電子契約サービスfreeeサイン(旧:NINJA SIGN) freeeサイン株式会社代表取締役CEO 鬼頭政人が注目しているSaaS 7選

電子契約サービスfreeeサイン(旧:NINJA SIGN) freeeサイン株式会社代表取締役CEO 鬼頭政人が注目しているSaaS 7選

記事更新日: 2023/01/27

執筆: 吉田杏佑

freeeサイン株式会社 代表取締役

鬼頭 政人

2000年開成高校卒業。2004年東京大学法学部卒業。2005年司法試験合格。2006年慶應義塾大学大学院法務研究科修了(JD)。 2007年司法修習終了、弁護士登録(旧60期)。
2007年石井法律事務所入所。弁護士として企業に関わる中、より経営や財務面にも携わる機会を求めて2010年株式会社産業革新機構入社。2013年株式会社サイトビジット(現:freeeサイン株式会社)を起業。

今回紹介しているSaaSは、弊社で実際に利用していてオススメできるサービスです。
最後には、SaaS導入を失敗しない方法についても紹介します。

1.Salesforce


https://www.salesforce.com/jp/

Salesforceは、非常によく作り込まれているサービスなので、初めの構築と運用をしっかりと行えば、とても素晴らしい導入効果につながると思います。

しかし、反対に言えば多機能ゆえに、使いこなすことは難しく、そうなると、とてももったいないサービスともいえます。

弊社では、freeeサインの商談報告を入力するなどしています。
Slackとの連携機能もあり、Salesforceに商談報告を入力すると、Slackに自動投稿してくれる形で連携しています。

また、一番利用している機能はデータ分析です。
レポートとして一定の条件を抽出しているので、商談のデータを入力すると、今月の成果予測や個人別の成績を自動集計してくれます。

ある程度のITリテラシーがあれば最低限は使うことができるサービスですが、データを集計したり、構築したりするのは難易度が高く、Salesforceに特化したスキルが必要です。
Salesforceエンジニアという言葉があるくらいなので、使いこなす上で社内に、データを構築できる人がいることは必須です。

弊社でも利用者数は40人ほどですが、実際に構築を行っているのは2,3名ほどです。

 

2.GitHub

https://github.co.jp/

GitHubはソフトウェア開発のプラットフォームですが、弊社では事業側からの要望をチケット化して、それを看板方式に並べてエンジニアが開発する、という形で利用しています。

作成したチケットに優先順位をつけたり、進捗状況を管理したりすることができます。
この進捗管理で使いやすいのが、色分け機能です。

例えば色分け機能によって、サービスの機能改善のタスクなのか、バグ改善のタスクなのかを一眼で判断できます。

今更とりあげるまでもない、エンジニアのデファクトスタンダードになっているサービスといえます。
そのため、40名ほど在籍しているエンジニアも、初めから使い方を熟知していて、仕事を始めるまでに「使い方に慣れる」というラグが発生しないのも魅力です。

3.会計freee


https://www.freee.co.jp/

仕訳入力などを行うことで、銀行口座と連携して、キャッシュの残額をみたり、月々の会計周りの数値を把握することができるサービスです。
経営者としては、資金繰りやPL、BSの詳細がわかるので、個別の勘定科目で今どのくらいのお金が使われているかをすぐに把握できるので助かっています。

例えばPLでは、今月の業務委託費が膨らんでいることに気がつけば、業務委託費のカテゴリをクリックして、その詳細を見ています。そこを見て、何にいくらかかっているかを知ることができ、会社がどのように動いているかを把握できます

 

4.ジョブカンワークフロー


https://wf.jobcan.ne.jp/

ジョブカンワークフローは、弊社の社員から承認依頼がくるので、そこに承認、コメント/差し戻しなどに利用しています。
また、過去の承認を検索することもできます。

承認に関しては、スマートフォンのアプリからも可能です。
そのため、移動中でも承認することができ、便利です。
ただ、アプリがウェブビューになっているのか、動画が少し遅いので、この点が解決されると、より使い勝手がよくなると考えます。

 

5.ChatWork

https://go.chatwork.com/ja/

外部とのやりとりには、ChatWorkを利用しています。
Slackは、共有チャンネルを作成しなければいけないのに対し、ChatWorkは先方がアカウントを持っていれば、すぐにやりとりを開始できるので外部とのやり取りに便利です。

具体的には、Facebookのような友達リクエストがあり、そこでつながっている方は、自由にグループに招待できます。
そのため、SNSに近い感覚で利用できています
また、機能がシンプルなので、非エンジニアにとっての使い勝手が非常に良いです。

エンジニアの割合が少ないなど、ITリテラシーがそこまで高くない方が多い企業の場合、Slackよりもチャットワークの方が適しているといえます。

 

6.Slack

https://slack.com/intl/ja-jp/

基本的な社内コミュニケーションにはSlackを活用しています。

こちらのサービスはグローバルサービスであり、私たちが提供しているfreeeサインもグローバル展開を目指しているので、グローバルサービスを研究する一環として、利用しています。

Slackは、外部サービスとの連携がとても便利です。様々なサービスと連携できるので、Slackに様々な通知を一元化できる魅力があります。

また、スタンプ機能は画期的だと思います。初期設定のスタンプ種類も多いうえに、オリジナルスタンプも作れるので、楽しく使うことができます。
これにより、社内コミュニケーションの雰囲気もよくなっています

 

7.freeeサイン

https://www.ninja-sign.com/

freeeサイン(旧:NINJA SIGN by freee)は弊社が提供しているサービスです。
実際に弊社でも主に、2つの方法で利用しています。

まず、管理部門が契約書を締結するのに利用しています。
こちらでは、ワークフロー機能がとても便利で、オススメです。
具体的には、社内承認機能があり、担当者だけの判断で取引先に契約書を送信できないので、内部統制が効く仕様となっています。

また、承認ルートもテンプレート化できます。
例えば、通常の契約でしたら、営業本部長ベースのルートで十分です。
それに対し、イレギュラーな資本業務提携の契約の場合、社長や取締役会の決済が必要となります。
これらを、ルートのテンプレート化で簡単に使い分けることができます。

いくつかの承認ルートを作成すれば、いちいち承認ルートを設定する手間がなくなります。

次に、営業管理でも利用しています。
具体的には、freeeサインの利用をお申し込みいただく際に、その申込書をfreeeサインでいただいています。

このときに便利なのが、契約書のテンプレート化機能です。
テンプレートに先方のお名前やプラン名などを入力しますが、予めそれらの情報を設定してデータベースに保存できるので、集計もしやすく重宝しています。

テンプレートのデータベースは、ワードベース,PDFベースのどちらでも利用できます。
通常のサービスだと、契約締結日や契約金額を手動でタグ付する必要があります。
これらを締結後に手入力するのは大変なので、テンプレート化は便利ですね。

 

鬼頭政人がオススメするSaaSまとめ

freeeサイン株式会社代表取締役

鬼頭 政人

弊社では、今までSaaSを「とりあえず入れてみる」という発想が強かったです。今回ご紹介した他にも、数十種類のSaaSを利用しています。
 
かなりのサービスを利用してわかったのは、結局大半のサービスはうまく利用されないということでした。
中には導入から半年間一切使われないものもありました。
 
そのため現在では、かなり厳しく費用対効果が合うかをチェックしています。
 
freeeサインを提供する側としても、この観点は非常に役立っています。バックオフィス系のSaaSは、費用対効果を可視化しづらいサービスといえます。
こうしたサービスでは、主に管理部門の時間的、人的コストをどれだけ削減できたか、という点が重要になりますので、自社の導入という意味でも他社への営業という意味でも重視しています。
 
バックオフィス系に限らず、SaaSを導入する際には、費用対効果が合うのか、という観点を導入時、運用時の双方で吟味していく視点が肝要です。弊社では、今までSaaSを「とりあえず入れてみる」という発想が強かったです。今回ご紹介した他にも、数十種類のSaaSを利用しています。

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