外資系企業で働くことに憧れていても、実際の勤務経験がないからといって転職できるかどうか不安に思ってはいませんか?
実際のところ、基本的には、未経験であっても外資系企業への転職は「可能」です。
憧れの外資系企業へ就職するためには、企業が求める人材が自分とマッチしていることが重要です。
企業が必要とするスキルを備えていることはもちろん、自分がその企業においていかにプラスになるかアピールしなければなりません。
今回は、外資系企業への転職について、必要なスキル、転職に成功するタイプ、メリットや注意点など、徹底的に紹介していきます。
このページの目次
外資系企業への転職は、何となくハードルが高いイメージがあります。
しかし、基本的には、外資系企業での勤務経験がなくても転職は可能です。
企業が重要視するのは、求めているスキルに合っている人材かどうかということなのです。
スマートな印象の外資系企業には、女性の未経験者の転職は絶対に無理だと考えている人が多くみられます。
しかし、外資系企業には、女性で、かつ未経験者でも転職は可能です。
外資系企業では男女関係なく評価をするので、キャリアアップを望んでいる女性にはぴったりの企業といえます。
ワークライフバランスをしっかり取っている企業も多く、仕事も子育てもしっかり両立させたい女性にはおすすめです。
外資系企業に憧れていても、英語力がないという理由で諦めている人もいます。
もちろん、英語力が必要な部署やポジションもありますし、英語でのコミュニケーションが取れなければ仕事にならないケースもあります。
しかし、外資系企業の中には日本人社員が多く、英語を使う機会が少ない企業もあります。
単に外資系企業に憧れているというのであれば、日本人社員が多く在籍する企業を選ぶのも一つです。
ただし、外資系企業にいる以上、英語でのコミュニケーションが必要となる可能性が出てきます。
差し当たり英語の必要性がないにしても、英語のコミュニケーションが取れるように勉強しておく姿勢も大切です。
外資系企業なので、海外での勤務経験の有無が転職に左右されるのではないかと考えがちです。海外の勤務経験は、確かに有利といえます。
しかし、日系企業から転職をするにしても、それまで経験してきた知識や経験が転職先の外資系企業が欲する人材とぴったり合うケースもあります。
そのため、海外での勤務経験を必須条件としていない企業も多いことから、海外や外資系での勤務経験がないという理由だけで、外資系企業に転職できないということにならないのです。
モルガンスタンレーやゴールドマンサックスといった外資系金融企業への転職は、高い人気があります。
そのため、経験の有無にかかわらず、転職はなかなか厳しい面があります。
しかし、銀行や証券会社出身の若手の場合、異なる業界から外資系金融企業へと転職していることもあります。
ただし、英語での微妙なニュアンスの違いが売上を大きく左右するケースもあるため、高い英語力を持つ人材が求められています。
外資系企業への転職を考える場合、必要なスキルはあるのでしょうか。どの業界でも同様に必要なスキルは、次のとおりです。
多くの外資系企業が求める人材は、企業が必要とする分野のスペシャリストです。
一般的に、外資系企業では、部門や部署ごとの仕事や必要とするスキルに応じたスペシャリストを採用する「ジョブ型雇用」を行っています。
退職者が出た際に、その穴埋めのために同じようなスキルを持つ人材を採用するため、転職についてマイナスイメージはほとんどありません。
しかし、企業に必要なスキルは、自分自身で磨いていかなければなりません。
外資系企業では、多くの日系企業のように新入社員研修や教育制度を設けていないケースがほとんどです。
なぜなら、採用時に即戦力となる能力や実績を見て判断しているからなのです。
そのため、転職の場合でも、年齢や男女差などに関係なく、すぐさま業務遂行可能な人材が求められているのです
外資系企業である以上、英語でのコミュニケーションが必要となる場面があります。
そのため、最低限のコミュニケーションが可能な英語力を備えておかなければなりません。
もちろん、企業の面接の際に、英語での回答を求められることもあります。
日本人社員が多い企業を選んだとしても、英語力を磨いておくことをおすすめします。
転職をする際、自分をアピールするための資格があると有利です。
外資系企業への転職の場合には、どのような資格を持っておくと良いのでしょうか。
英語力をアピールするためには、TOEICやTOEFLを受験しておくことをおすすめします。
採用時の条件にTOEICやTOEFLの点数を提示している外資系企業もあります。
具体的に、TOEICであれば600~800点以上、TOEFLは213点以上をボーダーラインとしているケースが多いため、しっかりと高得点をマークしておきましょう。
MOS(Microsoft Office Specialist)は、マイクロソフトが公式発表しているWordやExcelなどのマイクロソフトオフィスソフトの利用スキルを証明するための資格です。
マイクロソフトオフィスのソフトは多くの企業で導入されていることから、この資格を取得しておけばしっかりアピールすることが可能です。
FPは、個人のライフプランに沿った資金計画を立てたりアドバイスをするための資格をいいます。
金融関係、保険関係といった、個人に金融商品を販売する仕事をしている人の多くが保有しています。
不動産関係でも活かせる資格であり、BtoCの営業職にも大いに役に立ちます。
できることなら、2級以上を取得しておくことをおすすめします。
では、憧れの外資系企業への転職に成功するには、どのようなことをするべきでしょうか。
ここで少し見ておきましょう。
外資系企業への転職を希望するのであれば、必ずその企業についての情報収集を行うようにしましょう。
転職後のミスマッチを防ぐためには、仕事内容や必要条件など、自分でしっかりとしっかりと確認しておいてください。
また、本社が日本国外にあるためグローバルに展開する企業が多く、市場の変化や競争の激化などによる売上減少や人件費削減の必要性から、日本から撤退する可能性もあります。
そうなると、外資系企業への日本支社などで勤務する社員が解雇されるケースも出てきます。
せっかく転職しても解雇されないために、業績が安定している、上昇傾向にある企業を選ぶことも重要です。
そのためにも、しっかりとした情報収集が大切になります。
しかしながら、自分一人で情報収集していても、収拾がつかなくなったり、不安になってしまうこともあります。
心配であれば、外資系企業に勤務する友人や転職経験がある人に相談してみることをおすすめします。
転職したい企業に友人や知人が勤務しているのであれば、直接話を聞いてみるとよいでしょう。
実際に勤務する人の話を聞くことで、企業の雰囲気や働き方を知る良いきっかけになります。
初めて転職を考えているのであれば、転職エージェントを利用するのもおすすめです。
転職に関する質問はもちろん、面接の日程調整や雇用に関する交渉も行ってくれるため、自分一人で転職活動するよりも、心の負担が少なくなります。
未経験で外資系企業に転職を考えているのであれば力強い味方になってくれるので、うまく活用して、せっかくの転職チャンスを勝ち取りましょう。
外資系企業へ転職をする場合には、どのような事前準備が必要となるのでしょうか。
日系企業への転職の場合とは異なる準備も必要なので、しっかりと確認しておきましょう。
外資系企業への転職を希望する場合には、英語版の履歴書と職務経歴書が必要となります。
日本の履歴書とは異なり、英語での履歴書には特にフォーマットがありません。
そのため、最初はなかなか慣れず、書くのに時間がかかる可能性があります。また、履歴書や職務経歴書では誤字脱字は厳禁です。書類選考の段階で落とされる確率が高くなります。
英語力の高い人やネイティブの人などに、書類チェックをお願いするとよいでしょう。
企業によっては、日本語の履歴書の提出を求めるところもあります。
転職活動をする場合は、英語と日本語両方の履歴書を準備しておきましょう。
外資系企業では、一次面接から英語でのコミュニケーションが求められることも少なくありません。
普段から英語で話す機会がないと、とっさに話すことができずに苦戦する可能性もあります。
面接に失敗しないためにも、事前に志望動機や職歴の説明などはしっかりと英語で伝えられるようにしておくようにしましょう。
また、英語面接での返答は素早く行うようにしてください。なぜなら、返答が遅いと「使えない人物」と判断されてしまうからなのです。
そのように判断されないためには、遅くても2秒以内に返答できるようにしましょう。
ぶつ切りでもどんどん答えることを心掛けてください。
外資系企業には、日系企業にはない多くのメリットがあります。
ここでは、3つの大きなメリットについて紹介します。
外資系企業では、性別や年齢によって差をつけることはありません。
実力があればどんどん昇進が可能であり、成果主義をとる企業がほとんどです。
能力があれば、入社1年目でもリーダーを任せることもあります。
そのため、転職しても、実力があればすぐさまキャリアアップが可能です。
日系企業と比較すると、外資系企業は総じて年収が高い傾向にあります。
実力・成果主義によって、仕事の実績がそのまま報酬に反映されることから、年齢性別に関係なく高収入が望めます。
そのため、年収が大幅アップするケースが多いです。
どんなに仕事が立て込んでいても、外資系企業ではしっかり休暇を取ります。
業務時間外に上司の付き合いで飲みに出たり、ゴルフをしたりする必要は全くありません。
仕事人間が多い日系企業とは異なり、残業や休日出勤は推奨されていません。
オンオフの切り替えがしっかりできるため、プライベートを充実させることが可能です。
日系企業と外資系企業ではカルチャーが異なるケースも多く、転職をして戸惑うということもあります。
外資系企業で順応できるよう、事前に心得ておくことについて紹介します。
外資系企業では、要望を明確にしないと伝わりません。
社内でのメールのやり取りで、メールの2行目まで読んでみて、自分への要求がなければ読むのを止めるという方が多くいるのです。
要件を重視するため、結論から書き出さないと伝わらないことがあるのです。
日系企業では、メールの末尾まで読まないと「◯◯して欲しい」といった要望が出てこない文面にします。
外資系企業で同じ文面のメールを送っても、要望や意図が伝わらないのです。丁寧さに欠けるように思えますが、結論を先に伝えるのが鉄則です。
成果主義が当たり前の外資系企業では、常に結果を求められます。
即戦力として採用しているため、結果が出せなければ転職して間もない社員でもリストラの対象とするケースがあります。
また、年収も仕事の成果によって決まるため、結果が出せなければ長年勤めた社員でも収入が下がってしまいます。
成果によって収入が不安定になる可能性もあるため、しっかりと肝に銘じておきましょう。
外資系企業では仕事の効率も重視するため、自分が出席しても価値がない会議には出席しない方が良いとされています。
メモを取るだけに出席しても、会議の質が上がることはないからです。
そのため、平社員でも参加する意味がないと思えば、誰でも会議を欠席することが可能です。これは、効率的な業務の進め方につながるとも言えます。
日系企業と考え方が異なる外資系企業に転職して成功を収められるのは、どのような人なのでしょうか。
外資系企業で成功する人は、日本や日系企業の常識にこだわりがないタイプが多いです。
その理由に、外資系企業では海外の企業や投資家が経営権を握っているケースが多いため、日本での常識が通用しないことがあるからです。
どんなにきつい物言いをされても、常識の違いだと割り切れるタイプは、外資系企業で活躍できる傾向にあります。
しかし、全く日本の常識が役立たずということではありません。
上司にコーヒーを入れるといったちょっとした気遣いが、「なんていい人なんだ」と外資系の社員を感動させることにもなるのです。
日系企業で得た経験を持ち合わせて、外資系企業のルールを理解できれば、企業に必要な人材と称されることになります。
外資系企業の人事権は、直属の上司が握っていることが多いです。そのため、社員の出世やリストラは、上司によって決まると言っても過言ではありません。
自分の成果をしっかりと認めてもらうためには、苦手な上司でもうまく接していく必要があります。外資系企業での成功は、上司との人間関係に左右されるのです。
外資系企業では、急に組織を改変したり、業務内容を変更したりすることがあります。
前触れもなく変わることもあるため、どのような変化にも柔軟な対応ができる人材が求められています。変化に逆らうことなく、うまく流れに乗れる人材が成功できるのです。
外資系企業では社風や考え方などが日系企業と大きく異なることから、転職した当初は驚くことが多くなります。
年功序列や終身雇用といった概念がないこともあり、年齢性別に関係なく活躍できる可能性が広がるのです。
入社数年で年収アップを目指したい、プロジェクトを仕切るポジションにつきたい、スペシャリストとしてキャリアアップしたいと考えているのであれば、ぜひとも外資系企業への転職を検討すべきです。
今回の記事を参考に、憧れの外資系企業への転職に成功して、人生もステップアップしていきましょう。
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