宿泊予約システムについて

ホテル・旅館の宿泊予約システム比較11選!おすすめ・無料ツール

記事更新日: 2023/12/29

執筆: Ryo.Yama

「宿泊予約システム」とは、おもにホテル・旅館向けに提供されている、宿泊予約の受付や予約情報を管理するためのシステムです。

外部予約サイトだけでなく、自社サイトからの予約件数も増やしたいという企業にとっては必須と言っても良いツールです。

この記事では、宿泊予約システムの仕組みや機能を解説し、さらにおすすめのツールを比較・紹介します。

無料ツールとその注意点についてすぐに知りたい方はこちら

小規模~中規模におすすめの宿泊予約システム4選

Check Inn 株式会社「Check Inn」

画像出典元:「Check Inn」公式HP

特徴

「Check Inn」は、サイトコントローラー、PMS、宿泊予約システムが一体になったオールインワン型のサービスです。

多機能ながら洗練されたUI/UXが特長で、顧客側、管理側ともにストレスなく快適に使うことができます。

特にメインとなる予約システムは、ウィジェット型でページ遷移なしと宿泊顧客が短時間で予約を完了できます。施設側では、コード1行でHPに設置可能、Googleホテル広告と連携可能ととにかく使いやすい設計です。

サイトコントローラーや客室管理などの機能も見やすく直感的に操作できます。

客室対応機能はないものの、操作性と機能のカバー範囲を基準に選ぶのであれば、有力な選択肢になるでしょう。

機能

  • 宿泊予約受付
  • 事前カード決済可能
  • サイトコントローラー搭載
  • PMS(部屋割り、予約一覧、売上管理など)

料金プラン

月額利用料は施設の規模や客室数などによって変化します。

  Check Inn
初期費用 無料
月額費用 1施設あたり18,000円〜
IT導入補助金の利用の場合:6,000円~
事前カード決済
手数料
Visa、Master:2.59%
AMEX、JCB、Discover、Dinnes:3.3%

(税表記なし)

株式会社コネクター・ジャパン「リピッテHOTEL」

画像出典元:「リピッテHOTEL」公式HP

特徴

「リピッテHOTEL」は、LINE公式アカウントの活用が特長の予約システム。

LINEのトーク画面から最短10秒で予約が完了する手軽さが最大の特長です。

また、顧客情報や宿泊履歴、アンケートへの回答などをもとに、セグメント別に最適化したメッセージを配信することも可能。

単に予約数を増やすだけでなく、リピーターの育成、獲得にも効果を発揮します。

予約、配信機能だけでなく顧客情報や会員管理などの機能も充実しており、ベーシックな内容をしっかりとカバーしたサービスでもあります。

機能

  • LINE公式アカウント作成代行・システム連携サポートあり
  • 宿泊予約受付
  • メッセージ配信
  • 顧客情報・会員管理
  • サイトコントローラー連携、事前決済サービス連携

料金プラン

客室の数によって月額利用料金が変化します。

また、LINEチャットボット機能の無料体験が可能です。

  1〜9室 10~29室 30〜49室 50室以上
初期費用 29,800円 要問合せ
月額費用 6,800円 9,800円 13,800円 要問合せ

(税表記なし)

株式会社 ウイング「宿シス」

画像出典元:「宿シス」公式HP

特徴

「宿シス」は、客室30室未満の小〜中規模のホテル・施設での導入実績が豊富なサービスです。

予約受付や管理を中心に、機能を必要十分な内容に絞ることでリーズナブルな料金を実現しており、月額は7,700円から利用可能。

とはいえ機能も充実しており、日帰り予約対応、英語予約対応、空室のお知らせなどかゆいところに手が届く構成となっています。

サポートも充実しており、小規模で予約周りの業務を中心にツール導入を考えているのならうってつけの選択肢となるでしょう。

機能

  • 宿泊予約受付
  • 事前カード決済可能(オプション/初期費用33,000円、手数料必要)
  • メルマガ配信
  • サイトコントローラー連携

料金プラン

規模によらず料金は一律で、FAX利用の有無によって月額利用料が変化します。

なお、導入前に無料体験版の利用が可能(期間は要問い合わせ)です。

  FAX利用なし FAX利用あり
初期費用 11,000円
月額費用 7,700円 8,250円

(税込)

楽天ステイ株式会社「Vacation STAY」

画像出典元:「Vacation STAY」公式HP

特徴

「Vacation STAY」は、楽天ステイが運営する民泊・宿泊予約サイトおよび管理システムです。

楽天トラベルやBooking.com、agodaなど国内外の宿泊予約サイトと連携しており、一度登録するだけで各サイトへ情報が自動配信されます。

外国人利用者が多く、施設を登録するだけで集客の拡大が見込めるでしょう。

管理機能も充実しており、外部サイトを含めた宿泊予約、施設情報、料金、売上などをワンストップで管理できるのもポイント。

初期費用や掲載手数料は一切かからず、一律3%の販売手数料のみで利用できるため、スモールスタートにも適しています。

機能

  • 宿泊予約
  • PMS・情報管理(宿泊、施設、売上など)
  • サイトコントローラー連携

料金プラン

初期費用や掲載手数料はかからず、売上が発生した場合のみ手数料が発生します。

  Vacation STAY
初期費用 無料
費用 月額固定費(掲載料):無料
販売手数料:3%
事前カード決済手数料
(宿泊予約サイトにおける)
販売手数料に含む

無料で使える!固定費0円~の宿泊予約システム3選

株式会社NinNin「タビチャットエンジン」

画像出典元:「タビチャットエンジン」公式HP

特徴

「タビチャットエンジン」は初期費用、月額費用ともに0円から利用可能でありながら、顧客もホテル側も操作しやすいUI・UXが特長のサービス。

宿泊予約受付はもちろん、会員管理、プロモーション、主要サイトコントローラーとの連携など、ひととおりの機能を備えています

サポートも充実しており、メール、チャット、電話すべてで対応を受けられます。

有料プランでも月額6,000円からと業界最安クラスで利用することが可能です。

機能

  • 宿泊予約受付
  • 事前カード決済可能
  • 会員管理
  • プロモーション・メルマガ配信
  • サイトコントローラー連携

料金プラン

無料プランに関しては、メルマガ、多言語対応、Googleホテル検索との連携など一部機能には対応していません。

有料プランには1ヵ月間の無料トライアルが用意されています。

  無料プラン 有料プラン
初期費用 0円
月額費用 0円 6,000円

(税表示なし)

株式会社コントロールテクノロジー「RESERVA予約」

画像出典元:「RESERVA予約」公式HP

特徴

「RESERVA予約」は、ホテル、旅館、民泊、保養所などさまざまな宿泊施設に対応可能で、機能のラインナップも豊富と、マルチな使い勝手が特長のツールです。

基本機能は、宿泊予約受付、予約情報管理、顧客管理、細かいプラン設定などをカバーしており、さらにマルチデバイス、外国語にも対応。

フリープランから利用可能で、有料プランも年払いで3,520円/月とリーズナブルなため、はじめての宿泊予約システムにも適しています。

機能

  • 宿泊予約受付
  • 事前カード決済可能(RESERVA Paymentへの登録必要)
  • 顧客情報・会員管理
  • メルマガ配信

料金プラン

対応可能な予約件数、顧客数、機能などが異なる6プランが用意されています。

  フリー ブルー シルバー ゴールド エンタープライズ スイート
初期費用 0円
月額費用(※) 0円 3,520円 5,500円 11,000円 22,000円 46,200円

※年払いの場合の1ヶ月あたりの料金
(税込)

カード決済の料金
  RESERVA Payment
初期費用 無料
月額費用 無料
カード決済手数料 4.9%
Visa、MasterCard、JCB、American Express、Diners Club
振込手数料 440円

(税込)

株式会社セレクトタイプ「SelectType」

画像出典元:「SelectType」公式HP

特徴

「SelectType」は、豊富なテンプレートでどんな業態でもすぐに予約フォーム・ページの構築が可能なサービスです。

テンプレを選ぶだけですぐに作成できる手軽さに加えて、デザインのカスタマイズ性も高いため、自社オリジナルのサイトに仕上げることも可能。

また、予約受付だけでなく、顧客管理やメルマガ、サブスク管理などにも対応しており、幅広い用途で活用することができます。

機能

  • 宿泊予約受付
  • 顧客管理
  • メール・メルマガ配信
  • サブスク販売

料金プラン

予約システムのみ導入する場合の料金は表のとおりです。

アンケートフォームやメールフォーム、ホームページ作成機能も利用する場合は別途パッケージプランの契約が必要です。

  フリー ベーシック プロフェッショナル プレミアム
初期費用 0円
月額費用 0円 1,650円 3,300円 11,000円

(税込)

無料サービスを選ぶ際の注意点

無料サービス・無料プランでは、多くの場合機能や容量などが制限されています。

特に以下のようなポイントには注意が必要で、実用に耐えるレベルかをよく検討してから導入するようにしましょう。

  • 予約受付、顧客管理件数の上限
  • 管理側の登録可能ユーザー数の上限
  • サイト、フォームのデザインの選択肢
  • 予約時の決済手数料の発生有無
  • サポート内容、受付時間

大規模施設におすすめの宿泊予約システム4選

tripla株式会社「tripla」

画像出典元:「tripla」公式HP

特徴

「tripla」は、最新のUX・UI設計、AIチャットボットの搭載など、高い技術力が特長のサービス。

特にAIチャットボットは他社製品と比べて高性能で、AIによる自動対応、チャット上での販売や予約、多言語への対応などが可能です。

さらにCRM、MA機能などもカバーしており、会員管理、リピーターやロイヤル顧客の育成にも活用することができます。

機能性を重視して選ぶのであれば有力な選択肢になるでしょう。

機能

  • 宿泊予約受付
  • 事前カード決済可能
  • AIチャットボットによる顧客対応
  • CRM(顧客管理)・MA(マーケティング)

料金プラン

詳細に関してはお問い合わせが必要です。

株式会社 インタークエスト「リザエン」

画像出典元:「リザエン」公式HP

特徴

「リザエン」は、予約受付・管理、顧客管理を中心に幅広い業務を効率化するオールインワン型の予約システム。

宿泊施設だけでなく、サービス業を中心とした200業種以上で利用できる汎用性の高さが大きな特長です。

予約受付・管理、顧客管理以外にも、会員管理、メール配信、お問い合わせフォームなどさまざまな機能が備わっており、幅広い業務の効率化に役立ちます

機能

  • 予約受付
  • 事前カード決済(オプション/月額3,000円、手数料4.6%)
  • 顧客管理・会員管理
  • メール配信

料金プラン

パッケージですぐに利用できるビジネス版、細かい機能のカスタマイズが可能なエンタープライズ版の2種類があります。

エンタープライズ版はカスタマイズの内容によって費用が変化します。

なお、1ヶ月間の無料トライアルが利用可能です。

  ビジネス版 エンタープライズ版
カスタム版 エクスパンド版
初期費用 20,000円 100,000円 100,000円
+サーバー初期費用
月額費用 10,000円〜 28,500円~ 20,000円~
+サーバー利用月額

(税抜)

ダイナテック株式会社「Direct In S4」

画像出典元:「Direct In S4」公式HP

特徴

「Direct In S4」は、宿泊業界で35年以上の運営歴を持ち、3,500社以上への導入実績を誇るサービスです。

特長は手軽な操作性で、素早い表示速度、PayPay決済、SNSアカウントを使用したログインへの対応、最短2ステップでの予約完了など、顧客目線で使いやすい設計となっています。

また、Googleホテル広告やYahoo!検索との連携も可能で、すぐに予約獲得の導線を構築できるのもポイントです。

機能

  • 宿泊予約受付
  • 事前カード決済、PayPay決済を標準搭載
  • 会員管理
  • DM配信

料金プラン

客室数や施設規模によらず、一律料金での提供となっています。

  Direct In S4
初期費用 無料
月額費用 7,500円~

(税表示なし)

株式会社アビリブ「予約プロプラス」

画像出典元:「予約プロプラス」公式HP

特徴

「予約プロプラス」は、宿泊業界でのWeb制作実績が豊富なアビリブが運営する、累計2,000以上の施設への導入実績を持つサービスです。

最短3ステップで予約完了する使いやすいフォームの作成が特長で、さらに見やすくスムーズに操作できるUI・UX、デザインカスタマイズなども充実。

そのほかにも、会員管理、多言語対応、空室待ち機能、予約識別用QRコード発行機能など幅広い機能が備わっています

機能

  • 宿泊予約受付
  • 会員管理
  • QRコード発行
  • Googleホテル検索連携、サイトコントローラー連携

料金プラン

  予約プロプラス
初期費用 33,000円
月額費用 13,200円

(税込)

宿泊予約システムの導入メリット|PMSとの違い

導入メリット1. 自社サイトからの予約件数を増やせる

宿泊予約システムを利用する最大のメリットは、自社サイトへの予約フォームやページ設置が簡単にできるということです。

これによって、外部予約サイト(OTA)に依存しない予約獲得経路の確立につながります。

自社サイトから直接予約する顧客への特別プランの設定、ポイントの付与などもできるため、より直接予約を強化することも可能です。

導入メリット2. 予約管理・顧客管理の手間が省ける

宿泊予約システムには、予約受付だけでなく管理系の機能も備わっています。

予約状況や空き部屋の可視化、キャンセル待ちの受付などを画面上でかんたんに管理できるため、別システムや台帳での管理の手間が省けます

顧客管理(CRM)機能も備わっており、リピーターの判別や宿泊者名簿の電子化などにも役立つでしょう。

導入メリット3.リピーター育成に役立つ

ツールによっては、マーケティングに役立つメール配信、会員管理機能などが備わっているものもあります。

メール配信機能は、初めての宿泊顧客に対して再訪を促す内容を送ったり、アンケートを実施したりできます。

また、会員管理機能では、ポイントの付与、会員特別プランの設定、サブスクの管理などを実施可能。

こうした機能を活用することで、リピーターの獲得やロイヤル顧客の育成につながります。

PMS、サイトコントローラーとの違いは?

宿泊予約システムと並んで、宿泊施設で多く導入されているツールにPMS、サイトコントローラーがあります。

PMS(ホテル管理システム)は、宿泊予約、客室、宿泊プラン、精算などホテル運営に関わる幅広い業務を管理できるツール。

サイトコントローラーは、外部の予約サイト(じゃらん、楽天トラベルなど)を含め宿泊予約を一括管理できるツールです。

それに対して、宿泊予約システムは宿泊予約の受付をメインとしています。

基本的には、自社サイトでの予約獲得が目的の企業は宿泊予約システムを導入すれば良いと考えて良いでしょう。

なお、ツールによってはこれらの機能を兼ね備えているものもあります。

宿泊予約システムの比較ポイント

1. 機能のカバー範囲

ひと口に宿泊予約システムと言っても、ツールによって機能は異なります。

基本となる宿泊受付に加えて、以下のような周辺機能がどの程度充実しているかをチェックしましょう。

  • プラン設定
  • 顧客管理・会員管理
  • 各種決済への対応(標準搭載/オプション対応/外部連携)
  • サイトコントローラー連携
  • 多言語対応

また、予約受付数や登録できる顧客数の上限、デザインの拡張性など細かい仕様も必要に応じてチェックしておきましょう。

2. 導入企業の規模・業態

ツールによって、得意な業態や規模が異なるのも注意すべきポイントです。

ホテルや旅館に特化したものから、宿泊施設以外でも使えるもの、部屋数の少ない施設向けや大手チェーン向けまで、幅広い選択肢があります。

また、部屋数の少ない中小企業向けの割安プランを提供していたり、機能を絞って提供しているシステムなどもあります。

導入実績やHPなどを参考に、自社の規模とニーズに応じて選びましょう

3. 初期費用・月額費用

宿泊予約システムの料金は、初期費用が無料〜数万円月額利用料が数千円〜数万円程度が相場です。

周辺機能やデザインの拡張性などによって料金は変化し、基本的には内容が充実しているものほど割高になります。

自社にとってコスパの良いツールを選ぶためには、まずはニーズを明確にして、それに対して必要十分な構成のツールを選ぶことが重要です。

まとめ

宿泊予約システムの導入は、自社サイト経由での予約獲得強化に役立ち、長期的には顧客満足度や売上の向上にもつながります。

ツールによって機能は異なりますが、基本の宿泊予約受付のほかに、各種管理機能やマーケティングなどの周辺機能がツール選びの基準になります。

まずは自社で必要な機能を洗い出して、それをカバーした必要十分な構成のツールを選びましょう。

画像出典元:O-dan

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