いまZ世代を中心に大流行している写真共有アプリ「BeReal」。
「BeReal」とは1日に1度不規則なタイミングで通知を受け取り、2分以内に「今何しているか」を撮影し、友達と共有するアプリです。
2020年にフランスでリリースされたSNSアプリで、リリース当初はあまり注目されていなかったものの、2022年初頭から半ばにかけて爆発的ヒットしました。
ダウンロード数は2023年の10月で既に全世界5300万ダウンロードを突破しています。
アメリカやイギリスを中心に世界中に広がりを見せる「BeReal」ですが、日本ではまだまだ浸透率が低いように感じます。
このアプリで1番の魅力とされている点は日常を切り取るため「映えない」撮影をしなければならないという点です。
加工ができず、時間制限によって焦燥感を感じさせているこのアプリがなぜ流行しているのか。
本記事では「BeReal」に関する基本情報や使い方などを徹底解説していきます。
このページの目次
「BeReal」では1日1回ランダムなタイミングで端末に通知が送られ、そのタイミングで自分で撮影を行い投稿する必要があります。
また、このように通知を受け取った瞬間から2分以内に写真を撮影して実際に投稿する必要があります。
通知をクリックすると、いきなり撮影画面まで飛ぶので即座の撮影を求められます。
2分以内という制限があるので、リアルタイムな写真を撮影してアップする必要があります。
時間制限があるため「盛れる」「映える」写真を撮ることはなかなか難しく、加工もできないためありのままの姿を切り取る必要があります。
「BeReal」が人気を博した理由のひとつは間違いなくこの機能があるからと言えるでしょう。
自身のプライベートな写真を載せるため、筆者が実際に利用した所感としては、プライベートな写真を共有してもいい友達と交換している人が多いイメージです。
もちろん人に寄りけりなので、「Instagram」や「Twitter」と同様にアカウントを共有している人も見受けられますが、既存のアプリよりは万人に向けたアカウントの拡散が少ないコンテンツのように感じます。
「BeReal」のダウンロード画面に「BeRealにて本物の友情を築こう。」という文言を謳っていますが、プライベートを共有するアプリであるため、仲間内でのコミュニケーションの 一環になるのではないでしょうか。
Apple Store
「BeReal」には独自の機能が多く存在するのでそれらをご紹介していきます。
・自分が投稿しないと他の人の投稿が見れない。
・投稿に対するリアクションを自身の自撮りで表現する。
・2分を過ぎても投稿できる。時間制限をクリアすれば…
・その瞬間の位置情報、聴いていた音楽を共有できる。
・自分の過去の投稿を閲覧できる。
・広告、フォロワーの概念がない。
・自分のタイムゾーンを選択できる。
まず「BeReal」では投稿しなければ、友達をはじめ、世界中の人が投稿した画像を閲覧することができません。
上記の画像のように、投稿していない状態では閲覧を制限されます。
もし始めるのであれば、多少の心理的ハードルを感じるかもしれませんが加工もなくありのままを投稿することがこのアプリの主流なので、既存のSNSよりも力を入れる必要がなく、比較的始めやすいのではないでしょうか。
ですので一度投稿してしまえば友達の投稿も、世界中のリアルタイムの投稿も閲覧できるようになります。
国や地形、時刻が違う人が投稿した「BeReal」からは英語ばかりの街並みや、アメリカやブラジルにみられる大農場の風景、日本では夜であっても他国では昼間である景色など、人の数だけさまざまなリアルタイムが存在し、見るだけで面白味を感じることができます。
ですが、翌日に新しい通知がくると、再度閲覧できなくなるので毎日継続しての投稿が必要です。
「Instagram」や「Twitter」ではいいねと言われるリアクションを示すもの、絵文字を用いて喜怒哀楽を表現するものなどがあります。
同様の機能が「BeReal」にも存在します。
ですが他のアプリと違う点はリアクションをするためには自撮りを行わなければならないという点です。
リアクションには、いいね、にっこり、ぼーっとした顔、ハート、涙笑い、雷の計6つがあります。
それぞれの絵文字を自身で表現することによって友達の投稿に用いることができるようになります。
実際のリアクション一覧
このように用いることができます。
筆者は現在3種類の絵文字の自撮りを撮影しているので3種類の絵文字を使用できます。
ですが、自撮りはハードルが高いという人もいるかもしれません。
自撮りしなければ使えない機能ではありますが、自撮りに自分が写っていなければならないというルールはないので、それぞれの特徴を表す工夫を取り入れた自撮りを撮影する方もいらっしゃいます。
「BeReal」では前述したとおり、通知を受け取ってから2分以内に投稿する必要があります。
制限時間があり焦燥感を感じながらリアルタイムを映し出すことが「Bereal」の魅力といえますが、もちろん制限時間を超えても問題なく撮影、投稿を行えます。
ただ、ポイントとしては通知を境に時間のカウントが始まるため、何分遅れの投稿であるかがしっかりと記録されます。
その記録は画像の公開と同時に表示されるので、必然的に友達にも閲覧されます。
また、「〇〇が遅れて投稿しました」という通知も送られることになります。
ここが「BeReal」の撮影を制限時間内に行おうとするポイントであり、特段気にしない方であれば問題ないですが、時間以内での投稿を一種のアクティビティとして友達と行う人もいます。
また、時間制限内での投稿を成功させた場合は、その日の投稿回数が最大3回まで増加します。
通常時が1回までのため、3回投稿する権利を獲得して行う人も大勢います。
「BeReal」ではリアルタイムを切り取り共有するアプリであり、投稿時間も共有されると前述しましたが、その他にも任意で位置情報やその瞬間聴いていた音楽を共有することもできます。
設定は簡単でアプリ内の位置情報をオンするだけで可能になります。
「BeReal」を撮影した後に位置情報を共有するか表示されるので、共有したい場合はその部分をタップすると問題なく行えます。
また「BeReal」は「apple music」と「spotify」と連携することができるので、リアルタイムで聴いている音楽を共有したい場合は、位置情報の共有を選択するタイミングで同時に行えます。
これらを共有する目的としては画像の共有の延長線上であり、仲間内でより鮮度の高いリアルタイムを共有するために行います。
もちろんこれらを共有しない選択も取れるので、自分や友達の温度感に合わせて調整することができます。
「BeReal」ではスクショといわれる画面撮影を行うと、その被写体となっているユーザーに通知が行く仕組みになっています。
仲間内での共有を基本とするアプリなので、不用意な拡散を妨げるための措置なのかもしれません。
撮影されたユーザーの投稿した「BeReal」の右上に白い四角が現れスクショされた回数が表示されるようになっています。
ただ、androidとiPhoneでは通知の伝わり方に違いがあります。
まずandroidでスクショを行うと、確実に相手に名前がバレてしまいます。
ですが、iPhoneでは1度共有というステップを撮影された側が踏まなければ名前がバレることはありません。
先ほど説明した白い四角をクリックすると下記画像の画面が表示されます。
このように、一旦はバレない形になっています。
ですがあくまで簡易的なものでしかなく、共有をされるとバレるのでバレるリスクを負える方以外にはおすすめしません。
結論としては、androidユーザーも、iPhoneユーザーも、ステップの違いはあってもスクショを行えば相手にはバレます。
「BeReal」の投稿を継続していけば、撮影したものはどんどんメモリーの中に保存されていきます。
Apple Store
他の人が自分の過去の投稿、自分が他の人の過去の投稿を閲覧することはできませんが、自身の投稿であればこのように確認することができます。
日記の写真版のような用途としても利用できるため、記憶の保存や当時何をしていたかを確認したいときに使うことができるのではないでしょうか。
「BeReal」では現在広告の概念が存在していません。
上記の画像のような作りになっているため、広告を見ることはないです。
既存SNSである「Instagram」や「Twitter」や「YouTube」では常時広告が掲載され続けています。
ビジネスのシステム上仕方がないのかもしれませんが、広告は無意識下でストレスを蓄積させていく要因になります。
広告のないSNSでは必然とそれらの枷から解放されるので、比較的ストレスを感じることなく活用していけます。
また、同様の理論でフォロワーの概念も存在していません。
「BeReal」を閲覧するには相互フォローにならなければないため、芸能人などでよくあるフォロワーのみが多くなるシチュエーションになることがありません。
そもそも許可した相手だけが投稿を閲覧できるため、取り繕う必要性がなく、ありのままを出すことができます。
フォロワーの上下、いいねやコメント数、他人との比較、情報の誇張、画像の撮影や加工など、それらが原因で起こる、いわゆる「SNS疲れ」という現象があります。
SNSが生活の主軸になりつつある現代では、その現象が多発しています。
そのような現象がある一方で、SNSを完全に遮断せずに取り繕うことなく使用できる「BeReal」は、いわば新型のSNSであり、このアプリが持つ魅力の一つと言えるでしょう。
タイムゾーンとは通知が来るタイミングを昼間に調整できるシステムです。
「BeReal」は世界中で使われており、通知を受け取ることで始まる受動的なアプリになります。
ですが朝早くや寝ている最中に通知が来ても時間内に投稿することは難しいかもしれません。
そうならないために、タイムゾーンを選択できます。
タイムゾーンの選択範囲は現在アメリカ、ヨーロッパ、西アジア、東アジアの4つとなっており、1日につき1度しか変更できません。
これをしっかりと設定することでしっかりと昼間という制限のなかでランダムなタイミングで通知を受け取ることができます。
また言語も選択でき、対応言語はこちらの14カ国語になります。
Apple Store
「BeReal」では撮影、投稿という心理的ハードルを除けば簡単に始めることができます。
ここでは、インストールから実際に始めるまでをご紹介します。
1,アプリのインストール
2,名前、誕生日の入力
3,電話番号での認証
4,ユーザー名登録
5,連絡先のアクセス許可の選択
6,公開範囲の選択
7,投稿
まず初めに、アプリをインストールします。
iPhone、android共に使用できるのでそれぞれ対応するアプリからダウンロードしてください。
次に名前と誕生日の入力を行います。
名前は後で変更可能なのでお好きなように設定してください。
また、「Bereal」利用規約では13歳以上が利用可能とされています。
ですのでその年齢確認の意味合いもあります。
大抵のアプリでは電話番号を用いて本人確認を行うと思います。
そのシステムが「BeReal」にもある、というだけですので読者の皆様がこれまで行っていた通りに行ってください。
次にユーザー名を決めてください。
ユーザー名はアカウント検索のときに用いられます。
これも名前と同様に変更可能ですのでお好きなように設定してください。
連絡先を連携させると、既に所持している連絡先の中から「BeReal」のユーザーを友達の候補として出してくれます。
ご自身のご都合に合わせて選択してみてください。
最後に投稿範囲を設定します。
公開範囲は「グローバル」と「友達にのみ表示する」の2つから選べます。
「グローバル」を選択すれば全世界中のユーザーに画像が公開されることになります。
友達のみでいい場合はそちらを選択してください。
ここまで進めれば、あとは実際に投稿を行うだけです。
画像は外カメラ、内カメラの両方でほぼ同時に撮影されます。
普段はどちらか一方でしか撮影することがないため、両面撮影は新鮮であり慣れるまで少し時間が必要かもしれません。
下の画像は実際に投稿を行ったものになります。
下の赤枠から公開範囲、位置情報、音楽の設定を行えます。
自身の投稿の公開範囲も友達のみを選択できるため、画像を見られてもいい相手しか閲覧できないように投稿することもできます。
撮影をやり直しや時間が遅れた場合は、赤枠の下にその回数や時間を表示される仕組みになっています。
・リアルタイムの共有
・SNS疲れの要素がない
・完全仲間内で出来る
「BeReal」ではリアルタイムを切り取って共有するので投稿に多大な労力を割く必要がありません。
さらに仲間内で取り繕う必要もないため、今までのような、SNSに囚われていると錯覚してしまいそうになるような状況になりにくいため、SNS疲れも起こしづらいのではないでしょうか。
Z世代の間で流行している「BeReal」ですが、日本への浸透はまだまだ浅く知らないという大人世代の方も多く見受けられます。
「Instagram」が映え写真の代表的アプリだとすれば、「BeReal」はその対極に位置づけられるように感じます。
比較的オープンに利用する「Twitter」や「Instagram」と比較的内輪で利用する「BeReal」。
どちらを好むか、また目的に応じて使い分けを行っていく必要があります。
ですが、アメリカやイギリスをはじめとする世界中で流行している点からも、アプリの動向は今後も確認必須です。
この記事で「BeReal」に興味を持たれた方はぜひはじめてみてください。