郵便物の受け取りのために出社していたり、不要なDMの受領で業務を邪魔されているなら、郵便物管理サービスがおすすめです。
オフィスに届いた荷物を代理で管理したり、郵便物の中身も希望に応じてチェックされ必要な荷物のみを受け取りできたりと、大変便利なサービスです。
この記事では、郵便物管理サービスの概要や機能、おすすめの2社「atena」と「トドケール」を比較してくわしく解説します!
このページの目次
郵便物管理サービスとは、オフィスにいなくても配送された郵便物を代理で管理してもらえるサービスのことです。
私書箱と違い、履歴はすべてクラウド上で確認でき、必要に応じて荷物の転送や廃棄なども依頼できます。
管理画面では、登録された郵便物の外観の画像を見ることができ、請求書など必要な書類は中身をスキャンしてもらえます。
管理画面の例 ①ラベル設定 ②外観画像。拡大表示も可能 ③アクション(済・スキャン・転送など)を設定
画像出典元:atena公式HP「atena Guide (アテナガイド)」
郵便物管理サービスは、管理を効率化するためのアプリ・ソフトウェアと、受け取りや登録作業などのアウトソーシングサービスの2つから成ります。
郵便物管理サービスのなかで有名な2社を例にすると、下のように分けられます。
管理アプリ | 管理アプリ+BPO | |
atena株式会社 | atena for メール室 | atena |
株式会社トドケール | トドケール | クラウドメール室 |
自社にメール室などの、荷物を管理する部署があるなら管理アプリのみを、管理するリソースまで確保したい場合には代行を含むサービスを利用しましょう。
郵便物管理サービスであれば受け取りを代行し、自社に必要な郵便物だけを改めて転送してもらえるため、不要な荷物を受け取るために人と接触する機会がなくなります。
感染リスクを抑制できることで、従業員の健康を守る意味でも、郵便物管理サービスは大きな役割を担っているといえます。
郵便物管理サービスでは、自社にとって必要な荷物だけを取捨選択して受け取れます。
DMなどの不要な郵便物は受け取り前に廃棄できるため、余計な業務に時間を割きたくない企業にとって有効なサービスです。
郵便物管理サービスのサービス内容・おもな機能は以下の4つです。
郵便物管理サービスを選ぶうえでのチェックすべきポイントも、あわせてご紹介していきます。
郵便物管理サービスが指定する住所への配送、または自社のポストから回収してもらうか、2つの方法で受け取りを代行してもらえます。
代理で荷物を管理してもらってから転送や廃棄を選択できるので、自社に本当に必要な荷物だけを受け取れるでしょう。
ポストから回収してもらう場合、回収の対象地域が限定されるサービスもあるため、自社が含まれるかを必ず確認しましょう。
一元管理しやすいように、どのサービスも管理画面はとても見やすく、だれにでも操作しやすいUIとなっています。
対応/未対応、配送状況などの荷物のステータスを一覧で把握できたり、ワンクリックでスキャン依頼をできたりと、とても便利です。
全員がアクセスするサービスなので、無料プランやデモを活用して、導入前にかならず操作性をチェックしましょう。
保管場所から自社が指定した住所へ、必要な郵便物を転送してもらえます。
転送先の住所は、オフィスやテレワーク中の社員宅など、自由です。
一方、転送方法(配送業者)は自由に変更できないケースもあるため、確認が必要です。
転送を定期的に自動で行ってくれるのか、あるいはその都度申請が必要なのかも確認しておきましょう。
受け取りを代行する場合は荷物の保管も担うため、保管場合のセキュリティ対策が講じられています。
サービス提供元がISO/IEC27001を取得していれば、信頼がおけます。
くわえて、保管場所への入退室管理や、他社の荷物との取り違え防止策を確認するとよいでしょう。
画像出典元:「atena」公式HP
atenaは、メーラーやチャットツールで郵便物をチェックできる管理サービスです。
メールのような馴染みのある操作画面で郵便物を一括管理できます。
未対応の郵便物や配送状況も一覧で確認できるため、重要な荷物の受け取り忘れもありません。
届いた封筒の中身もワンクリックでスキャン依頼ができるため、内容確認も手軽におこなえます。
郵便物の転送は「定期」か「お急ぎ配送」かを選べ、発送通知や追跡番号も連絡されるので安心です。
ただし、対象は郵便など「ポストに入るもの」に限られるため、大型の荷物は扱えない点には注意してください。
なお、メール室をもつ企業でatenaのアプリだけを利用したい場合には「atena for メール室」を利用することもできます。
※郵便物の回収、スキャン、お急ぎ転送、倉庫保管は有料オプションです。
▶初期費用:無料
▶月額利用料
・郵便物数100通以下:初月無料、2ヶ月目〜1万円
・郵便物数101通以上:1万円〜
※税表示なし
画像出典元:「トドケール」公式HP
トドケールは、郵便物の受け渡しを見える化・効率化した管理サービスです。
オフィスに届く郵便物の登録日や受け取り状態などをダッシュボード形式で簡単に確認できます。
郵便物の履歴はすべて残るため、受け渡し忘れなどもなく安心です。
荷物登録は最短5秒で完了するため、オフィスに滞留する郵便物を極限まで減らせます。
SlackやTeamsなどの各種アプリとも連携すれば、外部ツールを利用していても適宜通知されるため便利です。
受け取り代行サービスについては同社の「クラウドメール室」で提供されています。
クラウドメール室では、ニーズに応える柔軟な対応が魅力で、例えば、リモートワーク勤務となる数百名規模の新入社員に備品等を一括送付したい場合に、段ボールや備品の発注から契約書の製本、送付までまるごと依頼するなどの依頼も可能。
▶利用料金:料金プランの詳細は問い合わせが必要です。
▶2週間の無料トライアル期間があります。
atenaはオプションを利用することで、郵便物を自社のポストから回収してもらうことができます。
郵便物管理サービスでは、取引先から郵送する先の住所を各サービス指定のものに変更してもらう必要がありますが、自社以外の住所を指定するのはハードルが高いものです。
回収可能な地域は東京都内に限られるものの、郵送先を自社の住所そのままにしたい企業に向いています。
atenaは、Bill Oneやバクラクなどの請求書処理を効率化するクラウドサービスと連携できます。
総務部門だけでなく、経理部門でも業務の効率化を目指したい企業におすすめです。
atenaでは、郵便物の保管について以下のような取り組みをしています。
ISO/IEC 27001も取得しており、セキュリティを重視する企業におすすめです。
出勤する人とリモートワークの人が両方いる、オフィス以外の場所で働いている人がいるなど、働き方が多様化している中で、トドケールのサービスは有効です。
トドケールを導入すれば、荷物が届き次第メールで自動的に連絡があり、荷物の確認ができるため、各従業員が荷物が届いたかどうかを確認、都度問い合わせを行う必要が無くなります。
トドケールではニーズに応じて、配達物は自社で管理し、郵便物はトドケール(クラウドメール室)に預けるといったハイブリット運用にも柔軟に対応してくれます。
まずは問い合わせで相談してみるのがおすすめです。
また、配送回収は自社スタッフが行なっており、ISO2701(ISMS)、プライバシーマークの両方を取得しているため安心です。
トドケールの「クラウドメール室」では、郵便物のスキャン作業に追加料金は不要です。
(※導入事例「LAPRAS株式会社」参照)
毎月のコストは基本料金と転送時の切手代で済むため、予算と実績の乖離を小さく抑えることができるでしょう。
トドケールは、自社で登録しさえすれば、どのサイズの荷物もまとめて管理することができます。
製品サンプルなど、郵便以外の荷物も多く届く企業におすすめです。
郵便物管理サービスを選ぶ際は、まずは自社に届く荷物や管理の実態を把握しましょう。
そのうえで以下の点に注目すると、自社にあったサービスを選べます。
スキャンなどの作業が、有料オプションなのか、基本サービスに含まれるのかがひとつの判断基準となります。
オプション対応だと、利用が少ない月のコストを抑えられる一方、重要書類が集中した月には大幅にコストが増えることも。
費用の変動を許容できるならオプション対応が多いサービスを、予算と実績の乖離を少なくしたいなら各種作業が基本サービスに含まれるものを選びましょう。
自社に届く荷物が「ポストに入るサイズ」の郵便が多いのか、それより大きい荷物の方が多いのかでもサービスをしぼれます。
atenaのように取り扱い対象が郵便のみのサービスだと、郵便以外が多い企業には向いていません。
自社に届く荷物の種類も確認しましょう。
Slackなどの普段から利用しているツールで郵便物が届いたことの通知がくるサービスであれば、アプリを切り替える手間が発生しません。
細かい手間を削減できるため、積み重なるとさらなる業務効率化につながるでしょう。
実際に利用している企業では、管理アプリの導入だけでも総務(メール室)の負荷が軽減され、管理作業の属人化も解消されています。
こういった企業では、管理アプリのみを導入すると、コストを抑えつつ業務を効率化できるでしょう。
郵便物管理サービスは、自社の荷物を代理で管理してもらえる便利なサービスです。
自社にとって必要な荷物だけを取捨選択して受け取れます。
余計な受け取りの手間を減らして業務効率化を図りたい企業は活用しましょう。
画像出典元:pixabay、unsplash