海外渡航を行う際に、一部条件を除いて現地の方々と変わらない生活を送れるワーキングホリデー。
今回の記事では、ワーキングホリデーに関する国の選び方や注意点など、基本情報から国々の特徴までご紹介していきます。
このページの目次
全27カ国
ワーキングホリデーとは、協定を結んでいる27の国と地域(令和5年3月1日現在、外務省HP記載)から選んで、一定期間の海外渡航を行えるシステムです。
滞在期間は基本1年間ですが、条件によってはそれ以上滞在できるものもあります。
ビザは18歳以上30歳以下が申請可能で、31歳の誕生日を迎えるまでに申請を行うと31歳になっていても海外渡航を行う事ができます。
年中申請可能な国もあれば、獲得期間を設けている国、また年間人数上限がある国や無制限に獲得できる国など様々あります。
基本的には意識しなくて良い点ですが、ビザの取得上限数に基づいて抽選を行う国もあるため、候補の国を選んだらビザの取得情報に関して調査が必要になります。
また、ビザの申請を行う際は渡航後に最低限の生活を送れることを保証するために、国ごとに制定された貯蓄額を提示しなければなりません。
ですので渡航前にはしっかりと金銭的な余裕を確保しましょう。
ワーキングホリデーを行う際に最も重要になる点が、国選びだと思います。
語学を勉強したい! 旅をしたい! 貯金したい! など様々な目的を持ちつつ希望される方がいらっしゃるでしょう。
今回は、10ヶ国をご紹介します。
※国別にご紹介している費用の合計は現地で稼ぐものを考慮していないので、記入金額からアルバイト収入を考慮するとそれぞれ必要費用は多少抑えられます。
最低賃金は2023年8月1日現在。
オーストラリアのワーキングホリデーではビザの取得制限がなく、多民族国家ということもあり日本人に人気の協定国です。
また治安もかなり良く、最低賃金が世界一高い国として知られています。
生の英語に触れられるだけでなく、実際に働くことが出来る点は費用の面からも、語学の面からも魅力的であるといえます。
カナダは銃の所持が許可されているアメリカの隣にある国にもかかわらず、治安がよくワーキングホリデーとして人気の国になっています。
カナダにはトロントやバンクーバーなどの大都市と共に、ナイアガラの滝やロッキー山脈などの大自然が顕在する魅力溢れる国になります。
また、カナダは公用語が英語とフランス語の2か国語となっており、英語を基本としつつ、学習意欲があればフランス語の学びも得ることができます。
最低賃金も日本より1.5倍ほど高く、さらにチップ制度があるのでより収入を見込めます。
世界の住みたい国、住みやすい国のランキングでは10位以内にあり、国の評価も高いことが伺えます。
ニュージーランドは国土が日本の約4分の3、人口は約480万人の規模の国になります。
この国もワーキングホリデーを行える国として人気を集めています。
また、公用語は英語のほかにマオリ語、そして聴覚障害者の方が用いる手話が存在します。
ニュージーランドは自然豊かな国で、人口よりも羊が多いとも言われており、地方では家畜産業、農作業などの自給自足、マーケットでの物々交換などのんびりした生活を送れます。
この国最大の都市はオークランドですが、人口数は137万人程度と東京の1,400万人と比較してかなり少数であり、娯楽も映画やカラオケのほかに、ダイビングやサーフィンなどおよそイメージされるような大都市とはかけ離れたものとなっており、その点からも国としての緩やかさが伺えます。
最低賃金は世界ランキングで5位と日本よりも高い位置付けになっています。
治安も世界ランキングで10位以内となっていますが、置き引きや空き巣などの軽犯罪は日本よりも多い傾向にあるため注意が必要です。
イギリスはヨーロッパにある島国になります。
ヨーロッパということもあり、費用は今回ご紹介する10カ国でいちばん高額なっています。
ビザの発行部数は1,000と少なく、年2回の抽選によってビザの獲得者が決定します。
また、ワーキングホリデーの期間中に政府が指定する地域での労働を行えば、2年目の滞在を認められています。
就労、就学ともに制限のないこの国で最長2年滞在できることは、語学力や人生経験として大幅なレベルアップを行えるのではないでしょうか。
また、最大の魅力は他のヨーロッパ圏の国に格安で旅行することができ、様々な国を旅できることも魅力のひとつであるといえます。
パブ文化も栄えているので、社交の場が数多く存在し、さまざまな交流を行う事もできます。
アイルランドはイギリスの西にある国で、人口520万人ほどの国になっています。
ワーキングホリデーのビザの発行数は800と少なく、枠が他国の人で埋まりやすいため必然的に日本人と出会う確率が下がります。
ですので、語学の学びという側面において日本語に触れる機会をかなり減らすことができて、とても学びやすい環境であるといえるでしょう。
この国では、ケルト音楽が栄えており、イギリス同様パブ文化も栄えています。
ケルト文化そのものが独特な美術文化、音楽文化として顕在しているのでアイルランド独自の文化として楽しめるでしょう。
また、ニュージーランド同様に、都市を離れたら大草原や岩肌がむき出しの大地が広がっており、雄大な自然を堪能することができます。
イギリス同様にヨーロッパ圏を比較的簡単に旅できる点も魅力的です。
韓国でのワーキングホリデーは、欧州やオセアニアと比較してかなり費用を抑えつつ実行することができます。
費用は今回ご紹介する10カ国の中でいちばん低額となっています。
理由としては、主に日本から近いという点が挙げられます。渡航費やそのほか初期費用を大幅に抑えることができるからです。
また韓国は食事が美味しく、美容系がかなり栄えており、またさまざまなアイドルが存在するため、日常はかなり充実するでしょう。
韓国語は日本語と文法的に似ているため、ポイントを抑えると比較的早く習得することができます。
ですが、韓国では就職するのは大変だという側面があります。
韓国内では離職率がかなり高く、そうなると必然的に外国人よりも失業している自国民を雇用することが多いので、その点は注意が必要です。
ノルウェーではノルウェー語はもちろんのこと、英語も日常生活で用いられており、不自由なく生活を送ることができます。
ノルウェー語も地元の図書館で無料で学ぶ事ができるので、ワーキングホリデー中に2カ国語を学ぶこともできます。
この国では最低賃金の規定はありません。ですが、人気のホテルやレストランでは、時給約1875円以上支払うことが義務付けられています。
公立では、小、中、高だけでなく大学も無料で通うことができます。
このシステムを成し遂げている要因としては税金がかなり高いという点にあります。
消費税は25%もあります。ですが「高福祉・高負担」を謳っており、福祉サービスや医療制度、セーフティーネットが充実しています。
また物価の高さも世界的に見てかなり上位となっています。
ですので金銭的な配慮をする必要はあるかもしれません。
フランスの費用はイギリスと同様にかなり高額となっています。
フランスでは文字通りフランス語を公用語としています。
留学者は3〜6カ月語学学校に通い、その後に就労するのが一般的となっています。
都市によっては語学レベルによって職の付きやすさも異なるため、渡航直後に集中的に語学を学ぶ方が増えるからです。
フランス語が公用語なので英語を学びたい方にはおすすめできない国ではありますがそれでも魅力的な点は多々あります。
フランスでは、ルーブル美術館をはじめエッフェル塔やエトワール凱旋門、ヴェルサイユ宮殿など芸術をはじめさまざまな観光名所が存在します。
また、フランスは美食の国でもあるため、食事の楽しみやワインなどのお酒を嗜むこともでき、おしゃれな街を飲み歩くことも魅力の一つといえるでしょう。
そして、当然他のヨーロッパ諸国を訪れやすい点も魅力的であるといえます。
オランダのワーキングホリデーではビザの発布上限数が200となっており、そもそもの渡航ハードルが高い位置づけになっています。
また、ワーキングホリデーのビザの申請を日本国内で行う事ができないので、有効期限90日の渡航証を用いて渡航を行った後、現地にて申請、支払いを行います。
ですので必要書類は予め日本国内で用意してから渡航することをおすすめします。
国内ではオランダ語を公用語をしていますが英語教育にも力を入れている国なので、英語を使用できるところは比較的多いといえます。
非ネイティブでありながら、90%以上が難なく会話を行う事ができ、英語を学びたいと考えている方にはお勧めできる点になります。
また、日本と同じ感覚で過ごすことはおすすめしませんが、ヨーロッパの国々と比較して比較的治安が良い国であります。
アルゼンチンはスペイン語を公用語にしており、首都であるブエノスアイレスは「南米のパリ」とも言われていて、南米に滞在しながらヨーロッパの街並みの雰囲気を味わうことができます。
国内での就労は日本人と同様に週5で働く社会人の平均月額給与が、日本円で約5万〜8万円ほどとなっています。
さらにスペイン語を話せなければ職に就くことは難しいかもしれません。ですのではじめに数カ月ほど語学学校に通ってから働くことを推奨します。
そしてアルバイトでがっつり費用を稼ぐというよりは、日本からしっかり貯蓄をして渡航する方がお勧めかもしれません。
アルゼンチンは雄大な自然があり、通常の旅では全て見ることも難しいかもしれませんが、ワーキングホリデーを利用することで長期にわたって巡る事ができます。
また、サッカーの強豪国でもあり、タンゴや民族音楽もあるため、様々な娯楽を楽しめるでしょう。
ただ、アルゼンチンはとても治安が悪い地域もあるため、そのような場所に近づかないなどの細心の注意が必要になりそうです。
こちらの章では上記で記載した10の国の情報を元に、目的別のおすすめの国をご紹介します。
オーストラリアの最低賃金は世界で1番高いです。
ですのでしっかりお金を稼ぎつつ、海外で生活したいという方におすすめです。
韓国は日本から近く費用を抑えやすいです。
ただ就労のしづらさはあるので注意が必要です。
ニュージーランドでは家畜産業や農作業などの自給自足、マーケットでの物々交換などのんびり暮らせる要素が多くあります。
自然豊かな生活を送りたい方にはおすすめです。
イギリスはヨーロッパで人気の国であり、また英語圏です。
ただ費用が比較的高額なのでしっかり準備する必要があります。
・長期滞在が可能
・自由度が高い
・初期の資金が少なくても実行できる
・海外での労働経験を得られる
・長期で滞在することでその国の風土を知ることができる
ワーキングホリデーではビザを取得できれば最低1年間は取得先の国に留学を行う事ができます。1年を経たずして任意でやめることもできますが、基本的には1年間滞在をするはずです。
ですが観光目的であれば、滞在はせいぜい1カ月から3カ月が限度です。
この点からも、条件次第では最大で3年も滞在できるワーキングホリデーは魅力的であるといえます。
ワーキングホリデーのコンセプトとは長期休暇中に就労、就学を行える制度です。
本来、外国で働いたり学んだりするにはそれぞれを対象としたビザを取得する必要があります。
ですがワーキングホリデーでは国ごとに細かい規定は存在するものの、就労も就学も問題なく行えます。
もちろん基本が休暇であるため、自身の好きなように滞在プランを立てることができます。
先ほど記載した通り、ワーキングホリデーでは就労を行う事ができます。
ですので、最低限必要な資金があれば海外に出発することができます。
事前に資金を集めてしまわなければならないという意識であるのか、滞在国でも稼ぐことができるという意識を持てるのかは気持ち的にもゆとりが違ってきます。
海外で働くことは、言語力や経験、異文化を理解するという点に関して最も効率よく行える手段です。
現地の方々と直接触れ合うことは、経験として身になるのではないでしょうか。
先ほどから記載している通り海外を知るにはその土地に赴くことが1番の近道です。
ワーキングホリデーではその土地に1年間は滞在できるので、働いたり生活したりすることで得られるものがたくさんあります。
日本と異なる点を数多く知ることができる良い機会になります。
・留学先がある程度限定的
・働き口が必ず見つかるとは限らない
・過ごし方次第ではキャリアに穴を作る
ワーキングホリデーでは27の国と地域を留学できます。
これでも種類が豊富であるのに変わりありませんが、世界中の国で考えると見劣りするのも事実です。
ワーキングホリデー協定国以外を訪れたい場合は別の手段を取る必要があります。
ワーキングホリデーでは就労を認められていますが、就労先が保証されているわけではありません。
後ほど記載していますが、韓国のように就労先を見つけにくい国もあるため注意が必要です。
ワーキングホリデーとは長期休暇扱いであるため働くことも学ぶこともできますが、当然何もしないことも可能です。
渡航を終了して日本で就職を希望する場合、海外在住中に何も行っていなかったと受け取られる恐れもあります。
ですので、事前にしっかりと自分のキャリアプランについて考える必要もあります。
ワーキングホリデーで渡航する国を選んだあとにすぐに出発!なんてことはありません。
渡航前からコツコツと準備を進めることによって渡航後を実利的にも心理的にも余裕をもって生活することができます。
大前提として語学の勉強は欠かせません。
渡航後から勉強を始めるようでは遅すぎます。到着したのに言語がわからないから生きていけない! なんてことになりかねません。
現地の語学学校に通うことを検討されている方もいらっしゃるかもしれませんが、1年間住むことに変わりはないのですから早いうちから勉強を始めて損はありません。
国選びを終えたらしっかりと語学学習に励みましょう。
ワーキングホリデーを行う方は保険に入ることが必須と言っても過言ではありません。
理由の一つとしては、国によっては保険への加入が強制であったり、何かトラブルが起きた際に高額の請求をされたりする場合があるからです
渡航先で、安全に過ごすことはもちろんのことですが、1年を過ごす以上何も起こらないことを保証することはできません。
日本とは違い、異国の地では治安の違いや言語能力によって現地の方よりも不利な状況になることも考えられます。
基本的には問題なく楽しいものとなるでしょうが、自分の保身や心理的余裕のためにも加入をおすすめします。
ワーキングホリデーは現地の方と同様に労働を行えるビザになります。
当然給料を受け取る際や日本で稼いだお金の貯蓄をするための口座はやはり必要になります。
現地に渡航したら、ぜひ口座を開設することをおすすめします。
留学エージェントとは、留学手続きを代行する留学手配代理店です。
語学学校選びや出発前の準備など留学に関するさまざまなことに関するアドバイスの他に他に、現地到着後の生活サポートや進路相談など、留学に関するさまざまなサービスを運用しています。
留学する国や自身のレベルに応じて留学エージェントを変えることが一般的な方法になります。
すま留
すま留では英語学習のサポートのほかに世界中どこでも24時間365日対応可能なサポートサービスがあります。
料金体系もシンプルで、従来の最大半額の料金で行う事ができます。
成功する留学
成功する留学は老舗の大手留学エージェントになります。
もともと「地球の歩き方」というブランドで留学支援を行っていた実績もあり、複数の旅行、留学団体に所属しているため留学前、留学中、留学後ともにサポートは万全です。
また留学後の就職サポートも行っており、留学前の主要な不安点となる就職に関してもしっかり支援をしてもらえます。
海外に住みながら就労も就学も現地人のように行えるワーキングホリデーは、比較的簡単に長期の海外経験を積めるとても良い機会です。
日本では手に入らない価値観や経験を人々や街並みに触れることで手に入れられる点は、とても魅力的であるといえるでしょう。
語学力を伸ばしたり、海外に出ることでしか手に入らない視野を手に入れたり、キャリアアップの手段だったり、人生の選択肢の幅を増やすことは間違いありません。
費用の面からも参加の検討を行う必要はあるかもしれませんが、18歳から30歳まで行えるのでぜひ参加してみてください。