「多様な休暇制度の整備」「女性活躍推進の仕組み作り」の3ジャンルで6つの事例をご紹介していきます。

労働時間などの見直し

ユニリーバ・ジャパン株式会社の新人事制度「WAA」

洗剤やヘアケア、スキンケア用品の大手ユニリーバ・ジャパン株式会社では、2016年7月より新人事制度「WAA(Work from Anywhere and Anytime)」を導入しています。

WAAは端的に言うと、すべての社員が働く場所や時間を自由に選べる仕組みであり、以下のような内容となっています。

  • 上司に申請すれば、理由を問わず、会社以外の場所でも勤務可能
  • 平日の6時~21時の間で自由に勤務時間や休憩時間を決められる
  • 全社員が対象で、期間や日数の制限はなし


フレックスタイム制度や時短制度などを導入・運用している会社は多くあるものの、中には実質的にはうまく活用されていなかったり、制度はあるものの有名無実化しているような会社も少なくありません。

ところが、ユニリーバ・ジャパンの場合は社員の9割がWWAを活用。社内全体で残業時間を削減しながら売上高を伸ばすことに成功しています。

その秘訣として、ユニリーバ・ジャパンはトップのコミットメントやビジョンの共有、さらにはITなどのテクノロジーの活用を挙げています。

株式会社ZOZOが取り組む1日6時間労働「ろくじろう」

日本最大手のファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZO(旧社名:スタートトゥディ)では、「ろくじろう」と称した1日6時間労働の取り組みを、2012年5月から行っています。

就業時間は午前9時から午後3時まで。限られた時間に集中して仕事に取り組めるようになることが目的ですが、「6時間」という数字には実は別の意味もあります。

それは、労働基準法においては労働時間が6時間以内であれば休憩を取る必要がない、ということ。これにより昼休みも廃止することができ、午後3時という早いタイミングでの退社が実現しているのです。

なお、昼休みの時間こそないものの、軽食をとることはOKとされているので、空腹のために集中力が下がるという心配もありません。

6時間労働への取り組みの結果、ZOZOでは労働時間削減はもちろんのこと、1人あたりの労働生産性が向上。

それにより売上高アップも達成しており、社全体での業務効率化に成功しています。

多様な休暇制度の整備

株式会社サニーサイドアップ「プライベートしっかり休暇制度」

元・サッカー日本代表の中田英寿氏をはじめとして、トップアスリートのエージェントで有名な「株式会社サニーサイドアップ」では、「プライベートも一生懸命たのしもう!」を合い言葉に、「プライベートしっかり休暇制度」と称した様々な種類の休暇制度を導入しています。

・「ファミリーホリデー休暇」制度
・「誕生日休暇」制度
・「恋愛勝負休暇」制度
・「失恋休暇」制度
・「結婚記念日休暇」制度
・「離婚休暇」制度

中でも特に特徴的なのは「離婚休暇」でしょう。これは、文字通り離婚をした場合に1日の休暇を取得できるというものです。

離婚に伴う事務手続きなどに使える現実的な制度とのことですが、もしかしたら多少なり傷ついた心を癒やすためにも使われているかもしれません(1日では足りないかもしれませんが)。

「11か月働いて1か月休む」ワヴデザイン株式会社

誰もが知る大手飲料会社の主力商品や若者に人気のジュエリーブランドなども手がける「ワヴデザイン株式会社」では、現在のように「働き方改革」が叫ばれるようになる以前の2012年から「11か月働いて1か月休む」という制度を取り入れています。

1か月という時間の使い道はもちろん自由。

旅行だろうと、留学だろうと、それこそ他の会社で仕事をしようが、何をやっても自由だというのが面白いところです。

ワヴデザインでは1か月休暇を取得した社員の過ごし方をブログという形で公開しており、「30日間世界一周」「フィリピン・セブ島格安英語留学」「スペイン・サンティアゴ巡礼」などの時間の過ごし方が紹介されています。

ちなみに、ワヴデザイン株式会社では1か月休暇導入前、2週間休暇を試験的に導入していますが、初めての試みであり苦労や反省が多かった、とのこと。

もしかしたら、1か月という思い切りの良さが、制度成功のカギなのかもしれません。

女性活躍推進の仕組み作り

株式会社メンバーズ「Womembers Program(ウィメンバーズ・プログラム)」

ウェブサイトの制作や運用、デジタルマーケティング支援などを行う株式会社メンバーズでは、「女性社員の長期的なキャリア形成の支援強化」「ワークライフバランスの実現」「多様なワークスタイルの確立」の3つをテーマに、女性活躍推進計画「Womembers Program」を立案・実行しています。

  • 在宅勤務制度の拡充
  • ベビーシッター利用・延長保育などの経費サポート制度
  • 看護休暇制度
  • 女性社員のリーダー(管理職候補)への積極的な登用
  • 時短勤務中の管理職社員が参加できるよう管理職向け会議の実施開始時間を8時30分から10時に変更
  • 託児所付きリーダー研修、社員総会を実施
  • ロールモデルとなる女性社員・管理職の働き方について社内外へ情報発信
  • 育児中の社員を中心に、情報交換・交流を目的とした座談会実施
  • 半期に1度「Womembers賞」表彰を実施
  • 時間単位有給休暇制度の導入

このように、Womembers Programの取り組み内容は多岐にわたっています。

株式会社メンバーズではこれらの取り組みにより、女性管理職の比率が向上するなどの効果が出ているとのこと。

株式会社サイバーエージェント「macalon」

株式会社サイバーエージェントでは「女性が出産・育児を経ても働き続けられる職場環境の向上」を目的として、以下の8つの制度をパッケージ化した「macalon」という独自制度を整備しています。

  • エフ休:女性特有の体調不良の際に、月1回取得できる特別休暇
  • 妊活休暇:不妊治療中の女性社員が、治療のための通院等を目的に、月1回まで取得可能な特別休暇
  • 妊活コンシェル:妊活に興味がある社員や将来の妊娠に不安がある社員が、専門家に月1回30分の個別カウンセリングで相談できる制度
  • キッズ在宅:子どもの看護時に在宅勤務できる制度
  • キッズデイ休暇:学校行事や記念日に取得できる特別休暇
  • 認可外保育園補助:認可外保育園料の一部を会社が負担する制度
  • おちか区ランチ:同じ市区町村に住むママ社員が集まるランチ代を会社が補助する制度
  • ママ報:育児と仕事を両立するママ社員の経験談や会社の最新情報を掲載したママ社員向けの社内報、産休・育休中の社員にも郵送


「macalon」には、「ママ(mama)がサイバーエージェント(CA)で長く(long)働く」という意味が込められているとのことで、子どもをもつ女性や、子どもを産み育てたいという女性を対象とした制度が特に充実している点が特徴です。

まとめ

様々な取り組みが展開されている「働き方改革」の中から、今回は実現性と成果の観点から選んだ6つの好事例をご紹介してきました。

「働き方改革」については企業の規模や業態に関わらず様々な取り組みが展開されていますが、制度を創設しただけでうまく活用されていなかったり、業務効率性の向上や企業の魅力アップなどといった成果につながっていない事例も散見されます。

「働き方改革」に取り組むにあたっては、ただシステムを変えたり作ったりするのではなく、その取り組みがもたらす成果までを具体的に目標設定すること、そして目標に見合った成果を得られているかをきちんとチェックすることが重要です。

画像出典元:Unsplash、Pexels、pixabay

最新の記事

ページトップへ