介護ソフトサービスについて

介護ソフト比較11選!おすすめ・導入メリット・選び方を解説

記事更新日: 2023/11/08

執筆: Mai Nemoto

高齢化社会が深刻になっている現代では、介護業界の人員不足が課題の一つです。

介護サービス全般でも業務効率化や働きやすさが求められています。

今後、IoTを活用した業務プロセスの構築は、介護業界でも益々必要となっていくでしょう。

本記事では、介護ソフトの利用目的に加えておすすめの介護ソフト11選を紹介します。

さらには、介護ソフトを導入するメリットや選び方についても解説しているのでぜひ参考にしてください。

介護ソフトとは

介護ソフトとは、施設や訪問など様々な介護サービスを提供する事業者において、利用者情報や計画書の入力・管理などを効率化するために開発されたツールを指します。

介護スタッフが利用できる機能はもちろん、介護保険請求などの事務処理や経営管理まで様々な機能が搭載されたソフトもあるので幅広い業務改善に繋げられるでしょう。

介護ソフトの利用目的

利用者情報の管理

介護ソフトでは、利用者の名前や生年月日・介護保険など様々な情報を管理できます。

タブレットやスマートフォンに連携できる場合は、場所や時間を問わずに利用者情報を確認することができるため介護スタッフ同士の引き継ぎにも役立ちます。

アセスメントシートやケアプランの作成

介護ソフトでは、ケアマネジャー業務の1つであるアセスメントシートケアプランの作成・管理ができます。

課題を分析するためのアセスメントシートは標準でも23項目あり、ケアプランは利用者ごとに計画書を発行するのでフォーマットがシステム化されていることで効率的な作成が可能となります。

勤怠管理や給与管理

介護ソフトでは、勤怠管理や給与管理まで可能なシステムもあります。

シフト作成機能や介護記録の実績などを基に勤怠実績を自動集計できるソフトであれば、給与管理などの事務処理も効率化できます。

おすすめの介護ソフトサービス5選

ワイズマン株式会社「ワイズマンシステムSP」

画像出典元:「ワイズマン株式会社」公式HP

特徴

「ワイズマンシステムSP」は、介護福祉事業・医療施設・地方自治体向けのシステムを開発・販売・サポートしている株式会社ワイズマンが提供する介護ソフトです。

介護施設や訪問介護など事業形態に合った活用方法を提案してくれるだけでなく、導入時には各種設定や操作方法の説明まで支援してくれます。

バイタルの自動記録や利用者情報の確認をタブレットで実現できるうえ、医師と介護施設・家族と介護施設の情報連携などもオプションで追加が可能です。

機能/サービス内容

  • 介護施設や訪問介護など事業形態に合わせたパッケージを提供してくれる
  • 入居や訪問などサービスにおける給付費請求を効率的に実現
  • 個別援助計画書の作成をカスタマイズしながら簡単に作成や管理ができる

料金プラン

初期費用と5年間使用権パック料金を支払う料金形態です。

料金の詳細については、お問い合わせが必要です。

株式会社ケアコネクトジャパン「ケアカルテ」

画像出典元:「株式会社ケアコネクトジャパン」公式HP

特徴

「ケアカルテ」は、介護福祉医療を中心にコンサルタント事業やソフトウェア開発・販売をしている株式会社ケアコネクトジャパンが提供する介護ソフトです。

開発中も含めると45種類という豊富な機能を搭載しており、ナースコールやベッドセンサーなど多様なICT機器との連携を実現します。

施設で使っているオリジナルの帳票をシステムに組み込むなどといった、カスタマイズにも対応しているため運用や記録方針に沿った入力画面の構築ができます

機能

  • 利用者の基本情報や利用予定、ケアプラン作成や日常/個人記録まで一元管理を実現
  • モバイル端末で写真や動画を活用した記録入力や情報共有が可能
  • 利用実績を元に請求データを自動で作成できる

料金プラン

初期費用と年額保守費用を支払うシステムです。

料金の詳細については、お問い合わせが必要です。

株式会社インタートラスト「まもる君クラウド」

画像出典元:「株式会社インタートラスト」公式HP

特徴

「まもる君クラウド」は、介護・医療・福祉等に特化したソフトウェア開発・販売やメディア事業を展開する株式会社インタートラストが提供している介護ソフトです。

ケアマネジャー業務やデイサービスなど、業態ごとにパッケージ化されたシステムによって一連の業務が効率化できるようになっています。

月額費用のみでバージョンアップや保守にも対応しているだけでなく、必要に応じて遠隔操作でのサポートなど手厚い支援も無料で行ってくれます。

機能

  • クラウドサービスであるためインストールなし、インターネット環境のみでパソコン・タブレット・スマートフォンでの利用が可能
  • 利用者の体調や状況などをメッセージや画像で共有ができる
  • LIFE(科学的介護情報システム)に対応しており自動作成も可能

料金プラン

  居宅介護支援*1 訪問介護*2 訪問入浴*3 小規模多機能型居宅介護*4 国保連伝送サービス「おくる君」
初期費用 0円
月額費用 7,800円
※セット割3,900円
8,800円 5,800円 9,800円 1,000円

(税別)
※1:居宅介護支援の他、訪問リハビリテーション・福祉用具貸与も同価格
※2:訪問介護の他、デイサービス・デイケア・認知症デイサービスも同価格
※3:訪問入浴の他、訪問介護・居宅療養管理指導・夜間対応型訪問介護・定期巡回・随時対応型訪問介護看護も同価格
※4:小規模多機能型居宅介護の他、複合型サービス・認知症グループホームも同価格
※60日間の無料体験期間あり

NDソフトウェア株式会社「ほのぼのNEXT」

画像出典元:「NDソフトウェア株式会社」公式HP

特徴

「ほのぼのNEXT」は、福祉業務支援ソフトウェアの企画・開発・販売を展開するNDソフトウェア株式会社が提供している介護ソフトです。

事業形態ごとにカスタマイズされたシステムを提供しているだけでなく、自社のニーズに応じてパッケージ版とクラウド版から選択することができます

AI予測や音声入力などの最新技術も搭載しており、導入前後の手厚いサポートも付帯しているため、活用することで大幅な業務効率化に繋げられます。

機能/サービス内容

  • ほのぼのNEXTとシームレスな連携ができる訪問系アプリや記録系アプリがある
  • 介護老人福祉施設や介護老人保健施設など事業ごとに最適なシステムをパッケージ化して提供
  • ナースコールや見守りシステムなど外部システムとの連携数も豊富

料金プラン

▶︎無料デモあり
詳細については、お問い合わせが必要です。

株式会社ロジック「Care-wing」

画像出典元:「株式会社ロジック」公式HP

特徴

「Care-wing」は、介護医療業界に特化したSaaSモデルを展開する株式会社ロジックが提供している介護ソフトです。

83歳のヘルパーさんでも使えるような操作性にこだわっており、特許取得済みのICタグとスマートフォンでセキュリティ対策と業務効率化を両立させます。

マニュアルや操作説明の動画に加えて、フリーダイヤル・FAX・メールでの無料サポートにも対応しており、希望に応じて初期導入研修を有償で依頼できます。

機能/サービス内容

  • LIFE(科学的介護情報システム)に対応しており使いやすいシステム設計
  • ICタグでのログインによりセキュリティ対策や職員の不正防止を実現
  • 指示・報告・申し送りに対応し、ポップアップ表示ができる

料金プラン

▶︎無料デモあり
詳細については、お問い合わせが必要です。

その他おすすめの介護ソフトサービス

​​株式会社エス・エム・エス「カイポケ」

画像出典元:「株式会社エス・エム・エス」公式HP

特徴

「カイポケ」は、高齢社会における問題を介護事業者のキャリア・経営改善・ヘルスケアなど幅広い観点から支援している株式会社エス・エム・エスの提供する介護ソフトです。

居宅介護支援・通所介護など業態に応じたパッケージを展開しているので、自社の業務にマッチしたシステムを導入することができます。

シフト作成や勤怠管理・給与計算などもニーズに応じて利用可能であり、シームレスに連携ができるため幅広い業務改善を実現します。

機能/サービス内容

  • クラウド型のサービスであるためパソコン・タブレット・スマートフォンで利用可能
  • 介護記録との連携によりワンクリックで介護保険の請求ができる
  • シフト作成が可能で介護記録の実績を基に勤怠実績を自動集計できる

料金プラン

▶キャンペーン:最大36ヶ月無料(2024年3月31日まで)

  居宅介護支援事業所*1 通所介護事業所*2 児童発達支援
放課後デイサービス*3
福祉用具 貸与・販売*4
初期費用 0円
月額費用 5,000円 25,000円 15,000円 5,000円

(税別)
※1:居宅介護支援事業所の他、福祉用具 貸与・販売、訪問リハビリテーション、訪問入浴、認知症対応型通所介護、夜間対応型訪問介護も同価格
※2:通所介護事業所の他、訪問介護事業所、障害者総合支援(訪問系)、訪問看護事業所、通所リハビリテーションも同価格
※3:児童発達支援、放課後デイサービスの他、サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームも同価格
※4:福祉用具 貸与・販売の他、訪問リハビリテーション、訪問入浴、認知症対応型通所介護、夜間対応型訪問介護も同価格

株式会社カナミックネットワーク「カナミック」

画像出典元:「株式会社カナミックネットワーク」公式HP

特徴

「カナミック」は、介護・医療分野における情報サービスや経営コンサルティングなど幅広いサービスを展開している株式会社カナミックネットワークの提供する介護ソフトです。

全国で1,359地域・約40,500事業所の医療法人・介護事業所に導入した実績があり、訪問介護事業者や施設介護事業者など事業形態別にシステムを展開。

導入後はシステム導入支援専門の担当者が訪問して直接説明してくれるだけでなく、電話サポートや研修会の開催など手厚いサポートが付帯しています。

機能/サービス内容

  • クラウド型のサービスであるため、パソコン・タブレット・スマートフォンで利用できる
  • 介護の業態別にシステムをパッケージ化しているため自社に合った業務効率化を実現できる
  • 導入後は電話サポートの利用や月1度のシステム研修会に参加できる

料金プラン

詳細については、お問い合わせが必要です。

株式会社日本コンピュータコンサルタント「介舟ファミリー」

画像出典元:「株式会社日本コンピュータコンサルタント」公式HP

特徴

「介舟ファミリー」は、システム開発・ソリューション提供事業を展開している株式会社日本コンピュータコンサルタントの介護ソフトです。

介護保険や障害者福祉保険の両制度に対応しており、サービスの拡充をした場合でも問題なく使用し続けることが可能。

訪問介護や居宅介護支援など介護事業の形態に合わせてシステムプランが用意されているだけでなく、計画から請求業務まで幅広い業務の効率化を実現します。

機能/サービス内容

  • 訪問介護・通所介護・障害者居宅など事業に応じたシステムがパッケージ化されている
  • スケジュール管理や勤務形態一覧・給与計算まで幅広い機能を搭載
  • 初回操作説明と初回請求は訪問・その他は電話でサポートを実施

料金プラン

  簡易パック 標準パック
初期費用 要問い合わせ
月額利用料 居宅介護支援 8,500円
介護保険 5,500円〜 16,500円〜
障害福祉 5,500円〜 16,500円〜
オプション 550円〜 550円〜

(税込)

プラスワンソリューションズ株式会社「ナーシングネットプラスワン」

画像出典元:「プラスワンソリューションズ株式会社」公式HP

特徴

「ナーシングネットプラスワン」は、アプリ開発・人材紹介事業など幅広いサービスを展開しているプラスワンソリューションズ株式会社の提供する介護ソフトです。

居宅介護支援や短期入所生活介護など各事業のサービスに対応したソフトが用意されており、訪問記録やスケジュール管理・確認まで豊富な機能が搭載されています。

導入後も介護事務管理士の資格を持つ専任オペレーターがしっかりとサポートをしてくれるので安心して利用可能です。

機能/サービス内容

  • クラウド版であるため常に最新版をパソコン・タブレット・スマートフォンで利用が可能
  • 日々の記録データを利用してLIFE(科学的介護情報システム)へのデータ出力ができる
  • 約6,000件以上の事業所への導入実績があり、直感的な操作など現場の声から開発

料金プラン

▶最大36ヶ月の無料体験あり

  介護ソフト
初期費用 0円
月額費用 5,000円〜

(税抜)

株式会社グッドツリー「ケア樹」

画像出典元:「株式会社グッドツリー」公式HP

特徴

「ケア樹」は、2005年に設立した宮城県仙台市に本社を置く株式会社グッドツリーが提供している介護ソフトです。

パートナー企業の提供しているナースコールや見守りシステムなどと連携し、介護業界における幅広い業務を効率化します。

プランによっては自社のニーズに合わせてプライベートクラウドでの運用やカスタマイズ開発も可能です。

機能

  • 登録データを利用してLIFE(科学的介護情報システム)へのデータ出力ができる
  • 大きな文字やシンプルな画面設計など簡単で使いやすさを重視したUI
  • プランによって充実のサポートやカスタマイズも可能

料金プラン

  Free Pro Enterprise
居宅介護支援 訪問介護・通所介護など
1年目合計 48,180円 100,980円 要問合せ
※月額定額制
要問合せ
※カスタマイズ導入
2年目以降 37,180円 89,980円

(税込)
※詳細についてはお問い合わせが必要です。

株式会社日立システムズ「福祉の森」

画像出典元:「株式会社日立システムズ」公式HP

特徴

「福祉の森」は、システムのコンサルティング・構築・導入・運用・保守まで包括的なサービスを展開している株式会社日立システムズの介護ソフトです。

介護施設における介護スタッフの業務効率化だけでなく、介護請求システムや介護事業分析システムなど事務職や経営者まで幅広い課題解決をサポートしてくれます。

バージョンアップ用のCD-ROM提供や、電話・リモート・訪問での問題解決など手厚いサポートが付帯しているのは安心です。

機能/サービス内容

  • バイタルや体動情報など、項目の入力や登録など必要な記録を管理できる
  • 見守りシステムとの連動により入居者の状況をリアルタイム表示
  • 訪問介護システム・居宅介護支援事業者システムなど介業種にマッチしたサービスを提供

料金プラン

詳細については、お問い合わせが必要です。

介護ソフトを導入するメリット3つ

業務効率化

高齢社会が深刻化している一方で労働人口の減少が問題となっている現在の日本では、介護サービスの業務効率化が求められています。

介護ソフトを活用することで、勤怠管理や給与管理の自動化など時間がかかっていた業務を自動化して時間短縮を実現します。

情報の共有

利用者の基本的な情報や介護スタッフによる介護記録など、介護ソフトで管理することによりスタッフ間で情報共有が簡単にできるようになります

勤怠管理やケアプランの把握など、管理職が必要とする情報も一元管理によりスムーズに情報確認ができます。

法改正に迅速対応

介護に関連する法改正が行われた場合も迅速に対応することが可能です。

介護ソフトでは、法改正によるバージョンアップを提供してくれることが多いため、心配なく業務に集中できます。

介護ソフトサービスの選び方

介護ソフトの機能

介護施設専用ソフトや訪問介護専用ソフトなど、事業形態とマッチしているのかは選ぶ際のポイントです。

写真や動画での利用者管理機能やバイタル情報、ケアスケジュールの記録機能など、実際の業務の流れに沿った使いやすい機能や操作性が現場では求められます。

厚生労働省が推進しているLIFE(科学的介護情報システム)への対応有無も確認しておくと安心です。

導入方法

自社のニーズにパッケージ型クラウド型どちらの導入方法が合っているかは選定時のポイントです。

パッケージ型は、初期費用を抑えたり導入までの期間が短いというメリットがある一方で、端末ごとのインストール作業や古くなった場合の買い直しはデメリットといえます。

クラウド型は、パソコン・タブレット・スマートフォンなど様々な端末で利用ができるメリットがある一方で、インターネット環境に繋いで利用するためセキュリティ面での心配がデメリットともいえます。

どちらにもメリット・デメリットがあるため、自社の状況に合った導入方法を選択することが大切です。

サポートの充実度

介護ソフトを導入する前や導入した後のサポート有無は選ぶ際のポイントとなります。

電話やメール・訪問や遠隔操作など、介護ソフトによってサポート方法や料金が異なるのでソフトを使いこなせるように手厚いサポートがあると安心です。

まとめ

今回ご紹介した介護ソフトの導入によって、介護スタッフだけでなく事務処理や経営管理なども業務効率化できるようになります。

また、タブレットやスマートフォンを活用することで場所や時間を問わない情報共有や法改正への迅速な対応も可能となります。

介護ソフトを活用したいと考えている方は、ぜひ今回紹介したツールを参考に導入を検討してみてください!

画像出典元:O-dan

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