与信管理システムについて

与信管理システムおすすめ9選を徹底比較!重要性と機能まで解説

記事更新日: 2023/11/09

執筆: Mai Nemoto

企業の経営責任を全うする上でも、取引先の調査や信用度の管理は必須です。

取引先の与信管理は、安定した経営を継続し、利益の未回収リスクを防止するためにも欠かせない業務です。

本記事では、おすすめの与信管理システム9選に加えて主な機能を紹介します。

さらには、導入検討時の比較ポイントについても解説しているのでぜひ参考にしてください。

与信管理システムとは

与信管理システムとは、複数ある取引先の経営状況や信用枠・売上債権残高などを一元管理できるシステムを指します。

安定した事業の継続をするためにも、与信審査や反社チェックなど取引先の与信管理は必須です。

与信判断を属人化していたり、取引先数が多い場合、判断基準の明確化や業務効率化に繋げられるのでスムーズな取引が可能となります。

与信管理システムのおもな機能

1. 取引先の情報管理

与信管理システムでは、取引先の情報を一元管理できる機能があります。

企業のホームページ・会社や代表者の評判や取引先などをSNSやインターネット・データベースから収集して管理します。

システムによっては決算書をAIが自動で読み取ったり、データ管理することが可能です。

2. モニタリング

与信管理システムでは、取引先の最新情報をモニタリングして、リスクレベルに応じたアラート通知を行う機能があります。

様々な情報機関から毎日収集し、信用格付に反映したり、システム上やメールで異常値に対してアラート通知を行うことができます。

3. 与信限度額の算出

与信管理システムでは、与信判断のガイドラインとして利用できる取引先の与信限度額を算出する機能があります。

規模や収益力・取引形態などの要素から独自のロジックにもとづいて、取引金額の目安や上限額を提示してくれます。

特におすすめ!与信管理システム5選

株式会社 オービック「与信管理ソリューション」

画像出典元:「与信管理ソリューション」公式HP

特徴

「与信管理ソリューション」は、コンサルティングやシステム開発・分析などの事業を展開している株式会社 オービックの与信管理システムです。

販売・会計システム・調査機関との連携も可能であり、一元管理した取引先の財務情報をもとに与信統合データベースを構築できます。

新規取引申請・継続申請・増額/臨時枠申請などの申請書類を電子化し、企業単体だけでなくグループ企業の与信限度管理を適切かつスピーディーに実行できるようになります。

機能

  • OCR決算書読取・同業他社比較などの財務情報登録や分析が可能
  • 財務スコアリングモデル・保有資産評価などの信用格付を可視化
  • 新規取引申請・希望与信枠・継続申請などのワークフロー機能を搭載

料金プラン

詳細についてはお問い合わせが必要です。

アラームボックス株式会社「アラームボックス モニタリング」

画像出典元:「アラームボックス モニタリング」公式HP

特徴

「アラームボックス モニタリング」は、売掛保証サービスや企業調査の事業を展開しているアラームボックス株式会社の与信管理サービスです。

取引開始前の会社や代表者の評判・消費者・従業員・取引先など、幅広い情報をインターネット上や公的機関などからまとめて取得できます。

登録した企業の信用状況を5段階で表示し、与信判断アドバイスや反社チェックまで可視化してくれます。

機能

  • 信用に関わる情報が発生したら、3段階のアラームレベルで通知
  • 企業信用評価や財務/支払情報チェックなど用途に特化した機能を搭載
  • 口コミサイトやSNS・提携している調査会社など多方向から情報を取得

料金プラン

  ライトプラン ビジネスプラン エンタープライズ
プラン
カスタマイズ対応
月額基本料金 2,800円/月 9,800円/月 48,000円/月 480,000円/月~
モニタリング企業の入替 5社/年まで 20社/年まで 100社/年まで 相談

(税抜)

無料トライアル:30日間

三井物産クレジットコンサルティング株式会社「SMART」

画像出典元:「SMART」公式HP

特徴

「SMART」は、海外取引のリスク管理ツールや債権保全サービスを展開している三井物産クレジットコンサルティング株式会社の与信管理システムです。

取引先の規模や収益力・取引形態などの要素をかんがみた上で、適性与信金額を算出し、与信限度額のガイドラインを提示してくれます。

ニーズに応じて、与信管理ワークフローシステムとSMARTの企業情報・格付情報をデータ連携し、申請書の電子化を実現することも可能です。

機能

  • 国内だけでなく海外取引先の与信管理が可能
  • 三井物産が30年以上かけてブラッシュアップした信用格付ロジックでリスクレベルを分析
  • 与信限度額のガイドラインとして活用できる適正与信金額を算出

料金プラン

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リスクモンスター株式会社「与信管理サービス」

画像出典元:「与信管理サービス」公式HP

特徴

「与信管理サービス」は、e-与信ナビや決算書分析システム、信用調査サービスなどを組み合わせた与信リスク管理サポートです。

データベースとしての役割だけでなく、企業の基幹システムとの連携を含めた与信管理体制の構築まで提案可能で、幅広い範囲のサポートを依頼できます

国内だけでなく海外の企業に対しても信用調査が可能です。

機能

  • 500万社以上のデータベースから取引先の検索ができる
  • 取引可否を判断する材料として格付や与信限度額・目標利益率を提示してくれる
  • 取引先の変化を30種類以上の情報機関から毎日収集し格付に反映・代理でモニタリングを実行

料金プラン

e-与信ナビ:1,000〜1,600円/1件
e-管理ファイル:40社 50,000円~/月

TIS株式会社「SCORE LINK」

画像出典元:「SCORE LINK」公式HP

特徴

「SCORE LINK」は、基幹システムや事業戦略コンサルティングなどの事業を展開しているTIS株式会社の与信管理システムです。

帳票振り分け作業・登録エリアの指定/選択・登録補正処理などの財務情報の登録業務をAI機能によって自動化できます

財務診断表・総合財務診断表・企業診断レポート・企業評価表など、独自のロジックにもとづいて結果を表示できるため属人化せずに企業審査分析が可能です。

機能

  • 日本語・英語・中国語・タイ語の決算書をAIが自動で読み取り登録及びデータ管理ができる
  • 内部審査向け帳票・業界平均値分析など豊富な分析帳票を作成できる
  • スコアリングによる総合評価や運転資金による効率性の評価などを可視化できる

料金プラン

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反社チェックを重視したい方はこちらへ

その他おすすめの与信管理システム

​​AGS株式会社「Neuro Watcher」

画像出典元:「Neuro Watcher」公式HP

特徴

「Neuro Watcher」は、情報処理サービス・ソフトウェア開発などの事業を展開しているAGS株式会社の与信管理システムです。

開発実績のある金融機関の融資審査ノウハウを活用して構築されたシステムであり、キャッシュフロー計算書・財務比率などの独自データも利用できます。

人間の脳の神経回路の構造を数学的に表現する手法である、ニューラルネットワークを活用して信用スコアリングモデルを作成しており、約100万社を9段階で格付します。

機能

  • 予測年間倒産率にもとづき、取引先の信用格付を9段階でスコアリング
  • 取引先の信用格付と月商に応じて目安となる取引金額を算出できる
  • 毎月更新される企業情報・財務情報・格付情報に変更があった場合はメールで送信される

料金プラン

初期費用:0円

与信管理ファイル ウォッチャー 簡易取材調査 コンプライアンスチェック
スコアリング信用格付:1,200円/件 企業ウォッチャー:1,200円/件 企業情報(評点あり):5,000円/件 法人名/個人名:250円/件
一括洗替:600円/件 財務ウォッチャー:2,000円/件 企業ダイジェスト(評点なし):3,000円/件

与信管理ファイル登録料:1件から10件まで
2,000円/月

11件目以降
150円/月

ターゲットウォッチャー:800円/回 取材不能報告:1,000円/件

(税別)

※0円:企業リサーチ、与信限度額算出、総額超過アラーム、継続ウォッチャー、総合判定表、企業属性エントリー、決算書エントリー

株式会社ラクーンフィナンシャル「URIHO」


画像出典元:「URIHO」公式HP

特徴

「URIHO」は、決済サービス事業を展開している株式会社ラクーンフィナンシャルの保証サービスです。

自社の与信管理基準を超えてビジネスを進めたい場合に、取引先の代金未払いに備えて保証サービスを展開しています。

依頼してから、取引先の審査完了まで最短即日で進めてくれるだけでなく、年間12万件以上の審査実績から個人事業主など一般的にはリスクが高い取引先も引き受けてくれます。

機能

  • 取引先の審査を最短即日で完了
  • 取引先ごとに増額の可能性を3段階で表示
  • 一般的にリスクが高いと言われる個人事業主や取引先でも承認

料金プラン

  Aプラン Bプラン Cプラン
初期費用 0円 0円 0円
月額費用 9,800円 29,800円 99,800円

(税表記なし)

初回限定:1ヶ月無料
Aプラン:50万まで保証、Bプラン:500万まで保証、Cプラン:制限なし

URIHOの売掛金保証サービスについても知りたい方はこちらへ!

一般社団法人 CRD協会「CRD統合ツール」

画像出典元:「CRD統合ツール」公式HP

特徴

「CRD統合ツール」は、中小企業の金融円滑化を目的に設立された非営利・非公益の会員組織である一般社団法人 CRD協会の与信管理サービスです。

基本的にはCRD協会に入会した会員が使えるサービスとなっており、蓄積データを用いて構築した独自のモデルにより企業や個人事業主の信用力をスコアリングします。

地域・業種・規模など指定した組み合わせから各種統計情報を確認することができるため、顧客戦略や融資商品の企画立案に活用が可能です。

機能

  • 企業の経営状態を統計的手法によって分析しスコアリングを実行
  • 全国約100万社の財務情報と比較した現状診断・最長10年先までの予測決算データを作成できる
  • 企業の決算書を同業種企業群と比較し、異常値に対してアラート表示が可能

料金プラン

詳細についてはお問い合わせが必要です。

株式会社ROBOT PAYMENT「請求まるなげロボ」

画像出典元:「請求まるなげロボ」公式HP

特徴

「請求まるなげロボ」は、フィナンシャルクラウド事業・ペイメント事業を展開している株式会社ROBOT PAYMENTの与信・売掛金回収代行サービスです。

与信審査・請求書発行・代金回収・入金管理・催促・リスク保証を全て代行してくれるため、コア業務に集中できる環境を作れます。

リアルタイムの回収状況を確認できるだけでなく、与信審査に落ちた請求も一元管理が可能です。

機能

  • 与信審査の通過・否決を問わず同じプラットフォームで請求を管理できる
  • ダッシュボードでリアルタイムな回収状況を確認できる
  • 取引先企業への催促もメール・電話・弁護士法人にて代行

料金プラン

初期費用:0円
月額利用料+手数料:要問合せ

与信管理システムの比較ポイント

1. スコアリング精度の高さ

与信管理システムのスコアリング機能の有無や精度の高さは、選定時のポイントです。

企業のリスクレベルを把握するためにも重要なスコアリングは、各社独自のロジックにもとづいて格付をしています

どのような情報を元に、どのような手法で分析して格付しているかによって精度の高さが異なる可能性があるため確認しておきましょう。

2. 海外取引先の与信管理は必要か

調査できる企業が日本国内のみか、海外の企業も含まれるのかは選ぶ際のポイントです。

海外では日本とは異なる言語・法制度・商習慣・決済手段などがあるため、海外取引先の信用調査に対応しているか、実績があるかどうかも確認しておきましょう。

3. 適正与信金額の算出機能

検討する際のガイドラインとして利用できる、与信限度額の算出機能があると安心です。

与信管理システムによっては、取引先の規模や収益力・取引形態などの要素をかんがみた上で、適性与信金額を算出してくれる機能があるため自社の与信判断に役立ちます。

まとめ

今回ご紹介した与信管理システムの導入によって、複数ある取引先の経営状況や信用枠を一元管理できるようになります。

また、様々なデータから取引先の与信判断を行うことで、安定した事業の継続や利益の未回収リスクを防止することにも繋げられるでしょう。

与信管理システムを活用したいと考えている方は、ぜひ今回紹介したツールを参考に導入を検討してみてください!

画像出典元:O-dan

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